光陰矢のごとし、
今年もすでに明日から新年度です。
いつもより早く咲いて、
そして長く楽しませてくれた今年の東京の桜も、
ついに散って行きました。
ほとんど葉桜になっています。
これからその葉が強い日差しを浴びて、
それをエネルギーに変え、
来年の美しい姿に備えてくれます。あの美しい散り際を見るためでしょうか、
毎年、桜の季節には、美しい桜が舞うように逝かれた患者さんのことを思い出します。旅立たれた患者さんのことを思う時、
いつも複雑な感情が蘇ってきます。
予期せぬ急逝で、
今年のお花見も叶わなかった患者さん。
はじめから無理であろうことが分かっていた患者さん。
本当に奇跡的に、
何回もそれを楽しまれている患者さん。
タダの桜ですが、
様々な思いが押し寄せてきます。
旅立たれた患者さんは、
大空から自由に楽しんでいることと思います。
狭いようで広い日本では、
北の方はまだ吹雪いているところもあるようです。
桜の名所、青森県の弘前公園の桜も、
10日前には雪の中でした。
すでに散った桜、
今、満開の桜、
まだ雪に埋もれていて、
これから美しい花を咲かせる桜。
すべての苦悩から解放されて、
自由になった患者さんは、
日本全国駆け巡っていることと思います。桜の花を見ると、
毎年、忘れ得ぬ患者さんのことを思い出します。日本人にとって、
桜は、お正月と同じように、
一つの人生の区切りのように感じます。
下の写真は、
今冬行ってきた、
厳冬期の大雪山系・黒岳の景色です。
ここはカムイミンタラ、
神様の遊ぶ庭と言われる場所です。今はまだ雪に覆われているでしょうけれど、
ここにもやがて、
美しい花が咲きます。
先ず、あと2~3ヶ月くらいでツツジの群生が楽しめるはずです。
毎年規則正しく繰り返される大自然の中で、
人間だけが、
生に執着して、
あくせく生きている姿は、
けっして醜くはありませんが、
ずいぶんと小さな存在に感じます。
彼岸の彼方から見る桜のほうが、
さらに美しく見えるのではないかと想像します。
思いっきり楽しんでください。合掌
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日は、
「今年の桜は長持ち」と書きましたが、
流石に満開から1週間以上過ぎて、
桜吹雪が舞っています。
満開の桜も綺麗ですが、
散りゆく桜の花弁も美しいですね。
秋の落葉も風情がありますが、
舞い散る花弁が美しいという花は他には思い起こせません。
道路は薄いピンクの絨毯のようになっていますが、
道路清掃の職員は大変のようです。
ところで、
昨日、某アホ教授の提唱?を、
真に受けてしまったようなコメントがありました。
即刻削除しましたが、
その反論のコメントだけは消していませんので、
宙ぶらりんになってしまいました。
申し訳ありません。
アホ教授は某国立大学の免疫学の基礎医学者であり、
先日の、何でも治る、夢の「NHK総合病院」の解説者として、
テレビに出ていた別の大学の免疫学教授の学者先生と同じで、
人間のガン治療の経験はほとんどないはずですが、
動物実験だけを根拠とした、
人間でのガンの屁理屈、
というより、
勝手な思い込み、
まったく科学的理論も、
臨床医としての経験も無い、
妄想・説法を唱えているかただと記憶しています。
その説法によると、
低体温と低酸素が発ガンの唯一の原因だそうです。粗食では体温は上がりませんから、
ガンになりやすくなるのですね。ニワトリ、ウサギのエサだけを強要する、
偏食の勧め「食事療法」はアウトのようです。先日、日本の刑務所の食事が紹介されていましたが、
偏食療法よりは、
遥かに美味しそうな食事が、
受刑者に提供されていました。
また日本の国土は、
高低差が相当にあります。
すなわち酸素濃度に地域差は少なくありません。
アホ教授の説法が正しければ、
酸素の薄い高地の住人はガンになりやすいのでしょうか。しかし高地が多い、
長野県が最長寿の県になっているのは不思議ですね。また、身体を動かすと筋肉を中心に、
酸素消費量は確実に増大します。
その場合、その他の臓器への酸素供給量は、
運動をしないヒトよりは減少するような気がします。
もしそうだとすると、
歩くのも嫌いで、
カロリーの高い食べ物を好む、
私のような怠け者は、
ガンになり難いことになります。な、バカなことはないでしょう。
ガンに限らず、
人間の身体は、
何でもアリです。
それを一つの枠に当てはめて考えるという、
思考回路そのものが、
狂っているように感じます。特に臨床医が、
あまりにも個性に溢れる人間・病気を、
医者が勝手に決めた枠に嵌めることを考えると、現在の標準治療のような悲劇が起こります。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の「がんと温泉考」に対して、
少々意味不明ですが、
以下のコメントがありました。
無治療と比較して僅かな延命効果?
無治療患者は存在しないのですよね?
私は卵巣がん再発Ⅳ期ですが、
S大学病院F教授にお聞きしましたが、
再発後、無治療で経過をみた患者さんは、一人もいないそうです。
昨日外来で同じ種類のがん友にばったり会いましたが、
彼女は抗がん剤治療組で、
私は標準抗がん剤治療で命を落としそうになって1回で逃げて、
その後、抗がん剤無治療4年近くになります。
昨日の外来でめでたく、緩和ケアーを勧められました。
彼女も緩和ケアーを、
混んでるから、早く予約しておいてねと、言われているといいます。
どちらが長生きするでしょうか?
現在、無治療で経過観察だけで様子を診た患者さんのデータが、
存在していない理由は、
3月6日の「知らない権利?」3月7日の「がんを知る義務」をはじめ、
何回も書いています。
しかし「無治療患者さんが存在していない」のではありません。
データが無い、
と云うだけです。国民皆保険の日本では少ないと思いますが、
開発途上国の中には、
無治療での患者さんは、
無数に存在していると思います。
しかしそのような国ではデータは取られません。
しかし卵巣ガンの場合、
パクリタキセルが登場してから、
治療成績は飛躍的に向上しており、
データというレベルではなく、
無治療で経過を診る、
という患者さんそのものが非常に少ないと思います。また、これも何回も書いていますが、
卵巣ガンの手術前後の、
標準治療は、
平均して20ヶ月程度の無治療期間が得られるというデータもあり、
けっして受けるべきではない治療だとは考えていません。
緩和ケアを勧められることが、
目出度いか否かは知りませんし、
ステージⅣの卵巣ガンが無治療で再発?
とは如何なる状態なのか不明ですが、
ステージⅣの卵巣ガンに対して、
無治療で4年間元気でいられるというのは、
とてもラッキーなかただと思います。
随分とむかしの、
2009年12月17日の「肺ガン色々」で紹介した患者さんのように、
「無治療ならば半年、手術をしても2年程度」という意味不明の無責任な宣告を受けるも、
まったくの無治療で17年目に初診で来られたかたもいます。
「17年目の初診時」には、
呼吸苦も伴っていましたが、
15年以上普通に生活を送られていたそうです。
何回も書いているとおり、
余命宣告など、
まったく根拠の無い、
出鱈目な捏造数字です。「奇跡を信じるから絶望的な標準治療の犠牲になる」という趣旨のコメントが先月ありましたが、
ガンと云う病気では、
ガンが発生してきた奇跡と同様に、
奇跡は誰にでも起こり得ます。
しかし細胞毒と云う、
人間の身体に対して強大な毒性を発揮する、
最大耐用量の抗癌剤の前には、
奇跡は簡単に消滅します。こんなことを書くと、
ガンが発生してきた原因の一つでも有り得る、
食生活の改善や禁煙に励む患者さんも出てしまいますが、
それは時すでに遅しであり、
ガンの発生原因を、
その発生後に変更しても、
意味はありません。
奇跡は起こりません。また奇跡が起こる確率はけっして高くはありません。奇跡などはアテにせずに、
ご自身の生活、価値観、病態に合った、
最適な治療を選択してください。なお人間の寿命など、
神様以外、
誰にも分かりません。
今年の桜は、
満開になってから、
随分と長い時間、
綺麗な花を楽しませてくれています。誰か、予想されていたでしょうか。
気象予報士・・・
「生命予測士」はいないほうが幸せですね。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
体調はまだ万全ではありませんが、
ほぼ通常に近い状態に戻ってきました。
10年前なら、
1日で復調するところを、
やはり歳には勝てないのですね。
昨日は私の高校の同窓生が乳ガンの手術を、
某大学病院で受けています。
ガンが雨後の筍のごとく、
ニョキニョキと出て来る年齢ですね。
ところで、
ここ数日温泉のことを書きましたが、
「温泉とがん」について、
イロイロなことを考えました。2012年9月26日の「がん三大治療」はじめ、
何回も書いているとおり、
手術や放射線治療という一軍選手の活躍で「治るガン」でれば、
通常はその治療に賭けることになると思います。
しかし再発や手術不能のガンの場合、
抗癌剤という、
勝ち投手にはなりえない二軍選手に任せなければなりません。
その二軍投手は、
文字通りのデートボールも平気で投げてきます。
それが実力ですから仕方がありません。二軍選手にできることは、
コールドゲーム → 試合終了、
にならないように、
何とか失点を押させて、
試合時間を少しでも長引かせることだけです。
勝敗はすでに決まっています。
その事実は、
ネットの普及が後押しして、
多くの患者さんが知るところとなっています。
したがって、
その負け試合から、
何とか離脱したいという当然の考えが出てきます。そこに目を付けた輩が、
「食事療法」や、
「ガンが治る魔法の水」などを登場させてきます。当然、まったく効果はありません。
魔法の水では大きなお金を失うだけ、
食事療法では、
食べたいものを食べることができないまま、
旅立たれていきます。
恐らく、
ガンに対する温泉療法では、
プラセボ効果程度だと思います。しかし楽しさ、幸福感、
精神的なリラックスなどを味わうことはできます。一方、確実に死に至ることが、
エビデンスとして証明されている標準治療では、
無治療と比較して、
僅かな延命効果しかないことが知られています。当然、その治療には、
何処を探しても、
楽しさ、幸福感、
精神的なリラックス効果など存在しません。
僅かな延命効果の代償は、
副作用による苦痛だけです。多くの患者さんの中には、
標準的に大量の細胞毒を注入されても、
大きな副作用を感じないというかたもおられることは事実です。
そのような稀有な患者さんには、
標準治療も悪くはないと思いますが、
一般的な普通の患者さんに対しては如何なものでしょうか。「何もしなければ余命〇ヶ月」などと云う、
偽りの脅し文句に乗せられて、
拷問のような治療に引きずり込まれますが、何回も書いているとおり、
その脅し文句そのものが、
根拠の無い架空の数字ですから、シッカリと現実を見つめて、
ご自身ご家族の治療を真剣に考えたほうが無難です。話は逸れましたが、
治らないガンに対して、
標準治療か無治療の、
二者択一を迫られたなら、
私の価値観からは、
何の迷いもなく無治療を選びます。
そしてオプションとして、
風光明媚で美味しい食材が豊富なところでの湯治を選択します。
「ガンには禁忌」などと云う立札など、
完全に無視して。
レントゲンが発見されてから、
高々100年です。
それ以前にも、
診断はつかない不治の病のガン患者さんは居たと考えられます。
しかし治療は湯治や漢方薬程度だったと思われます。中途半端な効果しか持たない細胞毒が無かったことが幸いして、
患者さんは、
楽しい治療を受けることができたのではないでしょうか。勿論、むかしの湯治は、
現在のように、
至れり尽くせりの楽しい遊びとは違っていたとは思いますが、毒薬に苦しむよりは、
遥かにマシな治療だったような気がします。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の「がん治療の効果」に対して、
乳ガン手術後の患者さんからコメントがありました。
乳ガン手術と温泉については、
ずいぶんと前に患者会が立ち上がり、
うじうじ考えずに、
「一二の三で、みんなで入っちゃおう!」ということで結論?が出ていたように思っていましたが、
やはり患者さんは悩まれているのですね。
ガンと温泉を考えるうえで、
乳ガンと温泉との関係は非常に重要でした。
うっかりしていました。
失礼しました。
ご本人が他人に隠したいと思っているなら、
それを見せることになるとすると、
それに対する抵抗は、
有るのかも知れませんが、
それを見る人間は、
別に嫌な気持ちも何もないように思います。乳ガンと云う病気そのものも国民病になっていますし、
乳腺を切除したからと云って、
特別な目で見る人間はほとんどいないのではないでしょうか。むかし私が手術をした患者さんも、
「温泉にも入っています」
というかたも何人もいました。
もし何かを感じる人がいたら、
それは、
「あの人は乳ガンの手術をしたんだ、
私も気を付けよう」程度の注意喚起くらいではないでしょうか。
今の世の中、
女性更衣室や浴場の盗撮をする人間もいるようですが、
それは極めて希な変態人間であり、
普通の人間は、
見るべきではない対象があると、
自然と目を反らす習性があるように感じます。
先日行った混浴温泉では、
恥ずかしいという女性には、
入浴用の浴衣も用意されているようでした。
しかし女性が意識するほど、
他人の目からは注目されていませんよ。
乳ガンの手術を受けた患者さんも、
温泉をシッカリと楽しんでください。ただし一男性としては、
混浴に温泉に、
女性が入られることは歓迎はできませんが。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の「温泉とガン治療・続き」に対して、
温泉はあまり効果がない? ようなお話ですが、
じつは27日から3泊4日で、
ブログに出てきました玉川温泉を体験します。
というコメントがありました。
「あまり効果がない?」
トンデモナイ。純粋な医療としての温泉は、
RECISTという「癌」だけを見た、
一般的な抗癌剤治療の効果判定基準から考えれば、
まったく「無効」だと思います。しかし、ガンを背負った人間全体を診ての、
効果判定基準があれば、
確実に「有効」だと思います。ただし長湯での疲労や、
真っ当な治療の拒否は避けたほうが無難だと思います。
ここで云う真っ当な治療とは、
標準的抗癌剤治療ではありません。ガンを背負った人間のQOL、
人生の楽しみをないがしろにして、
RECISTの判定基準だけを意識して執行される、
細胞毒満載の標準治療ならば、
総合判定では、
温泉療法のほうが、
勝っているように感じます。たかが温泉ですが、
日本人のこころなかでは、
基本的な治療法の一つであるとは間違いないと思います。
食事療法という、
タダの偏食などは、
無効を通り越して有害ですが、温泉は精神的に有効だと考えます。
精神的な効果は計ることはできません。適度に温泉を楽しみ、
地元の美味しいものをたくさん食べてきてください。きっと効果がありますよ。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
体調はかなり復活してきました。
3月22日の「温泉とガン」に対して、
「温泉のことをもっと書け」
というリクエストがありました。
それにお答えするわけではありませんが、
私の温泉考を書きます。
もし、温泉療法学会認定医や専門医の医師が、
この記事を読まれて、
間違いがあればご指摘ください。
(私の外科の教室の後輩も温泉療法認定医です)
温泉がガンに「禁忌」と明示されていることは、
本当に謎です。
22日に書いたとおり、
「禁忌」ではなく、
「無効」と表示するのが妥当だと思います。進んだガンを背負われた患者さんも、
温泉巡りを楽しまれているというコメントがありましたが、
ガンを宿した日本人の患者さんにとって、
温泉は不利益よりも、
精神的な利益のほうが、
遥かに大きいように感じます。
「禁忌」の理由があるとすれば、
細胞毒による骨髄抑制や、
血液疾患による、
易感染性か、
長湯治による、
体力の消耗、無治療でのガンの放置、
くらいだと思われます。ガンに効果があると云う根強い伝説を持つ、
秋田県の玉川温泉では、
流石に効能効果に「癌」「悪性疾患」に効く、
とは書いてありませんが、
禁忌にはなっていません。
湧き出る湯量が極めて多く、
温度が高く酸性度も高いために、
雑菌の繁殖は抑えられるように思います。
酸ヶ湯温泉も、
酸性度は高く殺菌力はありそうな感じを受けましたが、
何故、禁忌かは不明です。
しかしネットで調べてみると、
酸ヶ湯温泉公式ホームページには、
「入浴してはいけない病気」として、
「癌や肉腫などの悪性腫瘍のある時期」記載されていました。
ヒバ千人風呂という、
名物の数十畳もある大きな湯船のある浴室の前の古い板切れには、
シッカリと「悪性腫瘍は禁忌」と書かれていましたが、
「悪性腫瘍のある時期」とは、
極めて微妙な表現ですね。
「ある」が「存在」を表すなら、
「治らないガン」を宿した患者さんでは、
終生でしょうか。
あるいは、
細胞毒による骨髄抑制が高度の時期、
またはPS.が低下して、
体調が非常によろしくない時期、
などのことを言うのでしょうか。
しかし実際には「ある」=「有る」ではなく、
タダの「治らないガン」は、
「入浴してはいけない病気」ではありません。多くの日本人のとっての温泉は、
積極的に楽しんで、精神的なリラックス効果を期待する方が、
人生そのものも豊かになり、
長生きにつながるように思います。余談ですが、
(ブログすべてが余談ですね・・・)
数十畳もある大きな湯船に、
声からは30~40歳くらいと思しき女性が入ってきました。
見たくもないし、
周囲は湯気で何も見えないのですが、
声のするほうを向くことが憚られ、
大浴場の景観楽しむことを制限されました。
程なく退散してくれたので助かりましたが、
イイ迷惑でした。
また、その温泉には、
女性専用時間帯などもあり、
男性には迷惑千万ですね。
性差別ではないでしょうか。
日本は何時からセクハラ社会になってしまったのでしょうか。
宿泊したのは、
数百メートル離れたホテルでしたが、
直ぐ近くでも、
泉質はまったく違いました。
酸ヶ湯の白濁した硫黄泉ではなく、
透明な単純泉に近い感じでした。
当然男女別湯で、
安心してゆっくり入浴できました。
しかもこの季節、
宿泊客は2~3名程度で温泉は私一人だけでした。
そういえば酸ヶ湯温泉で、
不思議な光景を見ました。
浴室内撮影禁止であり、
また、もしカメラを持ち込んでも、
湯気で写真にはなりませんので撮ってはいませんが、
風呂場の2.5メートルほどの高さのところに神棚が祭ってありました。
そこに入浴後のスッポンポンの男性が、
手を合わせて拝んでいました。
いくら風呂場とはいえ、
神様に対して、
面と向かってスッポンポンは、
あまりにも失礼なように感じました。
しかし悲しき日本人。
神仏があり、
他人がそれを拝んでいるのを見てしまうと、
なんだか自分も拝まなければいけないような気になります。
私もタオルで前を隠して、
拝んできました。
「何でもいいからご利益がありますように」と、
願掛けをしてきました。
しかしその3日後に風邪でダウンするとは・・・
バチが当たったのでしょうか。
日本の温泉は霊験あらたかのようです。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日は写真でお茶を濁しましたが、
実は、昨日から風邪で、
かなりの体調不良です。
ブログは休診にします。
幸い、明日はスタッフの都合により休診日になっていましたので、
明日・明後日とゆっくり静養します。
温泉で風邪をもらってきたのかしら。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
本日はイロイロあり、
忙しい一日でした。
先日の青森紀行の写真で誤魔化します。
新青森駅から、
酸ヶ湯温泉に向かう道です。
この翌日さらに20~30㎝程積もったようですので、
かなりタイトな道になっていたと思います。
当日は中途半端な寒さで、
道はツルツルの怖い状態でした。
このような厳しい道を行くから、
温泉の有難みが増すのでしょうね。

下は翌日、
酸ヶ湯温泉を出て、
奥入瀬渓流の脇を通り、
到着した十和田湖畔です。
正面右手奥が八甲田連山だと思われます。
残念ながら曇っていましたが、
湖面に対象に対岸の山々が映し出されています。
かなり、感動的な光景でした。

3月20日に降った雪にスッポリと覆われた、
大鰐温泉の雪の宿です。
この後、この美しい新雪が、
激しく吹き上げる地吹雪を生み出しました。

以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
侮るのは危険、
というコメントをいただき、
ありがとうございます。
無事に帰ってきましたが、
本当に真冬の北海道にも匹敵するほどの強敵でした。
有名な「八甲田山死の行軍」での殉職の碑・銅像もありましたが、
完全に雪に埋もれて、
その姿はまったく見えませんでした。
あそこをGPSも無く、
歩いたら死にますね。
しかし半分の部隊は、
無事だったとか、
凄いことですね。
また、昨日の青森市外では、
地吹雪も体験しました。
3ヶ月前のクリスマス寒波襲来時、
旭川から苫小牧まで走った時には、
雪が上から横から下からと、
全方向から叩きつけてきました。
今回は一昨日のお彼岸の中日に、
かなりの雪が降りました。
昨日は降雪はほとんどありませんでしたが、
怖いもの見たさに、
チョッと横道にそれてみたら、
前の晩の雪が、
下から吹き上げてきて、
視界ゼロの地吹雪状態で、
真剣に怖い体験もしました。
北国の人には、
雪は白い悪魔と感じるのでしょうね。
ところで今回の目的の一つは、
酸ヶ湯温泉に浸かることでしたが、
多くの温泉と同様、
効能効果の但書に、
「肉腫等の悪性腫瘍患者には禁忌」書かれていました。
何故「肉腫」が先に来るのか不明ですが、
とりあえず、
「ガン患者は温泉を楽しむな!」
という意地悪な注意書きです。先ず、温泉がガンに対して、
悪く働くという根拠はまったくありません。では、あの注意・警告何故でしょうか。
理由は幾つか考えられます。
現在、日本には、
正式名称は、
日本温泉気候物理医学会と云いますが、
いまだに通称「温泉療法学会」なる、
医学会があります。
ともかく温泉を病の治療のために利用しようという、
昔からの風習があります。
所謂、湯治です。
サプリメントなどでは「厳禁」「禁忌」の「効能」について、
温泉療法では、
堂々とその効能・効果を謳うことが許されています。「禁忌」というより、
「無効」と書く方が正しいように感じます。ただし、酸ヶ湯温泉の効能効果にも、
「10日間は滞在すること」という文言もありました。
温泉がガンに対する効果も害も無くても、
10日間も無治療で経過を診ることは、
ガンを背負った患者さんには、
けっして良いことではありません。
また温泉に浸かって、
ガンを治そうという患者さんは多くはないと思いますが、
毎日、何時間も温泉に入っていたら、
体力の消耗も少なくないはずです。豊かな自然に包まれて、
のんびりと温泉に入ることは、
精神的なリラックスを考えれば、
ガンに対して禁忌ではなく、
是非、お勧めです。上手く利用すれば、
細胞毒による厳しい拷問から解放されて、
長生きにつながるように感じます。
しかし長期間の湯治は、
避けたほうが無難だと思います。
また「禁忌」の理由の一つとして、細胞毒による骨髄抑制のため、
極度に白血球が減少している状態では、たくさんの人間が入浴する風呂のお湯の雑菌も、
問題になるかも知れません。随分と前にいただいたコメントに、
親孝行なお子さんが、
ガンを背負った母親を温泉に連れて行った時に、
「温泉はガンには良くないよ、
一足先に極楽に行っちゃたもの」
という素敵な言葉を残されたそうです。
これは温泉の立派な効能だと思います。明日は混浴の話でも書こうかしら。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
無事に帰ってきました。
凄い残雪でした。
そして、湯治場を思わせる素敵な温泉でした。
十和田湖まで足を延ばして、
温泉とドライブを十分に楽しんできました。
明日から、
また、厳しい現実の毎日が続きます。
次は何処へ行こうかしら。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
毎日、お酒を飲んで、
お気楽な生活をしているように見えても、
日々けっこう疲は溜まってきます。
最近、けっこう重くなりました。
私の大塚北口診療所での診療は、
月曜・水曜・金曜・土曜日です。
今週は上手いことに、
真ん中の水曜日が、
彼岸への思いを馳せる日で、旗日になっています。
すなわち私には三連休になります。
本日から、
八甲田の酸ヶ湯温泉に行ってきます。
このブログがアップされる頃には、
すでに温泉に浸かっていると思います。
昨日ホテルに電話で確認したら、
雪はまだ4m60cmも残っているそうです。
酸ヶ湯温泉の有名な千人風呂は、
混浴です。
若い女性が入ってきたらどうしよう・・・
メガネを外すと、
100歳も20歳も、
男か女かも区別がつかなくなるから、
まぁ、イイか。
家からは、
新幹線ですが、
現地でレンターカーを借りて、
雪道ドライブと、
温泉を楽しんできます。
青森への旅行は、
浅虫に居る同級生の家に遊びに行った、
35年ぶりになります。
昨年12月の大寒波で、
猛吹雪の北海道ほどの厳しさはないと思います。
ブラリと楽しんできます。
3月22日には、
復帰します。
今から、
行ってきます。
明日のアップはありません。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
有名な女性タレントが、
真偽の程は分かりませんが、
ご自身が「全身ガン」を患っているということを、
告白されたようですね。
「癌で死ぬのが一番いい」
「準備ができる」と言われているそうです。
そして全身転移で、
無治療での経過観察だとか。無責任なマスコミによると、
原発は乳ガンだそうですね。
手術後に、
再発をきたしてから、
放射線治療を行い、
一時、治った宣言をされたと書かれていました。
2012年9月26日の「がんの三大治療」はじめ、
何回も書いているとおり、
再発した固形癌が、
治るということは、
ほとんどありません。ただ、再発癌に対して抗癌剤という二軍治療では、
絶対に無くても、
再手術や放射線治療では、
ごく希に、
天寿を全うするまで、
再発を見ないということも有ります。しかしそれは極めて希なことです。
ほとんどの場合、
一時的にガンが見えない状態に至っているだけです。再発してくることが普通です。
その時には、
多くの場合、
もはや手術や放射線などの、
一軍治療は不可能になっています。
その時、
「これしかない」などと口車に乗せられて、
まともに二軍治療に走ると、
激しい副作用と同時に、
お終いの時も、
近い将来訪れます。しかし、何とかとハサミは使いようであり、
二軍の抗癌剤も、
上手く組み合わせると、
終生、姿を消したガンと、
付き合っていくことも可能になります。
そのような患者さんは、
何人も来られています。
件のタレントさんが、
何故、無治療という選択肢を選ばれたかは知りませんが、
真面に二軍治療に励むよりは、
よほど素敵な選択であるようにも感じます。無治療では、
副作用はまったくありません。無治療でも、
すぐに命が無くなるわけではありません。細胞毒で命を縮める患者さんもいますから、
副作用に悩まされることなく、無治療のほうが長生きにつながる、
ということも有り得ます。彼女は若いというお歳ではないようですから、
ご自身の人生をゆっくり振り返る、
そしてやり残したことがあれば、
今のうちにそれを済ませる。
その猶予を与えてくれるのが、
ガンという病気です。
だからこそ、
「がんで死ぬのはありがたい」という本心が出るのだと思います。
恐らく、
宝物のような時間をたくさん感じていると思います。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
大塚北口診療所の隣の桜並木では、
美しい花が開きはじめました。今週はお花見点滴を楽しめそうです。昨日、チョッと書いたとおり、
昨晩は高校の同窓生との飲み会でした。
その席で少々ビックリしました。
当然、みな同じ年の、
初老のオヤジとオバサンです。
4人のうち医者は私一人でしたが、
タバコを吸っているのは私だけ。
登山を趣味としているヤツ、
トレッキングを楽しんでいるオバサン。
さらに、自分のオフィスまで、
毎朝30分かけて歩いている。
などなど、
この年になると、
みな健康に気を付けているのですね。
大酒飲みは私一人だけではありませんでしたが、
一番不健康なのは、
間違いなく医者の私でした。
「そんなに気を使っても30年後には居ないんだよ」と、
憎まれ口を叩いておきましたが、
日本人は健康志向ですね。
最後は、
我が家に連れ込み、
たくさんお酒を飲ませての腹癒せ?でした。
宿酔はありませんが、
少々ショックでした。
ウソかホントか分かりませんが、
タカでもないハトでもない、
タダのアホウドリ総理大臣が、
同じ高校の先輩だったとは知りませんでした。
彼の後輩と知って、
かなり恥ずかしくなりました。
有名な小沢一郎先生は先輩だとは聞いていましたが・・・
本日のブログはこれで終わりです。
今晩も今から一人飲み会です。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
目からうろこ、
という言葉がありますが、
3月14日の「本日休診」に対して、
素敵なアドバイスをいただきました。
まさに目からうろこでした。『素人がいじると、
設定が全部壊れそうな気がして、 なかなか動けません。』とのこと。
その気持ちは、私も理解できます。
そこで提案です。
とりあえず、
先生ご自身で無料のF2ブログを試しに立ち上げてみてはいかがでしょうか。
(もちろん、いつ壊れても良いように匿名のブログを立ち上げてください。
テーマは何でも良いと思います。)
そして、そのブログを練習台にしてみてください。
そして壊さない自信がついたら、
本命のブログの設定をしてみてはいかがでしょうか。
下手に扱って、7年も育てた大切なブログが壊れてしまっては大変なので…
別にブログを立ち上げて、
それをタタキ台にして、
練習を積んでから、
この相当に重くなったブログを動かす。聞いてしまってから、
「当たり前」と言ってしまえばそれまでで、
たいへん失礼ですが、
私にはコロンブスの卵でした。まったく考えが及びませんでした。
アタマの片隅にもないアイデアでした。
私のオツムは賢くないことは百も承知なので、
頭脳の柔軟性だけは、
維持しているつもりでしたが、
全然考えませんでした。
アドバイスをいただいて、
すこし、
否、かなり、悲しくなりました。
自分のアタマの固さに。
本日のタイトルの、
「蕎麦ウドン」は、
先日、家でソバを食べたいと思った時、
出かけるのも面倒だし、
作って食べようと思ったのですが、
いつも食べるお気に入りの乾麺でも美味しい蕎麦が、
半人前もありませんでした。
一方、同じく美味しい乾麺のウドンは、
たくさんありました。
ソバ文化、
ウドン文化のウンチクを書く気はありません。
正確な知識もありません。
とりあえず、
同じ麺類だから、
大きめの鍋への投入時間をずらして、
ゆで時間を同じにすれば食べられるのではないかと考え、
試してみました。
するとドウでしょう、
不思議な食感でした。
たしかに蕎麦ではなくウドンでもない、
はじめて感じる味覚でした。
もう一度同じものを作って食べるか否かは別にして、
蕎麦とウドンを同時に、
時間差攻撃で茹でて食べてみる。
それだけで、
けっこうアタマの柔軟性は保たれていると自負していましたが、
コメントのアドバイスには、
気が付きませんでした。
時間の余裕はあまりないのですが、
(蕎麦とウドンを茹でる時間はあるだろ!)
時間を作り、
試してみようと思います。
アドバイスありがとうございます。
しかし、このような発想、
アタマの柔軟性・非常識は、
エビデンス一辺倒の治療しか、
受けることができない患者さんにとっても、
身を守るために絶対に必要です。死は命と同じで一つしかありません。
しかし癌治療は、
幾らでも有り得ます。昨日のNHK総合病院の、
夢の治療におすがりするのも一つかも知れません。
冗談は抜きにして、
アタマは柔らかに保つ方が、
間違いなく、
楽しい長生きにつながると思います。私は本日も飲み会です。
硬い仕事に就いている高校の同級生と、
アタマの柔らかさを競いながら、
楽しく飲んできます。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
3月12日の「ガンと花粉症・続き」で、
ガンと免疫に関して、
分かったような顔をして、
説いている医者がいたら、
眉にタップリ唾を付けて、
一歩下がって聞いてください。
あるいは、
はじめから近付かないほうが無難です。
と書きましたが、
昨夜「NHK総合病院」から、
「夢の免疫治療」が開発された、
という話題が流されていました。バカバカしくて、
飛び飛びにしか見ていませんが、
凄いことですね。
基礎研究ではとても有名な、
しかしほとんど臨床には携わってはいないと思われる、
教授先生が登場していたように記憶しています。
患者さんにとっては、
実験動物相手の、
基礎研究専門の教授先生のほうが、
在野の臨床医よりは、
遥かにありがたいのでしょうね。
「NHK総合病院」では、
余命〇年の患者さんも治り、
花粉症まで治るそうです。NHK総合病院では、
治らない病気は無さそうです。治療に迷ったら、
つまらぬ病院にセカンドオピニオンなどに行く前に、
ドラえもんのポケットのように、
「夢の治療」を無数に待っている、
「奇跡のNHK総合病院」に行きましょう。恐らくNHKの職員は皆さん不老不死なのだと思われます。
件の原発事故の時には、
いち早く福島から、
職員を全員避難させてくれたという噂もありますし、
職員にとってもありがたい会社です。
「就職するならNHK」
「風邪をひいたらNHK」
「花粉症にもNHK」
「ガンになったらNHK」
「長生きしたけりゃNHK」
「ぬか喜びを味わいたいならNHK」
「他の国と戦争したけりゃNHK」です。テレビの前で正座をして、
耳栓を付けて、
目を瞑って、
手を合わせて拝めば、
すべてを解決してくれると思います。
是非、お試しを。
しかしNHKの職員や、
そのご家族が、
名もない場末の大塚北口診療所に来られているのは不思議です。
医者だけのネット交流サイトでは、
「NHKは禁忌」という常識もありますが・・・そのうち、
NHKでは「大塚北口診療所は禁忌」になるでしょうか。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の「お願いです」に対して、
アドバイスありがとうございます。
素人には、
パソコンって、
けっこう怖いのです。
現在の設定もすべてプロの友人にお願いして、
出来上がっているのですが、
その彼が、
1月9日の「満7歳」でも書いたとおり、
今年の夏くらいまでは、
昨年の2月の突然の事故で、
復職不能な状態であり、
素人がいじると、
設定が全部壊れそうな気がして、
なかなか動けません。
セカンドオピニオンの案内なども、
実施できる時間帯を、
変更したいのですが、
変えようとすると、
訳の分からない文字列が出てきて、
迂闊に手を出せません。
しかし昨日のアドバイスには、
トライしてみようと思っています。
しかし本日は休診日なのですが、
雑用の山に放り込まれてしまい、
遭難しそうな状況です。
胡散臭い宣伝は早く消して、
ブログそのもの設定もいろいろ変えたいのですが、
本日は雑用の山の中に閉じ込められ、
さらに昨日の楽しい飲み会での、
宿酔も手伝い、
本日はそれどころではありません。
ブログも休診にします。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の「ガンと花粉症・続き」に対して、
以下のコメントがありました。
私自身、今も悩んでいることです。
免疫が何たるかわかったような顔をして
法外な報酬と引き換えに「免疫治療」なる診療行為行う
クリニックがゴマンとありますね。
梅澤先生のブログでも、
「検索」「コメント投稿」後などに、
アフィリエイト広告にその手のクリニックが出てきますが・・・('A`)
言われるとおり、
過去のブログの記事には、
胡散臭い健康食品や、
クリニックの宣伝が出されてしまいます。
しかし新規に更新している分には出ません。
今年から、
それらの迷惑な宣伝を排除できるという、
有料ブログ(勿論、有料は私だけです)にしたのですが、
悲しいかな、
迷惑広告の削除の仕方が分かりません。その方法をご存じのかたは、
誰か教えてくれませんでしょうか。
もう一つのコメント
ネットサーフィン中、ある方の闘病ブログを見ました。
彼は、梅澤先生の元で治療したいと考えたが
主治医に反対され梅澤先生の元へ訪れることなく
亡くなってしまったそうです。
そこで質問です。
梅澤先生に診ていただくためには、
必ず主治医の紹介状が必要なのでしょうか?
お時間がありましたら、ご教示ください。よろしくお願いします。
その患者さんが、
私のところに来られた場合、
良い結果が出たか否かは分かりません。
しかし、治らないガンを宿した患者さんでは、
ご本人ご家族が納得される治療を受けることが、
一番重要だと感じます。正式な紹介状(診療情報提供書)は不要ですが、
病態が確定できる、
病理の検査結果報告書のコピー程度は必要です。
抗癌剤という、
毒薬を使うヒトに処方する場合、
無罪のヒトにそれはできません。
確定診断が付く書類は必要です。
ただし、画像診断などの状況証拠で、
明らかに病状が分かる場合には、
それも必要の無いかたもいます。なお現在、
いきなり外来での初診の患者さんへの対応は不可能です。
病状もはじめて診て、
患者さんの価値観も分からず、
何を望まれるのか、
全く見当がつかない状態の患者さんを、
予約診療で手一杯の外来では、
十分な時間をかけてお話しを聞き、
今後を考える時間は確保できません。
先ずセカンドオピニオンに来ていただいてから、
私の、その患者さんへの治療方針をご説明すると同時に、
患者さん、ご家族の希望をお聞きして、
お互いに納得したならば、
治療を開始しております。
そこで一つ教えていただきたいことがあります。
メールでセカンドオピニオンを求めて来られる患者さんは、
少なくありませんが、
「至急お願い」と書いてあり、
即座に返信をするも、
戻ってくるというメールが後を絶ちません。私のパソコンの問題でしょうか。
多くは携帯からのメールですが、
相手の携帯の問題でしょうか。
誰か教えてください。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
3月10日の「ガンと花粉症」に対して、
貴重な情報をありがとうございます。
そうですか、
猿もそして犬・猫や馬まで、
悩まされるのですか。
昨年の3月初めに、
雪見の露天風呂の旅をしたのですが、
その時、猿が露天温泉に浸かっているのを見物に行きましたが、
あの雪が解けた後は、
彼等も悩まされるのですね。
ちなみに温泉に入っているのは、
全てメスで、
オスは出たときに毛が皮膚について、
貧弱に痩せたように見えてしまうためか、
けっして入浴しないそうです。
自然界は厳しいですね。
花粉症の発症には、
様々な説が唱えられているようですが、
どれも、帯に短し襷に・・・
のように感じ、
真実をとらえている学者先生はいないように思われます。
度重なる暴露で、
発症するアレルギー症状では、
プラチナ系薬剤で良くみます。大量のオキザリプラチンでは、
一人の人間の限度量が決まっているようで、
10回程度でアナフラキシーショックが出て、
そこで打ち止めになるようです。オキサリプラチンの最長は、
現在4年を経過して、
使い続けている患者さんもいますが、
総量規制に今のところ引っかかっていません。
元祖プラチナの、
シスプラチンでは7年を経過する患者さんもいます。
こちらもまだ大丈夫ですが、
総量は1000㎎を楽に超えています。
通常1回100㎎では10回の点滴は無理ですが、
少しづつ行くと大丈夫のようです。
少量頻回では、
総量規制値は大幅に緩和されるような感じを受けます。少量頻回で長期間の代表選手は、
5-FU系統の内服薬や、
パクリタキセルなどがありますが、
5-FU系統の内服は10年以上続いている患者さんが何名もいます。
UFTの内服が、
15年目にして、
突然の下痢という副作用で中止を余儀なくされた患者さんもいます。
パクリタキセルでも、
10年越えは数名いますが、
肺ガンで5年目に、
突然アナフラキシーショックに陥った患者さんもいます。
1回45㎎(体表面積あたり25㎎程度)を5年間続けましたが、
あまりにも突然でビックリしました。
パクリタキセルは、
使用開始時にショックに陥る患者さんは、
毎年数名診ますが、
年単位で使ってきて突然のショックははじめてでした。
人間の免疫は、
摩訶不思議な生き物・ガンと同様に、
本当に複雑怪奇です。それを分かったような顔をして、
説いている医者がいたら、
眉にタップリ唾を付けて、
一歩下がって聞いてください。
あるいは、
はじめから近付かないほうが無難です。我が家のバカ猫も、
そのうち、
鼻水ズビズビ、
涙ポロポロになるのでしょうか。
昼間の天気の良い時には、
下のようにデレーッと身体を伸ばして、

夜はお気に入りの小さな発泡スチロールの箱に、
こじんまりと収まり、
気儘に過ごしていますけど・・・

以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
やはり今日は、
日本中、あの悲劇の話題で持ちきりですね。
あの一瞬の事件で亡くなられた多くの方々の無念は尽きない、
と思われます。
「今、死ぬ」
「間も無く死ぬ」
などと考えて、
生活設計を立てていた犠牲者などいないと思います。
心筋梗塞も脳卒中も、
突然の死をもたらします。その点、
「治らないガン」は、
ありがたい病気であるように感じます。残されたご家族にも、
たくさんの楽しい思い出を残してくれます。
治らないガンでも、
すぐに死ぬことはありませんし、
しかも、上手く付き合えば、
長い時間楽しむこともできます。
本日3月11日という日は、
ガンなどとは全く関係なく、
日本人はイヤでも死を考えざるを得なくなると思います。
私は何回も書いているとおり、
生の次は絶対に死が訪れる、
生きているヒトは必ず死ぬ、
という現実を毎日診ていて、
死は当たり前と考えていますが、
一昨日の「自由」に対していただいたコメントは、
なるほどそういう見方もあるのね、
と感激してしまいました。
一部再掲します。
一人だけ不老不死になったとしたら、
それこそ恐怖と不安のつきない不幸な人生かと思います
また、全人類が不老不死になることができたら、
食糧不足からくる飢えで苦しむことになりそうですし、
上流階級だけの特権になると思います
死とは、神様が与えた平等な権利だと理解しています
「平等な権利」とは、
「当たり前」「当然」を遥かに凌ぐ、
素敵な言葉ですね。権利とくると、
義務という言葉も表裏一体で付いてきますが、
ヒトには「消滅する義務」もあるように感じます。
しかし津波は、
理不尽過ぎるように感じてしまいます。
「それも自然だから仕方がない」
ですが、
権利の行使というには、
気の毒すぎるように感じます。
運命という言葉で片付けるしか、
知恵はないでしょうか。
犠牲になられた、
あまりにも多くのかたの、
ご冥福をお祈りいたします。
合掌以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
今年の花粉は激しいようですね。
幸い、身体の反応が鈍い私は、
花粉症とは縁がないのですが、
大塚北口診療所のスタッフでも、
ボロボロになっている者もいます。
でも今年はチョッとだけ、
鼻水が出るのが気になります。
もしかして・・・
現在ガン治療継続中の患者さんでも、
何人ものかたが悩まされているようです。花粉症の原因は、
人間の免疫力が大きく関与していることは間違いなさそうですが、
そのメカニズムは、
分かったような分からない説明がされています。人間が勝手に作った免疫学では、
説明は付きません。
免疫力の不思議・奥深さの一面が窺えます。ガンと免疫が密接に絡んでいることは、
癌を診ている医者であればだれでも気が付いていることですが、
何処でどのように繋がっているのかは、
誰も確認したヒトは居ません。
安易に高額な「○○免疫療法」には、
引っかからないでください。
大きなお金を失うだけで終わる可能性もあります。
それはともかく、
標準的に大量の細胞毒が注入されている患者さんでは、
「今年は花粉症が出ない」と、
喜ばれているかたもいると思います。しかしそれが何を意味しているのか、
慎重に考えてみてください。
花粉症は、
とても辛い病気のようですが、
ある意味、
免疫力が正常に機能していることの証でもあるように思います。大量の細胞毒で、
その症状が無くなる。
それは、とても怖い現象の一つかも知れません。幸か不幸か、
大塚北口診療所で抗癌剤治療を受けている患者さんのほとんどは、
例年通り、
辛い花粉症に悩まれています。
内心喜んでいる自分も見え隠れします。勿論、レスキューのクスリの処方はしていますが、
簡単には症状が治まってはくれないようです。
そう言えば、
最近、花粉症の新薬が、
次々に開発されていますが、
あまり興味もない病気であることも手伝って、
年寄りのアタマでは覚えきれない程です。
花粉程度では鈍らない鋭い鼻を持つ製薬会社が、
次々に新薬を開発してくるということは、
今後もさらに、
花粉症の患者さんは増加する、
と読んでいるからのような気がします。
患者数が減少するような病気に対する新薬は、
製薬会社にとっては、
意味がありませんから。
辛い病気が増えることは、
理屈抜きに嫌なことですね。フト気が付くと、
我が家のバカ猫コンビは、
窓を開けていても、
クシャミも涙も出ません。
花粉症は人間様だけなのでしょうか。
サルはならないのかな・・・
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の「がんをしる義務・続き」に対して、
幾つものコメントありがとうございます。
件の投稿者からも、
再度、意味不明の投稿もありました。
「100年後には誰もいない」という、
恐らく間違いない事実も書いてはいけないそうです。
「みんな死ね」と聞こえるようです。
この記事を今読んでいる人も、
100年前から生きているかたは、
一人もいません。
(まさか100歳の人は読んでませんよね)
私は50年前には生きていましたが、
100年前には影も形も無く、
50年後には存在していません。
それは悲しいことでも何でもなく、
当たり前の生物の掟です。
猿人の登場が人類の祖先だとすると、
それは700万年もむかしのことだそうです。
その700万年と云う気の遠くなるような長い時間に於いて、
「絶対」と言えることはただ一つだけで、
生れてきた人の数と、
死んでいった人間の数が同じということです。
現在60億人程度が余っているようですが・・・
現在生きている人間は、
100年後、
どんなに長くても150年後には、
すべて消滅します。
その代わりに新しい子孫が繁栄しているはずです。
惑星の衝突や、
核戦争などが無ければですが。
700万年の間に、
たくさんの奇跡的な現象は起きていると思いますが、
最終的にすべての生きていた人間は死んでいったはずです。
しかし治らないガンを背負っていても、
すぐに死ぬことはありません。人生を楽しむ時間は、
十分にあるはずです。しかし2年前の大震災では、
人生を楽しむ余裕などまったく与えられずに、
2万人もの人が一瞬にして亡くなりました。
間も無く30年になりますが、
御巣鷹山というところでの飛行機事故では、
500人以上の人間が、
瞬間的に消えました。
当時、“救援隊”ということで現地に行きましたが、
そこでは本当に人間が「消滅」していました。
死は生まれた瞬間から、
決定された事実です。科学の世界は、
まだまだ不確実な現実だらけですが、
生と死は、
確実な現実です。
件の投稿者は、
「このブログは何が目的なのか」と書かれていましたが、
偶然に医師という職業に就いてしまい、
しかも30年前には、
まったく診る気が無かったガンと云う病気を診るようになってしまった、
一人の人間として、
ガンと云う病気は、
忌み嫌うばかりの病ではなく、
冷静に考えれば、
ありがたくもある病であり、対処法一つで、
むしろ無病でいるよりも、
幸福な人生も送ることができますよ、ということを、
知ってもらいたい、
無駄な死を避けて欲しい、
と望んでいるだけです。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の「がんを知る義務」に対して、
2月16日の「化学療法の絶望」と同じ投稿者から、
再びコメントがありました。
相変わらず言うことが冷たい。
医者は集団的に守られているし、責任も摂らなくていい。
このブログでどれだけの患者の心に追い打ちをかけて傷つけ続けているんだろう。
化学療法を否定しながら、自分だけは、
まっとうに抗がん剤を処方して商売していますという、
自己正当化的手法。
医者ではない人がどうこのブログを生かして大切な人の回復や延命を築けるのか。
自分以外は敵みたいなブログに心底傷ついている患者多いんじゃないか。
医者は書きたいこと書いて、
自分を正当化しながら安穏に暮らしていく国なんですね。
悲しいね。
何を言いたいのか不明ですが、
ある程度、的を射ているところもあります。
私自身、反省するべき点もあります。
このブログはでは、
癌と云う病気の厳しい側面をそのまま書いています。真実を知って傷つく人もいるかも知れません。
無治療余命などはウソですが、
先日紹介したとおり、
厳しい真実を宣告しただけで、
訴訟が起きるくらいですから、
真実・事実は禁忌という、
二十数年前の思考回路の患者さんも居られると思います。
しかしネットは、
ご自身の意志で覗かなければ、
けっして見ることはできません。
客観的にみて、
あるいは社会常識に照らして、
ネット上には明らかに有害なサイトも、
無数に存在しています。
しかしいくら有害なサイトでも、
件のネコの首輪のウィルスのような、
極めて珍しい存在が無ければ、
自分でアクセスしなければけっして目に留まることはありません。
このブログで癌の厳しさを知り、
傷つけられてしまう患者さんは、
これからも書き続けますので、
アクセスしないでください。このブログをプリントアウトして、
ご高齢の患者さんに見せているご家族もいるようです。
それは止めたほうが良いかも知れません。
NHKの健康番組や、
ガン特集でもご覧ください。
ぬか喜びはさせてくれます。私は真実とは違う慰めを書くことの方が、
患者さんに大きな不幸を招くことになるとになると考えますので、
ウソは書きません。
医者であるが故に、
書きたいことを書いて、
自己を正当化したいとも考えていません。
今この記事を読んでいる人でも、
100年後は誰一人として生きていないのが現実です。私は化学療法は否定していません。
すべての治らない固形癌に対して、
標準的に大量の細胞毒を、
均等に注入していくことが正しい治療だとは考えていません。しかし、それも悪くはない種類のガンがあることも、
何回も書いています。
さらに大量の細胞毒では、
元気な患者さんが、
いきなり濁流の渦の中に放り込まれて、
身体的苦痛が故に、
死への恐怖が消える、
さらに「治療を受けている」という実感を味わうことができる、
という最大のご利益も、
標準的な化学療法にはあることは事実です。しかし、私自身が実行している、
標準ではない抗癌剤の使い方が、
最善だとも考えてはいません。
現在の私の抗癌剤治療は、
捻くれ者の逃避策に過ぎません。最善の方法があれば、
すぐにそちらに乗り換えるか、
私の技量では乗り換え不能であれば、
がん治療は辞めます。
医者として安穏に生活できる道を選びます。スマフォが使えないのと同じで、
あまりにも細分化された、
遺伝子レベルでの治療には、
付いていけない可能性が多分にあります。
このブログで心を傷つけた患者さんも、
おられるかも知れません。
こころからお詫びいたします。しかしここに書かれた記事は、
がん・がん治療の現実であり、
真実禁忌の患者さんは、
どうぞアクセスをしないでください。このサイトは、
細胞毒以上に、
「猛毒のるつぼ」かも知れません。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の「知らない権利?」を書いてから、
コメントもいただきましたが、
なんか憂鬱な気分です。
日本では私が医者になった当時、
「がん」という病名の告知も“絶対禁忌”でした。
当時、悟りを開いている人だから大丈夫だろうと告知されて、
自殺した僧侶も出ました。
しかし現在は、
ご丁寧に、
誰にも知り得ない、
「無治療の余命」まで宣言されてしまいます。何回も書いているとおり、
その数字はまったく根拠の無い医者のウソです。何の目的か知りませんが、
標準治療に引きずり込むための詐欺師の口上です。二十数年前までの「告知厳禁」の時代でも、
患者さんは、ご自身の病状について薄々気付いていました。
それでも知らない振りを決め込み、
黙って治療に向かっていました。
それが良いことか悪いことかは分かりませんが、
それが日本人の文化でした。しかし、インターネットの普及と、
時を同じくするかのように、
告知が盛んに行われてくるようになりました。
特に抗癌剤治療により、
無治療よりは、
僅かながら延命効果が知られるようになった20年前から、
いっそう盛んになった気がします。
現在では、
あらゆる情報がネット検索で、
さらにポケットに入るような「スマホ」という、
私には縁のない新兵器も出現して、
情報を隠すことが困難になってきました。
現在ネット選挙なども注目されているようですが、
パソコン、ネットにアレルギー反応を示す、
年寄り議員からは敬遠されて、
全面的な解禁には時間がかかると言われているようですね。
話しは逸れましたが、
ご自身の病気に興味の無い患者さん以外では、
簡単にご自分の病状、予後まで知ることができるようになりました。それが人間にとって幸せなことか否か不明ですが、
現実は多くの事実を知ることが可能になっています。その現実を踏まえると、
治る可能性のあるガンも、
治らないガンでも、
治療の方針は、
未成年者や自己判断ができないような認知症患者さん以外では、
すべてご自身で決定する義務が、
患者さんにも発生しているように感じます。何回も書きますが、
無治療での余命数字は、
まったく根拠の無いウソであり、そんな数字を信用したら、
取り返しのつかないことになります。しかし、切除不能な固形癌は治らないこと、
標準治療を受けた場合には、
生存期間中央治値が知られていることは事実です。その事実をシッカリと理解して、
病気が発生してくる前に、
ご自身の確実な死生観を決めておく必要があるように感じます。
こころの準備がまったく無く、
「無治療では△ヶ月」
「標準治療では〇ヶ月」などと、
突然、宣言を受けると、
ほとんどの人間は、
狼狽えてしまいます。気が狂ってしまうヒトもいるかも知れません。
自殺者が出るかも知れません。
そこまでいかなくても、
提示された似非宣言が、
「〇 > △」である場合、
何も考えずに、
すぐに「〇ヶ月」に飛びついてしまいます。
しかし、基本的に、
「△」という数字は、
そのものが存在しないことを知ってください。「〇ヶ月以内に半分の患者さんが死ぬ」その〇ヶ月は本当か否かは別にして、
エビデンスとして知られている数字です。ご遺族が訴訟を起こすのは、
大変な苦労とお金が必要になりますので、
お元気なうちに、
ご自身の死生観をハッキリさせておくことは、
とても重要なことだと感じます。
日本人の3割は、
癌で死ぬのですから。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の医家向けネット配信ニュースに興味深い記事がありました。
記事によると、
某地方の国立大学病院に入院した70歳代の母親が、
主治医から「このままだと数ヶ月。完治することはまずない」と宣告され、
精神不安定になり、
真面ながん治療を受けられずに死亡したとして、
余命を本人には知らせないように病院に依頼していた遺族が、
大学に慰謝料など4500万円の損害賠償を求め提訴した。
事件は2011年3月のことで、
2012年4月に死亡されたそうで、
遺族は「告知によって患者に精神的ショックを与えないよう、
配慮する義務が医師にはあった」
と訴えているそうです。
こんな記事を読むと様々な面で暗澹たる気持ちになります。先ず「余命宣告」ですが、
「このままだと」とは、
「無治療では」と同義語だと思いますが、
何回も書いているとおり、
そんなモノは嘘八百。
余命宣告は医者の紛れもないウソです。そんな数字は誰も知らないのです。
データも存在していないのです。多くの大学病院では、
エビデンス・EBMを連呼していますが、
無治療での余命宣告の「余命数字」には、
エビデンスは存在していないのです。
「経験的に」などと、
もっともらしい枕詞を付けて言う医者もいるようですが、
抗癌剤治療の専門医が、
抗癌剤治療を執行することが可能な状態の患者さんに対して、
無治療で経過を診た経験など有り得ません。無治療で経過を診たことがあるのは、
ガンの悪化を観なかった患者さんだけです。
したがって「無治療では数ヶ月」と云うのは、
口から出任せの大嘘です。万一、放置すれば近い将来に確実に死に至ることが予測されるも、
抗癌剤治療に耐えられる全身状態を維持している患者さんに対して、
何も説明せず無治療で経過を診たとしたら、
それこそ訴えられることになるでしょう。
抗癌剤治療に延命効果が証明されていなかった、
20年以上もむかしのデータだけなら、
無治療患者群と、
抗癌剤治療患者群との比較試験などが行われており、
本当に無治療の時の、
生存期間中央治値は知られています。
しかし日進月歩の医療機器の厳しい目での診断と、
20年以上むかしの鈍い目での診断とは、
比較になりません。
現在の医療状況に即した無治療データは、
存在していません。
医者も経験していません。
そもそも個々の患者さんの将来など、
神様以外には誰にも分かりません。無治療での余命宣告などは、
ウソだと考えて間違いありません。一方、最大耐用量の抗癌剤を投入する標準治療では、
生存期間中央治値はエビデンスとして知られています。
抗癌剤の毒性が、
患者さんの生存時間を決定してしまう故と思われます。無治療での余命宣告は、
その標準治療に引きずり込むための、
詐欺師の口上のようなものです。余命宣告の真偽はともかく、
ガンを放置した場合、
一般的に長い時間生きていることはできない、
治ることは“まずない”は、
ほぼ正解であり、
それを本人に告知すると、
慰謝料請求訴訟に発展するのでしょうか。記事では、
ご遺族が本人には告知しないように依頼していたようですが、
話しの流れの中で、
已む無く、真実の告知が必要になることも有り得ますし、
大学病院ですから、
当然、標準治療の選択になるはずであり、
その時に、真実を知らせずに、
それを執行することのほうが無理があり、
患者さんの苦悩を一層大きくする可能性もあるように感じます。
また、ご遺族は、
入院中の患者さんと医者との会話時に、
常に同席していたのでしょうかね。
さらに、ご本人の「知る権利」は、
ご家族が支配して良いものでしょうか。真実を知った時に、
精神的に「普通」でいられる患者さんなど存在しないと思います。その時に、
精神的にサポートしてあげるのが、
ご家族のように感じます。「知る権利」と同時に「知らない権利」もあるように感じますが、
ガンと云う病気を宿してしまったのは、
誰の責任でもありません。
そのような病気の治療を受けるに当たり、
患者さんには「真実を知らなければならい義務」もあるように思います。
このニュースは、
ガン治療に携わる多くの医者も読んでいます。
この訴訟は、
多くの患者さんにとって、
より良い医療にはけっして結びつかないように感じます。
ブログで真実を書いただけで、
訴えられるかも知れません。
この社会構造が、
患者さんの望まないガン治療を生んでいるように感じます。エビデンスどおりに、
ガンあるいは細胞毒が、
患者さんを殺してくれれば、
医者は一番安全ですから。エビデンスは医者の最強の鎧です。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
本日は休診日でしたが、
休診日には雑用がたくさん出てきます。
本日は月初恒例のレセプトの大群も押し寄せてきました。
時間がありません。
ブログは休診にします。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
一般的にヒッソリと進行するガンと云う病気の経過中に、
麻薬の存在が必要になることも少なくありません。
細胞毒の抗癌剤と同様、
使い方次第では、
非常にありがたいクスリです。辛い痛みから解放してくれます。日本では麻薬が、
「魔薬」と解釈されることも多く、
覚醒剤や違法薬剤と混同される患者さんも少なくありません。
そのネーミングの悪さからか、
患者さんからは、
敬遠されがちであり、
使用量は欧米と比較すると、
遥かに少ないようです。
私自身では、
むかし胃ガンを疑う潰瘍があり、
年に2~3回くらいの割合で、
定期的な胃の内視鏡検査を行っていたことがあります。
咽頭反射が激しく、
検査は苦しかったのですが、
点滴ルートから自分で、
麻薬を注入してから検査を受けると、
極めてラクになったので、
検査のたびに使っていました。
勿論、中毒・依存症になることはありません。
現在では内視鏡も鼻からラクに検査ができるようになり、
麻薬も不要になりましたが・・・
それはともかく、
麻薬は上手く使うと、
苦痛から解放してくれることになり、
我慢するより、
すぐに処方してもらうべきクスリです。アメリカらしいトライアルがあり、
ガンによる痛みの発生を感じた場合、
すぐに麻薬を処方した患者群と、
可能な限り痛みを我慢してもらった患者群を比較すると、
早く麻薬を飲み始めた患者群のほうが、
長生きする傾向があることが分かっています。
麻薬(魔薬)を極端に嫌う患者さんも時々見ますが、
けっして恐ろしいクスリではありません。ただし薬局や医療機関内での取り扱いは、
保存場所には施錠ができること、
在庫数を常に管理しておくこと、
処方する医者の届け出なども必要で、
けっこう面倒な薬剤です。
細胞毒よりも取り扱いが厳しいとは、
日本のお役所らしい、
不思議な対応であるような気がします。現在、私も多くの患者さんに麻薬を処方していますが、
麻薬の使い方が一番上手なのは、
緩和ケア専門の医者です。エビデンスなどに囚われない、
微妙なさじ加減で、
最適量を調節してくれます。
本当に巧みなクスリの使い方をしてくれる緩和ケア専門医もよくみます。一般的に標準量の細胞毒だけに固守している医者は、
疼痛管理もかなりいい加減な、
紋切型になりがちです。
特に痛みは他人の目にはまったく見えませんので、
白血球が減少すれば、
毒の使用を躊躇する医者でも、
痛みに対しては判断材料がありませんから、
患者さんが正確に痛みの程度・種類を申告しないと、
まったく相手にされないことも多々あります。
勿論、麻薬にも、
便秘や食欲不振、眠気などの副作用もあります。その副作用も、
シッカリと申告しても、
無視されがちですが・・・しかし緩和ケアの専門医は、
その副作用と効果を、
他の薬剤も組み合わせて、
極めて巧みに調合してくれます。痛みも個性に溢れています。
個々の患者さんに最適な痛みの管理をしてもらってください。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
現在の日本での医療はエビデンス一辺倒です。
治らない固形癌に対する化学療法も、
エビデンスがすべてに優先されます。
患者の権利・要望などは、
エビデンスという盾の前にはまったく無力です。治らない固形癌に対する抗癌剤治療は、
100%の死が前提の治療というより、細胞毒の大量注入と云う、
お葬式の前の生前儀式のようなものです。多くの患者さんは、
「癌」そして「治らない」という診断一つで、
明日にでも死ぬような気持になってしまうかたも、
少なくないように感じますが、
それは大きな間違いであり、
「治らない = すぐに死ぬこと」
ではないことは何回も書いているとおりです。むしろ、そこから、
それまでには味わうことができなかった、
バラ色の人生が待っている患者さんも少なくないはずです。
また、多くの患者さんが勘違いするのは、
「癌」という診断だけで、
どの種類のガンも同じだと受け止めてしまうことです。同じ「癌」という字が付いた病名でも、
その種類により予後は大きく違います。
例えば前立腺癌などでは、
診断確定から5年間元気でいられる確率は、
極めて高いことが知られています。
一方膵癌などでは、
あまりにも悲惨な数字が出されています。
勿論例外も多々ありますが、
様々な種類のガンで概ねの予後は決まっています。
「エビデンス」としての数字です。膵癌では7~8か月、
肺癌では平均1年程度、
胃癌では1年とチョッと
大腸癌などでは、
1年半程度で標準治療は終了して、
その後緩和ケアだけで半年程度、
などと云う標準ラインができています。
そのラインは標準治療での平均値であり、
標準治療でも、
その平均を大きく上回る患者さんも、
希に存在します。
そのようなときに、
主治医は自分の義務を果たしたかのように、
その後の治療に対して積極性が無くなる医者も、
ごく一部には居るようです。少なくとも私のところには、
標準ラインを大きく超えるもお元気な状態でいる患者さんに対して、
完全に治療の意志が無くなってように見える、
悲しい主治医に診られているかたが少なからず来られます。
東京にある有名ながん治療拠点病院で、
新しく赴任してきて前任者から交代になった、
何人目かの主治医から、
カルテを見て、
「あなたもう5年を超えているじゃない、
凄いのね、でもここは5年生存率確率0%だから、
もう欲張っちゃダメよ」とあまりにもストレートに言われて、
慌ててセカンドオピニオンに来られた患者さんもいます。
「標準時間さえ得ることができたなら医者の仕事はそれでお終い」と考えているようです。
治らないガンを宿した患者さんには、
賞味期限があるようです。ごく一部だと思いますが、
そのような実態も存在しています。
はじめから患者さんに直接、
「〇年以内に確実に亡くなります」
などと宣告してから治療を行う医者もいます。
その医者の下で治療を行い、
その宣告の〇年を超えたら、
主治医はどのように変貌するかは容易に想像ができます。
標準治療では、
半分の患者さんが、
標準時間を迎える前に亡くなります。多大な副作用の代償として、
その少ない時間で満足される患者さんは、
多くはないと思います。
しかし、その時間を超えたら医者の責任は終わり、
という考えも存在しているようです。
ご自身の標準時間は、
どの程度残されているのか、
そしてそれを超えたときに、現在の主治医はシッカリと治療を継続してくれるのか、
継続可能な治療を考えてくれるのか、
「賞味期限切れ」になる前に、
シッカリと確認してください。以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
2月27日の「ガンと奇跡」に対して、
裏のコメントがありました。
ご本人および患者さん同定されないように、
一部抜粋変換して表に出します。
私はホスピスの職員です。
1年前にある患者さんが退院されました。
普通ホスピスで「退院」というと、亡くなられたことを意味します。
もしくは、状態が少し良くなったため、
一時的に自宅療養するための「一時退院」が希にあります。
けれど、1年前に退院されたその患者さんは
まさに言葉通りの「退院」でした。
ホスピスに入所された時は、
車椅子で食事もほとんど取ることが出来ない状態でした。
もともと人間の生死にかかわるお仕事をされていたこともあり、
ご自分の癌に対してかなり達観されており、
ホスピスでは残りの人生を好きなように過ごしたいと、
いろんな行事にも積極的に参加されていました。
そうこうするうちに、食事が食べられるようになり、
車椅子無しであるけるようになり、
日中はほとんどご自分で車を運転して出かけるようになりました。
あまりにお元気なので、一時退院ができるかも知れないから
一度検査をしてみましょうということになり、
検査をした結果、癌がすっかり消えていたそうです。
完治してしまったのです。
その方は今も時々職員の顔を見に遊びに来てくださいますが、
とってもお元気で再発も今のところ全く無いようです。
なぜ癌細胞が消えてしまったのかはいまだに謎ですし、
誰にもわかりません。
勝手な想像ですが、
その患者さんが大変前向きな方だった事を考えると、
もしかしたらそういった気持ち的な何かが免疫力を高め、
癌細胞を消した要因の一つになっていたのではないだろうかと、
みんなで思っています。
こういった奇跡を目の当たりにすると、
本当に人間の体はまだまだ謎で不思議で、
神秘的な部分がたくさんあるんだなあと思います。
ガン細胞が消えたか否かは不明ですが、
とりあえずガンは機械の目では見えなくなったようですね。ガンが発生してきた奇跡・偶然と同様に、
ガンが消える奇跡も起こり得ます。
私の勝手な想像ですが、
その患者さんが歩くことができるようになったのは、
食事が摂れるようになったためであり、
食事摂取を不可能にしたのは、
細胞毒だったのではないかと思われます。当然ホスピスで玄米菜食は出さないでしょうから、
毒が抜けて、
普通の美味しい食生活が可能になったのだと思います。そしてさらに、不思議な免疫の力が関わっていると想像されますが、
誰もそれを観た医者は居ません。私も30年前に、
癌性腹膜炎を合併した状態で発見され、
手術に臨むも手付かずで終わったガンが、
胃のガンと同時に腹膜炎も消失した「奇跡」を観たことがあります。
かなりチャランポランな性格の患者さんで、
不思議なガンの消失が確認された後は、
病院には来なくなり、
再度具合が悪くなって2年後に病院に来た時には、
再びガン性腹膜炎に逆戻りで、
その時には奇跡は起こらず、
そのまま入院して亡くなられましたが、
内視鏡でも一時的にはガンの確実な消失が確認されています。
現在大塚北口診療所でも、
「奇跡のヒト」は何人もおられます。全員「スパイス」は使いましたが、
「治ってはいない」
「見えなくなっただけ」と考え、
現在も治療は続けています。治療を中止すれば、
恐らくヤツはすぐに何処かに顔を出してくるはずです。
したがって、
生涯に渡って続けることができる治療を行わなければなりません。
大きな副作用があれば、
それを継続することは不可能です。辛い体罰の前には、
奇跡は起こりません。ただし現在治療継続中の患者さんでも、
将来、画期的なガン治療が確立されたら、
その時には、
現行の治療は中止して、
ヤツが顔を出してきたら、
その治療法に賭けるという選択肢も出てきます。
奇跡的な現象は起こり得ます。しかし残念ながら、再発、切除不能の固形癌は、
治ることは期待するべきではないと思います。現在固形癌再発後20年間治療を継続している患者さんがいますが、
治らないが故です。
長く治療を続けていれば、
本当の奇跡も起こるように感じます。コメントの患者さんの奇跡が続くことを祈ります。
ヒトの身体とガンのメカニズムは、
解明されている部分のほうが遥かに少ないのが現実です。何でも分かったような顔をしているのはNHKくらいです。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨日の夜のテレビで、
旨味に対する味覚受容体が舌に存在することが分かった途端に、
欧米人の目が、
日本料理の基本である、
出汁の旨味に注目が集まっているというような話題が流れていました。
番組によると、
鰹節、昆布などのうまみ成分が注目されているそうです。
日本人は受容体の存在など関係なく、
出汁の旨味を知っていました。しかし欧米人は、
科学的に証明されると、
味覚も変わるようです。科学的根拠が無いと、
美味しいものが食べられないのでしょうか。
日本人は欧米人に無い、
鋭い味覚を持っていることの証だと思います。日本人には、
日本人だけが持つ、
日本人に合った繊細な感性があるはずです。医療の世界でも、
その感性が生かされるべきはずです。
しかし科学的データに縛られる欧米社会が作り上げた、
標準的な化学療法に、
盲目に従っている姿は、
あまりにも醜く愚かで、
勿体無いと感じます。細胞毒と云う調味料も、
日本人向けにアレンジすれば、
美味しく食べることができるのですが、エビデンスに縛られた分量どおりに使うことだけを考える、
現在の日本の医療では、
期待はできませんね。本日は忙しい、
ブヒーな一日でした、
終わりにします。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。