英文契約書を読むためのヒント…のようなもの(3)
経緯はこちらを。その1、その2も併せて見てやってくださいな。
今回のテーマ(というほどのことはないが)、分量が多いのにどうやって耐えるか?というところ。どれほど大したことを書くわけではないけど…。twitterで応援のRTをいただいたりしたのに、応えられるか不安だけど…。
(余計なことかもしれないが、読者の声があると嬉しいので、twitterそのほかで感想などをいただけると幸甚です)
長いので詳細は「追記」にて。
今回のテーマ(というほどのことはないが)、分量が多いのにどうやって耐えるか?というところ。どれほど大したことを書くわけではないけど…。twitterで応援のRTをいただいたりしたのに、応えられるか不安だけど…。
(余計なことかもしれないが、読者の声があると嬉しいので、twitterそのほかで感想などをいただけると幸甚です)
長いので詳細は「追記」にて。
長さにめげない(よりレビューを効率的に行う、という言い方のほうが聴こえは良さそうだが、特に英文に慣れていない人には、めげないということが重要だろう)ために、自分で今やっていることを、意識している範囲で挙げてみる。当たり前のことという感じもするが、一応書いてみる(というか、今までのところ、この企画で書いていることはどれもこれも、当たり前のことのような気がする…(鬱))
以下で書いたことを煎じ詰めると、内容の予測可能性を確保するということがポイントになっているような気がする。何が書いてあるのかわからないものと、この次にはきっとこういうことが書いてあるはずだ、というざっくりとしたイメージが把握できているのとでは、感じる長さは違うだろうということ。
とりあえず、もともと用意していたネタは大体このくらい。どんなもんでしょうか?
ただ、このまま終わるのも今ひとつ面白くないので、続編を思いついたらupしてみたいと思います。
以下で書いたことを煎じ詰めると、内容の予測可能性を確保するということがポイントになっているような気がする。何が書いてあるのかわからないものと、この次にはきっとこういうことが書いてあるはずだ、というざっくりとしたイメージが把握できているのとでは、感じる長さは違うだろうということ。
- いきなり読み始めない。取引の全体像につき、関係者から情報を集めてから読む:
ある意味当たり前かもしれないが、取引の全体像を掴んでから読まないと、どこに気をつけて良いのかわからないという点でも重要。
今の勤務先では、契約書のレビューに際しては、次のようなということを書いて依頼してもらう形になっている。こういう話だけではなく、交渉力の面でどこまで強く出れるのかとか、ライバル関係にある会社との関係とか分かっていると読んだ後のコメントをする際にも有用だろう。
もう一つ、依頼してきた相手と話をすると、相手に対してどこまでのコメントを返せば理解してくれそうか、というところについても見えてくることがあるので、それもコメントの返し方を考えるうえでは有用だろう。- 契約書に記載されているどういう取引か
- この取引をするメリットがどこにあるか
- 対象製品が何か
- 相手先はどういうところか
- 過去にどういう取引履歴があるのか
- この取引の今後の見込み
- 契約書のつくり、構造を意識する:よくあるパターンはこんな感じだろうか。森の中で迷子にならないためには、こういうのを意識するのも重要ということで。
- 表題・表紙・目次(があれば)
- 当事者の表記
- 前文
- 定義条項
- 取引の実態条項
- いわゆる一般条項
- 末文
- サイン欄
- 添付資料
- 見出し、目次を最初に一通り見る:条ごとに見出しがあったり、大部な契約書になれば、冒頭に目次があったりすることもある。とりあえずそれだけざっと見ながら、どういうことが書いてあるのか、分量が多いのがどの辺りの記載か、ということを把握する。
ただし、ドラフトを修正している間に、ミスなどにより、条の見出しと内容との整合性がおかしくなる危険もあることは留意が必要かもしれない。英文の契約で念入りなものだと、そういう可能性も踏まえて、見出しには効力がない、とか規定していることもある。 - 定義条項は後から見る:定義条項は最初にあって、しかも長いので、読んでいて、そこでめげそうになることもそれなりの頻度で存在する。一旦飛ばし て、用語が最初に出てきたところで、戻って定義を確認するほうが楽な気がする。ついでにいうと、そもそも、最初に読んだ定義条項の内容を、その定義が出て くるまで覚えていられないことも、多いというか、それが普通ではという気もしないでもない。
定義されている用語は大文字で始めるというのがお作法なので、それで足りるはず。 - 取引の実態を示している条項と、一般条項を分けて考える。
一般条項は、およそ契約書なら、必ず記載があるで あろう一連の条項。準拠法、裁判管轄などのこと。こちらについても重要なのは確か(気力が続けば何がしかのコメントをしてみたいところ)なのだが、まず最 初に読むべきは、実態取引に関する部分だろう。やろうと思っている取引が、意図通りに記載されているかというところが、最初に気にすべきところだろうか ら。そこについては、契約交渉の最初から法務が関与して、交渉の状況も把握しているということでない限りは、依頼元の部署(基本的には交渉当事者の部署の はず)の担当者にもよんでもらって、こちら側の意図とおりになっているか、契約交渉の経過を正確に反映しているかも確認してもらう必要があるはず。特に締 結後に彼らがその内容に基づいて取引を履行する以上は、彼らの理解とすり合わせる意味でもそこのプロセスは重要という気がしている。
とりあえず、もともと用意していたネタは大体このくらい。どんなもんでしょうか?
ただ、このまま終わるのも今ひとつ面白くないので、続編を思いついたらupしてみたいと思います。