ミッコルさんと最後に会った1月22日の前日、21日、日向ぼっこの陽だまりが無くなってきたので「また膝のんのする？」って門扉を開けたら「する」って自分でいつもの場所に歩いて乗りました。
　あの子を膝に乗せて、その前にもしたように、子守唄代わりの「きよしこの夜」を歌って日が沈むまでなでてました。
　翌22日もしようとしたら「もういいの」と。
　黙って猫ハウスに入ってお尻を向け、二度と振り向きませんでした。
　夕刻、庭の猫ハウスで黙ってお尻を向けたミッコルさんをなでながら
「じゃあね、お休み、また会おう。何度でも会えるよ（生死を超えて）」
　と言った時の、強烈な別離の予感は、今も忘れられません。

　だから、これが、あの子を私が膝に乗せて歌を歌ってあげた、最後の写真になりました。

　そして23日土曜、冷たい雨と風の朝、ミッコルさんは12年暮らした我が家を去っていました。
　あの子の最後の姿はわかりません。もうその何日も前から口中の癌が進行して水しかとらなくなっていたので長くは生きなかったと思います。
　
　彼女が去った23日は、湘南の我が家は台風のような風で自転車が倒れ、左のグリップが変形。
　後日修理してもらったけれど、完全には元に戻らず微妙に曲がっています。
　まだ何年か乗るので、そのたびに、あの子が去った朝を思い出すことになりそうです；