アセットにそんな意味があったとは。 [ C ] CONTROL 第7話 『composition(組成)』 のレビューです。
「アセットは、アントレの失われた未来が形になったもの」。 以前もそれに近い話はあって、その時はピンとこなかったのですが、三國壮一郎の過去話を見て分かりました。 壮一郎のアセット『Q』は、彼の妹、貴子の形をしているのですね。 貴子役のキャストは、スタッフロールに載っていなくて、隠したかったのでしょうけれど、Qと同じ後藤沙緒里さんなのはバレバレです。 病気で苦しそうな演技は見事でした。
考えてみれば、担保(未来)と引き換えにアセットを得たわけなので、アセットが未来の形なのは当然だと言えます。 壮一郎が破産すれば、担保として取られた『未来』を失うわけで、つまり妹の貴子を失うことを意味するのでしょう。 では逆に、担保に取られた未来を、買い戻すことは可能なのでしょうか? それが可能ならば、貴子が戻ってくるわけですが。
起業家にとって、自分の企業が末永く栄えることが望ましいのはもちろんですが、他の企業から、高値で買収されるという結果も悪くありません。 むしろ、シリコンバレーあたりの企業家は、それを目標に起業するくらいで、そうやって大金を得ることが「アガリ」だとされます。 金融街のアントレにも、そのような「アガリ」があるのでしょうか。
アセットには、人型と、それ以外の形のものがありますね。 「それ以外」はバラエティーに富んでいますが、これまで登場したものの半分くらいは人型です。 シンプルに考えれば、アセットが人型の場合、それはアントレに関わる人間をあらわしているのでしょう。 江原先生のアセットも人型だったので、あれは彼の子供が形になったと考えられます。 だから破産して、子供が消えてしまいました。
となると、公麿のアセットである真朱が、誰なのかが大いに気になるところですね。 羽奈日は候補の一人ですが、声優さんが違うのでナシでしょう。 公麿の未来の子供でしょうか。
真朱は、なにげに公麿が気に入っていて、「一緒にいると、不思議と安心した気持ちになってくる」そうです。 また、公麿も真朱を大事にしていて、真朱がちょっと侮辱されただけで、キレて相手を殴るほどの親バカっぷり?を発揮しています。 二人の間には、しっかりした絆があるようです。
アントレがアセットをどれだけ大切に思っているかが、アセットの強さなのではないでしょうか。 壮一郎は妹に強烈にこだわっているので、Qがあれだけ強いのだと思えます。 だとすると、真朱が表すのは、公麿にとって非常に大切な人物なのでしょう。
壮一郎は父親を憎んでいますが、彼は父親と同類なのですよね。 「金は力だ」という父親の思想を、そのまま受け継いでいる。 金さえあれば、妹を助けられたかもしれないとずっと思っていて、今も、金によって幸せを買えると思っています。
公麿はそこまで吹っ切れなくて、まだ悩んでいますね。 でも決断力が無いわけではなくて、あくまで慎重なのであり、やるときにはやる奴ではあります。 なにか異変が起きつつあるようで、物語が動きそうですが、彼はそのときどう行動するでしょうか。
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アセットへの思い入れが強いほうがアセットが強いというのは納得です。
真朱そのものの女の子が突然リアルに現れたら、新キャラとは言えないのでアリなのかな?
あるいは、本来は真朱(のリアル版)と前から知り合っていたのだけれど、未来を担保に取られた時点で、存在しないことになって、公麿の記憶から抜け落ちているという可能性を思いつきました。
他の設定との整合性が取れていないかもしれませんが。