左から笑う握金玉の周恩来中国首相、中央の毛沢東と握手しているのが日本の田中角栄首相、左手に持っているのは毛沢東から贈られた「楚辞集注」(楚の屈原らの詩文を集めた古典「楚辞」の注釈書)全6巻
50年前の日中国交正常化
1972年9月29日、北京で田中角栄首相と中国の周恩来首相が日中共同声明に調印し、日中国交正常化が実現した。調印式に先立って開かれた晩さん会で、周首相は「小異を捨てて大同を求めることで中日国交正常化はできると確信する」とのべ、田中首相は「日本が過去、中国国民に多大の迷惑をかけたことに深い反省の念を表明する」と述べた。中国が日中国交正常化を急いだ背景には、ソビエトへのけん制という見方も指摘されている。(NHKアーカイブスから、)
1991年ソビエト崩壊までのカウントダウン
今日、9月29日は日中両国にとっての大きな転換点になった大事な日中国交回復の記念日なのですが、当時の我が日本国はアメリカに次ぐ世界第二位の経済大国。対して中国の方は文化大革命の混乱で経済が停滞していて世界一の人口と核兵器を持っているだけの「大きな北朝鮮」程度の経済的水準にとどまっていた。
その後、資本主義経済では絶対に有り得ない30年間もの長期間、経済が縮小するデフレ経済で穏やかに死につつある日本経済をしり目に2010年を分水嶺に、居眠りする日本を追い越して、現在中国のGDPは日本の3倍規模にまで達している。50年前の中国とは大違い、「上から目線」でアメリカさえ脅かす超経済大国に成長していた(英国シンクタンク「経済ビジネス・リサーチ・センター」(CEBR)は5年前倒して、中国の経済規模が2028年に米国を抜き、世界一になると予測している)
策士のニクソン大統領「米中合作」
1971年10月25日の国連からの台湾追放、中国の安全保障理事会常任理事国入りの「ニクソンショック」から始まった米中合作の一環としての日中国交回復には「対ソビエト」の思惑があったと言われている。
ニクソンの電撃訪中は翌1972年の2月21日なので、日本の田中角栄訪中「日中国交回復」(1972年9月29日)はニクソン訪中の半年後の出来事だったのである。
それなら、マスコミや有識者など、別々に語られるウォーターゲート事件でのニクソン弾劾騒動(1974年8月大統領辞職)と、ロッキード事件での田中角栄失脚(1974年12月首相辞任)は同一の極悪「リベラル原理主義」知的エリートの極悪リベラルメディアのフェイクニュース。(★注、既得権益を死守するエスタブリッシュメントによる謀略「宮廷内クーデター」だった可能性が高い)
1972年ニクソン電撃訪中(米中秘密同盟)からの中国はベトナム戦争に敗北して撤退したアメリカに代わって1975年には50万の大軍で隣国ベトナムに侵攻(中越紛争)し、最も危ない犯罪集団であるカンボジアのポルポト極左暴力集団(亡命政権の三派連合)をアメリカや日本NATOなどと承認し続け、政教一致の神聖国家アメリカのキリスト教原理主義のジミー・カーター大統領の1980年のモスクワオリンピックをボイコット(次の1984年はロスアンゼルス開催なので絶対に有り得ない不思議な嫌がらせ。ブーメランでボイコット合戦になる)にも中国はアメリカとピッタリ共同歩調をとっていた。
香港民主化騒動や台湾問題の意味
しかし、1989年の天安門事件からは(アメリカCIAなどの政権転覆工作の)東欧のカラー革命の標的として米中秘密同盟の中国も、ソ連と同じようにバッシングの対象に加わったらしい。それなら、チベットや新疆ウイグルの人権問題、香港民主化騒動や台湾問題もそれ自体には何の意味もないのでる。
21年前の1991年のソ連崩壊からは益々中国の経済的役割は加速するが、それと共にアメリカによる露骨すぎる稚拙な中国バッシングが始まっている。(★注、破壊的カルトの松下政経塾出身の日本版ネオコンの前原誠司や高市早苗など尖閣諸島問題の中国叩きの意味は、単なるアメリカのパシリ程度の意味しかない)
「韜光養晦、有所作為」(力をつけるまで、ひたすら我慢の中国)
世界帝国アメリカの歴史を見れば、常に自分の地位を脅かす恐れがあるナンバー2国家を叩いてきたのである。(★注、WW1とww2の二回の世界大戦でのアメリカの目的は「自分のライバルになるナンバー2国家を潰す」ことに主眼が置かれてきた)
第2次世界大戦後、世界で唯一アメリカを破壊できる軍事力を持っていた仮想敵国のソ連崩壊後は同盟国の日本を叩き、日本弱体化後は中国を叩き、とうとう、商売敵になる恐れがある欧州諸国など先進国全部をまとめてを叩く道具として考えられたのが、胡散臭い人為的CO2地球温暖化説と言う詐欺的な自滅的政策だった。たぶん、その続き「集大成」として欧州自滅策が今の不可解なロシア軍ウクライナ侵攻の「ロシア(プーチン)怖い怖い詐欺」(ロシア経済制裁)だったと思われる。(★注、経済制裁は北朝鮮のような「持たざる国」に対して行っても自国側にある程度の損害が出る。ところが、ロシアのような資源大国「食料やエネルギーを持っている国」の場合、制裁ブーメランで必ず大損害になる)
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第28回「名刀の主」 源頼朝の最側近として汚れ役を一手に担っていた鎌倉幕府ナンバー2の梶原景時(中村獅童)が失脚、一族は鎌倉を脱出して京に向かうが全員殺される。右側が小栗旬主演の北条義時 2022年07月20日 | 社会 寡黙な暗殺者
「此の里に悲しきものの二つあり 範頼の墓と頼家の墓と」130年前の1892年(明治25年)鎌倉に近い伊豆修善寺を訪れた正岡子規の短歌
仮想敵国でも同盟国でも見境なく自分の脅威になりそうなナンバー2国家を、情け容赦なく叩く仁義なきアメリカの悪どいパワーゲームは、今NHKで放送されている大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で身内の源義仲(木曽の義仲)異母兄弟の義経や範頼を情け容赦殺した源頼朝、二代将軍頼家一族を皆殺しにした北条義時と瓜二つ。武力だけがモノを言う猛々しい鎌倉時代の坂東武者と、それとは正反対の自由と民主主義を標榜する21世紀のアメリカの行動原理が、何故かピッタリ「同じ」だったのですから恐ろしい (^_^;)