ここのところ、
少々疲れもたまり、
重いことを書いてきましたが、
今年も本日でお終い。
最後は景気よく元気に行きましょう。実は、こっそりと買っていた、
年末の宝くじが当たりました?一束一億で、
下の写真だけで10億です。
勿論、冗談です。
本物の10億円は100㎏の重さになります。下の写真は、
表紙だけが、
1枚「百万円」の厚紙で、
中身はメモ帳です。
大塚北口診療所近くの商店街のお店が、
段ボール1箱でくれた(お歳暮?)、
ただのメモ帳です。
大塚北口診療所のエレベーターの中で、
ある看護師が、
紙袋からはみ出さんばかりに運んでいて、
一瞬ビックリしました。
既製概念は怖いですね。こういう愉快なビックリは精神的に悪くないと思います。穏やかな、
楽しいお正月をお迎えください。
親戚の子供に、
お年玉で一束あげようかしら。
一億円。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
毎年この時期になると、
無責任の権化のようなNHKを筆頭に、
多くのテレビ局が、
街行く人や観光客などに声をかけ、
「来年はどんな年になることを期待しますか?」という白々しいインタビューを、
しつこいほど聞かされます。
バブルの崩壊以前から、
数年前までは、
明るい顔で、
「来年はもっといい年にしたいですね」などと云う、
言外に、
「今年は幸せだった」という意味を込めた回答も耳にしました。
しかし、ここ数年のほとんどの被質問者は、
「来年こそはイイ年になるように・・・」などと答えています。
当然、
「今年は良い年ではなかった」ということを意味しているのだと思います。
フト考えると、
イイ年になるはずはないように感じます。勿論、日本社会の不景気や、
それに伴う失業、
さらに、悲惨な大震災からの復興が遅々として進んでいないことや、
東京電力が起こした原発爆発、
その後の政府と東電の稚拙な対応などで、
国民は来年も苦しめ続けられる、
ということもあると思います。ちなみに、
東電の福島原発近くにお住まいで、
現在は福島から250キロ以上離れた場所に、
強制避難を余儀なくされている患者さんから聞きたことですが、
その避難地でご自身が毎日測定を続けている放射線レベルは、
北寄りの風が吹くと、
確実に放射線レベルは上がるそうです。
木々や土壌に落ちた放射性物質が舞うのか、
いまだに原発から放出しているのでしょうね。
放射能汚染はまだまだ続いているようです。
それはともかく、
イイ年になるはずはない。と考えたのは、
日本の人口そのものが減っているからです。現在の日本では、
生を受けて生れ出る人間よりも
死して無に帰す人間のほうが多いのだから。その上、
日本人の平均年齢の数字は確実に、
異常なほどに上昇していきます。動物の本能としての感覚では、
「生を良し」と考え、
「死を悪し」と感じるはずです。さらに言えば、
生殖可能年齢層の減少は、
その種の滅亡を予期しますから最悪です。人口が減少し、
平均年齢が上昇するような社会では、
「イイ年」のはずないように思います。
喪中欠礼の葉書が今年もたくさん来ました。
私自身も出しました。
動物としての人間として、
個々の人々は、
生きていること、
それが一番幸せなこと、
であるように感じます。かといって、
旅立たれる患者さんを診ていて、
その患者さんご本人にとっては、
それが不幸だとは、
私は感じません。
不幸なのは、
残されし人間です。大切な人に先立たれて、
悲しいお正月を迎えるかたがたも、
少なくないと思います。
今年の統計は知りませんが、
恐らく40万人近い、
癌患者さんが、
旅立ったはずですから、
その数の何倍もの悲しみがあったと思います。
勿論、他の死因を入れれば、
100万人以上は「無」になっていると思います。
思い出だけを残して。
自分自身、
毎年、肩の荷が重くなっているのを感じます。
自分が年を取った分だけ、
自分より若い人間の死を診ることが多くなったからです。
今年も悲しい1年でした。私自身は来年はもっと悲しい年になると思います。
もし来年の大晦日をみることがあれば、
そこには、
もっと重い荷を背負っている自分が居ると思います。
あと何年続けることができるかな・・・
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
本日で今年の診療はすべて終了です。
来年(来週)は4日金曜日から、
平常運転に戻ります。
幸か不幸か、
治らないガンを宿しておられる患者さんは、
再来年も楽しいお正月を迎えることができるような、
平穏な日常を失わない優しい治療を考えてください。間違っても、
「キツイ治療」などを受けないようにご注意ください。ところで、
12月21日の「年末」に対して、
通行人X氏とのHNの、
実地臨床医家と思われるかたから、
「どうしてこんなに悲しいのだろう」という素敵なコメントをいただきましたが、
患者さんを失った悲しさは、
その人を診ていた医者にしか分からない独特の感情のように思われます。
勿論、残されたご家族の悲しさは、
察するに余りありますが、
医者も本当に悲しくなります。
私が外科研修医になってすぐのころ、
胃癌の手術を受けて、
無事退院した数日後に、
再発にて再入院されて、
そのまま亡くなられたまだ20歳代の、
若いお母さんの、
顔と名前、
そしてまだ3歳くらいで、
母親の死を認識できず、
病院の廊下でケンケンをして遊んでいた女の子の顔も、
忘れることができません。
今は幸福な母親になっていてくれることを祈ります。
今年1年の悲しみも、
未来永劫、忘れることはできないと思います。
医師とは、かなり因果な仕事です。
しかし、キツイ標準治療で、
心身共にボロボロにされた状態から、
V字回復を見た患者さんや、
「平等なガン治療?」で書いたような、
「普通」ならば、
何年も前に、
「無」に帰しているはずの患者さんが、
今年も元気で年を越すのをみると本当に嬉しくなります。
この気分は医者の特典かも知れません。理不尽にも日本中すべての病院から撤去されたタバコを、
寒空の下で吸いながら、
一人でガッツポーズを決めることもあります。
相当にバカですね。
しかし、
緩和医療に携わる、
ある地方都市の医師からいただいたメールで、
「患者が本来求めていない医療を今の医療界は提供してしまっている」という趣旨で著書を出される、
ということも聞きました。
「患者が望む治療」
その本当の「当たり前」が消えかけているのが、
現在の日本のガン医療ですが、X氏をはじめ
気付いている医者も少なくないと思われます。
若い医者も、
認定医などくだらない呪縛から逃れれば、
日本も捨てたものではありません。
しかし学会の偉ーい先生方の、
様々な利権も絡んでいるようで、
患者が望むガン治療は、
まだまだ先のような気もします。
原発と同様の構造かも知れません。
私も大学に所属していた頃には、
たくさんの「資格」を持っていましたが、
時間が無く、
学会に行かなくなり、
会費も未納が続き、
ほぼすべての資格が剥奪されました。
そんなモノ失っても、
何一つ不自由が無いことは、
無くなってはじめて気が付きます。
へんなの。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
本日から再び、
忙しい大塚北口診療所の日常が戻ってきました。
ところで、
下の写真は12月24日、
そうクリスマスイブの晩(午後6時前)の、
旭川市郊外の外気温です。
車の温度計ですから、
それほど正確ではないかもしれませんが、
その晩の最低気温はマイナス29.7℃との、
公式発表がありましたので、
それほど狂ってはいないと思います。
走行中の瞬間は27℃まで下がりました。
今年の寒波は例年よりは早いらしいですが、
当地の住人にとっては、
決して珍しいことではないのだと思います。
私自身はシカゴに居た時は、
同じような経験はしていますが、
しかし少なくとも東京に住む人間にとっては、
常識ではありません。
非常識な世界です。
世の中「常識」など存在してのではないでしょうか、
ガン治療も、
白衣の閻魔様に都合の良い常識に、
患者さんやご家族が洗脳されているだけのような気がします。常識に囚われていると、
常識どおりの結果に終わってしまいます。
時には、非常識に目を向けることも悪くはないと思います。
この外気温のなかで、
露天風呂に入りましたが、
風邪はひきませんでした。

下の写真は、
旭川から苫小牧港に向かう車中で、
猛吹雪に襲われ、
視界ゼロの状態の時です。
これほど吹雪いても、
外気温はマイナス10度以上ありました・・・

以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
マイナス27℃の、
恐ろしいほどの別世界から、
無事に帰宅しました。
昨日までも厳しい旅路でしたが、
明日から、
再び、平常の厳しい日々に戻ります。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
間もなく、
北海道の苫小牧港から、
車ごと船に乗ります。
一町医者が何処に行こうと、
このブログを読まれているかたには、
興味も関係も無いかも知れませんが、
北海道に来ていました。
アイツ何処に行ったのか?
と想像していたかたは、
22日の日に、
「家から車」と書きましたので、
船で北海道まで行っていると、
考えた人は少ないと思います。
「カムイミンタラ」という言葉はチョッとだけ出しましたが・・・
「当たり前」という先入観は、
死を招くこともあります。
ご注意を。「何でもアリ」が、
ガン治療です。
エビデンスなど個々の患者さんには関係ありません。明日の夕刻に帰宅予定です。
明後日の診療は予定通りです。
船が沈まなければですが。
船が沈んだときには、
さようなら。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
酷い目に遭っていますが、
無事に生きています。
しかし、寒い~
私の車は軽油で走ります。
不凍軽油は入れていますが、
凍りそうで心配です。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
寒みーーー
氷点下の銀世界の露天風呂。最高です。
イイですね。
でも、寒いです。
凄まじく寒いです。
私はクリスチャンではありませんが、
楽しいクリスマスイブを!
病気なんて忘れましょ!
明日はカムイミンタラかな。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
雪の中からこんにちわ?
一面の銀世界です。
改装中の大塚北口診療所の新しいCTでは、
下の写真のような画像を撮ることができます。
診断能力は確実に向上すると思われます。
乞うご期待。




まだ、生きています。
警察へは通報しないでください。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
今年も残すところ10日足らず。
早いですね。
先日は母親の骨を、
お墓に納めてきました。
100年後にはお墓も無くなっているでしょうね。
昨日は残念なことを書きましたが、
最近、少々疲れました。
それに合わせていたのではありませんが、
本日から恐らくネット環境の無い、
雪の中に籠ってきます。
家から車なのでパソコンは持っていきますが。本日から大塚北口診療所では、
最新鋭のCT機器を導入することになり、
CTの入れ替えがはじまり、
年始までCT検査ができなくなります。一般診療は、
年末年始も年中無休態勢に変わりはありません。
現在、日本を震撼させているノロウィルスの検査は、
ガンを宿した患者さんでは、
健康保険で可能です。
怪しいと思ったら、
即、検査も一考かも知れません。
15分程で結果が分かります。
ノロが出たら、
脱水にならないように、
即、点滴。
話はそれましたが、
年末の28日金曜日、29日土曜日は、
平常の診療を行いますが、
その前にチョッと一休みしてきます。
同じ時期に、
小笠原に行かれる患者さんもいます。
暖かいほうがよかったかな。
でも小笠原は本日の朝出航して、
今頃は太平洋上で、
1週間は帰れませんから、
今年は無理でした。
もしも28日までに、
雪の中の露天風呂で、
泥酔して、
溺死か凍死した、
身元不明の中年(初老?)男性の、
恥かしい変死体発見のニュースがありましたら、
私の可能性が高いと思われます。その時には、
最寄りの警察に通報してください。
行ってきます。
恐らく、ずずしく帰ってくると思います。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の「今年も終わり」の、
大予言は残念?ながら大外れのようで、
本日も大塚北口診療所には、
いつもどおりに、
たくさんの患者さんが来られました。
毎年、この時期になると、
今年旅立たれた患者さんのことを思い出します。
忘れ得ぬ患者さんが何人も逝かれました。
無に帰された患者さんが、
「存在」していたことを思い出して、
カルテを見直して、
懐かしく、
そして涙も出ることがあります。
しかし今年の年末は、
いつもの年と違っています。
今年の年末は、
選挙・年末と世間が慌しくなってからの訃報が、
幾つも舞い込んできました。
毎年この時期になると、
「お正月を迎えることができてよかった」
と安心する患者さんがほとんどですが、
今年は違っていました。
ガンと云う病気と戦っている人間にとって、
患者さんを失うことは敗北です。
無力・脱力を感じます。
勿論、副作用で苦しめて拷問死を招いた患者さんはいません。
ガンと云う、
憎く、摩訶不思議な生き物に翻弄された結果ですが、
その生き物を何年も飼いならした挙句、
突然、牙を剥いてきて、
太刀打ちできなかった患者さんも、
また、希ですが、
はじめから猛獣の牙を剥き出しで、
それを鎮めることができなかったかたもいます。
しかしいずれにしても、
無になってしまいました。
何かの縁で、
大塚北口診療所に来られて、
そこで顔を見て治療をしたり、
お話をしていた人が居なくなるという現実は、
残された人間としては、
ただただ悲しみだけが残されます。
「無」になった患者さんは、
すべての苦痛から解放されて、
晴れて自由の身になられ、
大空を駆け巡っていることと思います。
思いっきり楽しんでください。
人の侵入を頑なに拒んでいるような、
北海道の神秘的な大雪山系の峰々を、
畏敬の念を込めたアイヌ語で、
「カムイミンタラ」と呼ぶそうですが、
その「神々の遊ぶ庭」という意味が、
よく分かるような気がします。
今年、
そして年の瀬、お正月を前に、
旅立たれてしまった患者さんの
ご冥福をお祈りいたします。
合掌以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
明日の21日には、
古代マヤ文明の暦が終了して、
人類は滅亡するとか・・・
随分とむかしも、
〇〇の大予言でも、
人類は滅びていました。
社会を悲観的に見るのが、
人間は好きなのでしょうか。
大予言を覆し、
人類を救ったという救世主は、
現在、死刑が確定して拘置中のようですが、
人類滅亡という噂は、
カルト宗教の格好のネタになるようです。
今回は利用される前に、
マヤ暦のその後の続きが発見されたとかで、
人類滅亡は噂で留まっているようです。100年前にハレー彗星が出現した時にも、
空気の入ったタイヤを買ったり、
息を止める練習をした日本人がたくさんいたとか。
今回の地球滅亡の噂でも、
何処かの国で、
ロウソクを買い占めた人間が居るとか。
人間の浅ましさを超えて、
滑稽ですね。
50年後のハレー彗星の再来を見る人は、
どのくらいいるのでしょうか。
一度見た私はラッキーだったのかも知れません。
滑稽な人たちを考えると、
11月15日の「10万年後」で書いた、
10万年後の安全を真剣に考えるフィンランド人とは、
随分と違いますね。
明日、地球上から誰もいなくなる、
地球も無くなる?
と考えると、何だか素敵な気分になります。
勿論、私自身もいなくなるのですが、「それはそれでスッキリしてイイじゃないか」という気分です。人間は完全に無の状態から、
何故か発生してきて、
再び無の宇宙に消えていく。
私も100年前には、
完全に無でした、
そして何年か経つと、
再び無に戻ります。
人類・生物の歴史は、
その繰り返しというだけです。
もっと大きな視点から考えると、
宇宙の存在そのものも、
できては消えてを繰り返しているのかも知れません。
今この文字を読まれている人も、
100年前に存在していた人はいないはずです。
100年後にも無になっています。20年以上前にマヤの遺跡に、
物見遊山で行ったことがありますが、
当時の解説と現在の解釈とは大きく変わっています。
ここ20年で随分と解析されてきたことがあるようです。
1000年もむかしむかしのことが。
当時から変わらず、
今も驚かされるのは、
マヤでは古代の球技があり、
その球技では、
奴隷同士が戦わされ、
勝ったチームのキャプテンが生贄にされて、
負けたチームのそれは普通に殺された・・・
という決まりがあったそうです。
見た人はいないでしょうから真偽は不明ですが、
何とも不思議で素敵な風習・儀式ですね。
当時の人間は、
死が間近にあり、
それに対する恐怖は大きくなく、
生への執着は無かったのでしょうか。
奴隷だから命など考えてくれなかったのでしょうか。
フト現在の癌標準治療が頭を過ります。人類滅亡という噂は、
平和ボケしている人間に対して、
人の死の存在をシッカリと思い出させてくれる、
良い機会のように感じます。明日の終焉は、
起こらないでしょうけれども、
人間何時かは必ず無に帰す。
年の終わりに、
その真実をあらためて、
考えさせてくれた、
ありがたい噂だったかも知れません。これから水でも買占めに行こうかしら。
車のガソリンは?
米・懐中電灯は大丈夫かな?
宇宙服は何処で売っているんだろう・・・
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の「ガン治療は一生涯」に対して、
以下のコメントがありました。
標準治療に耐えられない患者
私はTC療法1回で、障害者になりました。
耐えうる量に耐えられない患者の1人です。
標準治療に耐えられる患者の仲間が、
今生きていないのはどういうことなのでしょうか?
有名な腫瘍内科医は、減量は意味がない。
と言っていますが、標準量で投与されて、
私は死んだかもしれなかったのです。
「元気なガン患者さん」が、
「標準一発」で障害者に変身。
珍しいことではありません。「耐えられた仲間が死んでいる」
「副作用で死んだかもしれなかった」それもエビデンスですから、
それでいいのです。
腫瘍内科医の義務は立派に果たしたことになります。誰も文句を言ってはいけません。裁判に訴えても、
患者さんの負けです。
すべてエビデンスが医者を守ってくれます。
製薬会社もそれで採算が成り立ち、
経営が上手くいきます。
不景気の日本の企業も助かります。
一部の浅薄な腫瘍内科医が、「減量したら意味が無い」と豪語していますが、
それは「現在、減量した場合のデータが存在しない」だけのことです。
データが存在しない治療は行わない。エビデンス・EBMの前には、
患者さんの「副作用が辛いから減量して欲しい」という、
虚しく、しかし切実な要求など簡単に却下されます。一方キッチリ100%の標準量で使えば、
障害者が発生することも、
副作用死が出ることも、
データとして織り込み済みだから許される、
というだけです。
データの元は、
多くは治験という実験治療から得られます。
その時には、
参加者(被治験患者)全員に、
100%の均等な「標準量」が注入されます。
勿論、耐えられない参加者も出てきます。
その時、一般的に20%程度までの減量のお許しが、
製薬会社に雇われた白衣の閻魔様から認められます。
それでも耐えられない参加者は、
退場処分になります。
その治験からは外れることになります。すなわち治験のデータ上含まれないことになります。脱落・退場を命じられた参加者の、
その後を追ったデータは存在しません。
「50%でも同等の効果だった」
などと云うトンデモないデータが出たら、
莫大なお金を投資して治験を行った製薬会社は、
ドウなるでしょうか。
そんなデータは存在してはいけないのです。
「意味が無い」ではありません。
「データが無い」ただそれだけです。一方、標準どおりに刑が執行されれば、
副作用による障害者が発生したり、
副作用死が出たり、
というデータと同時に、
「患者集団」では、
無治療と比較して、
僅かながら延命が可能という、
製薬会社には宝物のようなありがたいデータが有ります。
だから減量はしません。しかし、
11月27日の「国立がんセンターの本音」でも書いたとおり、
実地臨床医は、
国立がんセンターに長年席を置いた医者でも、
「7割引きでもよろしい」
ということなど、
十分に分かっているのです。
ツンボ桟敷に置かれているのは、
患者さんだけです。
だから、
知識を身に付けましょう。
自分の命を守るのは自分だけですよ。ということをしつこく書いています。
医者任せは、
一番ラクですが、それは、患者さんご家族の考え、価値観とは大きく違い、
取り返しのつかない、
ご家族には終生の後悔を残す結果に終わる可能性も、
十分にあることをお忘れなく。すべて同じということは、
一見、平等であるように見えますが、
価値観・人生観すべてが違う個々の患者さんに対して、
不平等そのものです。「標準治療」とはそんな程度のものです。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
残念ながら、
ある程度まで進行してしまって、
治らないことが確定しているガンを宿した患者さんでは、
当然、完治は望めません。
手術や放射線治療などを上手く組み合わせて、
治ったモドキの状態に至っている患者さんは、
現在でも大塚北口診療所で何人も診ています。
飲む抗癌剤だけで、
上手くガンが見えなくなっている患者さんもいます。
しかし、いずれの患者さんも、
治ったモドキであり、
ガンが完治したのではありません。「モドキ患者さん」のすべて、
現在も治療中です。20年を筆頭に、
5年10年越えの患者さんはゾロゾロいます。
治療を止めれば、
即座に、借りてきたネコは、
トラに変身するはずです。
先日、血圧が高めの患者さんから、
ある薬剤を使って欲しい旨のリクエストがあり、
それを使いはじめることにしましたが、
その薬剤の副作用での更なる高血圧が危惧されたため、
血圧を下げるクスリを処方する旨を、
説明したところ、
「血圧のクスリは一生飲まなければいけないのですよね・・・」との質問。
しばし唖然としました。エビデンスとして、
その患者さんの状態では、
2年以内に半分の患者さんが死ぬ、
という統計データが出されています。
ご本人もその事実は、
はじめに来られた時から知っています。
しかし
「一生飲まなければ・・・」
5年間飲み続けることができれば、
その患者さんは5年間は生きていることができた、
ということであり、半年しかそのクスリが必要無かったということは、
そのすぐ先には、
悲しい現実が待っているということです。
日本の抗癌剤治療の専門家・腫瘍内科医で、「きつい治療をしなければならない」などと、あたかも、
「きつい抗癌剤治療」を受ければガンが治る、
かのように錯覚させることを目論んだような、
トボケタ文章を書いている、
「製薬会社の飼い犬」という希少動物のような輩も生息しています。急性白血病や精巣ガン、絨毛上皮ガンなどごく一部のガン以外は、
抗癌剤で治るガンはありません。
ご注意ください。いくらキツイ、
拷問のような抗癌剤治療を行っても、
「エビデンスどおりに100%の確率で死に至る」という事実は、
医者が一番よく知っています。
「死因は、多くの場合、餓死、細胞毒の副作用、癌死、自殺などのいずれかです」同時にこの文章を読まれているかたは、
100年以内に間違いなく死んでいる、
ということも事実です。
先日、年末恒例の忠臣蔵が放映されていましたが、
あのお話しも、
僅か300年前の出来事です。
当時からズーット生きている人間は一人もいません。
四十七士以外の人のお墓の存在も不明です。
話しはそれましたが、
抗癌剤にできることは、
無治療よりも、
僅かながら延命が可能になるかも知れない、
というだけです。勿論、それを目論んで治療を受けるも、
副作用で敢え無く最期を迎えるという、
不幸な患者さんが出ることも事実です。治らない病気ですから、
生きている間、治療が必要なことは、
「当たり前」です。
勿論、そんな治療を拒否することも、
患者さんの「当たり前」の権利です。
一般的に、
ガンを宿したならば、
治療を望む患者さんが多いことは事実だと思います。
はじめから無治療を選択するかたは多くはないはずです。
治らない病気の治療、
高血圧、糖尿病、膠原病などなどたくさんありますが、
いずれも終生の治療が必要です。
当然、その治療が副作用などで辛ければ、
その患者さんは、
一生涯、辛い思いをして生きるということになります。終生続ける必要がある治療では、
副作用は生涯付きまとう、ということになります。
勿論、キツイ標準的な抗癌剤治療などでは、
何回も続けることはできず、
回数を区切っている治療もあります。
しかし、その規定回数を受ければガンが治るのではありません。
すれを受けずに副作用被害から逃れた患者さんよりも、
統計学上、
ごく僅かに延命が叶うというだけのことです。例えば4クールという規定回数の標準治療を受けただけで、
終生苦しむ副作用を残すこともあります。
治らないガンの治療は終生必要です。
しかし治療は、人間が生きている間だけに限定されています。
アタマをリセットする必要があります!副作用が辛くて続けることができないような治療は、
考え直したほうが無難だと思います。
勿論、標準的にキツイ大量の抗癌剤でも、
それをお墓に注入してもまったく副作用はありません。
むしろ、お墓の周りの除草剤や、
殺虫剤としての効果は十分に出る可能性はありますから、
試す価値はあるかも知れません。
ただし、お値段は、
一般的な除草剤や殺虫剤などより、
かなり高く、
当然、保険は通りません。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
選挙の結果は、
フーン、そんなところね、
という感じでした。
ただタバコを目の敵にしていた、
元厚労大臣が落選したようですので、
ヒステリックなまでの、
「医療機関での禁煙命令」が、
少しは和らぐことを期待できるかな・・・
最近、下品な下ネタが続いてしまいましたので、
チョッと真面目に戻ります。
12月9日の「ガンと臨床外科医」に対して、
おおざっぱな情報
親類、友人、知人で病気のことを知っている方々から、
過去、さまざまな「アドバイス」をいただいてきました。
TVでやっていた癌ワクチン・・・(とっくの昔に検討しました)
そんなもの陽子線で・・・(焼けません)
癌を治すというシンポジウム・・・(早期癌じゃありません)
時間治療というのが・・・(ハイハイ、クロノテラピーですね)
最近、分子なんとか薬とかって最新の・・・(すべて試しました)
免疫治療が第四の治療法に・・・(まだなってません)
ips細胞ができるまで・・・(もう死んでます。)
皆さん、心配してくださるのは、よーくわかるのですが、
たいてい、TVや雑誌や新聞などの低レベルな情報を
ちょっと聞きかじったくらいの内容ですので、
( )のような反応をしてしまい“そうに”なります。
もちろん、しません。
「何とかをやったら癌が治る」とか、
「誰それが何をやったら癌が治った」とかいう、
おおざっぱな情報は、真剣に治療をしている者にとっては、
本当に迷惑です。
というコメントがありました。
文面から考えると、
相当にベテランの若いガン患者さんであろうと推察します。
内容は、まったくそのとおりだと思います。
アドバイス?をするほうは、
悪気は無いのだと思います。しかし、ガンとは関係の無い無知な素人が、
無知なガン患者さんに対して、
極めて安易で無責任な情報を与えることは、最悪の場合、殺人にもつながることです。もっとも、
多くの場合、居なくなっても大きな悲しみを抱かない他人対してしか、
そのような無責任な情報提供はなされないと思います。
そして結果については、
ほとんど興味はないからこそ言えることだと思います。
しかし無知であるが故に、
大切なご家族などに、
無責任な情報を提供してしまうと、
その「情報提供者」が終生後悔することになります。激しく無知なご家族も、
時々見ます。
悪気はまったく無くても、
専門の医者の目から客観的に考えて、
長い人生を楽しむことは難しいと考えられる、
大切なご家族に対して、
食事療法というただの偏食、
食の喜びを奪ってしまう残虐な行為を、
大切なご家族に対して平然と強要している姿も見ます。勿論、それを勧める医者が一番悪いのですが、
ウソを見抜けなかったご家族の責任もあります。
害は無いと思われる似非治療であれば、
それは信仰みたいなもので、
ご高齢の患者さんが、
それを信じていれば、
そして経済的な問題が無ければ、
けっして悪いとは思いません。
ご高齢の患者さんでは、
神社仏閣へのお参りも、
精神的には立派なガン治療だと思います。
温泉だって効くかも知れません。ご高齢の患者さんのご家族では、
患者さんご自身での判断能力が欠如していることが多く、
その場合には、
若いご家族がシッカリとサポートしてあげなければなりませんが、
若い患者さんでは、
ご自身が一番真剣に考えています。
他の誰以上に。有害無益で無責任な情報提供は、
止めてください。しかし若い患者さんでも、
コメント投稿者の場合は知りませんが、
一般的には、
残念ながら素人の域を出ないのが普通であり、
やはりお近くの専門家の意見を聞くことも重要です。
ただし一人の専門家が、
必ずしもご自身に最適な方策を伝えるとは限りません。
医者が十人集まれば、
考え方は十通りあります。
何人もの専門家の考え方を参考にしてください。
それも複数の科の専門家の意見が必要です。「放射線治療など無駄」
と主治医の腫瘍内科医に云われた患者さんでも、
放射線科医の目からは、
「良い適応」と判断されることも珍しくはありません。
局所の放射線治療により、
全身刑を免れた患者さんもいます。
素人の無責任な推奨は、
善意だけをもらって、
中身は「完全無視」を決め込んでください。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
本日の内容は、
チョッとエゲツナイので、
ご婦人は、
お読みにならないほうが良いと思います。
副作用の吐き気に襲われましたら、
それは自己責任で我慢してください。
無責任の私は、
責任は持てません。
昨日は、
午後6時が選挙活動締め切りだったのでしょうか、
その時刻ぎりぎりまで、
大塚駅周辺は、
何台もの街宣車で、
凄まじい騒音被害に遭いました。
彼らは他人の迷惑は考えないのでしょうか。
ところで、
本日の選挙では、
何処の誰が勝のでしょうか。
勝敗はいまだ不明ですが、
何処かの人が勝つのではなく、
そのライバルの人間の、
「不浄負け」
という結果が出るような気がします。
一昨日の「当たり前の抗癌剤治療」で、
ご婦人には、
不快な思いをさせてしまった可能性があり、
昨日お詫びしましたが、
「マワシの取れた・・・」は、
立派な相撲規則に書かれていることです。
マワシ「廻し」をイワシ「鰯」と勘違いして、
理解できなかったという、
かなりボケの入ったメールもいただきましたが、
マワシ「廻し」が正解です。
それが外れると、
「不浄負け」という「反則負け」となります。
お相撲の組手「もろ差し」
決まり手の「押し出し」をもじって、
「モロ出し」という、お洒落な「決まり手?」
「反則技?」の名前で呼ぶこともあるそうです。ご興味のある方は、
ウィキペディアに詳しく書かれています。
ご参照ください。
本日一人でパソコンに向かい、
噴飯もののそのウィキペディアを見て、
その瞬間の力士の、慌てた、そして情けない顔や、
それを土俵際で大真面目に判定して、
「見えてる!見えてる!」と叫んだという、
審判員の笑うに笑えない顔を思い浮かべていたら、
一人で爆笑してしまいました。
その私の様子を、
張本人のネコが、
キョトンとした顔をして見つめていました。
それはともかく、
今回の選挙では、
あまりにも不浄な部分を露わにし、
国民に嫌というほど見せつけてきた人が、
きっと「モロ出し」という、
「自滅の反則負け」になるような気がします。「不浄負け」・「モロ出し」が、
ハッキリ審判されるか否か知りませんが、
今日の東京は穏やかな日曜日です。
これから、ゆっくり風呂入り、
一杯飲みながら、
テレビにかじりつきます。
本日は終わりにします。
大勢が決まる前に、
かなり酔っている状態だと思います。
結果は明日の朝刊で見ることにします。
何処が主導権を握るかで、
医療も変ります。ご婦人にはお勧めしませんが、
ウィキペディアは、
笑えます。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の「当たり前の抗癌剤治療」に対して、
猫用品を扱う店の店長ブログに、
「首輪をはずすと猫は裸になった気がする」とか確か読んだ記憶が・・・。
というメールをいただきました。
そのブログはまったく知りませんでしたが、
やはり本来は「当たり前」ではないはずの現実に晒されていると、
人間(動物も?)は知らないうちに、
普通ではないことでも、
「当たり前」として捉えてしまうことになるのですね。意外な副作用などを訴える患者さんに、
ついうっかり、
「普通は・・・」などと云う言葉を発してしまい、
慌てて、
「ごめんなさい、普通という人は存在しませんからね」と言い換えることも、
最近は減りましたが、
まだ、時々あります。
「普通」と云う人種は、
この世には存在していません。このブログを読まれているかたも、
誰一人として「普通」で、
同じ人ではないはずです。
「普通の治療」
「標準的な治療」など、
普通ではない患者さんに対して存在しません。「普通ではない治療」が、
「普通の標準治療」であるはずです。それはともかく、
このブログはご婦人も読まれているはずであり、
そのご婦人に対して、
「マワシの取れた・・・」は、
極めて不謹慎な言葉であり、
不快に思われたかたには、
お詫び申し上げます。
セクハラの意図は毛頭ありませんのでご容赦ください。
ところで、
本日はまた、
普通ではない、
とても奇異に感じることがありました。
それは1年ほど前から感じ始めていました。
本日は日本の選挙の最終宣伝日?だそうで、
朝から大塚駅前は幾つもの遊説車が、
盛んに演説と云うより宣伝をして回っていました。
その中で、
「お・訴え」という言葉を連呼していた人が居ましたが、何か大きな違和感を覚えるのは、
普通ではない私だけでしょうか。「お・訴え」ではなく、
「訴えます」が正しい日本語のような気がします。選挙の投票日が近付くと、
何でもカンでも「お」を付けるのが日本の政治家のようです。
古来の日本語では、
おビール、おトイレは間違いで、
お酒、お手洗い、お風呂、などは、
正しい日本語・丁寧語だったはずです。
外来語のアタマに「お」は付かないのが通例でした。
「訴え」に「お」を付けることが、
正しい文法か否かは知りませんが、私には、
とても白々しく、
大きな違和感と同時に、
不快感すら覚えます。まさか外交でも、
「お」を連発しているのではないでしょうね。
「お将軍さま、おミサイルを、お打ち上げください」なんて、
誰も言っていませんよね。
何処の政党の誰が、
普通ではない個々の日本人に対して、
こころのこもった丁寧語を使ってくれるのか、
シッカリと考えて投票したいですね。
しかしマスメディアは何処も、
「投票に行きましょう」
と国民に「お訴え」しているようですが、
そんなモノ、個人の自由です。
マスメディアが、
上から目線で云うことではないように感じます。
棄権も国民の権利ですし、
それを行使するのも自由です。
これも普通ではない捻くれ者の個人的な考え方です。
「棄権」者数は、
政治不信と比例するのでしょうけれども、
その国の幸福度のバロメータでもあるような気もします。標準的な抗癌剤治療を拒否するのも、
患者さんの自由であるはずです。
医者が「お治療」します、
ということではないはずです。
「標準的抗癌剤治療」を受ける患者さんの頻度は、
患者さん・ご家族の知識の量と反比例するように感じます。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
先日、とても面白くバカバカしい光景に出合いました。
私の家族のバカ猫は、
赤い首輪をしていますが、
先日、それがボロボロになっているのに気づき、
はずしました。
すると、何時も見ているバカ猫が、
まったく違う姿に変身しました。
見たことはありませんし、
下品な表現で申し訳ありませんが、
まさに、
「マワシの取れた相撲取り・・・」のような感じでした。
本当にスッポンポンという感じになりました。
1㎝に満たないような幅の、
赤い首輪ですが、
それがあることが当たり前と考えていると、
それが無くなった時の、
締まらないこと甚だしい。当のネコは首輪の存在は気になっていないようで、
普段と変わらず普通にふるまっていましたが、
何をしても、
スッポンポンで動き回っていて、
滑稽な光景です。
はじめて見る人には、
別に何でもないただのネコでしょうけれども、
当たり前のモノが無くなると、
大きな違和感が発生してきます。恐らくガン治療でも、標準的な治療だけを執行している病院では、
患者さんが副作用を感じないと、「マワシの取れた相撲取り」
「スッポンポンのネコ」のように、感じるのではないかと推測されます。マワシが無いと、
お相撲は取れませんが、
首輪など無くてもネコは普通に生きていけます。
副作用など無くても、
立派にガン治療はできます。「副作用が出なければ効かない」
と信じている患者さんは少なくないと思います。真顔で、
「副作用が無い抗癌剤治療など効かない」などと、
バカげたこと云っている医者もいるようです。
患者さんは、
これだけ辛く苦しい思いをしているのだから、「効くに違いない」
「ガンが治るかも知れない」という致命的な勘違いをします。「勘違い」と云うより、
その「当たり前の副作用」に対して、
患者さんご自身を納得させるための呪文なのかも知れません。
「その程度の副作用は当たり前」
ということを言う医者も多いようですから、
皆が耐えているのに、
自分だけ逃げだすことはできない、
しかし、治療は厳しく辛いことは間違いないという現実があります。
そこで、自分自身を納得させるために、「苦あれば楽あり」という抗癌剤治療ではまったく成立しない、
日本人が大好きな呪文を唱えているように感じます。首輪の無いネコ。
本来それが当たり前・正常なのですが、
「異常」に慣らされてしまうと、
「正常」を「異常」だと感じるようになってしまいます。むかし、犬が服を着せられて、
ご主人様と散歩しているのを見ると、
とても大きな違和感があり、
異常に感じましたが、
現在ではそれは普通のことになったようです。
しかし今でも犬の服を見ると、
何も分からずに、
無理矢理大量の抗癌剤を注入されているお年寄りのように、
感じてしまいます。犬はお洋服をありがたがって着ているのでしょうか。
私にはご主人様の自己満足だけのように感じます。
少なくとも、
ネコの首輪は自ら望んで付けているのではありません。
高齢者の抗癌剤治療は、
ご家族次第でいくらでも変わります。ガン治療に常識・標準など存在しません。
当たり前などありません。すべてのガンと患者さんは、
百人百様です。
一つのサイズの服が、
万人に合うはずがありません。
首輪の無いネコ。
そんなの当たり前ですが、
不思議な光景でした。
むかし「クリープを入れないコーヒー」という、
言葉がありましたが、
それを思い出しました。
下の赤いのが無いだけですが・・・

以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
突然、「寝耳に水」のようなミサイルが打ち上げられたそうですね。
新聞報道によれば、
藤村官房長官は、
「誠に遺憾。容認できるものではなく、厳重に抗議する」
と非難されたそうですが、
数日前の新聞報道では、
同氏は「さっさと月曜日(10日)に打ち上げてくるといい」と、
180度、真逆な、
凄い爆弾発言をされていたように記憶していますが、
ついに私の頭もボケが回ってしまったのでしょうか。
氏の街頭演説での説明を聞いてみたいものです。
多分ボケているのは、
私の頭ではなく、
日本の政治家の、
お家芸、お得意の、
「おとボケ」だと思いますが、
政治家はとぼけるのも仕事なのでしょう。
しかし幾らトボケている人間でも、
国民がその政治家を信任するのですから、
その責任はすべて国民です。
ガンという病気でも、
「寝耳に水」という事態は何時でも起こり得ます。何回も書いていますが、
「標準でなければ責任が持てない」というかなりボケた医者が相当数存在しているようです。
何時でも何でも有り得るガンという病気では、
その治療の責任者は、
医者ではありません。極めて無責任な私は、
責任者は患者さん、
およびご家族だと考えています。治らないガンに対して、
標準治療を行えば、
少なくない副作用の末に、
100%の確率で死に至ることを知っている医者が、
如何なる責任を持ってくれるのでしょうか。患者さんがガンを宿したのも、
医者の責任ではありません。
責任者を強いて挙げれば、
それは神様です。私はまったくの無宗教人間ですが、
神様が与えた試練に対して、
責任を持つのは、
ご本人しかいないはずです。それはアメリカでは当たり前らしい、
病院内にチャペルがある、
シカゴの病院にいた20年以上前に感じました。
日本の病院には、
お寺は同居していませんね。
ご本人がその能力を持つことができないような高齢者であれば、
ご家族がそれを考えないといけないと思います。
医者はその時の、
タダのアドバイザー、
アシスタントです。最近のことですが、
12月11日の「ガン治療をインターネット・5次元空間」でも書いたとおり、
所在不明で顔も見えない、
不気味な人間から迷惑メールが時々来ます。
顔の見えない人間からの、
脅迫ともとれるメールは、
本当に不気味です。
大きな打撃を受けます。
本日は迷惑・脅迫行為を行う人間を追求するために、
関係各方面と相談をしなければなりません。
時間がありません。
終わりにします。
ちなみにネット掲示板に、
個人の誹謗中傷を書き込んでいた人間が数名判明しました。確定できた一人は、
東京近郊のK市のY氏でした。ネットを進化させたのは人間ですから、
そのカラクリを解くのも人間にはできるのですね。
しかし、無関係な他人を逮捕させてしまうほど、
巧妙な手口もあるようですから、
イタチごっこですね。
ガンは人間が作ったものではありませんから、
扱いが厄介です。被害届と同時に、
Y氏には警察の捜査の手が入ると思います。
本人は大変なお正月になるとことでしょう。
もし、身に覚えのあるK市のY氏がこのブログを読んでいて、
正式に謝罪、
あるいは自首をしてくれば、
被害届の取り下げも考えます。
今からパソコンを弄っても、
残念、手遅れです。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日、車の中で聞いたラジオ放送で、
ある有名な政治評論家と称する人が、
この国は選挙をしても、
何も変わらない、
変わることを国民自身が恐れている、
政治家も変えたくはないと考えている。
という内容のことを言っていました。
なるほど、
そのとおりだとも感じます。
政治家の考えは知りませんが、
庶民の目線から考えれば、
多少の貧富の差はあっても、
大多数の日本人は、
衣食住はとりあえず大きな不自由はなく生活しているように思います。
70年間近く戦争がありません。
平和な国であることは間違いなさそうです。
勿論、ホームレスになっているお気の毒な人がいることも事実ですが、
大多数の国民は、
際立った大きな不満は持っていないように感じます。
変えたくない、
変わるのが怖い、
というのが本音のように感じます。今の日本では、
日本を何処に導こうとしているのか、
まったく分からない政治家がウヨウヨしているように感じます。
あと4日で選挙があるようですが、
きっと何も変わらないような気がします。
ただ、「嘘つき」の実態を、
「風評」ではなく、
実際に見せつけてくれた政治家は、
消えて去ってくれるようです。
それだけでも、
少しは浄化されることを期待します。
治らないガンに対する治療も、
変えることを一番恐れているのは医者であり、
患者さんやご家族も、
積極的には望んでいないように感じます。「変わらない」ことを望むのは、
「生」に対しても同じように感じます。変えなければ、
苦しんで死を迎えることになるのですが、
その瞬間まで気が付かないかたが多いようです。何回も書いているとおり、
多くの患者さん、ご家族で、
ガン・ガン治療の真実を知ろうという努力を怠り、
恐らくは不満に感じると思われる、
副作用満載で、
致死確率100%の治療に飛び込むかたは、
後を絶ちません。
「知らぬが仏」という言葉は、
ガン治療の場合、
冗談では済みません。本当に「仏」になってしまいます。
その前に標準的な副作用により、
取り返しのつかない大きな障害を残す可能性すらあります。しかし日本の「国内標準」という言葉の甘い誘惑から、
逃れることは難しいようです。
日本人は「標準」という言葉に、
安心・信頼を感じるのでしょうか。
「標準」という言葉から逃れることができないのは、
日本という国が、
幸せな国という証かも知れません。
現在の標準的な日本人は、
大きな不幸を感じることなく、
生活を送ることができるのという証拠であるような気がします。
はじめから「標準」を嫌い、
大塚北口診療所に来られる患者さん、ご家族は、
身内の人間での、
悲惨な体験を知っているかたが多いのは事実です。戦争体験者しか、
戦争の本当の怖さは知りません。
ガン治療では、
「標準」は「標準的な不幸」が訪れることを知っていれば、
「標準」と云う言葉に、
魅力は感じなくなります。身内の大切な人に対して、
裏切られたと知ったら、
二度とそこには近付きたくはなくなります。
しかし裏切りに遭うまでは、
日本人は「甘い言葉」や「マニュフェスト」には、
弱いように感じます。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
アインシュタイン先生が、
証明されるまでは、
すべての人間は3次元空間で生活をしていると信じていました。
しかし現実は4次元空間だそうです。
難しい解釈もあるようですが、
凡人は、
現在の3次元に、
時間軸が加わったのが4次元空間と理解しています。
私は船旅が大好きです。
海を眺めるのが好き、
そして船という乗り物そのものの魅力もありますが、
時間と移動距離が、
身体に合っているような気がしています。昨年の年末には、
小笠原に船で行きましたが、
片道1000キロを26時間。
夏は沖縄まで1700キロの航海を50時間以上かけて。
飛行機だったら、
それぞれ1時間チョイ、2時間チョッとの距離です。
飛行時間と移動距離に大きな違和感があります。それを考えると、
人間の身体の仕組みも、
4次元にも対応できるように作られているような気がします。
しかし現在は、
4次元の時間軸に、
インターネットという顔の見えない、不気味な暗黒の世界も存在しています。
地上のブラックホールでしょうか。現在このパソコンにも、
迷惑メールがたくさん入ってきます。
携帯電話のメールにも、
それが遠慮なく送られて来ています。
まったく同じ文面のメールが、
大塚北口診療所のスタッフの携帯メールにも、
送りつけられています。
迷惑メールは読まずに消去していますが、
何回も送られてくるのと、
人情?で読んでみることもありますが、
やはり余りにもバカげた内容ばかりです。
先日のメールは、
「有名芸能人」「大物俳優」などが、
病気で困っているとのことで、
助けて欲しいそうです。
笑っちゃいます。
ガンを患ったと云われる患者さん、ご家族からの、
質問メールもたくさんいただきます。
以前から気付いていたことですが、
それは実在する人物とは限らないということです。
私は送信者?の顔も知らないのですから。一方的な質問だけのメールには、
ほとんどお答えしていません。
また名前が書かれていないようなメールはすべて無視しますが、
ご自身から名乗られて、
切実な状況と思われるときには、
何らかの答えを返送することもあります。
しかしメール上で名前が書かれていても、
それが本名だという証拠はありません。
名前を連想させる文字の羅列という可能性もあります。
多くの場合、居住地も分かりません。
もしかしたら、
私はただもて弄ばれているだけかも知れません。事細かに状況を書かれてくる人もいます。
返信を書くこともあり、
その返信からメールの往復がはじまることもあります。
しかし一度たりとも顔を見たこともなく、
メールの文面だけで状況が書かれていても、
それが真実だという確証は何処にもありません。
何回かメールのやり取りをした後、
突然返信が途切れることも、
しばしばあります。
逆にストーカーのようにしつこい人もいます。あまりヒマな時間を過ごしているわけではないので、
診たことがない他人から返信がないことを、
気にしてはいませんが、
フト「そういえば、あの人ドウしただろう」
などと思い返すこともあります。
まさかとは思いますが、
ネットと云う仮想空間の中で、
私は遊び相手になっていただけ、
ということもあり得ます。
実在しない人間を相手に、
無い知恵を絞っているのかも知れません。
それもアタマの体操になってイイのかも知れませんが。
無作為に送られてくる悪戯・迷惑メールを見ると、
他人を弄ぶことも可能なネットの世界が、
何だか恐ろしくもなります。現在のインターネット社会は、
4次元を超えた5次元の世界のような感じを受けます。私は経験はありませんが、
むかしはペンフレンドなる、
顔の見えない人間と文通をしていた時代もありました。
しかしそこには、
紙と手書きの文字、
消印を押した切手という、
人の温もりがあったはずです。
私自身40年も前にアマチュア無線が趣味でしたが、
あの時にも、
交信相手の顔は見ることができませんでした。
しかし、人の声、機械の雑音という暖かさがありました。
今のネット社会にはそれがありません。
便利になった代償でしょうか、
何だか寂しい気がします。
顔をシッカリ覚えている患者さんからのメール機能は、
便利であり嬉しいですけど、
やはり医療は人と人とが、
直接会ってお話しすることが基本です。
ネットだけのガン治療相談室もあるそうですが、
顔が見えない相手に対して、
過大な期待は持たないほうがよいと思います。やはりお近くの大きな病院で、
ご自身の足と時間を使って、
顔の見える医者と目を合わせて、
真剣に相談されるのがベストだと考えます。
治らないガンを宿した患者さんを抱えるご家族で、
ヤキモキ心配だけはしているようには見えても、
実際には何も行動は起こしていない、
というようなご家族からのメールにもしばしば遭遇します。
「決められない日本」の「家族版」のような感じです。
急ぐ必要があると思われる場合には、
相手の存在も状況の真偽も不明ながら、
メールでお尻を叩いて、
何らかの行動を起こすように促すこともあります。
タダ迷ってレールに乗って流されていくだけだと、
大切なご家族が旅立った後に、
大きな後悔だけが残ると思います。しかし、それもネット上の仮想空間の世界で、
実在しないことに対して、
他人が心配しているだけかも知れません。
昨日もセカンドオピニオンの患者さんも含めて、
顔の見える、
実在の患者さんで大賑わいの大塚北口診療所でした。やはり3次元の現実世界は楽しいですね。生きていることが実感できます。本日の内容は何年も前から感じていたことですが、
それを偶然本日書いたのは、
過日の「笹子トンネル」の崩落事故で、
中央高速が不通になり、
昨日の午後から行く予定で、
楽しみにしていた、
長野の雪山ドライブができなくなったからです。
平面の2次元で描かれた地図上のトンネル崩落、
それはまさに3次元の現実です。
あの事故が無ければ、
今頃は帰路の笹子トンネルを抜けて、
小仏トンネルも過ぎた辺りのはずでした。
犠牲者のご冥福をお祈りいたします。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
今、日本中選挙戦の真最中のようです。
偶然か否か、
この時期を見計らっては否かは知りませんが、
近くて遠い国は、
ミサイルの発射宣言をしているようですね。
ミサイルなんて、
大きなお金もかかるでしょうに、
かの国は経済的にそんなに豊かだったとは知りませんでした。
日本では「仕分け」の名の下に、
ノーベル賞受賞学者の研究費まで、
削減しようと目論む人もいたようですが、
「一番である必要はない」というのが日本の一部の政治家の考えのようですから、
悲しいですね。
日本の政治家にはうんざりです。
しかし、もっとビックリしたことは、
日本の官房長官が、
日本にも被害が及ぶ可能性がある、
そのミサイルに対して、
「早く打ち上げてくれ」なる、
信じられない発言をしたらしい、
と云うことです。
私はその発言を自分の耳で聞いて、
現場を目で見たのではなく、
インターネット・新聞報道を見ただけで、
その後弁明をしたそうですが、
それが真実であれば、
もはや言い訳のできる言葉ではないと思います。
隣国が日本国民にも被害が及ぶ可能性がある凶器かも知れないものを、
動かそうとしたならば、
その中止を要求するのが政治家の外交だと思っていましたが、
「さっさと打ち上げろ」
とは開いた口がふさがりません。
官房長官とは、
国家の危機管理に中心的な役割を担っていると思っていましたが、
それは私の大きな勘違いだったようです。
日本の大臣たちは、
国民の顔を見ているのか否か、
とても疑問に感じていましたが、
少なくとも現在の内閣は、
国民の安全なんて本当にドウでもイイように見えてしまいます。
総理大臣もその発言責任は問わないと言われているようですね。
国民の安全、危機管理、
そんな余計なことは、
まったく何も考えていないことを、
ハッキリと証明してくれた気がします。
むしろ潔しかも知れません。件の官房長官の選挙地盤は大阪だそうですが、
大阪からはイロイロな珍しい人が出てきますね。
大阪の人は、
誰を国会議員に任命するのでしょうか。
しかしその残念なニュースは、
日本国内だけではなく、
海外にも飛んでいると思います。
日本は世界の恥さらしになり、
日本との外交など、
赤子の手をひねる程度の簡単なもの、
という印象を世界中の政治家・外交官に、
知らせしめたように感じます。
人口密集地の大塚北口診療所の周辺は、
今日も選挙演説の遊説車が、
師走の町中を忙しなく走り回っています。
とても虚しい光景です。
しかし12月16日日曜日の投票日に、
一人一人の国民が動かなければ、
何も変わりません。
動いてもダメかしら・・・
昨日の「ガンと外科臨床医」で書いたとおり、
先日実臨床に携わっている、
何人もの現役外科医と会ってきましたが、
その誰もが、
患者さんのことを考えて治療に臨んでいます。
日本人の多くは、
人のために働いていると思います。
日本の政治家だけは、
特殊な人間の集まりなのでしょうか。これからどんな日本に変わっていくのでしょうか。
変わらないのでしょうね。
きっと。
ガン治療も、
多大な副作用を被った挙句の人柱が、
延々と築かれていくだけで、
何も変わらない気がします。医者にとっては、
一番安全なのが、
標準治療ですから。以上 文責 梅澤 充
昨夜は久しぶりの、
何人もの先輩・後輩に会って、
楽しいお酒をたくさん飲みました。
全員外科医です。
私も歳を取り、
先輩はニ人だけで、
あとは後輩ばかりでした。
二人の先輩は、
すでに大学を去っています。
また昨夜の会には開業医は一人も出てきませんでした。
大学に残っている医者、
大学に所属したまま某有名病院に勤務している医者、
個人病院に勤務する医者、
様々な立場の外科医の集まりでした。
完全にメスを置いてしまっているのは私だけでしたが、
大学勤務はすでに辞めている手術の達人・元教授の先輩に、
「大学を離れてはじめて臨床医になった気がする」と
言うと、
「そうなんだよ、そのとおり!」
「誰でもそう言うね」
「でもね、それが分かるのは辞めてからなんだよ」でした。
現役の大学病院の医者は、
それなりの地位には就いている者もいますが、
完全に満足はしていない様子でした。
先ずスズメの涙の薄給のうえ忙しすぎる。
しかし大学病院なりの楽しさがあるから、
残っています。
私のような立場の医者も、
大学病院に知り合いが居なくなると困りますので、
後輩が大学に残ってもらうのはありがたいことです。
抗癌剤治療の話もでました。
実際に外科手術だけではなく、
抗癌剤治療を行っている後輩もいました。
免疫治療を行っている後輩も来ました。
私は「抗癌剤治療は外科医が行わなければいけない」と考えています。
手術という武器を知らずに、
毒薬だけしか知らない医者が、
それだけでガンと戦おうとしたら、
患者さんは被害を被るだけです。その考えには誰もが賛成でしたが、
「手術の片手間では、まともなことはできない」
「午後からの手術のことを考えながら抗癌剤も考えなければいけない」
「忙しすぎるから、ついつい内科に任せちゃうんですよね」そのとおりだと思います。
それが日本のガン医療の現状です。
腫瘍内科の手に渡ると、
標準的に、
当たり前の副作用で苦しんだ挙句、
患者さんは確実に旅立ちます。先日ある標準的な抗癌剤治療で、
味覚障害、手足症候群で悩まされ、
Yシャツのボタンも留められなくなった。
あの副作用を知っていたら、
あんな治療は受けなかった。
というコメントがありましたが、
それを執行する医者は、
「そんな副作用」は当たり前に知っています。
しかし治らないガンであれば、
無治療よりは延命効果も、
手術後ならば、
再発予防効果も、
僅かながらあるというデータが出ていますので、
当たり前の治療として執行されます。その他、腹膜播種の手術の話も出ました。現在も有名な某外科医が、
腹膜播種手術をされています。
大先輩にその話をすると、
「彼、まだやってんの?」
「彼には、あんなのダメだって言ったんだけどね」と言うので、
「先生だって30年前、随分やってたじゃない」
「付き合わされた我々は大変だったんだから」と言うと、
「ハハハ、そんなこともあったね」
「でもあれはナンとかしたい一心だけでやったけど無駄だったね」
「だから俺は彼に、無駄だって言ったんだよ」「でも彼は腹の中でケモ(抗癌剤治療)しているみたいだね、
あれはイイかも知れないね」でした。
抗癌剤治療が進化した現在では、
大腸ガンなどでは、
ある程度延命には寄与するように感じますが、
あまり過度の期待はできないと思います。
その有名な先生が行っているという、
「腹の中のケモ」とは、
手術中に腹腔内に温めた抗癌剤で洗浄するという方法で、通常の抗癌剤治療よりは、
大きな延命につながる可能性は秘めていると感じます。外科医が十数名集まると、
イロイロな話が出てきます。
むかしの話、
今後の話、
たくさんしてきました。
大きな収穫の一つは、
大塚北口診療所での現在の私の治療を、
手伝ってくれそうな後輩がいたことでした。
私と同じで、
標準的な抗癌剤治療も行ってきて、
そのおかしさに気づいていて、
免疫療法も知っている外科医です。
これから、
彼を口説いてみようと思います。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
本日は年末年始の休診の影響でしょうか、
大塚北口診療所は満員御礼の状態でした。
実際の年末年始のための休診は、
12月31日の月曜日と1月2日の水曜日の二日間だけですが、
やはり年末はなんとなく忙しくなります。
本日は時間がありませんブログは休診にします。
本日は久しぶりに、
先輩と後輩と、
飲み会です。
以上 文責 梅澤 充
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近いうちではなく、
すでに今年の流行語大賞なる言葉が決まったようですね。
今年の大賞は、
間違いなく「近いうちに」だろうと、
期待していましたが、「ウソつき」と呼ばれるのを避けたかったためとの報道がありましたが、
「100日目の近いうち」が突然来たためでしょうか、
トップ10には入っていたようですが、
残念ながら大賞は逃したようですね。そういえば、
昨年の流行語大賞にも、
元祖ペテン師のように思われる大先生に、
「ペテン師みたいだ」と呼ばれてしまった悲しい人の、
「一定のメド」が、
トップ5に入るも、
惜しくも大賞は逃しています。日本の政治家は人気がありますね。
お笑いタレントになる素養も必要なのかも知れませんね。
毎年変わる日本の大臣は、
これからも毎年、
流行語を連発するのでしょうか。
ところで、
先日「アポロ13」という古い映画を見ました。
映画のビデオ以外にも、
大嫌いなNHKのドキュメンタリー番組のビデオも持っていて、
何回も見たことはあるのですが、
先日、偶然立ち寄ったコンビニで、
DVDが1000円で売っていたので、
衝動買いをしてしまいました。
見るたびに毎回感動します。
ご存じのかたも多いと思いますが、
40年以上前にアメリカが、
月着陸に失敗したアポロ13号の、
たった1週間の間に現実に起きたドキュメンタリー映画です。
「成功した失敗」
「栄光ある失敗」
などとよばれています。
随所に感動させられるところがありますが、
登場する医者が、
当時はタバコを吸いながら仕事をしているのにも感動です。
それは冗談ですが、
全体を通して感じることは、
アメリカと日本という国の大きな違いです。
月へ人類を送る計画、
それは冷戦時代、
国家の威信をかけた一大国家プロジェクトであったはずです。
そしてそれに危機が訪れているという状況にあるとき、
それを支えて、
成功に導いたのは、
平均年齢30歳そこそこの「若い専門家」たちのチームでした。専門家ではない年寄りは、
一切口出ししない。
大統領さえもまったく口を挟まない。昨年の福島の東京電力の大参事の時は、
ドウだったでしょうか。「一定のメド」という流行語を生んだ、
私には有能とは思えない指揮官が居なければ、
被害はドウ変っていたでしょうか。
現在の日本でも若い政治家もいるようですが、
「小異」とは思えない、
大きく見解の違うご老人と仲良しになったり、
みなさん何を目論んでいるのか、
政治素人には真意がまったく見えません。
ご自身で暴走老人と言っている人も居るようですが、
日本の将来を心配されているらしいただのご老人は、
その存在そのものが日本に老害を招くだけのような気がします。
現在の日本の医療構造も同じような気がします。「学会」という、
専門家と称する学者先生の集会。
その群れのボス争いの結果、
年功序列で年寄りが親分になる。その親分の思うとおりにしか、
医学会全体が動かない。その学会がガイドラインなるものを作り、
すべての医者・医療行為をその枠に嵌めたがる。
その一例が、
「標準的」と云われる、
ありがたいとは思えない抗癌剤治療です。ガン治療以外の医療でも同じです。「学会」が禁止をしている、
「病腎移植」を、
「患者」の切実な要望に応えて実行している医者を、
学会は一方的に避難する。
あの移植手術は、
医者がやりたいがための治療ではないと思います。
現在「ある患者会」が、
患者の人権を脅かす「学会」を相手に、
裁判を起こしているようです。
とても良い傾向だと思います。
これからも患者力は重要だと感じます。患者が切望しても、
ガイドラインから外れた医療を行うと、
年寄りが牛耳っている学会が一斉に非難をする。
何処かおかしくないですかね。
お年寄りたちはボケてしまい、
誰のために存在する学会か、
分からなくなっているような気がします。私も老害にはなりたくないですから、
「一定のメド」の歳で、
現在の仕事はリタイアします。
「近いうち」ではありません。
しかし仕事を辞めても、
年金などはもらえないでしょうから、
生きるために、
ラクな仕事に変わります。
その前に、
化石のように固い頭ではなく、
フレキシブルなアタマを持った、
目の前の患者さんのことを真剣に考える、
若い医者がまともに活躍できる環境を整えて欲しいですね。
ほとんどの若い医者は、
希望に燃えて、
「患者のため」という気持ちをシッカリと持っています。しかし、毎年ひやかしの流行語大賞候補になるような人間がトップにいる国民は、
悲しいですね。
次はドジョウならぬ、
カワウソみたいなのが、
民(タミ)の主(アルジ)様になったら困っちゃいます。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日でレセプトの整理は終わりましたが、
毎度感じることは薬剤費の値段が、
異常に高いことです。
抗癌剤の薬価が常識的な価格にまで下がれば、
どれだけ大きな医療費の削減になるか計り知れません。現在の大塚北口診療所での治療でも高いと感じます。
しかし日本中ほとんどすべての病院では、
もっと遥かに高額の、
医療と称した、
単なる薬剤の注入が粛々と行われています。
大塚北口診療所で高いと感じても、
「患者単価」は、
標準的な抗癌剤治療を行っている医療機関よりは、
格安になっているはずです。
治らないガンに対して、
日本全国で執行されている、
人間の身体が耐えうる最大耐用量の抗癌剤を投入する治療では、
僅かな延命のために、
どれだけ大きな、
そして無駄なお金が使われているのでしょうか。僅かな延命だけでも、
患者さんやご家族にとっては貴重な時間だと思います。しかし、その治療と称した、
タダの薬剤注入は、患者さんにとって極めて貴重な、
平穏な日常を奪い去ってしまいます。
その失われた時間は二度と戻ってきません。その時間を失っての僅かな延命に、
意義を感じる患者さんが、
どれだけ存在しているのでしょうか。昨日の「知らない怖さ」でも書きましたが、
知識が無いが故に、
望まない治療を受けているという患者さんは、
相当に多いのではないかと思われます。ガン・ガン治療の現状を、
日本国民に広く知ってもらうことが、
最大の医療費の節約になるように感じます。今回の選挙でもその点を強調すればいいのに・・・
11月27日の「国立がんセンターの本音」でも書いたとおり、
エビデンスはありませんが、
抗癌剤は少ないほど、
長く使えます。
長い時間、
治療を継続できるということは、
患者さん長く生きていることができるということです。同時に長い時間、
継続可能な治療では、
患者さんは貴重な日常生活を失わずに済みます。
辛い治療では長くは続けることができません。さらに辛くない治療であれば、
患者さんは、
日本の一国民としての生産能力を発揮することもできます。
ガン患者というだけで、
生産性を否定しまうような現在の標準治療は、
国民に大きな増税を強いるような国としても、
トクな行為ではないように感じます。「医学の進歩」という大命題のためには、
止むを得ない、
という現実はあると思いますが、
その大命題は、
単なる「建前」としてだけ使われているような気がします。エビデンス・EBMと同じように、
ごく一部の腫瘍内科医の先生にとって、
単なる「錦の御旗」、
「水戸黄門様の印籠」だけであるように感じます。
治らないガンの場合、
幾ら大量に細胞毒を注入しても、
治ることはないことが、
エビデンスとして証明されています。
すなわち、
拷問のごとく苦しめられた挙句、
100%の確率で死に至ることが証明されています。そのような、
治療とは思えない行為を受けることを望む患者さんが、
何処に存在しているのでしょうか。
たくさんいただくメールの中には、
標準治療に対して、
「無治療よりはマシ」
「緩和ケアを勧められたら大変」
「何もしないわけにはいかない」くらいに軽く受け止めていると思われる内容を幾つも見ます。
「標準治療を受けるくらいなら、緩和ケアのほうが遥かにマシ」
「自分の身内の人間なら絶対にしない」という、
「治療とは思えない医療行為」は、
ガン治療の現場ではいくらでも見られます。話しは逸れましたが、
高額な抗癌剤の使用量を減らすことは、
医療費削減になると同時に、
ガンを患っただけの人にも、
社会に対して生産性を持ってもらう、
それは患者さんの生き甲斐にもつながることだと思います。
標準的な無駄遣いは、
早く止めたほうが、
製薬会社以外は誰もがトクをすると思います。しかし抗癌剤は、
少なく、長く使えば、
最終的には製薬会社も利益は増えるのですが・・・以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
このブログでは、
ガンという病気、
それに対する治療に対して、
患者さん、ご家族が知識をつけることの大切さ、
「知識と寿命・QOLは確実に比例する」ということを、
しつこく何回も書いています。
手術不能の治らないガンを宿した、
あるご高齢の患者さんのご家族が、
それぞれ必死になって、
その患者さんにとって最善の治療を模索される姿をしばしば見ます。
目指すところは同じであるはずですが、
しかしご家族間で、
意見はバラバラ。
考え方が支離滅裂のように感じることがあります。
なかには「食事療法でガンを治す」、
などと言いだすご家族も出てきます。
結果的に、
ある患者さんのご家族では迷った挙句、
指先を使い緻密な作業を続けることが生き甲斐、
というご高齢の患者さんに対して、それは恐らく不可能になるであろうと考えられる、
XELOXという治療を選択されるかたもいます。XELOXとは、
ゼローダという飲む抗癌剤と、
オキサリプラチンという点滴の抗癌剤とを、
組み合わせた標準的な治療です。
無治療よりは延命効果があると思われます。
アバスチンを同時併用すると、
さらに寿命は延びるというデータ・エビデンスが出されています。
しかし当然のことながら副作用があります。
ゼローダでは有名な「手足症候群」という、
手の平、足の裏の皮膚が乾燥して、
ひび割れて、
擦り剝けて痛くなる、
酷い場合歩行も不可能になります。
手の平の皮膚症状も酷くなると、
家事もできなくなります。
緻密な指先仕事など不可能になる可能性が、
極めて高くなります。
同時にオキサリプラチンでは、
末梢神経障害という、
これまた必発の副作用が出ます。
指先、足先が痺れてきます。
酷い場合、お箸を持つことも、
衣類のボタンをかけることも不可能になります。
多くの場合、痺れにより指先・爪先の感覚は大きく鈍り、
それは終生完全に奪われることもあります。
ご家族も本人も望まないと思われる残酷な治療を受け入れる前であれば、
多くの場合メールで、
以下のようなアドバイスはするのですが、
FOLFOX、FOLFIRIはご存じだと思います。
その他にSOX、XELOX、
アバスチン、アービタックス、ベクチビックスなどを、
ネットで簡単に検索できますので、
Risk & Benefitなど頭に入れておいたほうが良いと思います。
「簡単な検索」がなされないこともしばしばあります。
とても残念に感じます。
ご高齢の患者さんのガン治療では、
主役は若いご家族であり、
患者さんは御神輿のような存在です。担ぎ手次第で何処にでも行きます。
乗り心地も大きく変わります。
複数の担ぎ手の場合、
そこに不協和音があれば、
何処にも行けなくなり立ち往生の状態になります。XELOXにより完全に失われた指先の繊細な感覚、
それは一度奪われたなら、
その病を患った患者さんの予後を考えると、
終生戻ることはありません。
今も続けている患者さんがいたら、
即刻、考え直すべきです。
深みに嵌る前に。
御神輿は大勢のほうが、
ラクに楽しく担ぐことはできますが、
意志の統一が無いと、
トンデモナイことになります。
「船頭多くして船山に上る」
という状態に陥ります。
すでに旅立たれた患者さんで、
今までたくさんの忘れ得ぬかたがたの姿が目に浮かびます。
ご高齢のため、
あるいはご自身での判断ができない患者さんでは、
たった一人で、
大切な掛替えのない御神輿を、
最高の乗り心地を維持したまま、
無事に目的地まで運ばれた、
ご家族のあの誠意も忘れることはできません。目的は同じであっても、
息の合わない担ぎ手ならば、
一人ですべてを担われたほうが無難かも知れません。しかし消化器のガンでは、
禁忌とも考えなければならない「食事療法」や、
患者さんの生き甲斐を奪い去る、
標準的副作用を選択されるご家族には、
本当に大きな衝撃を受けます。
その光景を見ると、
知らないということの恐ろしさを、
再確認します。「癌」という病気の本態、
治療の実情を知ることは、
恐ろしいことでもあり、
「知らぬが仏」
という言葉も真実だとも思います。しかし知らないことのほうが、
もっと大きな不幸を招くことになると感じます。知識はご自身ご家族を守る最大の武器です。「簡単なネット検索」だけでは、
まったく不十分で、
間違った知識をつけられてしまう恐れもありますが、それすら怠ると、
大きな悲劇・不幸が待っています。
ご用心を。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
本日は月初恒例のレセプト整理で時間がありません。
ブログは休診にします。
毎年のことですが、
今月12月の診療に対するレセプトは、
お正月早々です。
まだ残っていますが、
今年のレセプトは、
今回で最終になります。
早いですね。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
拙著をお読みいただいたという、
ある生命保険会社の職員と云われるかたから、
以下のようなメールをいただきました。
以前にもメールをいただきましたが、
患者さんではないようです。
しかしテーラーメイドの医療保険を考えられているそうです。
頂いた2通のメールの内容から拝察するに、
とても誠実なかたのように思われました。
また多くの患者さんが疑問に思われていることだと感じますので、
一部抜粋し、
お答えします。
①ごく少量の抗がん剤治療の抗がん剤は長い間効くのか。
②ごく少量の抗がん剤治療は保険診療が可能なのか。
③ごく少量の抗がん剤治療はどのような医療機関で受診可能か。
④ごく少量の抗がん剤治療の通院は月何回ぐらいか。
⑤ごく少量の抗がん剤治療の医療費は月にどのくらいか。
ご多用のところ大変恐縮ですが、お時間のお許しになる時に
ご回答いただければ幸甚です。
「ごく少量」という言葉が協調されていますが、
意識して「ごく少量」にしているわけではありません。
副作用と延命効果、
さらにQOLを最重要視すると、
標準量よりはかなり少なくなる、
というだけで、副作用を感じないという患者さんでは、
標準量になってしまうこともありますし、
また分子標的薬などでは、
むしろ標準量よりも多い量を使うこともあります。①長い時間効くのか?
ですが、
11月27日の「国立がんセンターの本音」でも書いたとおり、
「標準量などは必要無い」
「時間が大切」だから、
大きく減量して使うことが、
多くの医者は、
少なくとも外科医は、
「長く効く」ことは知っています。②の保険診療ですが、
ガンの種類により健康保険で使うことができる抗癌剤は決められています。
「効く・効かない」は関係なく、健康保険の枠が定められています。例えば胃ガン、膵ガンなどに対して、
オキサリプラチンが有効なことは知られていますが、
日本では認められていません。
直腸・大腸ガンに対してだけしか認可されていません。
そのような保険適応外の薬剤を使うならば、
その薬剤費の分だけは自費負担になります。
現在そのような自費治療は直近の医療機関の協力を得て行っています。
以前、町田市内の一般病院の直近に
「うめざわクリニック」という自費診療所を作って、
自費治療の分だけ行っていた時があります。
健康保険で可能な治療は保険医療機関で受けていただきます。
なお健康保険適応のある抗癌剤では、
減量することは自由です。すべての抗癌剤の添付文書には、
「適宜減量」という表記があります。
風邪や血圧、糖尿病などのクスリなどでは、
「適宜増減」と記載されています。
抗癌剤は増量は認められていません。
分子標的薬で多めに使うのは、
1バイアルで半端が出たときに、
捨てるのではなく、
全量使うような場合です。
③健康保険適応のある抗癌剤を使うのは、
日本中何処の医療機関でも認められています。しかしエビデンス・EBMは利用するものではなく、
それに縛られることが正しいと信じている、
お堅い病院では不可能でしょう。身内の人間には絶対に行わないような治療が、
大手を振って執行されます。
虚しい話だと思います。
④通院の頻度も、
個々の患者さんで、
すべて違います。
また体調以外にも、
お住まいの場所でも変えざるを得ないこともあります。
毎週、飛行機や新幹線で来てくださいとは言えません。
⑤個々の患者さんで、費用は健康保険だけの治療であれば、
毎月の上限が決まっていますので、
それを超えることはありません。
健康保険適応外の抗癌剤を使う治療でも、
例えばシスプラチンなどは1回1500円程度の負担ですし、
アバスチンなどを使えば10万円はラクに超えます。
しかも延命効果無しという、
ありがたい「エビデンス」も付いている種類の
ガン(卵巣癌、乳癌、胃癌など)もあります。
腫瘍マーカーは自費で検査をすると、
1項目あたり1150円(CEAやSCCなど)から、
1800円(シフラなど)程度かかります。
保険外の治療となると、
ベラボウに高額になると考えている患者さんも、
少なくないと思いますが、
薬剤の種類により、
必ずしもそうではありません。同時にガンという病気は、
お金をかければ治るという生き物ではありません。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
胃ガンや大腸・直腸ガン、膵ガンなどの、
消化器のガンでは、
臓器の中ではなくお腹の中、
すなわち腹腔内・腹膜に、
肉眼では見えず、
顕微鏡ではじめて見つかるガン細胞が1個でもあれば、
ステージⅣ、
すなわち「末期のガン」という診断になります。ただし「末期 = 死」
ではありません。しかし卵巣癌の場合は、
腹膜に肉眼的に転移が確認されても、
ステージⅡなどという、
とぼけたステージ分類がされています。しかし腹膜に転移・播種している卵巣癌でも、
一般的に抗癌剤が良く効いてくれて、
手術後に標準的な抗癌剤治療を受けることで、
平均的に20ヶ月程度の無病期間が得られます。
しかし治ることは極めて希で、
何年後かあるいは何カ月後かには、
ほぼ確実に再発を来します。
主治医から、
「すべて取りきった」と云われると、
「根治したんだ」と、勘違いする患者さんが、
少なからずおられるようです。
「すべて取りきった」には、
「肉眼で確認されるものは」という枕詞が抜けています。卵巣癌の場合には、
ほぼ全員が手術後標準的抗癌剤治療を受ける道筋が付けられていますので、
ほとんどの患者さんはその道に進みます。
しかし「根治」と勘違いされた患者さんでは、
標準治療を迷うかたもいます。卵巣癌の場合には、
標準治療により、
「無病期間」という有り難い時間が得られる可能性がありますので、
標準的な抗癌剤治療も悪くはないと思います。しかしほとんどのすべてのデータが、
漿液性腺癌という細胞の卵巣癌が中心のデータであり、
日本人に比較的多く、
抗癌剤が効き難い明細胞癌などでのデータは、
存在しません。それに対して、
さもエビデンスがあるかのように、
標準治療を執行するのは如何なものか、
十分に考えてください。本日は私用のため、
時間がありません。
終わりにします。
本日の続きはいずれかの時期に書きます。
以上 文責 梅澤 充
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