私が医療者と勘違い(?)し、
「標準治療でも副作用は少ない患者さんの方が多い」などと、
とぼけたコメントを書いてきた、
患者さんを語る医療者と思われる投稿者もいましたが、
と評してしまったそのコメントの投稿者さんから
再びコメントをいただきました。
そのコメントを読み、
勘違いの原因が分かりました。
抗癌剤治療による副作用に対する認識が、私とはまったく違うようです。「人の命を奪うガンという病気に対する治療なのだから、
すなわち、放置すれば死に至るの病気だから、
抗癌剤治療では副作用はあって当たり前」とお考えではないでしょうか。
実際、標準治療は副作用は“当たり前”として、
その最大耐用量が決められています。現状をご存じないのではないのではないのしょうか。
抗がん剤治療しながら、スポーツ楽しんでいる人も、
ミニ旅行行っている人も、仕事している人すらいます。
抗がん剤当日は食欲もあり昼も夜もいただいています。
ただし3日目からはだめでしたが。
もし、投稿者さんが、
医者ではなく患者さんであれば、
現状は、私のほうが遥かによく認識していると思います。
現在、年間延べ5000人以上のガン患者さんに診て、
また、かつては標準治療も散々行ってきました。
今でも、標準的抗癌剤治療を行っている患者さんも診ています。
ガン患者さんより、抗癌剤治療に対する認識に乏しければ、
それは医者としてはやっていけません。現状はシッカリ存じ上げております。「抗がん剤治療しながら、スポーツ楽しんでいる人も、
ミニ旅行行っている人も、仕事している人すらいます。」それは、当然であり、
その当たり前のことをしている患者さんも知っています。
ほとんど副作用を感じない患者さんがいることも事実です。標準治療を受けながら海外旅行を楽しんでいる患者さんも知っています。
しかし、それらの患者さんはごく少数派なのです。また、ガンの種類によっては、
それは完全に不可能になる治療もあります。投稿者さんご自身も副作用は強かったと書かれているとおり、
「標準治療でも副作用は少ない患者さんの方が多い」などということはないのです。
標準治療を受けるべきか、
他の治療を考慮すべきか迷っている患者さんが、
投稿者さんのコメントを見たらドウ思うでしょうか。
標準的抗癌剤治療の経験者自身が、
周りの患者さんも見て、
「副作用は少ない患者さんの方が多い」と言う、
それなら、標準治療を受けようか。
と、事実とは違う判断基準で、
間違った選択をしてしまう可能性が大きくなります。
ただ本当のこと書いただけで患者を語ったとかどうしてそこまで疑うのですか。
投稿者さんのコメントは「ただ本当のこと」ではないのです。
事実を大きく歪めています。
だから、標準治療を死守したい医療者のコメントだと考えました。
「副作用はあって当然」
という目線から見れば、「仕事している人すらいます」は驚きであり、
そのような患者さんが10人のうち一人でもいたら、「副作用は少ない患者さんの方が多い」
という間違った認識ができあがってしまうのだと想像されます。「アガ○○スでガンが治る」
「食事療法でガンが治る」
という宣伝と同じです。また、
「それは標準治療ではありません」という、まさに医療者のような断定的な発言も、
投稿者さんご自身が強い副作用を感じておられることから、
投稿者さんの思考のベースに『“標準治療”は苦しくて当たり前』が存在しているが故の言葉ではないでしょうか。
標準的抗癌剤治療ではスケジュールに追い回されて、
苦しい日々が続くのは当たり前、(そのとおりですが・・・)
という思考回路が出来上がっているが故の言葉だと思います。医療者でない人でも、
様々な情報から、
「それは標準治療です。」
とは言えても、
その逆の「標準治療ではありません」
との断定はできないはずです。
「・・・でわない」の断定をするからには、
相当の知識がなければ不可能です。
一般に患者さんがそこまでの知識をお持ちのことはありません。
今回の件でわかりました。気に入らないと削除で、アクセス拒否にして
コメントかけないようにされているのですね。
どんなに悔しい思いしたかわかりますか。
これもすぐけされるでしょう。
先生のお気に入りの意見しかここに書けないのならここのある意味はありません。
コメント欄など廃止されればいいのです。
本当に勝手に間違った決め付けして、先生の人間性よくわかりました。
ここは消さずに先生の一面も知ってもらったほうがいいのではないですか。
気に入らないから削除しているのではありません。
投稿者さんがお一人で、
「標準治療は副作用は少ない患者さんの方が多い」
とご自身が副作用に悩まされながらも信じ続けることは自由です。
しかし、事実を知らない多くの患者さんに
間違った認識を植えつけられては困るから削除するのです。
一人の患者さんの間違った思い込みで、
多くの患者さんに、二度と迷惑をかけたくないから、
アクセスを拒否しているのです。
「どんなに悔しい思いしたかわかりますか。」悔しい思いをされる前に、
現実をシッカリと認識されてください。
標準治療の本当の現実を知ったなら、
悔しさなど吹き飛ぶと思います。
本当に勝手に間違った決め付けして、先生の人間性よくわかりました。
ここは消さずに先生の一面も知ってもらったほうがいいのではないですか。
このコメントを残すことが
私の人間性を示すのか否かは不明ですが、
消すつもりはありません。
このコメントは迷惑をかけることはないと思いますので・・・
私の人間性はともかく、
私は、抗癌剤治療に対して、
「スポーツ楽しんでいる人も、ミニ旅行行っている人も、
仕事している人すらいます。 」のような治療はするべきではないと考えています。そんなことは当たり前であり、「・・・もいる」「・・・すらいる」では失敗治療だと考えています。
副作用により生活が制限されるようでは、
その治療はおこなうべきではない、と考えています。
私が診ている患者さんは、
皆さん普通どおりに仕事をしています。
少なくとも抗癌剤治療の副作用で働けないという患者さんはいません。
なお、仕事をしなくても良いという恵まれた患者さんもいますが、
そのような患者さんでは、
ゴルフや旅行を楽しまれています。
副作用はあって当たり前、
「仕事をしている人すらいる」という目線と、
副作用はあってはならない、
「仕事を続けるのは当たり前」という180度も違う目線からの見解では、
考えが一致するはずがありません。
投稿者さんは、
存在しているガンのために、
身体的に日夜苦しんでいるのでしょうか。
そうであれば、
不幸にして、副作用で寿命を縮めることになったとしても、
そして、その強烈な副作用に悩まされたとしても、
そのガンによる苦痛を除去するために最大耐用量の抗癌剤を使って、
その患者さんを苦しめているガンを縮小させる治療は必要かも知れません。しかし、ほとんどのガン患者さんと同様に、
大きな症状を伴わないのであれば、
「ただし3日目からはだめでしたが。」という副作用を伴う治療が最善の治療であるのか否か、
シッカリと考え直したほうが良いのではないでしょうか。
遅発性の嘔気を発生する抗癌剤はいくつかあります。
私も盛んに標準治療をしているとき、
ステロイドの他、タップリと副作用防止のクスリを使った上で、
抗癌剤治療を行いましたが、
午前中に外来でその点滴を受けた患者さんが、
昼・夜と普通の食事をするも、
翌日の明け方、
あまりにも激しい吐き気に襲われ、
救急車で搬送されて来たことがあります。
たまたま私が当直でした・・・・
救急車はチョット異常な事態ですが、
激しい嘔気は、標準治療では普通のことです。投稿者さんが、
本当に患者さんであったならば、
勘違いは、大変失礼しました。
しかし、標準治療の真実を早く理解して、
間違った情報を他の患者さんに広めることだけはお止めください。以上 文責 梅澤 充