昨日の「標準的抗癌剤治療の仕組み」で、
下衆の勘ぐりの一つもしたくなる、
病む人間に対して、
とても治療・手当とは言えない、
細胞毒てんこ盛り注入の処刑のような、
現在の標準的抗癌剤治療の現実を書きました。
百人百様のがん細胞と、
これまた個性に溢れる個々の患者さんに対して、
全員すべて同じという治療など存在し得ないことくらい、
誰が考えても分かることです。
本日は患者さんが多いはずの土曜日でしたが、
午前中に十数名の患者さんが来られただけで、
午後1時には診察終了になりました。
その中で、
「こんな量でもダメか」というかたが、
お二人いました。
ダメとは効かないのではなく、
副作用が甚大ということです。
私が言う「こんな量」とは、
白衣の閻魔様なら気絶するような量です。
標準の10分の1、20分の1というような量です。
「そんな量」でも効果があることは、
十分に観ています。
しかし、ほとんどの患者さんでは、
「何でもない」
「副作用らしきものは一切感じない」と言われます。
しかし辛い患者さんにとって、
ダメなものはダメなのです。
医者に副作用の辛さは分かりません。
いくら量を減らしても、
生身の身体に、
毒を盛るのですから、
それを拒絶する敏感な肉体を持った患者さんもいます。
そのような患者さんは、
けっして少なくありません。
それを何もためらうことなく、
標準的に最大耐用量の細胞毒が注入されれば、
大きな被害を被る患者さんで出るのも、
当たり前です。
大塚北口診療所には、
標準治療一発KOの患者さんも何人も来られています。
治験でのデータがエビデンスとなり、
それが「標準」として採用されるようになりますが、
そのデータはあの「毒攻め攻撃」に耐えた患者さんだけのデータです。
副作用が容認できなかった患者さんは、
その治験からは離脱することになりますので、
耐え抜いた患者さんだけのデータです。
当然、生存曲線(=死亡曲線)が示すとおり、
治療開始直後に亡くなった、
治療開始の瞬間までPS.0、
すなわち、元気に働いていた患者さんも出ます。
激しい苦痛に襲われても、
「死」はその一切を免除してくれますので、
治療開始直後の一発副作用死は、
ある意味ラッキーだったのかも知れません。
勿論、百人百様のガン・がん・癌では、
標準治療が最善の治療である患者さんもいると思います。
一発KOの患者さんと同数くらいは。
しかしそれは、
正規分布表の頂点にいるごく限られた、
一部の「標準的な患者」だけです。
多くの患者さんにとって拷問のような治療は、
医療経験者なら、
誰でも「よろしくない」ことくらいは、
分かっているのですが、
何も知らないフリをして
昨日書いたような、
ごく一握りの人間の欲望を満たすために、
粛々と執行されているように思えてなりません。
なんだかヘンな国になってしまったようです。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
下衆の勘ぐりの一つもしたくなる、
病む人間に対して、
とても治療・手当とは言えない、
細胞毒てんこ盛り注入の処刑のような、
現在の標準的抗癌剤治療の現実を書きました。
百人百様のがん細胞と、
これまた個性に溢れる個々の患者さんに対して、
全員すべて同じという治療など存在し得ないことくらい、
誰が考えても分かることです。
本日は患者さんが多いはずの土曜日でしたが、
午前中に十数名の患者さんが来られただけで、
午後1時には診察終了になりました。
その中で、
「こんな量でもダメか」というかたが、
お二人いました。
ダメとは効かないのではなく、
副作用が甚大ということです。
私が言う「こんな量」とは、
白衣の閻魔様なら気絶するような量です。
標準の10分の1、20分の1というような量です。
「そんな量」でも効果があることは、
十分に観ています。
しかし、ほとんどの患者さんでは、
「何でもない」
「副作用らしきものは一切感じない」と言われます。
しかし辛い患者さんにとって、
ダメなものはダメなのです。
医者に副作用の辛さは分かりません。
いくら量を減らしても、
生身の身体に、
毒を盛るのですから、
それを拒絶する敏感な肉体を持った患者さんもいます。
そのような患者さんは、
けっして少なくありません。
それを何もためらうことなく、
標準的に最大耐用量の細胞毒が注入されれば、
大きな被害を被る患者さんで出るのも、
当たり前です。
大塚北口診療所には、
標準治療一発KOの患者さんも何人も来られています。
治験でのデータがエビデンスとなり、
それが「標準」として採用されるようになりますが、
そのデータはあの「毒攻め攻撃」に耐えた患者さんだけのデータです。
副作用が容認できなかった患者さんは、
その治験からは離脱することになりますので、
耐え抜いた患者さんだけのデータです。
当然、生存曲線(=死亡曲線)が示すとおり、
治療開始直後に亡くなった、
治療開始の瞬間までPS.0、
すなわち、元気に働いていた患者さんも出ます。
激しい苦痛に襲われても、
「死」はその一切を免除してくれますので、
治療開始直後の一発副作用死は、
ある意味ラッキーだったのかも知れません。
勿論、百人百様のガン・がん・癌では、
標準治療が最善の治療である患者さんもいると思います。
一発KOの患者さんと同数くらいは。
しかしそれは、
正規分布表の頂点にいるごく限られた、
一部の「標準的な患者」だけです。
多くの患者さんにとって拷問のような治療は、
医療経験者なら、
誰でも「よろしくない」ことくらいは、
分かっているのですが、
何も知らないフリをして
昨日書いたような、
ごく一握りの人間の欲望を満たすために、
粛々と執行されているように思えてなりません。
なんだかヘンな国になってしまったようです。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。