二つのメールと
裏のコメントをいただきました。
ご本人が同定されないように、
文意が変わらない範囲で文章を変更し、
掲載します。
梅澤先生
一年程前にメールで姉の乳がんについて相談させていただいていた
○○△△と申します。
おそらく毎日の多くの患者さんのご相談でお忙しく記憶にないかも…
とは思いつつずっとお礼を申し上げられないままになっていた事お詫び申し上げます。
先生に返信を戴いてからも怒涛のような日々が続き、
それでも残念ながらそれから数ヶ月後に姉は他界してしまいました。
癌治療についても考えはぐるぐるまわってしばらくは思い出すたびに辛く、
実際何も考えたくない状態が続きました。
今になって(一応)冷静になってきまして、あの時先生にお返事、
助言をいただけたことが大変嬉しく、また有難かったと
お礼を申し上げてないままになっていたことがとても申し訳なかったと思っています。
かなり遅くなりましたが、有難うございました。
姉の場合、使用した抗がん剤は全て効かず、しかも
抗がん剤のせいで死期を早めたとしか思えませんでした。
マニュアル通りの処方で(体重が何キロだから何CC抗がん剤を入れる)
元気だった姉がその日以来どんどん坂道を転がり落ちるように
弱っていってしまって、、何も予備知識のなかった私達は
最初の(というか2種類目のタキソールの1クール)
抗がん剤治療を本当に悔やんでいます。
結局何がどうよくて何が悪かったのかも分からないままですが
治療に関して苦しませてしまったことが悲しく想われます。
毎日親身になって返信されている先生のメールやブログに
励まされている方もきっと少なくないと思います。
これからも先生のブログを拝見させて戴きます。
○○市 ○○△△
件名 : インフォームドコンセントって
何から書けばいいのか・・・。
私の父は、おととしの6月に○○がんが発見され、手術を行いました。この時すでに、肝転移していましたので、同年8月に肝所切除を行いました。
10月には、再び肝転移が見つかり、化学療法が翌年開始。
今年、1月化学療法後にインフルエンザに罹患してしまいました。咳が続くが症状をとろうとしないで2ヶ月たち、腹部の張りにも、説明が無く、やっと、胸部XーPをとり、肺への転移と余命告知(家族にだけ)。
転移は、気落ちするからと医師から”転移について言いたくない”と言われた後に、”治療を続けるか?”と問われると、ハイとしか答えようが無く、化学療法の回数を増やされ、副作用出現(発疹と高熱)。もちろん、この間に、咳の原因について、本人には何の説明も無く、抗がん剤以外での鎮咳を試みることもありませんでした。
解熱は出来ても、体力の消耗激しく、肺の転移も拡がってしまいました。
緩和医療を切り出すと、”抗がん剤を使わないのは、死を意味します。いいんですね?”といわれてしまいました。
医師の方針も見えず、患者の気持ちも聞かず、家族の希望が大事といわれ、それでも、『がん拠点病院』といえるのか??
主治医は、外科医のままなのですが。
変わりたくても、本人が主治医を信頼しているようなので・・・。
私には、患者を整理しているとしか思えません。
今は、入院し、緩和医療に入りかけているところです。腹部の張りから、膀胱への転移も気になるのですが、検査を組まれそうになく、少々、精神的に私が弱っています。
実際に同じ目に遭っている患者さんやご家族も多いことと思います。
この実情を目の当たりにした方も、
まだ、体験していない方も、
この2通のメールを読まれて、
正しい医療、自分が、ご家族が受けたい医療だとは思わないはずです。
残念ながら、現在の美しい国日本では
「標準治療」の名の下に、
そのような医療が、
推し進められようとしています。
受けたくない医療の横行を止めなければなりません。
そのためにはどうするか?
上の方から変えなければならないと思います。
急には難しいでしょうけれども、
今度の選挙も一つのチャンスかも知れません。
それとその前に、せめて、ご自分の逃げ道くらいは、
今から確保しておいてください。
本日も書きたいことはまだまだたくさんあるのですが、
時間がありません。
手抜きですが終わりにします。
以上 文責 梅澤 充