これは、昨日の読売新聞の朝刊の記事のタイトルです。
自らがガン治療を受けた経験を持つ記者が書いた記事です。
記事の中で、
国立がんセンターに働く医者の言葉として、
「標準治療が効かなくなった患者に、個人の病状に応じて、
抗がん剤の投与量や組み合わせを変更する“さじ加減”の治療は、
ここではできない」
「できるなら最後まで診たい。しかし、ここは新たな治療法を開発し・・・・」
きっと、そのとおりだと思います。
そうあって欲しいと思います。
しかし、がんセンターに対して、
大きな勘違いをして、そこに迷い込んでしまった患者さんから、
漏れ聞くところでは、
がんセンターで働く医者は、
「さじ加減をした治療」ははじめから否定されているように聞こえてしまうのは
私の気のせいでしょうか。
昨日の「そんな量では聞かない!?」
でも書いたとおり、
はじめから「さじ加減を加えたそんな量では効かない」と、
否定する医者がほとんどです。
そして、
「標準治療が唯一無二の最高の治療である」
と患者さんに説得して、
そこに引きずり込んでいるようにいるように思えてなりません。
恐らく、ご自身または、肉親であれば、
「“さじ加減”の治療」をなさるのではないでしょうか。
また、記事には、
国立がんセンターで
「もう治療方法はありません。ホスピスを紹介します」と言われるも、
諦めきれず、
患者さんご自身で別の病院を探して、
国立がんセンターの医者から見れば、
存在しないはずの治療を受けている。
という内容も書かれていました。
自分たちができないならば、
そしてそれを、本当に、患者さんにしてあげたいのであれば、
ホスピスではなく、
「さじ加減をしてくれる病院」を紹介するべきではないでしょうか。
「国立がんセンターが、自らの役割を明確にして
国民に理解を求める努力をしないから、
最高の治療をしてくれるという期待と、
最後まで診てくれない現実とのギャップで患者を混乱させている。」
という地域医療センターの医者がコメントしていました。
本当にそのとおりだと思います。
さらに今後、独立医療法人になり、
経営面も考えなければならなくなるはずです。
日本の医学の進歩だけを考えている病院に対して、
患者さんが勝手に誤解をしてしまい、
ご自身の命を賭けて、日本のガン治療の進歩に貢献されるのは
仕方のないことなのかもしれませんが、
経営までも考えての標準的治療で、
犠牲になっていくのはあまりにも気の毒なように思います。
本日もそのがんセンターが生み出したガン難民が何人も来られ、
時間がありません終わりにします。
是非、読売新聞の記事をお読みください。
以上 文責 梅澤 充