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古美道マッサージに慰められる日

一回り下の丑年のクリスチーヌは、性格が似通っている面もあるので、何時の間にか妹のような存在になりました。一人っ子として育ち、つい最近まで母上に甘やかされていた彼女も、4年ほど前に職業を変える必要に迫られ、エステの世界で身を立てる決心をしました。それまで経営していたサヴォワ風チーズ料理のレストランを閉め、自宅でまず爪のエステから始めました。

正直言って、爪の世話などする暇の無い器用貧乏な人間にとって、爪にエナメルを塗ることさえ無駄に思えます。エナメルを塗った手でピアノを叩くと色が移るし、損はあっても得無しです。彼女の将来を思って心配していました。お化粧も同じ事です。特異な化粧をするのは、舞台に登る俳優かそれに似た職種、あるいは完全な周辺人の集まりでしょう。外見によって仲間意識を盛り上げるような寂しい人々であるような気がします。

そのような客層を目指していては、生活の目処がつくはずがありません。ご主人は露天商に変身し、彼女は爪のお洒落とか一時刺青とかで生き延びている感じでしたが、自分でも嫌気が差したらしく、商工会議所が提供する研修でマッサージを習うようになりました。

内容的にたいしたことない研修でも、ある程度感覚的に掴める人は進歩が速いようで、クリスチーヌは徐々に開眼していきました。今年の初め頃に受け取ったメールで「コビドーって何だか知っている?」と聞かれて答えに窮したのですが、熱心に壺を研究した結果、かなり上達しました。

習い始めた時にした約束通りに、先日「古美道式」顔のマッサージをしてくれました。日本の伝統技術を逆輸入されたようなくすぐったさを感じながら試験台になりましたが、非常に快適でした。内臓に直接響くような感じがします。空腹のせいだかマッサージのせいか定かでありませんが、途中お腹がグルグル鳴りました。

癒しの世界に道を見つけた彼女は幸せそうでした。人に心地良い思いをさせて良い反響を受けるのですから、精神的にも豊かになります。ホームページに掲載するために頼まれて撮った写真が何枚か載っていますのでご覧下さい。クリスチーヌのエステ・サロン

最近は温めた石を使ったマッサージも行っています。「足のマッサージもいいわよ」と言われて、ストレスに疲れた現代人らしく誘惑を感じました。

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古美道マッサージの効果そのものについては断言できませんが、確かに心地良い一時を過ごさせてもらいました。大事にしてもらうだけで全てポジティヴになるようです。持つべきものは友と再度思いました。