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Landscapes by the roadside

路傍学会


建物のLandscape 47

港区東新橋 旧新橋停車場
  旧新橋停車場1

 港区東新橋一丁目、昭和通りの路傍に旧新橋停車場の駅舎が見える。

  旧新橋停車場2

 20034月に復元された「新橋停車場」の駅舎である。明治51014日に開業した日本最初の鉄道ターミナル新橋停車場の駅舎の外観を再現したものである。

  旧新橋停車場3

 駅舎の裏側にはプラットホームも再現されている。屋根はあえて造らず、当初の姿をイメージできるよう柱とフレームでデザインされている。

  旧新橋停車場4

 「東京名所之内新橋ステンション蒸気汽車鉄道図」である。駅舎とホームが描かれている。貨車の姿もあるが、明治6年には新橋横浜間で鉄道貨物輸送が開始されたという。

  旧新橋停車場5

 ホーム脇には0哩(ゼロマイル)標識がある。明治3年に測量の起点となる第一杭が打たれた地点である。「旧新橋横浜間鉄道創設起点跡」として国の指定史跡となっている。

  旧新橋停車場6

 昨日は、150年前に鉄道が開業した日であるが、これは昭和45年に発行された「別冊週刊読売 鉄道100年の記録」の表紙である。当時、路傍学会が380円で購入したものだ。引っ越しする際に古い雑誌は処分してきたが、手放さずにいた1冊である。50年振りにページをめくってみると、当時の鉄道事情がわかり、面白い。蒸気機関車が次々に姿を消し、新大阪から西へ延びる山陽新幹線の工事が進められていた時代である。

  旧新橋停車場7

 これは駅弁に関する記事である。50年以上前の駅弁は150円から300円で、200円のものが多い。今思うと安く感じるが、当時の金銭感覚としてはどの程度だったのだろう。

  旧新橋停車場8

 「東京蒸気車馬人力繁栄図」である。現在の田町から品川の間は、築堤の上を蒸気機関車が走っていた。2019年、高輪ゲートウェイシティの工事現場で築堤の石垣が発見された。

  旧新橋停車場9

 昨年6月、身を屈めて通行する高輪橋架道橋への架設通路からみた北側の高輪築堤の石垣である。

  旧新橋停車場10

 こちらは今年の5月に撮影した仮設通路の南側である。仮設通路から高輪築堤の石垣を見ることが出来た。石垣は台場の築造技術を用いて積み上げられたという。波除杭も見える。

  旧新橋停車場11

 これは最近撮影した通路の北側である。敷き鉄板に覆われ、重機が動いている。

  旧新橋停車場12

 こちらは南側である。覆工板と敷き鉄板で覆われている。石垣は埋め戻されたのかだろうか、それとも除去されたのだろうか。

  旧新橋停車場13

 高輪築堤は史跡に指定され、部分的に保存されるという。150年前の昨日、蒸気機関車が走った築堤を取り込んで、今後どのような街づくりが行われるのか楽しみである。

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