「Q.E.D. iff」26巻、「ないない堂 〜タヌキ和尚の禍事件帖〜」2巻
人気ミステリーコミック「Q.E.D. iff」と、新シリーズ「ないない堂 〜タヌキ和尚の禍事件帖〜」の2巻目が、今回も同時発売された。
犯人探し面ではどちらも、推理じゃないけどストーリーの盛り上げ方からしてこの人物が犯人だろうなと想像できる話と、もうひとひねりした話からなっていると思う。
以下、ネタバレに気をつけているつもりだけど、未読の方は念のためご注意を。
加藤 元浩(著)
「Q.E.D. iff」は、「黒い聖母」と「モンティ・ホール問題」の2話を収録している。
「黒い聖母」は、元はマフィアの武闘派で、内幕を暴露して今は作家として穏かな生活をしている男の周囲で、主治医の死、15年前の貴金属店の強盗殺人事件、食品取引でのマフィアがらみのトラブル、昔にオーバードーズで亡くなった愛人の遺体の出現が交錯し、複数の事件を1つにつないで推理する。そして男を更生させた聖母のような妻。
おかしいとは思わないか?
崇めれば罪は許されるなんて
「モンティ・ホール問題」はタイトルどおり、有名なモンティ・ホール問題をテーマに、3人の中から女性CEOの思い出の人を探す話。モンティ・ホール問題の解釈を元に、意図をもって操作した場合にどうなるかが、事件のストーリーとして作られているところがうまい。そして、アレだからといってナニということにはならず……
そういえば前巻から今回の2話まで、水原さんの米国での進路シリーズがバックグランドで続いている。いい感じっぽい。
加藤 元浩(著)
「ないない堂 〜タヌキ和尚の禍事件帖〜」は、「地蔵盆の水辺」「丑の刻参り」の2話を収録している。
「地蔵盆の水辺」は、父親の転勤によりシリーズ舞台の「巨大な湖のある小さな町」に引っ越してきて不満たらたらの少年を中心とした話。地方になじめない都会の子と地方の子供グループの反発が……という少年の成長話に、企業の横領事件、妖怪の謎と、3つの話が1つにまとまって話が展開する様子が面白い。推理+冒険ストーリーって感じかな。
「丑の刻参り」は、丑の刻参りの藁人形で阿漕な借金取りを殺したように見える容疑者の話。不能犯であることを除けば、その男が犯人のように見える。そこに、恋人として接近して丑の刻参りをそそのかしていた、新興宗教の女が浮かび上がり……。と単純なようで複雑な事件になっている。なにげに別解なしのところまで推理している。
銀花が直感で糸口を見つけたあとに後に多貫が最後まで推理を詰めるというパターンが完成かな。あと「幻の湖」のマスターもレギュラー入り?
「新仮面ライダーSPIRITS」36巻
村枝 賢一(著), 石ノ森 章太郎(原著)
戦いの合間のつかのまの休息。ルリ子はカールの思い出に涙し、本郷猛はコーヒーをいれ、村雨良(?)はルミとツーリングに行く。
嘘もつけるようになったのね
帯にいわく「しかし、最後の戦いの時は、静かに迫っていた」。