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愛車に跨り

マイカー族ではない私にとって、唯一の愛車と呼べるものは自転車ですが、モンペリエのような町に長く住んでいると、週末に車で郊外に出かけるのを除くと、歩いて用を足すことが多いです。盗まれる恐れがあるので、自転車だと落ち着きません。ヴェロマグと呼ばれる貸し自転車を使うのも一手ですが、盗まれれば弁償しなければならないので結果的には同じです。乗り心地は帰ってから試すつもりですが、自分の愛車ほど良くないのは目に見えています。そのせいで、町の中での移動はつい歩いてしまうというのが現実です。

そういう欲求不満を抱えて生きているので、ダックスに温泉治療に来るとホッとします。モンペリエとは比べ物にならないくらい自転車泥棒が少ないようです。毎朝センターに自転車で通っていますし、安心して買い物に行けます。この場を利用してちょっとヘンな愛車を紹介しておきます。子供時代は自分専用の自転車など夢に過ぎませんでした。男乗りの大きめな自転車を借りて「三角乗り」とか子供同士で呼んでいたように記憶していますが、要するに短い脚をフレームの真ん中の三角形中に通してペダルを踏んでいた私には、男性用自転車のほうが合っているようです。

自分でヘンな自転車と呼ぶのは、元がマウンテンバイクなのに、ママチャリ的アクセサリーを沢山付けてあるからです。荷台、泥除け、ダイナモ、バック・ミラー、クラクソンなどなど、スポーツマン的な格好良さを全部隠すような装いにしてあります。ママチャリに変装させたけれど、タイヤは太目のオフロードであり、フレームは頑丈な男乗り。とにかく便利です。荷台もあれば、発電できるので、暗くなっても怖くない。ちょっと重いですが、自分で持ち上げられる程度なので問題無しです。


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そういう心理的な背景があるので、温泉に来ると羽が生えたような気になります。買い物がてら森を駆け抜け、野原に放し飼いになっているロバや馬に挨拶しに行ったりしています。キャンプ場のゴミ箱に捨てられた、硬くなったパンを拾い集めて持って行くと、馬たちは大喜びして迎えてくれます。

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馬は砂糖が大好物なので、喜ばせてあげたいけれど、小さいかけらをあげる時は手を平たくしないと噛まれそうでビクビクしますが、見かけのわりには、彼らは優しい食べ方をしてくれます。

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ピヌーが亡くなってから、当分ペット無しと決めたので、餌をあげる相手はご覧のように馬とかロバになっていますが、キャンプ場の日常生活では、スズメの行動を見ていると心が和みます。小さい体ながら一生懸命に生きているからです。餌を争うときも獰猛ではない、どちらかと言うと滑稽な可愛らしさが微笑みを誘います。