がん治療を患者さん自ら考えるうえで、
情報は絶対に必要です。
ということは何回も書いています。
「がんという難しい病気だから素人には無理」
「専門家に任せておけば最善の治療をしてくれる」
と考えているかたは少なくないように感じます。
しかしそれは致命的な勘違いです。
たしかに、がん治療を専門とする医者もいます。
しかし、私もそうですが、
患者さん個々の価値観などはまったく分かりません。
がんという病気では、
ザックリと言って、
半分の患者さんが亡くなります。
ご自身の人生観をシッカリと持っていないと、
その人の命の賭けた病気に対する治療法など、
決められるはずがありません。
一般的に手術不能で、
不幸にして腫瘍内科に廻されるや、
そこで執行される拷問のような、
標準的に最大耐用量の細胞毒の注入という儀式は、
患者という個々の人間の価値観など、
まったく考慮されてはおらず、
100%確実な死が前提の治療です。
治らないガンを宿した、
多くの患者さんは、
何の情報も無く、
本当に有るのか無いのかも不明な、
僅かな延命に望みを託し、
人生と命を失います。
しかし、
「標準治療 → 拷問 → 確実な死」という、
ほぼ正しい情報だけを察知していて、
その考えだけに執着してしまうと、
ただそれを避けるためだけに、
一昨日の「ガン免疫霊感商法」
昨日の「霊感商法」
などの似非治療の餌食になります。
アレも2億3億円程度の費用は何でもない、
というほど無尽蔵にお金を持っていれば、
治療効果はまったく期待できませんが、
細胞毒で苦しむよりはマシかも知れません。
しかし莫大なお金を使うことで、
家計が狂ってしまうような、
一般的な金銭感覚の患者さんでは、
絶対に近付かないことです。
プロの巧みな「騙しの口上」に引っかかり、
入り込んだら最期、
アリ地獄からは抜けられません。
がん・がん治療に関する情報は、
無尽蔵に書店・ネットなどで、
垂れ流しにされています。
その中には「霊感商法」「似非治療」も、
獲物を待ち構えるようにヒッソリと存在しています。
玉石混交の情報です。
情報の取捨選択は、
医学素人の患者さんご家族には難しいと思いますが、
確実な情報の把握は、
間違いなく患者さんの延命につながります。
今年の4月から大塚北口診療所でも、
専門の先生に来てもらい、
抗癌剤治療と併用で免疫細胞療法を実施していますので、
そのためだと思いますが、
最近、患者さんご家族から、
免疫細胞療法についてよく聞かれます。
私の個人的な考え方ですが、
免疫細胞療法が最大の効果が得られるのは、
根治手術後の再発予防として利用する時だけだと考えています。
その他の用途ではほとんどお勧めしていません。
話しは逸れましたが、
現実の問題として、
様々な情報を取捨選択しなければなりませんが、
「がん難民をふせぐために」という、
他の「がんネタ本」とは、
違った角度から観た、
現在のがん医療、現在の日本の医療情報について書かれた本があります。
ウソは書かれておらず、
参考になる部分も多々あるように思います。
氾濫している情報のなかでは、
読んでみても良いように感じます。
お盆休みも終わったようですが、
その休みの時間を、
どれだけの患者さんご家族が、
情報取集に充てられたでしょうか。
その情報は、
命の長さとQOLに大きく反映されるはずです。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
情報は絶対に必要です。
ということは何回も書いています。
「がんという難しい病気だから素人には無理」
「専門家に任せておけば最善の治療をしてくれる」
と考えているかたは少なくないように感じます。
しかしそれは致命的な勘違いです。
たしかに、がん治療を専門とする医者もいます。
しかし、私もそうですが、
患者さん個々の価値観などはまったく分かりません。
がんという病気では、
ザックリと言って、
半分の患者さんが亡くなります。
ご自身の人生観をシッカリと持っていないと、
その人の命の賭けた病気に対する治療法など、
決められるはずがありません。
一般的に手術不能で、
不幸にして腫瘍内科に廻されるや、
そこで執行される拷問のような、
標準的に最大耐用量の細胞毒の注入という儀式は、
患者という個々の人間の価値観など、
まったく考慮されてはおらず、
100%確実な死が前提の治療です。
治らないガンを宿した、
多くの患者さんは、
何の情報も無く、
本当に有るのか無いのかも不明な、
僅かな延命に望みを託し、
人生と命を失います。
しかし、
「標準治療 → 拷問 → 確実な死」という、
ほぼ正しい情報だけを察知していて、
その考えだけに執着してしまうと、
ただそれを避けるためだけに、
一昨日の「ガン免疫霊感商法」
昨日の「霊感商法」
などの似非治療の餌食になります。
アレも2億3億円程度の費用は何でもない、
というほど無尽蔵にお金を持っていれば、
治療効果はまったく期待できませんが、
細胞毒で苦しむよりはマシかも知れません。
しかし莫大なお金を使うことで、
家計が狂ってしまうような、
一般的な金銭感覚の患者さんでは、
絶対に近付かないことです。
プロの巧みな「騙しの口上」に引っかかり、
入り込んだら最期、
アリ地獄からは抜けられません。
がん・がん治療に関する情報は、
無尽蔵に書店・ネットなどで、
垂れ流しにされています。
その中には「霊感商法」「似非治療」も、
獲物を待ち構えるようにヒッソリと存在しています。
玉石混交の情報です。
情報の取捨選択は、
医学素人の患者さんご家族には難しいと思いますが、
確実な情報の把握は、
間違いなく患者さんの延命につながります。
今年の4月から大塚北口診療所でも、
専門の先生に来てもらい、
抗癌剤治療と併用で免疫細胞療法を実施していますので、
そのためだと思いますが、
最近、患者さんご家族から、
免疫細胞療法についてよく聞かれます。
私の個人的な考え方ですが、
免疫細胞療法が最大の効果が得られるのは、
根治手術後の再発予防として利用する時だけだと考えています。
その他の用途ではほとんどお勧めしていません。
話しは逸れましたが、
現実の問題として、
様々な情報を取捨選択しなければなりませんが、
「がん難民をふせぐために」という、
他の「がんネタ本」とは、
違った角度から観た、
現在のがん医療、現在の日本の医療情報について書かれた本があります。
ウソは書かれておらず、
参考になる部分も多々あるように思います。
氾濫している情報のなかでは、
読んでみても良いように感じます。
お盆休みも終わったようですが、
その休みの時間を、
どれだけの患者さんご家族が、
情報取集に充てられたでしょうか。
その情報は、
命の長さとQOLに大きく反映されるはずです。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。