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道端の花

春の喜びは咲き乱れる花の存在です。自然に生えていると言うよりも、ここでは造園家の手がかかったものですが、ペイザジスト(緑地意匠家)という職業が生まれてから、繁華街に住んでいても、ますます綺麗な風景が楽しめるようになりました。ただ単に植えるのではなく、何かしら意図を込めて風景を作り出す技術が商売になって当然です。この職業は1960年代のコンクリート剥き出しの建築様式に対する反抗、反省として生まれたようです。

以前は「庭師」と呼ばれていたものですが、職業として確立され、養成学校も出来たのは1980年初頭だったと思います。建築家と同格でないとしても、必須のパートナーになれたようです。おかげで繁華街の景観も綺麗になり、町同士で競い合って美しい街造りに努力するようになりました。この菖蒲の花はトラムの沿線に作られた小型の庭園に植えられたものですが、主人を見舞いに行く途上で目の喜びになっています。

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主人が搬送されたミレネール・クリニックはオディセオムという娯楽センターに隣接しています。プラネタリウム、水族館、スケート場、映画館などが直傍にあるので暗い感じがしません。ブティックやレストランも多数あるし、ハイパーマーケットやイケアの店も同じ地帯にあります。

公立病院は大学が集まっている北側の地域に集合されているのですが、このクリニックは特別に賑やかな環境にあるため、あまり病院らしくありません。色とりどりの建物に囲まれ、庭では咲き誇る花が明るさを加えています。本当はもっとピンクに近い色なのですが、青っぽい紫になるのはデジカメの至らなさです。白とびしないように露出補正-0.33しているせいで余計に青くなるのかも知れません。

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主人は今日退院になったのでめでたしですが、家からトラムで20分の距離なので行き易かったと思います。とは言え、しばらく足が遠退けば良いなと思っています。