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読書やコンピュータなどに関するメモ

「人口から読む日本の歴史」

著者:鬼頭 宏
出版社: 講談社
ISBN:4061594303

 歴史人口学の入門書。この学問分野を本書で知りました。

 人口や家族構成の変化を主軸に、また気候など環境の変化を背景に、ライフスタイルや社会の変化を解説しています。たとえば、結婚形態や、平家から源氏への政権交替などを、環境の変化から説明しています。

 私はまだ消化しきれていませんが、いろいろ知的刺激を受けました。人によっては、動物観察のような視点に抵抗を感じるかもしれませんが、そこが本書の面白いところだと思います。

人口から読む日本の歴史
鬼頭 宏
講談社 (2000/05)
売り上げランキング: 38,186

「戦場の精神史 ~武士道という幻影」

著者:佐伯 真一
出版社: NHK出版
ISBN: 4140019980

 フェアプレイ精神を重んじる「武士道」のイメージが、実は明治時代になって作られたことを明らかにする本。さまざまな古典にあたりながら、むしろ「兵は詭道なり」という考えのほうが武士の精神として肯定されてきたと解説し、驚きと説得力を感じさせる。「サムライは嘘つきだ」という帯キャッチもナイス。

戦場の精神史  ~武士道という幻影
佐伯 真一
NHK出版 (2004/05/30)
売り上げランキング: 80,802

「ドキュメント 戦争広告代理店―情報操作とボスニア紛争」

著者:高木 徹
出版社: 講談社
ISBN:4062108607

 国際世論を誘導するために、国(ボスニア・ヘルツェゴビナ共和国)に雇われた広報代理店の活躍を描くドキュメンタリー。

 読む前は、偽クゥエート難民事件などをとりあげて、世界の世論はうんぬん、と論ずる本かと思っていた。しかし、本書はそういう本ではない。綿密な取材によって、起こったことを再現してみせ、よくできたエスピオナージュ小説のように読ませる。

 さらに本書では、おりにふれて、対立する国のどちらが本当のことを言っているかわからないという断り書きをいれている。その抑えた筆致から、かえって状況のおそろしさが伝わってくる。

ドキュメント 戦争広告代理店―情報操作とボスニア紛争
高木 徹
講談社 (2002/06)
売り上げランキング: 40,810


ドキュメント 戦争広告代理店
高木 徹
講談社 (2005/06/15)
売り上げランキング: 6,162

「デジタルバックパッカー インドシナうろうろ」

著者:田中 良成
出版社: 集英社
ISBN:4087812065

 東南アジアや中国をバックパッカー旅しながら、ノートパソコンやインターネットカフェでメールや情報収集した記録。紀行文としての楽しさのほかに、各国の庶民のインターネット事情が描かれているのが楽しい。

 ちなみに、この本の巻末編を読んで、ThinkPadの電源ケーブルがACアダプタから先だけ外れるようになっている理由がわかった。

 とても楽しく読めるが、移り変わりが激しくてちょっと古くなってしまったかも。

デジタルバックパッカー インドシナうろうろ
田中 良成
集英社 (2001/05)
売り上げランキング: 249,779

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