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本を読む

読書やコンピュータなどに関するメモ

「鎌倉幕府抗争史」

 鎌倉時代初期、源頼朝の死から伊賀氏の乱までの、中世にしても内紛と内戦が突出して多い時期について、細川重男氏が経年式で解説する新書。

 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を観る参考に読んだので、その観点で面白かったポイントを拾ってみる。

  • 北条時政は、有能だが単純で気の良い田舎豪族の親父
  • 北条義時の政治行動には矛盾がある。不可解と言っても良いほど
    • 強硬策を実行する一方で、時政追放後も政所執権別当に就かなかった
  • 北条義時は和田合戦の後で執権に就く
    • 和田義盛の就いていた侍所別当に就任
    • 政所別当と侍所別当を兼任した地位が、これ以降、執権と呼ばれる
    • 北条時政の執権とは別物
  • 北条政子の薨去の1か月前に大江広元が没した
  • 伊賀氏の変の後、北条泰時は伊賀氏を赦免した
    • 著者は、戦いの連鎖を断ち切り、殺し合いの時代を終わらせるだったと考える
  • 中世の武士の倫理観は「()つわものの道」
    • 司馬遷が記した任侠の徒や、マフィアのファミリーと同じ
    • ただし、行動規範と実態に乖離があることも古今東西で共通
    • 武士の実態は、本書のとおり

 なお、中世国家論で学会を二分する権門体制論 vs. 東国国家論については、著者は権門体制論の立場とのこと。

「オンノジ」

 世界から人が突然いなくなった世界に残された少女を主人公にした、施川ユウキ作のマンガ。

 ゆるい終末、ふざけた詩情、ナンセンスな切なさ。なんというか、なんとなくよかった。

 10年ぐらい前の作品らしい。私は寝る前に読む1巻完結のマンガを探した中で読んだ。

ダミーメールサーバーをDockerで手軽に立てる

 10月7日に発売された「日経Linux」2022年11月号で、特集1「Linuxへの引っ越し引越術」の執筆に参加しました。

 この中で、POP3を使っているメールクライアント(MUA)の実例を見せるために、ダミーで簡単なメールサーバーが必要になりました。おおざっぱな要件としては、POP3とIMAP4とSMTPが使えること、外にはメールが出ないこと、どのメールアドレスに出しても特定のメールアドレスに届くこと、です。

 ダミーサーバーなので手間をかけずにさくっと立てようと思い、こういうのはDockerイメージにあるだろうと考えました。ぱっと調べたところ、yaasita/docker_blackhole_mail_serverというイメージが使えそうです。

 というわけで、まずpull。

$ docker pull yaasita/docker_blackhole_mail_server

 これを使ったDockerfileを作ります。

FROM yaasita/docker_blackhole_mail_server

RUN apt-get update

RUN DEBIAN_FRONTEND=noninteractive apt-get -y install dovecot-pop3d
RUN sed -i 's/^#disable_plaintext_auth = yes/disable_plaintext_auth = no/' /etc/dovecot/conf.d/10-auth.conf

EXPOSE 22 25 80 110 143
CMD ["/usr/bin/supervisord"]

 元イメージではDovecotのPOP3サーバーが動いていないので、パッケージと設定を追加しています。

 イメージをビルドして実行します。

$ docker build -t oreore/bms .
$ docker run -d -p 25:25 -p 110:110 -p 143:143 -v /tmp:/tmp --rm oreore/bms

 これで、POP3とIMAP4のアカウントmailuser:mailuserと、SMTP認証なしでアクセスできます。

 なお、元イメージがわりと古いので、インターネットに出さないで使うのがよいと思います。

bash 5.2のNEWSファイル私訳

 bash 5.2(とreadline 8.2)がリリースされたので、NEWSファイル(新機能リスト)からbash 5.2(とreadline 8.2)の新機能の部分を訳してみました。

「号外! 幕末かわら版」

 「超高速! 参勤交代」の土橋章宏氏による、軽めのエンタメ時代小説。主人公は幕末のかわら版屋、それも大手に対抗したりお上に目をつけられたりしている零細だ。現代でいうとタブロイド紙やネットメディアの立ち位置か。

 第1話の冒頭からしてゴシップ記事のために○○をけしかけたりするというひどい奴で、ゴシップやいんちき話を書くのを常としている。

 ただし、意外なことにこの主人公は好奇心には忠実で、きちんとまめに取材している。そうした取材の中で、佐久間象山や勝麟太郎、坂本龍馬、吉田松陰、西郷吉之助、薬売りの土方歳三などと知り合い、時代の激動に巻き込まれ、あるいは時代を動かしていく。

 そんな、大人物でも極悪人でもない小悪党というか小市民な主人公の、ちょっとご都合主義的なところも含めた活躍がテンポよく描かれていて楽しい。

 ちなみに、多摩川に現れたアザラシやら、大地震やら、疫病とアマビエやらと、いまと関係したネタも。

「新仮面ライダーSPIRITS」32巻

 前巻の最後で1号が復活して、大首領JUDOに挑む。

人間共は そういう無駄で邪魔なその様を ダブる……だのと呼ぶのだろう?

 ZXはまだ帰還していないが、その影がISSの戦いに影響を及ぼす。

 そして、カール・ロートリンゲンからもたらされたパスワードが……

開始するぞ

オペレーション ライダーシンドロームだ

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