ほとんどすべてのガン患者さんは、
限られた予算の中で治療を組み立てなければなりません。
したがって、
その限られた予算は、
最大限有効に使われなければなりません。
3月15日の「お金の使い方」でも書いたとおりです。
しかし、実際に患者さんとお会いしてお話をすると、
随分と無駄なお金を使ってしまったな。
と感じられるかたをたくさん見ます。
本日も、とても無駄にお金を使おうとしている患者さんが来られました。
それは、ある代替療法です。
その治療が悪い、無駄だとは思いません。
しかしタイミングが悪すぎます。
その患者さんは、現在あちこちにガンが多数存在しています。
そのタイミングでは、
その代替療法を受ける意味はほとんどありません。
しかし、その治療を行っているあるクリニックでは、
是非、治療を受けるように勧められたそうです。
そのクリニックは大きな収益は得られるでしょうけれども、
患者さんが望まれる結果は得られることは無いと思われます。
その時点では、
もし有効であっても、僅かな延命効果が期待されるだけです。
同時に、大金は飛んでいきます。
しかし、同じ治療を行っている別のクリニックに行ったところ、
私と同じ考えで、
「現状では、あまり意味が無い、
お金の無駄になる可能性が大きいから
再度、よく考えてください」
と、とても良心的なことを言われたそうです。
患者さんの貴重な予算を貪ろうとする輩もたくさん存在しています。
十分に注意してください。
しかし、良心的なところもあります、
ここではその玉・石の名前を挙げるわけにはいきませんが、
十分に吟味してください。
(顔の見えないメールでもお答えはできません)
話は逸れましたが、
ガン治療における手術治療は、
言うまでもなく、
一番重要な治療です。
多くのガンで、
唯一ガンを根治させることができる治療です。
しかし、それを知ってか、
ガンに対して手術をしてしまえば、
それで治療が終わったかのように錯覚してしまう患者さんを数多く見かけます。
ガンに対して手術は治療の始まりです。
治療開始のゴングです。
ガンは再発しなければ怖い病気ではありません。
術後その再発を如何に防ぐかが、
極めて重要です。
その対策として、
エビデンスのある標準的抗癌剤治療を受けるという考えもあります。
大学病院やがんセンターではそれしか勧めません。
しかし、
3月20日「エビデンス・続き」
でも書いたとおり、
乳ガン、卵巣ガンなどでは、
けっして悪いとは思いませんが、
他のガンでは、そのエビデンスたるや、
患者さん、ご家族が期待する数字とは、
大きくかけ離れています。
あれほどの苦痛を受けた代償としては、
あまりにも小さすぎるご褒美だと思います。
その点、
エビデンスはまったくなくても、
前述の代替療法などは、
ガン根治の可能性を高める治療としては、
悪い治療ではないと思います。
しかし、お金はかかります。
セカンドオピニオンに来られる患者さんで、
「今、その治療を受けるだけのお金があったのならば、
もっと早ければ、根治もあったのに・・・・」
と悔やまれることもしばしばあります。
いざ再発して、
切除不能となった場合、
そのときになって、
いくら多額のお金をかけても、
多くは延命治療しかなくなります。
どんな高価な輸入のクスリでも、
延命効果でしかありません。
勿論、その延命を得ている間に、
新しいクスリ・治療方法が登場して、
更なる延命が叶い、
結果的に大きな延命、
あるいは根治に近づけるという可能性もありますが、
根治に対して大きな期待はできません。
ガン患者さんは誰でも、根治を目指していると思います。
しかし、限られた予算の中で治療を組み立てるときには、
その予算の使い道、
“タイミング”も極めて重要です。
「再発する確率がとても高い状態」といわれても、
それは、あくまで確率です。
再発しない患者さんもいます。
そして、その再発しないグループに、
自ら入ろうとする工夫・努力によって、
それが叶う可能性も多分にあると思います。
以上 文責 梅澤 充
限られた予算の中で治療を組み立てなければなりません。
したがって、
その限られた予算は、
最大限有効に使われなければなりません。
3月15日の「お金の使い方」でも書いたとおりです。
しかし、実際に患者さんとお会いしてお話をすると、
随分と無駄なお金を使ってしまったな。
と感じられるかたをたくさん見ます。
本日も、とても無駄にお金を使おうとしている患者さんが来られました。
それは、ある代替療法です。
その治療が悪い、無駄だとは思いません。
しかしタイミングが悪すぎます。
その患者さんは、現在あちこちにガンが多数存在しています。
そのタイミングでは、
その代替療法を受ける意味はほとんどありません。
しかし、その治療を行っているあるクリニックでは、
是非、治療を受けるように勧められたそうです。
そのクリニックは大きな収益は得られるでしょうけれども、
患者さんが望まれる結果は得られることは無いと思われます。
その時点では、
もし有効であっても、僅かな延命効果が期待されるだけです。
同時に、大金は飛んでいきます。
しかし、同じ治療を行っている別のクリニックに行ったところ、
私と同じ考えで、
「現状では、あまり意味が無い、
お金の無駄になる可能性が大きいから
再度、よく考えてください」
と、とても良心的なことを言われたそうです。
患者さんの貴重な予算を貪ろうとする輩もたくさん存在しています。
十分に注意してください。
しかし、良心的なところもあります、
ここではその玉・石の名前を挙げるわけにはいきませんが、
十分に吟味してください。
(顔の見えないメールでもお答えはできません)
話は逸れましたが、
ガン治療における手術治療は、
言うまでもなく、
一番重要な治療です。
多くのガンで、
唯一ガンを根治させることができる治療です。
しかし、それを知ってか、
ガンに対して手術をしてしまえば、
それで治療が終わったかのように錯覚してしまう患者さんを数多く見かけます。
ガンに対して手術は治療の始まりです。
治療開始のゴングです。
ガンは再発しなければ怖い病気ではありません。
術後その再発を如何に防ぐかが、
極めて重要です。
その対策として、
エビデンスのある標準的抗癌剤治療を受けるという考えもあります。
大学病院やがんセンターではそれしか勧めません。
しかし、
3月20日「エビデンス・続き」
でも書いたとおり、
乳ガン、卵巣ガンなどでは、
けっして悪いとは思いませんが、
他のガンでは、そのエビデンスたるや、
患者さん、ご家族が期待する数字とは、
大きくかけ離れています。
あれほどの苦痛を受けた代償としては、
あまりにも小さすぎるご褒美だと思います。
その点、
エビデンスはまったくなくても、
前述の代替療法などは、
ガン根治の可能性を高める治療としては、
悪い治療ではないと思います。
しかし、お金はかかります。
セカンドオピニオンに来られる患者さんで、
「今、その治療を受けるだけのお金があったのならば、
もっと早ければ、根治もあったのに・・・・」
と悔やまれることもしばしばあります。
いざ再発して、
切除不能となった場合、
そのときになって、
いくら多額のお金をかけても、
多くは延命治療しかなくなります。
どんな高価な輸入のクスリでも、
延命効果でしかありません。
勿論、その延命を得ている間に、
新しいクスリ・治療方法が登場して、
更なる延命が叶い、
結果的に大きな延命、
あるいは根治に近づけるという可能性もありますが、
根治に対して大きな期待はできません。
ガン患者さんは誰でも、根治を目指していると思います。
しかし、限られた予算の中で治療を組み立てるときには、
その予算の使い道、
“タイミング”も極めて重要です。
「再発する確率がとても高い状態」といわれても、
それは、あくまで確率です。
再発しない患者さんもいます。
そして、その再発しないグループに、
自ら入ろうとする工夫・努力によって、
それが叶う可能性も多分にあると思います。
以上 文責 梅澤 充