気が付けば、
今日で 6 月も終わります。
今年の半分が過ぎていきます。
今年に入ってからの、
悲しい訃報も幾つもいただきました。
皆さん、末期ガンの状態で、
はじめてお会いした患者さんばかりです。
二年程度の短い時間しか、
診ることができなかった患者さんもいます。
しかし今年逝かれた患者さんと、
お付き合いした時間の合計は、
5 0 年間を超えます。
ほぼすべての患者さんは、
末期ガンを背負っていても、
仕事をしていたかたでは退職することなく、
フルタイムでそれをこなし、
余暇には趣味を楽しまれ、
平穏な生活を送られていました。
治ることが期待できない末期ガンに対して、
標準治療が合う患者さんも、
少ないながらいるはずです。
しかし、標準的に大量の抗癌剤を使っての治療・儀式では、
3 0 日以内に亡くなる患者さんも少なくはありません。
末期ガンを背負ってしまっても、
ガンは簡単には人を殺すことはしません。
大量の殺細胞性抗癌剤(細胞毒)は、
患者さんにとってきわめて貴重な、
平穏な日常を奪うだけではなく
その個人に合わなければ、
簡単に殺人鬼に豹変してしまいます。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
切除不能の固形ガンは、
治ることは、
まったく期待できません。
その事実を知らない医者はいません。
知らないのは、
患者さんだけです。その現実を考えれば、
多くの患者さんが、
身体的に極めて苦しい思いをして、さらに、健康保険で認められているとはいえ、
多大な出費を余儀なくされる仕組みになっている、標準的に大量の抗癌剤を使う儀式では、
大きなお金も無駄に消費されていきます。
あまりにも非人道的で、
経済的にも空回りしているように観える現実ですが、
大量消費を指示する一部の医者が、
それにより莫大な利益を上げる製薬会社から、
現金を受け取っている現実を考えると、簡単には変わらない、
というより、
治らないガンを宿してしまった患者さんにとっては、
ますます、
厳しい蟻地獄のような状態が確立されていくような気がします。現金の旨味を知ってしまった医療者からは、現実を教えられることはありません。
誰のための高額薬剤大量消費か、患者さんが事実を考えてみてください。
何も治療をしない状態での、
自然治癒という極めて希な現象は存在します。しかし、それは宝くじの一等賞に当たるような確率です。
お金の臭いがプンプンする標準治療も含め、すべてのガン治療は、
各個人がその現実を知って、
さらに、治らない現実をシッカリと見つめ、
医者の利益のためではなく、
ご自身の価値観で、
最適の治療を探してください。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
ネットで「がん治療」や「がん」を検索していて、
「丸山ワクチン」の名を知ることになった、
患者さん、ご家族も少なくないと思います。
「効かない薬」
「ただの水」
と評されていることが多いようです。
無視されるのはまだマシですが、
標準的に大量の抗癌剤を消費することだけを推奨する、
日本の一部の腫瘍内科医からは、
目の仇にされて、
追放されそうな動きもあります。
たしかに丸山ワクチンには、
エビデンスはありません。
しかし、それが明らかに有効であると考えられる患者さんは、
何人も観ています。
もちろん、まったく無効と感じられる患者さんのほうが多数です。
無効と思われる患者さんでも、
有効性を感じる患者さんでも、
副作用を訴える患者さんは、一人もいません。
ワクチンは日本医大病院から、
患者さんが直接購入するようですので、
各医療機関に利益が無いことも事実です。
一月一万円程度の費用だそうです。
タバコやお酒の値段を考えると、
あまり高いとは感じません。
効果を観る患者さんは少なくても、
副作用を受ける患者さんが居ないのであれば、それは、エビデンスなど関係なく、
立派なガン治療だと感じます。
ただし今の季節はイイですが、
冬のインフルエンザが流行る時期に、
頻回に医療機関に通うことだけは避けて、
自己注射を許してくれる医療機関を探してください。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
相変わらず、
自費での免疫細胞療法などの、
「標準」ではないガン治療を、
すべてインチキ・インチキと連呼している、特殊な腫瘍内科医が居るようです。
たしかに多くの免疫細胞療法では、
エビデンスは出されていません。
「エビデンスを作る」ことができない環境にあることも、
特殊な医療者は知っているはずです。
治ることなどまったく期待できない、
切除不能のガンに対して、
「治ることまでは難しい」などと言われて、
標準的に大量の高額薬剤を投入される患者さんは、
何を思ってそれを受け入れるのでしょうか。
「治るに近い状態が得られるなら受けてみよう」あるいは、
「治ることがなくても、
大きな延命を得られればそれでイイ。」などと致命的な勘違いをしたまま、
副作用の苦しみに耐えて、
気が付けば、
「緩和ケアに行ってください」と、簡単に処払いにされることまで、
説明を受けて標準を受ける患者さんは、
存在しているのでしょうか。
さらに、
患者さんが大量に消費させられている高額な薬剤を、製造・販売している製薬会社から、
賄賂と考えてもおかしくないような、
不明瞭な現金を受け取っている現実を、説明する主治医などは存在していないと思います。
たしかに「標準」には、
エビデンスが存在しています。しかし、そのエビデンスとは、
比較試験の結果、A治療とB治療では、
生存期間中央治値や無増悪期間中央治値などに、
数ヶ月の差があるというだけです。
日進月歩で検査機器が大きく発達している状態で、発見された、
治ることがまったく期待できない末期ガンに対して、
無治療と比較して、
延命が可能か否かは、
誰も知りません。治ることがまったく期待できない現実など、
主治医は百も承知です。
その現実を知りながら、
藁をも掴みたい、
そして、平穏な生活を続けたいと願う患者さんを、
知らん顔して、欺いて執行される、標準的抗癌剤治療こそが、
本当のインチキ治療であるように感じます。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
先日、小学校、中学校が一緒だった友人から、
同級会の誘いがありました。
すぐに「出席」と返事をしましたが、
その後、確認の電話がかかってきました。
その時、
「出席とは言ったけど、畳の部屋での宴会なら無理。
腰が痛くて、床に座ることはできなくなっている。」
と返事をしたところ。
「それは、ウメザワだけじゃないよ、
俺も、床に座ったら腰が痛くなる。
みんな一緒だと思うよ。
今度の店は、テーブル席だから大丈夫。」
でした。
彼は農業に従事していますが、
職業の別なく、
誰でも、平等に歳をとるようです。
近いうちに、
お盆にしか出席できない仲間も出てくると思います。
以上 文責 梅澤 充
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本日は、
何故か忙しい一日であり、
時間がありません。
ブログは休診にします。
以上 文責 梅澤 充
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治らないガンに対する、
電磁波温熱療法、
通称、ハイパーサーミアについては、
何回も書いていますが、
ガンが存在している部位を、
電磁波、すなわち電子レンジの原理で、
温める治療です。当然、
日本の健康保険の適応になっています。治療効果に対するエビデンスも、
たくさん出されています。
もちろん、抗癌剤などのように、
大きな副作用はありません。
しかし皮下脂肪の多い患者さんでは、
電波の歪みが起こりやすいようで、
皮膚表面が低温火傷を起こすことはあります。
もちろん重症例はいませんし、
まして抗癌剤のように致死性などありません。
ただし、欠点として、
これからの季節は、シッカリ着替えを持って行く必要があります。
治療により、
全身が暖まり、
かなり汗をかくことになりますので、
外を歩くだけでも、
汗で濡れてしまうような陽気では、
着替えが無いと大変です。
なお、治らないガンに対しての適応であり、
「ガンが治る」という治療ではありません。
再発が必至であるような卵巣ガンでは、
手術後のお決まりの抗癌剤治療と併用することで、
再発までの時間が延びているというエビデンスもありますが、
あくまで延ばすだけであり、
ガンを根治させるだけの効果は、
抗癌剤と同様にありません。延命効果を期待するだけの治療ですが、
大量の抗癌剤で、
平穏な日常生活を失うほど苦しんでの延命よりは、遥かに人間的な治療です。
以上 文責 梅澤 充
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東京では、
重たい空気の中で、
空はどんよりと雲っています。
天気が良くないと気分も晴れません。
もともと良くないアタマの回転も、
さらに鈍くなってしまいそうです。
下の下手な写真は、
ホタルを観に行った日の、
まだ明るい時間に植物園で見つけた、
ウツボカズラの外見と、
虫は入っていない、
お腹を空かせたウツボカズラの中身です。
こんな写真でも眺めていると、
憂鬱な気分が、
なんとなく、ほのぼのします。


美しいホタルの光は、
三脚が無く、
撮れませんでした。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
根治手術後に遠隔臓器に転移再発を観てしまい、
治らないガンになってしまうことは、
珍しくありません。
日本の有名なガン治療拠点病院で、
それを経験してしまった患者さんが、
先日来られました。
当然、標準的に抗癌剤治療を勧められ、
それが如何なるものであるかも知らずに受けてしまったそうです。
半年間続けたそうですが、
副作用に耐え切れなくなり、
ギブアップ。
治ることはないという事実を知らされたため、その後、抗癌剤はすべて拒否して1年間半以上も、
経過だけを観ているそうです。
ガンは増大してきていますが、
いまだに平穏な生活を続けているようです。
いまだにというより、
毒の副作用が少しずつ抜けて生きて、
生活は快適になってきているそうです。標準的に抗癌剤治療を続けていた場合の、
生存期間中央治値はすでに超えています。
無治療を勧めることはありませんが、
標準的に苦しむ患者さんは、
本当にお気の毒に感じます。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の
「日本の緩和ケア」に対して、
患者さん?から、
切実なコメントがありました。
一部抜粋再掲します。
一部の腫瘍内科医さん達とのつながりが
強いのだろうという緩和ケア医さん達の声が大きすぎて、
安心して緩和ケア医に診て貰おうという気になれません。
現実問題、
終焉の地となる、
現在の日本の緩和ケアの現場では、
標準的抗癌剤治療という、
拷問にも似たような儀式を受けた挙句に、
緩和ケアに行きついた患者さんは幸福であり、
毒は最小限度にして、
非標準で平穏な生活を送ってきた患者さんを診るのは忍びない。というようなことを言っている、
まさに、一部の腫瘍内科医の配下にあるような、
緩和ケアの専門医?も存在しているようです。
しかし、緩和ケア関連学会では、
製薬会社との不健全な関係を断つため、製薬会社からスポンサー料を取らなかったため、
学会参加費が高騰してしまい、
学会参加者である医療者が困っているという、
チョッと考えさせられる事態も発生しています。
一方、標準的に大量の、
しかも高額な薬剤を消費してくれる、
「標準」だけを勧める医療者は、
製薬会社から、
ガッチリ現金を受け取っている現実を考えると、患者さんの いのち など、
完全に無視した、
かなり複雑な利害関係が、医療界には存在しているようです。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
現在の日本の緩和ケアとは、
本来の抗癌剤の目的と同様に、症状の緩和だけを行う場所となっています。治ることは期待できない末期ガンに対して、
自覚症状も無く、
まだまだ元気に、普通の生活を送ることが可能な状態の患者さんに対して、
標準的に大量の抗癌剤を投入すると、
症状の緩和が主目的でも、
いずれかの時期には、
全身状態が悪化して、
すでに抗癌剤を使うことができなくなってしまいます。
その後に、
「もはや、何もできません、
緩和ケアに行ってください。」と、簡単に宣告されて、
仕方なく、
苦痛を除去しながら、
終焉を迎えることになる最終儀式が、
緩和ケアになっているのが実情です。
治ることが期待できないガンの場合には、
緩和ケアは、
自覚症状の発現する前から、
治療として受けるべきですが、
実情を歪めて宣伝する医療者も存在しているようです。
生きてしまった人間は、
いずれかの時期には、
必ず、消滅します。
元気なうちは、身体を苛めることばかり考えず、
緩和ケアは考えておくべきだと思います。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
自然災害の多い日本ですが、
また、大きな地震に襲われた地域があるようです。
被災された多くの方々に、
こころからお見舞い申し上げます。
その地域から、
5 年間以上も通院されている患者さんも居られます。
ご無事でしたでしょうか。
ところで本日は休診日でしたが、
現在、入院されている患者さんを診るために、
出勤日になってしまいました。
それだけであれば、
時間はたっぷりあったのですが、
時間がある時には、
思わぬ用事が発生してきます。
時間がありません、
ブログは休診にします。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
東京はすでに梅雨入り宣言が出されていますが、
あまり雨は降りません。
昨日は、
雲間でしたが、
見事な満月を観ることができました。
錯覚だったのかも知れませんが、
いつもの満月よりも、
とても明るく輝いて観えました。その、すぐ西側には、
木星も光っていました。
月や星の邪魔をするはずの雲も、
美しい姿をみせてくれていました。
雲の美しさは、
地上の人工的な明かりを反映しているだけかも知れませんが、
無機質のように感じる東京も、
自然に溢れています。
あまりにも素敵な光景に、
ついつい飲み過ぎてしまいましたが、
あの遠い世界の美しさを観ると、
人生において、
一つ、大きなトクをしたような気がします。生憎、今晩は、
薄雲が多過ぎるようで、
十六夜の月は、
期待できませんが、
あまり欲張ると、
寝不足になってしまいますので、
このくらいの自然の恵みが、
ちょうどイイのかも知れません。
以上 文責 梅澤 充
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先日、医療者向けのネット掲示板?で、
とある医学会の会費が高過ぎると書かれていました。
しかし、その学会は、
製薬企業との癒着を避けるために、
製薬企業をスポンサーから外しているそうです。
30 年遅れていると言われる、日本の医療も健全な方向に向かっているのかも知れません。
しかし、遅れていると騒いでいる当人が、
製薬企業から、
賄賂と勘ぐられてもおかしくないような、現金を受け取っているのが、日本の現状ですから、
それほど明るい未来ではなさそうです。現在、治療を受けている医師のスタンスは、
製薬企業から医師への現金の流れを提示している
素敵なサイトがありますので、そこで、主治医の名前をインプットして、
如何なる立場の医師であるかを、
確認するのも、
悪くはないと考えます。
命を預ける医師ですから、
オモテの顔と、ウラの真実をシッカリ確認することも重要です。
以上 文責 梅澤 充
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すべてのガン治療には、
プラスの面と、
マイナスの面があります。
ガンの根治が期待できる手術とて、
神様が造ってくれた生身の身体を切るのですから、
当然、その報いは受けてしまいます。
勿論、治療費用もプラス面ではなく、
マイナスです。
しかし、費用は、
年収 500 万円で20 年間働くことができれば、
1 億円になりますから、
それを考えると、
大きな出費ではないように感じます。一方、治ることが期待できない、
再発や手術不能のガンに対する、
標準的抗癌剤治療では、
プラス面は、
少しの時間の延命は叶うかも知れない、という事実です。
マイナス面は、
「死に至る副作用」を受ける可能性もあると同時に、
高い確率で平穏な日常生活を失うという現実です。さらに経済的ダメージは、
大きくなります。
終生続く治療ですから、副作用で仕事を失い、収入が大きく減少しているときに、
保険で補助されているとはいえ、
異常に高額な薬剤費用が、患者さん、ご家族に重くのしかかります。
そのプラスとマイナスは、
すべては患者さんの価値観で決めることです。
マイナス面は、
ほとんど知らされないまま、標準的に大量の抗癌剤が、投下されてしまう現実があるようですが、
プラスとマイナスを、
十分に考えて、
治療を決定してください。
以上 文責 梅澤 充
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「苦あれば、楽あり」は、
日本人の大好きな言葉ですが、
治ることが期待できない、
切除不能や多くの再発ガンでは、
「苦だけで終わり」になることが、
少なくありません。
少なくないどころか、
それが普通です。
本日は、
ホタルと温泉を楽しんだ後の、
ご褒美なのか、
報いなのかは分かりませんが、
けっこう忙しくなってしまい、
時間がありません。
ブログは休診にします。
以上 文責 梅澤 充
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本日は時間がありません。
ブログは休診にします。
以上 文責 梅澤 充
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昨日は、
天候には恵まれませんでしたが、
ホタルが舞っている温泉に浸かってきました。
先月、崩した体調は、
完全に戻ったわけではなく、
お付き合いしている患者さんは、
「無理をしないでください」
などと声をかけてくれますが、
無理をしないと、
十分に遊ぶことはできませんので、
多少の無理は押してでも、
いのち の時間を楽しんでいます。
医者の言う言葉ではないように思いますが、
人生の価値観は、
人それぞれですから・・・
いつみても、
ホタルの、
あの幻想的な淡い光の点滅は、素敵です。
以上 文責 梅澤 充
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最近、
「老後の豊かな生活のためには2000万円の預貯金が必要」
などと、誰かが言ったそうですね。
それに対して、
連日テレビではイイネタになっているようです。
その中で、
「老後のリスク」という言葉が飛び交っていました。
その言葉はイイのですが、
「長生きをするリスク」なる言葉も、
使われていました。
日本語の「リスク」とは、
危機という意味であるはずです。
一方「長生きをする」ことは、
喜ばしいことであり、
危機ではないはずです。
つい本音が出てしまったのでしょうけれど、
「長生きしたって意味は無いよ」
「今は、長生きできる時代じゃないよ」
とでも言いたかったように聞こえました。
お国の予算の問題で、
長生きが制限される時代が来るのでしょうか。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の
「記者」で、
イレッサで8 年間治療を継続している、
というコメントを紹介しました。
その中で、
「なぜ、こんなに長期治療を続けられるのか」という一文もありました。
イレッサは、
根治不能の末期ガンに対してだけに使われる薬剤です。
再発予防での適応はありません。
末期肺ガンで5年間以上、
治療を続けることができる患者さんは、
多くはありませんが、
何人か診ています。
その他の種類のガンでは、
10 年を超える患者さんも少なくはありません。
いずれの患者さんも、
治療の副作用が十分に容認可能程度に軽微です。治ることが期待できないガンの場合、
治療は終生続きます。もし、その治療が辛かったら、
患者さんは終生にわたり辛く苦しい生活が続くことになります。
イレッサには、
致死的な間質性肺炎以外にも、
皮膚症状や消化器症状などの、
副作用もあります。
その程度は、
百人百様で違います。
しかし、多くの患者さんでは、
毎日、規定量(1日250㎎1錠)を、
数年間以上、
飲み続けると、
その皮膚症状や消化器症状は、
容認不能になってきます。コメントにあった8年間続けているという患者さんでは、
おそらく、
3日に2日だけの内服とか、
隔日の内服、
あるいは3日に1回の内服、程度に、
適宜減量しているから、副作用が容認できて、
長く続いているのだと感じます。
治らないガンに対して、
副作用で苦しむのは、
愚かな治療だと感じます。なお、抗癌剤の減量は、
立派な
健康保険適応です。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
先日、ある新聞社の記者から、
インタビューを受けました。
その記者があまりにも知識が無かったので、
腹が立ちました。
「君の担当分野は、ナンなの?」「一応、医療関係ですが・・・」「医療関係の記事を書いているのに、
そんなに無知じゃ、患者さんが迷惑するから、
シッカリと知識を付けてからまた出直しておいで!」と、追い返してしまいました。
今までにも、
同じようなことが何回もありました。
診察室にはNHKと書かれた名刺もたくさん残っています。
かなり前にいただいたコメントを思い出しました。
最近、イレッサで8年治療を続けている人の新聞記事を見ましたが、
なぜ、こんなに長期治療を続けられるのか、
突っ込んだ取材をしていないことにちょっと憤りを感じました。
記者といえど、がん知識は患者以下の事も珍しくないようですが、
これは禁忌の質問なんでしょうか、ね。
十把一絡げの記者という職業人のなかには、
シッカリとした医学知識を持っている人もいます。
しかし、私が会ったことがある記者のほとんどが、
患者さんより遥かに知識は乏しいのが現実だと感じます。ナンの資格もなく、
ただ滑舌が良いか、文章力が少しだけある、
その程度の理由で記者になっている人が多いのではないでしょうか。
記者になるために医学的知識が必要だとは思われません。
専門的にガンとその治療について学んでいる記者には、
会ったことはありません。
患者さんは、
医学に対しては素人であっても、
実際にご自身やご家族の病を通じて、
素人の記者よりは、
遥かに豊かな経験と、
それに伴う知識も持たれていると感じます。日本のマスコミの言うことは、
参考程度に留めておいて、
鵜呑みにしないほうが無難です。
もちろん、このブログも、
参考程度であり、
個々人の価値観で咀嚼してください。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
一昨日、東京も梅雨入り宣言が出されたようですが、
最近の天気預保は、
驚くほど当たりません。
昨日だけのことではありませんが、
雨のはずの空には、
眩しいお日様がニコニコして、
地面を熱く照らしていました。
恣意的に外れる予報を流しているような感じさえ受けます。
これだけ、外れると、
農林水産業関係の人は、
さぞ迷惑されていると思います。
しかし、自然に生きる人は、
予報など信用しないで、
ご自身の勘のほうがよほど鋭いのかも知れません。
医療者が、
治らないガンを背負っただけの患者さんに発する、
予後の予報、予測も、
まったく、アテにはなりません。
標準一本槍の特殊な腫瘍内科医の中には、
患者さんの寿命を、
自分の予報に故意に合せる、悪辣な人間も存在しています。
とりあえず、
エビデンスになっている正規分布の中央値を、
患者さん、ご家族に言っておけば、
その数字の前後10%程度に、
多くの患者さんは収まり、
とりあえず、
予報が当たったかのように感じるかも知れません。
しかし、それは、すべての患者さんを十把一絡げにした、
統計数字上の話しであり、
その当たったような数字を観て、
良い治療を受けたなどと思ったら大間違いです。良い治療であるか否かは、
それを受ける本人が決めることで、
すでに旅立ってしまった後では、
誰も、文句は言えません。
元気なうちに、最善の治療を見つけ出すべきです。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
どこまで正確な数字かは分かりませんが、
毎年、報告されている、
日本全国での発癌患者数と、
同じ年の、癌患者死亡数を観ると、
概ねの、「治る確率」が分かります。
例えば、20××年の、
発病患者数が100 万人で、
死亡者数が40 万人であったら、
概ね6 割の患者さんのガンが治っていることになります。
現在もガンの根治確率は、
その程度だと感じます。
根治を得た患者さんのほとんどすべてが、
手術という標準治療を受けているはずです。
放射線治療だけという患者さんもいます。
現在では、身体を切らない、
内視鏡手術も進歩しています。
残念な 4 割の運の良くないグループに入ってしまった患者さんは、
根治手術が不可能であったか、
手術後再発を来したしてしまった患者さんです。
そのような患者さんの多くは、
日本の異常な抗癌剤の使用量を考えると、標準的抗癌剤治療を受けられたのだと想像されますが、
最終結果である、
6 対 4 の確率は変わりません。治るガンは、
標準治療である根治手術を受けるべきで、
それが不可能な患者さん、
あるいは、再発を認めてしまった患者さんでは、
その後の人生を、
標準的抗癌剤治療の現実を踏まえて、如何に素敵な時間にするかを考えるべきだと感じます。ごく一部の特殊な人間を除き、製薬会社に義理立てする必要はありません。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の
「標準治療」でも書きましたが、
標準治療の本当の意味を知らない、
知らされないまま、その治療と云う名の儀式に突入してしまう患者さんは、
少なくありません。
少なくないではなく、
ほとんどの患者さんは、
何も知らされないまま、
そこに誘導させられてしまいます。
根治手術による切除不能の固形ガンに対する、
標準的抗癌剤治療では、
「治る」ことなど、
まったくの想定外で、
「その治療・儀式を開始すると○○ヶ月以内に、
半分の患者さんが亡くなる」それがエビデンスです。
しかも、現在の標準治療の多くは、
無治療との比較試験は行われていません。あるいは、
最近の標準治療では、
「病気が進行するまでの時間が延びる。
しかし、生きていることが叶う時間は他の標準と変わらない」というエビデンスを掲げている治療・儀式もあります。
政治家の目から見たら、
すべての国民が、
全員違う顔をしていることには、
気が付かないのかも知れませんし、
政治はすべてを十把一絡げに考えなければ、前に進まないという現実もあると思います。
日本人が大好きな、
「みんなと一緒」が、
ご自身の価値観であるなら、
標準も悪くはないと思います。
標準が開始された途端に、
容赦なく襲いかかる副作用で、
全てが分からなくなり、
死への恐怖も吹き飛び、そのまま旅立たれる患者さんも、
少なからず居られます。
それは、切除不能の固形ガンに対する、
標準的抗癌剤治療の、
最大の利点かも知れません。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
何処かの政治家が、
「きちんと標準治療をして治せ」と、
言ったとか。
ガンという病に対して、
手術も標準治療の一つです。
放射線治療も多くは標準治療とされています。
いずれの治療でも、
「きちんと治る」ことも期待できます。
しかし、切除不能の固形ガンは、
何回も書いているとおり、
標準的抗癌剤治療では、根治はまったく期待できません。そのエビデンスのある厳しい現実を、
きちんと見つめて、
医学には素人だと思われる有名人の言葉に惑わされることなく、
「標準治療」とは何か、
個々の患者さんにとって、
どれだけの利益があるかを考えたほうが無難です。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日は、私の誕生日でした。
お祝いのメールも幾つかいただきました。
ありがとうございます。
確実に一歳、
また年をとりました。
今まで生きてきた時間は、
これから生きているであろうと予想される時間の、
三倍以上になりました。
年をとって良かったことは、
人生における様々な経験が、
確実に増えたことだけです。
それは、他の人に恩返しすることができます。
それ以外では、
あらゆる点で、
毎年、確実に衰えて、
死に近づいていることを感じます。
死は、生を受けてしまった物体では、
避けることができない現実です。
しかし、長く生きてきた時間における多くの経験は、
悲しい体験のほうが、
嬉しいそれよりも遥かに多いように感じます。
先日の
「生老病死」では、
生れてしまったからには、
老病死しか待っていない、などと書きましたが、
人生の一つのケジメの日を迎え、
さらに、入院を必要とするような病を経験すると、
生きていることも、
試練の最中であることを実感します。
まして現在、
治ることが期待できない、
手術不能の固形ガンを宿している患者さんでは、
大切な いのち の時間を台無しにしてしまう、標準と云う儀式にだけは、
参加しないほうが無難だと思います。
治らない現実を知っていながら、
何故、あんな拷問を執行できるのか、
本当に不思議です。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
先日、大豆から作られたという、
「肉モドキ」を、
スーパーで発見しました。
早速その味を確認してみたくなり
買ってきて食べてみたところ、
思わず吐き出しそうになりました。
凄まじく塩辛い、
塩の塊のような味でした。
歯ごたえも何も感じることはできないほど、
殺人的な味でした。
食べてしまったら、
間違いなく塩分の超過剰摂取になりますので、
一口以外の残りはすべて廃棄しました。
アレなら、
「魚モドキ」として売っても悪くはないように感じました。
標準とされる、
点滴で使われる、
大量の抗癌剤では、
味は分からないかも知れませんが、
なかみは、「モドキ」と同じように感じます。
それを受けてしまう患者さんは、
治療だと勘違いされてしまいますが、
じつは、無治療と比較した、
延命効果のデータなど存在していない、
「治療モドキ」なのかも知れません。
治ることなど、
はじめから想定外で、副作用だけは満載。その上、極めて高価な毒の大量注入が、
とても治療だとは考えられません。
全部食べてしまったら、
その後、酷い目に遭うと思います。
主治医に義理立てする必要はありません。
一口だけで、
引き返すことは、
患者さんの権利です。強引に勧める主治医であれば、
病院を変える決断も重要です。以上 文責 梅澤 充
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何回も書いているとおり、
手術不能、放射線治療も不可能な状態の固形ガンは、
残念ながら根治はありません。
そんななかで、
「標準」で全身ボロボロの状態に陥ってしまった患者さんが、
すでに 1 年以上も通院されています。
副作用が十分に容認可能という量の抗癌剤を使い、
治らないガンの治療を継続しています。
毎月、確実にガンの状態を、
画像と腫瘍マーカーで確認しています。
同時に、本人の体調も、
しつこいまでに訊きます。
治療開始当初、
残念ながら、
画像上も腫瘍マーカーでも、
ガンは増悪傾向を示していましたが、本人は、
「お陰様で体調は、徐々に良くなってきました」でした。
ガンが増大したが故に、
本人の体調が良くなることはありません。
毒薬攻撃の被害が、
時間の経過とともに、
軽減してきただけです。
ファーストラインの標準は、
すでに限界領域に入っていました。
ファーストラインが終了すると、
セカンドラインの拷問が待っています。
それが終了すると、
緩和ケアに放り出されます。
そして、最期の日を待ちます。
それが、エビデンスどおりの標準の姿です。緩和タイムでは、
蓄積された毒が時間とともに、
薄くなり、
全身状態は改善していきますが、
今度は、標準で弱った身体の中で、
元気になって成長したガンが、
患者さんを苦しめることになります。
そんな標準コースを誰が望むのでしょうか。以上 文責 梅澤 充
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昨日、二億円以上という、
明らかに
異常と思われる薬価について書きました。
二億円以上の資産を持つ日本人は、
どのくらい存在しているのでしょうか。
今後も次々に登場してくるであろうと思われる、
異常な値段のおクスリに対して、
健康保険で使おうとすれば、
日本の健康保険財政は、
簡単に破綻するように感じます。
現在の日本では、
大幅な保険料率の値上げを、
許すような環境にはないように思います。
保険ではなく、
自費での治療となると、
全財産を注ぎ込んでも、
その治療を受けることはできない、
そうなってしまうと、
その薬剤の存在そのものが、
患者さんを不幸にさせてしまうと感じます。医療、医学の進歩は、
人類の福音ではあると思いますが、
その恩恵に与る患者さんの実体経済にそぐわない値段では、誰のための治療なのか、
まったく分からなくなってしまいます。
国の予算を担当するような人が、
上手く制度を作ってくれれば良いだけかも知れませんが、
薬剤の開発より、
そちらのほうが難しいような気がします。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
鬱陶しい季節に入りました。
そんな中、
さらに憂鬱になるニュースがありました。
先日、白血病の治療薬に、
3500万円という薬価がつけられました。
さらに今回、
ガンではありませんが、
致死的な病に対する薬剤として、
ゾルゲンスマ(AVZF-101)なる薬剤が、
製造販売承認申請を行ったそうです。
1 回の投与で済むことがウリですが、
その薬価は、212 万 5000 ドル。
日本円で2億3千2百万円になると予想されています。
かつての日本の総理大臣は、
人の命は地球より重いとか軽いとか言っていましたが。
どちらがどれだけ重いでしょうか。
命を救うための薬剤だとしても、
あまりにも異常な価格であるように感じます。
だれが、そのお金を捻出するのでしょうか。
ご自分でポンと払える人は、
それでイイですが、
そんな人が、
その病を患っている確率はどれだけあるでしょうか。
毎度、日本の名物になっているような、
小児患者の海外での臓器移植のための、
「○○ちゃん応援基金・寄付」でも、
1億円もあれば、
両親の滞在費その他の雑費を含めてもお釣りが来ます。
1 回だけの投与と言えども、
億単位の薬価とは、
考えてしまいます。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。