大王町。
絵描きのまちと言われる志摩市の大王町。
山の斜面に石垣が築かれ、その上に建てられた家屋は長年の潮風にさらされて風化が目立つ。その周囲を縫うように走る細い石段は立体迷路の様で、大王町の街並みをとても印象深くしている。かの有名な小野安二郎もこの地を訪れ「フランスのニースのようだ。」と言ったとか。
岬のほうへと続く石段を上がっていくと、大王町のシンボルである大王埼灯台が見える。熊野灘から吹く風は、2月であるにも拘らず、ゆるやかで暖かく、石段を登りきる時には少し汗ばむ程であった。
灯台のたもとには野良猫が群がっていて、皆一様に目を細めて日向ぼっこをしている姿が、何とも言えない長閑な雰囲気を醸し出していた。
RICOH GXR×Voigtländer NOKTON Classic35mmF1.4
志摩市大王町 2015.2