『肥満自転車』 (加藤五十六・著 (えい)出版社)
私の学生時代からの友人で医師の、加藤五十六さんの著書です♪
イラストはなんと、あの加藤直之先生!♪
五十六さんは、ご覧のとおり、松本零士先生のマンガに登場するヤッタランさんのような容貌の方で、大の自転車マニア。
そこで、太った人が安全に健康的に自転車に乗るにはどうすればいいかを、自身の体験をふまえて医師としての見地から本にしました。これまでも、生理学的見地から自転車の乗り方を書いた本はあったのでしょうが、現役の医師が、自分でも自転車を駆りつつ書いたこいうい本は、あまりないのではないでしょうか。
いわく
<趣味として自転車に乗っている肥満者、これから自転車に乗ろうとしている肥満者、そして、なにか運動を始めようとしているすべての肥満者、肥満という程ではなくてもメタボ認定されてしまった諸兄とその指導者、あるいはその配偶者の皆さんに送る応援です>
と裏表紙の帯にあります。
いささか専門的で難解な箇所もあるかもしれませんが、それをユーモラスな加藤直之先生のイラストが補って、楽しい一冊になっています。
少しだけ補足しますと、この容貌にだまされて、短絡的に五十六先生を、勉強ができて運動が苦手な、いわゆる「オタク」だろうなどと思われてはいけません。
若いころから運動大好き。
学生時代には、京都大学の医学部にスキー部を創設(京大スキー部はあったらしいのですが、医学部学生は勉学が忙しくて参加できないため、医学部独自のスキー部を創った)自ら主将をつとめたそうです。
また、あるときなど、京都から、当時東京の多摩市に住んでいた私のアパートまで、バイクを駆って遊びにきたほどの活動的人間(笑)。
ただの、とろくさいメタボなキャラではないのです。
勤めている病院の上司も
「こんな健康的な肥満体は見たことがない」
と言われたとか。
脂肪が付いているのはウエスト周りであって、ふとももは全部筋肉(あるとき怪我して診察中判明した)。
すわったっきり中年の私などとは比べ物にならないアスリートなのでした。
ちなみに、巻末のあとがきで加藤直之先生も触れておられますが、五十六先生のあだなは「イソ」さんで、私が拙著『Mr.ボーイ』の中で、主人公に相棒の五十六刑事をイソと呼ばせているのは、彼のあだ名にちなみます(笑
この本が、自転車ファンの方々だけでなく、これから乗ってみようかと思われる方にも、良き応援になることを願っています♪
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