越境
4連休、
ちょっと遠出のドライブ気分で家を出た。
天竜からR152を北上、
通行止めになった秋葉トンネルを対岸に見ながら
20分待ちの片側通行を抜け出し、水窪を経て
土砂災害防止の工事をいくつも見ながら、
細い峠道をあえぐようにシロコ号は登った。
やがて
県を越えての移動には十分注意する旨の看板で
県境だとわかった。
峠を越えてすぐの下り道で見つけた。
ヤブウツギらしき灌木。
えらく簡単に見つけた。
樹木図鑑に載っている、
「ヤブウツギ」は静岡県以北にはなく
「タニウツギ」は長野県以南にはない
という記述を確かめたい場所。
植物に人間が設定した県境がわかるのか。
とても良く似ているのに「醜い姉」と
「器量の良い妹」みたいな2種類のウツギ。
県境になにかこの似た植物の行き来を妨げる
物理的な障壁があるのか。
もともと同じ種だったものが長野県側と
静岡県側で別々に進化をしたのか、それとも・・・
今此処にあるのはどちらのウツギかわからないが、
少なくとも一方はこの峠の頂上付近に生息して、
越境することも可能ではと思える・・・
よく確かめよう。峠の駐車場に車を停める。
まず長野県の看板を撮って峠に戻る。
あ”!
シロコ号が!
ガメラのように緑の体液を流して苦しんでいた。