拙著「使い方次第で抗がん剤は効く!」でも取り上げましたが、
残念なことに、
日本でも遠隔転移を伴うステージⅣbの膵癌を宿した、
PS.0または1の元気な患者さんだけを対象に、
FOLFIRINOXという、
4剤同時併用の激しい抗癌剤治療が認可されそうです。
治らない膵癌を宿した元気な患者さんに、
その過酷な治療?をおこなうと、
11.1ヶ月以内に半分の患者さんが死ぬ、
というデータが出されています。
じつは、その数字は膵癌治療では、
画期的な数字です。
比較対象患者群では、
ゲムシタビンの単独治療がおこなわれています。
その数字は6.8ヶ月以内に半分の患者さんが亡くなっているのですから、
じつに4.3ヶ月も生存期間中央治値を延ばしたことになります。
しかし治験参加患者342名のうち、
2年後に生存が確認されている患者さんは知りません。
一方その4.3ヶ月の代償として、
一般的には非常に激しい
地獄絵図のような副作用を被ります。
FOLFIRINOXとは、
現在、日本でも大腸・直腸がんに対して認可され、
一般的に執行されている、
イリノテカンが主役のFOLFIRIと
オキサリプラチンを柱としたFOLFOXを合わせたような、
細胞毒の同時てんこ盛り注入です。
実際には誰も喰えないような、
目だけで満腹になる、
今流行の「メガ盛り」みたいなものです。
標準量のFOLFOX、FOLFIRIだけでも、
「辛くない」という患者さんはほとんどいないと思います。
ほぼ全員が正常な日常生活は奪われるはずです。
製薬会社主導の治験では、
生存期間中央治値、奏効率などの数字を示すだけで、
副作用については、
命に直結する骨髄抑制などの発現確率程度を並べるだけで、
その毒の注入を実際に受けた患者さんの、
「幸福度」については何ら明らかにされていません。
全員、渦に巻き込まれたまま亡くなるのですから、
当然かも知れません。
単独でも辛く厳しい拷問のような儀式を、
同時におこなって、
延命が得られたとしても、
それは、様々な価値観・死生観を持つ個性豊かな人間を、
一般的に価値観を認められていない実験用のネズミに見立てた、
製薬会社と医者のお遊びにすぎないように感じます。
しかし、その大量のネズミ君のお蔭で、
医療が進歩していることも事実だと思います。
膵癌に対して多くの場合、
イリノテカンもオキサリプラチンも有効です。
しかし両者ともに、
標準量の20%、30%という量でも、
苦しい、辛いと言われる患者さんも少なくありません。
それは実際に使ってみて実感しています。
それを標準的最大耐用量で注入する、
考えただけで恐ろしくなります。
自分の身内の人間なら、
絶対に執行しない拷問だと感じます。
膵癌で4.3ヶ月という数字は、
現在までの医療では、
画期的な数字かも知れません。
しかし、それは生き地獄を味わう時間を延長しているだけ、
であるようにも感じます。
現世で地獄の責苦を味わってから、
確実に天国に旅立つ。
あまりにも馬鹿げているように感じます。
天国はこの世で味わうものだと思います。
今後、その治療とは思えない行為は、
日本中で頻繁に執行されるのでしょうね。
FOLFIRINOX
その4剤の組み合わせは、
患者さんの生活の満足度を落とさない程度に減量しても、
十分に延命効果はあるように感じます。
閻魔様には、
「そんな量では効かない」と言われるでしょうけれども、
それを受ける患者さんの「満足度」は、
閻魔様には分かっていただけないし、
「効かない」「延命効果無し」というデータもありません。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
残念なことに、
日本でも遠隔転移を伴うステージⅣbの膵癌を宿した、
PS.0または1の元気な患者さんだけを対象に、
FOLFIRINOXという、
4剤同時併用の激しい抗癌剤治療が認可されそうです。
治らない膵癌を宿した元気な患者さんに、
その過酷な治療?をおこなうと、
11.1ヶ月以内に半分の患者さんが死ぬ、
というデータが出されています。
じつは、その数字は膵癌治療では、
画期的な数字です。
比較対象患者群では、
ゲムシタビンの単独治療がおこなわれています。
その数字は6.8ヶ月以内に半分の患者さんが亡くなっているのですから、
じつに4.3ヶ月も生存期間中央治値を延ばしたことになります。
しかし治験参加患者342名のうち、
2年後に生存が確認されている患者さんは知りません。
一方その4.3ヶ月の代償として、
一般的には非常に激しい
地獄絵図のような副作用を被ります。
FOLFIRINOXとは、
現在、日本でも大腸・直腸がんに対して認可され、
一般的に執行されている、
イリノテカンが主役のFOLFIRIと
オキサリプラチンを柱としたFOLFOXを合わせたような、
細胞毒の同時てんこ盛り注入です。
実際には誰も喰えないような、
目だけで満腹になる、
今流行の「メガ盛り」みたいなものです。
標準量のFOLFOX、FOLFIRIだけでも、
「辛くない」という患者さんはほとんどいないと思います。
ほぼ全員が正常な日常生活は奪われるはずです。
製薬会社主導の治験では、
生存期間中央治値、奏効率などの数字を示すだけで、
副作用については、
命に直結する骨髄抑制などの発現確率程度を並べるだけで、
その毒の注入を実際に受けた患者さんの、
「幸福度」については何ら明らかにされていません。
全員、渦に巻き込まれたまま亡くなるのですから、
当然かも知れません。
単独でも辛く厳しい拷問のような儀式を、
同時におこなって、
延命が得られたとしても、
それは、様々な価値観・死生観を持つ個性豊かな人間を、
一般的に価値観を認められていない実験用のネズミに見立てた、
製薬会社と医者のお遊びにすぎないように感じます。
しかし、その大量のネズミ君のお蔭で、
医療が進歩していることも事実だと思います。
膵癌に対して多くの場合、
イリノテカンもオキサリプラチンも有効です。
しかし両者ともに、
標準量の20%、30%という量でも、
苦しい、辛いと言われる患者さんも少なくありません。
それは実際に使ってみて実感しています。
それを標準的最大耐用量で注入する、
考えただけで恐ろしくなります。
自分の身内の人間なら、
絶対に執行しない拷問だと感じます。
膵癌で4.3ヶ月という数字は、
現在までの医療では、
画期的な数字かも知れません。
しかし、それは生き地獄を味わう時間を延長しているだけ、
であるようにも感じます。
現世で地獄の責苦を味わってから、
確実に天国に旅立つ。
あまりにも馬鹿げているように感じます。
天国はこの世で味わうものだと思います。
今後、その治療とは思えない行為は、
日本中で頻繁に執行されるのでしょうね。
FOLFIRINOX
その4剤の組み合わせは、
患者さんの生活の満足度を落とさない程度に減量しても、
十分に延命効果はあるように感じます。
閻魔様には、
「そんな量では効かない」と言われるでしょうけれども、
それを受ける患者さんの「満足度」は、
閻魔様には分かっていただけないし、
「効かない」「延命効果無し」というデータもありません。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。