桜吹雪
連日の暖かさで、あれよあれよと桜が咲き始め、いつの間にか満開。
桜の鮮やかさは、ずっと足踏みをしている僕の背中を急くように押すけれど、いまだ前に進めずにいる。
春はいつも、落ち着かない。
OLYMPUS OM-D EM-1/ズイコー40-150ミリ
2015.4
連日の暖かさで、あれよあれよと桜が咲き始め、いつの間にか満開。
桜の鮮やかさは、ずっと足踏みをしている僕の背中を急くように押すけれど、いまだ前に進めずにいる。
春はいつも、落ち着かない。
ツーリング中に杉木立の木漏れ日を見つけると、オートバイと絡めて、ついつい撮っちゃいます。
桜を撮る為に3月末日から今日まで、1週間にわたって滋賀県から奈良県、三重県へと足を運びました。(京都は人ごみで疲れちゃうので今回はパスです。)
時間の関係でいけなかった場所もあったし、人だらけでパスしたところもあったけれど、色々寄り道をしながらの撮影行脚はとても楽しかったです。
道中に撮った有名処の桜から、野桜まで、織り交ぜながらアップしていこうと思います。
三重県の君ヶ畑ダムにて。
この時期になると、貯水湖の形状に沿ってピンクの縁取りが出来上がるが、時期尚早。
満足に咲いていたのはこの一本だけでした。
松坂市の天然記念物に指定されている、春谷寺のエドヒガン桜。樹齢400年。
開花情報では満開だったはずだけど、この日には散り始め。桜の開花時期は地域によって違うし、咲いている期間も非常に短いので、タイミングを合わせるのは本当に難しいです。
桜の木の下で白無垢の花嫁さんが、前撮りをしていました。
春谷寺の近くを流れる櫛田川で、沈下橋を発見。
条件反射のように渡ってみたくなるのは、きっと僕だけではない・・・はず。
昼食に、コンビニでコーヒーとパンを買って、どこか見晴らしのいいところで食べようと思い、高見峠を登りました。
道が細いうえに勾配がきつく、路面状況も良くなかったですが、ところどころ視界が広がり、気持ちの良い道でした。
この日の天気は終始曇り空で、標高も高いせいか、とても寒かったです。
タンクバックに詰めた缶コーヒーはアッという間に冷たくなっていました。
この日は奈良県の談山神社や山の辺の道を周るつもりでしたが、陽が暮れかけていたので、あきらめて帰路を急ぐことに。
その途中にも野桜を見つけてはしばし寄り道。
上2枚は伊勢街道こと国道166号線沿いの集落にて撮影。
3枚目は奈良県の山添村で見つけた、貫録ある個人商店。
ツーリングの翌日は、以前とびしま海道を一緒にサイクリングした小さな友達と、山の辺の道サイクリング。
彼が背負ってきたリュックサックの中にはたくさんのお菓子と、オペラグラス。
スタート地点は奈良公園。
敷地内にはたくさんの鹿と、鹿せんべいをあげる観光客。
僕らもそれに交じって、鹿せんべいをあげました。
山の辺の道の起点は天理市にある石上神宮です。
奈良公園から石上神宮までは国道沿いを走りましたが、車の通行量があまりに多くてうんざりしました。
石上神宮では立派な鶏冠をした鶏が自由に境内を闊歩しています。
僕の小さな友人が近づくと、背筋を伸ばし翼を広げて威嚇するので、彼は少々ビックリしていました。
石上神宮からはのどかな田園地帯を走ります。
石上神宮から長岳寺へ向かう途中で見つけた菜の花畑。
僕が必死に菜の花を撮っていると、彼も「カメラを貸して。」と言ったので、コンデジを貸してあげました。
「良いのが撮れたらプリントしてあげるから好きなだけ撮りな。」と言うと、嬉しそうに何枚もシャッターをきっていました。
僕も一枚撮ってもらいました。
それにしてもカメラの構え方がなかなか様になっています。
菅生集落で見かけた行列。
何かの祭事かな?
山の辺の道では、ところどころで僕の大好きな石仏を見かけました。
長岳寺から柳本。
柳本で有名な御陵餅を買って、自転車の前かごに積んで、この桜並木の下で食べました。
ここで出会ったハイカー一行さんに「おいしそうやねぇ。」と声をかけられました。
山の辺の道のゴールでもある大神神社へ向かって、二人して息を切らして小高い丘をかけあがります。
振り返ると、夕暮れの大和盆地が見渡せました。
檜原神社前。ここの桜並木も綺麗でした。
ゴールの大神神社に到着したころには日も落ちていました。
帰りは国道を奈良公園に向けてまっすぐ帰ったのですが、相変わらず交通量の多い国道の路肩を走るのはとても怖かったです。
彼とはまた、近々、サイクリングをする予定です。
山の辺の道サイクリングから、3日後。
夜勤明けの疲れた体に鞭を打って今度は滋賀県の八幡堀へと車を走らせました。
八幡堀は戦国時代に築かれた八幡城の城下町で、琵琶湖からの水運を利用し、往時はとても栄えました。近江商人も非常に有名ですね。
昭和時代には開発事業の推進による影響で下水が堀に流れ込むようになり、著しい荒廃をきたしたようですが、八幡堀の景観を守ろうと地元の方々が立ち上がり、その後の熱心な保全活動にて現在ではとても美しい景観を維持しています。
桜の時期には、堀の桜並木が水面に映りこみとても綺麗です。また水郷巡りの御舟とのマッチングもすごく絵になります。
八幡堀までの移動距離は遠く、夜勤空けの疲れた体に何度も眠気が襲い、非常につらいものがありました。
車内では何度も「引き返そうか。」とも思いましたが、いざ到着してみると、その美しさに心を奪われ、何枚もシャッターをきっている自分がいました。
2016年の桜を追って、まだ走ります。
野桜の咲く農村風景を楽しみながら、再び奈良方面へ。
山間の、ある集落の土手沿いで桜並木を見つけました。
1km以上は続きそうな美しい桜並木でしたが、花見の客は地元住民くらいで、落ち着いて桜を楽しむことが出来ました。
オートバイを停めて、写真を一枚。
タンクバッグには桜の花びら、桜の木の下、手をつないで歩く親子、賑やかに歓談しているおばぁちゃんたち。
背中に当たる春の日差しと辺りに漂う陽気で、眠気が襲ってきました。