「最強の恐竜」
恐竜について、「デカさ」「速さ」「賢さ」といった各分野における「最強の恐竜」を紹介する本。ただし、その問題に図鑑的に答えるというよりは、それをダシに発掘調査などの研究活動のエピソードを読み物的に語っている本だ。
本書で面白いのは、著者さんが恐竜の卵の化石を専門としている学者さんなこと。そのため、卵の化石や、足跡の化石、ウンコの化石(コプロライト)、脳の化石、化石についた噛み跡、など、ある意味で細かい要素を取り上げている。
たとえば、デカさについては、上腕骨と大腿骨から推定するらしい。足の速さについては、足跡化石から腰の高さを求めてそこから推定するとのこと。噛む力については、顎の幅と高さから顎の強度を調べる。あと、恐竜の卵は、骨格上の制限により、体のサイズに比べると小さかったとか。
ちなみに恐竜の卵の化石といえばオヴィラプトロサウルスがかつて卵泥棒と思われており、後に自分の卵だったとわかったとかいう話が知られている。で本書では、逆にオヴィラプトロサウルスがキューパニクスという恐竜に卵泥棒されていた可能性のある化石が見つかったエピソードも登場する。
コメント
コメントの投稿
トラックバック
https://emasaka.blog.fc2.com/tb.php/1597-4d0950fc