逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

JFK暗殺「王殺し」から61年目の11月22日

2024年11月22日 | ケネディ暗殺

通常なら大統領のオープンリムジン後方の左右の両側には常設ステップと手摺があり警護要員が乗る。ところが暗殺時には誰もいないのである。その代わりにスーツ姿で黒メガネ男が駆け足で必死で大統領の車を追走している奇妙で不気味な画像。11月22日の暗殺時だけ何故かシークレットサービスの警護要員は乗車しなかった。(★注、大統領のオープンリムジン車両後方には警護要員用の手摺がハッキリ写っている画像)

暗殺直前、沿道に詰めかけた観衆に笑顔を振りまくジョン・フィッツジェラルド・ケネディ第35代アメリカ大統領

1964年大統領選挙で共和党の極右バリー・ゴールドウォーター候補はアメリカ南部諸州を強固な地盤としていた。これ等の敵地を切り崩して再選を目指してテキサス州ダラスを遊説先に選んだ第35代アメリカ大統領ジョン・F・ケネディの車列。前方は白バイが先導し、ケネディが乗ったオープンリムジンの真後ろにはシークレットサービスの車列が続くので狙撃するなら前側からが予測されていた。

州別獲得選挙人分布図
民主党現職リンドン・B・ジョンソンジョンソン(青)   共和党ゴールドウォーター(オレンジ)

1964年アメリカ大統領選挙は1年前のJFK暗殺で副大統領から昇格したばかりの民主党ジョンソン大統領が熱狂的な「ケネディ暗殺」フィーバーで圧勝する。ゴールドウォーターが確保したのは南部6州のみで、しかも最大のテキサス州まで落とす惨敗ぶり。

61年目の忘却(徹底した「王殺し」の隠蔽工作)

昨日までは確かにあったケネディ暗殺の関連記事が今日は、テレビや新聞は言うに及ばすインターネットでも一切なくなっていた。誰かが徹底的に消したのである。(前回に続いてケネディ暗殺機密文章の全面解除を公言する)帰ってきたドナルド・トランプを前にしての虚しい悪あがきである。

今日の格言いつまでも あると思うなカネと年取った親とネット記事

61年前の1963年11月22日は世界で初めて通信衛星を使った地球規模の同時中継で第35代アメリカ大統領ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ(JFK)をCIAやFBIなどアメリカを牛耳る諜報機関が公開処刑して、世界中の人々に見せつけた記念日である。ただし、1963年JFK暗殺などのような「王殺し」そのものは長い長い今までの人類の歴史からは少しも珍しくも無いし何ら特異でもない。我が日本国でも数々繰り返されています。

「王殺し」(宮廷内クーデター)は韓国の朴正煕大統領暗殺のように密室で行われるのが決まり事

ただし、「王殺し」の公開処刑の歴史は古くイングランド国王チャールズ1世(1649年)やフランスの ルイ16世(1793年)など全てが革命として記録されている。ところが、公開処刑自体はアブラハム一神教の教義と関連しているらしくて、現在でもサウジアラビアやイラン、パキスタンなど多数のイスラム法の国々では今も普通に行われる。イスラム法では不倫や姦通は腰まで土に埋めて大勢の観衆が石を投げて殺すとの全員参加型の公開処刑が決められているのですから恐ろしい。
ロシア革命ではロマノフ王朝のニコライ2世一家全員を処刑(1918年)しているが韓国朴大統領と同じで密室で極秘に行われた。

しかし世界最強最大の軍事や経済力と共に情報操作に特化した超大国アメリカのように諜報機関がテレビや新聞のマスコミなど全てを牛耳って、報道機関を総動員することで暗黒面を180度逆に世界中にテレビ画面で見せつけたのですから驚くやら呆れるやら。
歴史の終わりと言うより、まさに「歴史の始まり」であり、2年前の奈良県西大寺駅前ガードレール内の奇妙で不気味な「消えた弾丸」安倍殺しは61年前のJFK暗殺の劣化コピー。それ以上でもそれ以下でもないのである。

JFK暗殺の謎の一つが奇妙で不気味な遊説パレードのコース設定の不可解

通常の大統領パレードなら表の真っすぐな広い道路を使用するが、暗殺後にオズワルドが大統領を狙撃したとされる教科書ビルの前で鋭角に曲がる奇妙奇天烈摩訶不思議なコースが3日前に公表されていた。

鋭角に左折する教科書ビル前も、その直前の90度右折も必要なく、大統領の車列は真っすぐ芝生の緑地公園の中を進んだ方が合理的、しかも「何の心配も無い」とまでは言わないが、絶対的に「安全安心」度が高かった。シークレットサービス(大統領警護陣)はわざと危険なルートを選定していたのである。


奇妙で不気味な鋭角ルートは中央部分。JFK暗殺の現場は画像左下の緩いカーブ地点

オープンリムジンの最後尾の座席(3列目)にはケネディ夫妻が座っていた。前列の帽子の男はテキサス州コナリー知事(★注、JFK銃撃時にコナリーは目立つカウボーイハットをかぶっていない)

最前列は運転手とシークレットサービスの警護要員、二列目がテキサス州知事夫妻、3列目が大統領夫妻の順番

JFK暗殺「王殺し」のテキサス州ダラス以外では、この写真のように、危険性が高いオープンリムジンのアメリカ大統領パレードでは車両後部バンパー上に常設された足場に黒いサングラスのSPが警護している。

何時ものケネディ大統領夫妻がパレードする時にはオープンリムジンのトランクの後ろ部分に常設の足場があり通常はシークレットサービスが1人から2人乗って警護している。ところが、一番危険性が高いと予測されていた1963年11月22日テキサス州ダラスのパレードだけシークレットサービスが乗っていなかった。

そもそも沿道の観衆の人数が、通常のケネディ大統領パレードとは大違いである。

大統領車最後部の左右にはシークレットサービス用の手摺が映っているが誰も乗っていない手抜きの警護

銃撃現場。それも左右に傾いたケネディ夫妻の姿勢から判断して銃撃された瞬間か、その直後の決定的瞬間の写真

テキサス州ダラス市でのアメリカ大統領パレードなど、滅多にない大事な行事なのに、妙に沿道の観衆まばらで少ない。

銃撃でリムジン後部のトランクの上に吹き飛んだJFKの頭蓋骨破片や脳漿を拾っているジャクリーン・ケネディと大統領車に駆け上ったシークレットサービスの警護要員(クリント・ヒル)との説明文の奇妙で不気味な画像(事実なら、間違いなくJFKはウォーレン委員会の後方ではなく前方から狙撃されている)

トランク部分にシークレットサービス(クリント・ヒル)を乗せたままリムジンは直ちにスピードを上げて救急治療室があるパークランド記念病院に向かう

JFK暗殺の日付は11月22日午後12時38分ごろ銃撃され、パークランド記念病院救急室1で午後2時までにJFKの死亡を発表する。写真は病院前のに集まった報道陣や関係者たちの集団

JFK暗殺の現場のディーリー・プラザ緑地公園に集まりテキサス教科書倉庫を眺める人々?との画像

ダラス市警察もFBIも捜査当局の誰一人も現場検証を行っていない「手抜き」

1964年9月24日になってから公開された オズワルトが銃撃したとされる7階建て教科書倉庫南東隅6階窓から暗殺の約1時間後に撮影されたJFK暗殺の現場の緩いカーブ(それにしても歴史的なJFK暗殺の現場なのに野次馬の見物人がいないのが不思議)

ハワード・ブレナンがJFK暗殺時に撮影したとされる教科書ビル6階窓から(A)ライフルを構える男を写した画像。下の窓(B)には車列を眺める人々が見える。

これも同じで、滅多にないテキサス州ダラスでのアメリカ大統領のパレードに路上の見物人の群衆がいない。そもそも鋭角にパレードのルートが曲がるので車のスピードが極端に落ちる。一番暗殺の危険性が高い場所なのに、地元警察やシークレットサービスの人員配置が不可思議である。(そもそも青森ねぶた祭や祇園祭などの見物とは違い要人警護ではビルの窓は閉めるのが鉄則で、窓を開けて見物するなど一発アウトのレッドカード。御法度である)

歴史上初めての女性宣誓挙行者サラ・T・ヒューズ 連邦地方判事

So help me God

ケネディ大統領の遺体を乗せて首都ワシントンに帰るエアフォースワンがダラス市ラブフィールド空港から離陸直前の機内で大統領就任宣誓をする副大統領のリンドン・B・ジョンソン。その横に立つジャッキー・ケネディの服には夫の血が付いたまま。(ウォーレン委員会でジャクリーンはJFK銃撃後の大騒動のさなかに「髪の毛を元に戻そうとした」と証言しているが、ウォーレン委員会の報告書からは削除された)

午後2時38分(中部標準時)大統領宣誓で使われたミサ典書

JFK銃撃は1963年11月22日午後12時38分である。午後1時20分にパークランド記念病院救急室1でケネディの死が発表されると約20分後に病院を出発している。ダラス市のラブフィールド空港に駐機中のエアフォース1内での大統領宣誓式はJFK暗殺からピッタリ2時間後の早業だったことになる。

世界帝国アメリカの「王殺し」は歴史上初めて通信衛星を使た世界同時実況放送(公開処刑)だったのに対して、逆に最も権威があるべき「王権の継承式」は少数の関係者だけ。しかも誰も見ていない密室のエアフォース1内で行っていた。

ケネディ大統領の葬儀は暗殺の3日後の1963年11月25日

JFKの弟のロバート・ケネディとJFK夫人のジャクリーン・ケネディ。下の弟のテッド・ケネディ

第35代アメリカ大統領ジョン・F・ケネディの遺体が地中に埋められてから直ぐに暗殺事件の数々の疑問が次々に浮上するがジョンソン大統領はCIA機密文章を凍結。2039年まで76年間封印してしまう。

しかし今回のシン・ドナルド・トランプは大統領選挙の公約にJFK暗殺の機密解除を約束している。しかもJFKの甥のロバート・ケネディ・ジュニアの重要ポスト就任で実現する可能性が高まっている。

元海兵隊員で射撃の名手、ソ連に亡命してロシア人妻を連れて帰国した危険人物で暗殺事件発生前にはキューバ大使館を訪れて亡命を申請したり、キューバ難民グループとのいざこざを起こして新聞種になるなど暗殺容疑者ナンバーワンとの触れ込みでメディアが大宣伝したオズワルド。

ところが、JFK暗殺直後に地元警察に捕まった容疑は大統領暗殺とは無関係。何とも不可解なダラス警察官J.D.ティピット射殺の容疑で緊急逮捕されている。

「自分は嵌められた」と語っていたオズワルド

報道陣のカメラの前で、自分は「スケープゴート(おとり)」だったと主張したオズワルド(★注、ソ連亡命から帰国したオズワルドの面倒をみていたのもCIA人脈で、再就職した教科書ビルそのものがCIA関連だった)

ジャック・ルビーがダラス警察本部内で大勢の新聞記者など衆人環視の中でオズワルドを口封じで射殺するが、動機が曖昧で基本的に何も語らないまま

1963年11月29日には成立直後のウォーレン委員会がルビー単独でオズワルド殺害したと早々と決着する。

その流れで同じくJFK暗殺の容疑者オズワルドの単独犯だとの結論を出してしまった。そもそも数々の客観的証拠類でオズワルド本人がCIA要員(捨て駒)であることは今では誰でも知っている大人の常識の範囲で、丸々の手抜きの冤罪事件だったのである。

オズワルドの勤務先の教科書ビルの銃撃した現場から見つかった3発のライフルの薬莢

何と、権威も信用力高いアメリカ最高裁長官のウォーレン委員会報告では、「弾丸は大統領の背中に刺さり、車内で落ちた」とされる。画像はその時のケネディ大統領の着衣の穴。これではギネス記録の世界一長い死刑囚袴田巌冤罪事件のソックリさん。超ハイテク防弾仕様のスーツをケネディが着ていたとでも思っているのだろうか。軍用ライフルから発射された弾丸が着衣で止まることは常識的には妄想の範囲である(だから早々とインターネット記事を11月22日前に全文削除したと思われる)

権力を嵩に世の中を舐めているのである。

60年も経った後でシークレットサービスの警護要員ポール・ランディスは「自分が拾って証拠物件としていた遺体の担架の上にのせた」と証言している。

2023年、JFK暗殺の現場に居たシークレットサービスのアメリカ大統領警護要員のポール・ランディスは、60年ぶりに真実を語ったとして書籍を出版している。

何と、自分が銃弾を回収して大統領の担架の上に証拠として乗せたと白状していた。この「担架の上から見つかった謎の弾丸」の顛末を語る暗殺現場のシークレットサービスの警護要員の話が昨日までのインターネット記事として存在していたが、何故か61年目のJFK暗殺の記念日(11月22日朝)には消えていた。ただし出版した書物自体は残っているのですから不思議である。

絶対に隠せないものを隠すのですから奇妙奇天烈摩訶不思議な少しも面白くないブラックユーモア。高偏差値の知的エリート「エスタブリッシュメント」連中は我々一般市民を舐め切っているのである。


安倍晋三元首相の傷跡(致命傷になった弾丸の射入孔)の位置を自分の首を指で示して説明する奈良県立医大付属病院救急医学の福島英賢教授

「消えた弾丸」安倍殺し当日の去年7月8日夜6時に全国放送された執刀医の証言が正しいなら、背後にいた山上哲也は殺人とは無関係な「オズワルド」役だったことになる(★注、なんと、60年前のケネディ大統領もほぼ同じ位置に銃撃を受けていた)

ケネディ大統領の喉ぼとけ下の銃創(致命傷になった弾丸の射入孔)

現在グーグルなどが厳しい検閲を行って徹底的に消しているのは弾丸の方向(前から撃たれたか、後ろから撃たれたのか)では無い(そもそも、隠そうとしても無理なのである)実は、グーグルの検閲の標的は弾道方向の「前後」ではなくて「上下」だったのである。銃撃後にケネディ大統領が運び込まれたダラス市のパークランド記念病院の医師は救命目的で気管切開(人工呼吸器の装着)を行って喉ぼとけの下を切開して銃創の傷口を広げている。

銃撃事件が頻発するアメリカのバークランド病院救命医は気管切開でJFK暗殺の一番大事な証拠の傷口を損傷したことを悔やんでいる。ところが日本ではアメリカと逆で銃撃事件は極めて珍しい。たぶん一度も銃創を経験していない奈良県立医大の福島英賢教授は開胸手術の心臓マッサージを詳しく説明したが、JFK暗殺とは対照的に一切合切銃創部分を気管切開した事実を記者会見で沈黙した。もちろん記者の方も一切質問しない挙国一致の大本営発表の隠蔽工作に全面協力した(★注、医師ではない救急隊員は酸素吸入は出来るが人工呼吸器装着の気管切開は出来ない)

ケネディは後ろから撃たれたのか、前から撃たれたのか(猫だましの「赤いニシン」ミスディレクション)

しかし、最大の問題点とはそんなことではなくて銃創の高さ。喉ぼとけの下(首の付け根付近)なのですから、巷間言われているパレード前方の丘の茂みからの狙撃(弾道が水平方向)ではなくて大きな仰角(下から上に向かって撃たれている)との有り得ない事実を何とかして隠したかったのである。

(狙撃犯はオープンカーの車外の前方では無くて、パレードのリムジンの車内の同乗者だったとの驚天動地の大ニュース。まさに陰謀論の極み)

そもそもリムジンのフロントガラスには弾痕が無いので、大きな仰角の弾道からは後方の教科書ビル7階からの真上方向にするか、同乗者による暗殺の二者択一。ケネディの前の席に座っていたコナリー・テキサス州知事夫妻の何れか、あるいは横に座っていたジャクリーン夫人が暗殺犯だったとのトンデモナイことになる。仕方なくウォーレン報告では消去法でCIAの捨て駒であるオズワルドの単独犯だと無理やり断定した。2023年11月22日 | ケネディ暗殺 1年前の「安倍殺し」60年前のケネディ暗殺

奇妙で不気味な「新コロ」騒動の解明も大事だが出発点(突破口)はJFK暗殺の機密解除(真相解明)

前回2016年大統領選挙時にもドナルド・トランプはJFK暗殺の機密解除を公約していた。

ところが、民主党側から数々の妨害行為で挫折したドナルド・トランプ第45代アメリカ大統領ですが、今回はJFKの甥て同じく暗殺されたロバート・ケネディ司法長官の息子であるロバート・ケネディ・ジュニアが重要閣僚の厚生省長官として入閣する。もちろん胡散臭い新コロ騒動やmRNAワクチン強制接種も大問題だが、8年前の失敗を教訓にして一皮むけた「帰ってきたシン・トランプ」は今度こそ公約実現に努力して61年ぶりにJFK暗殺の機密解除を行って真相が明らかになる。

シン・ドナルド・トランプが司法長官に指名したゲーツ下院議員は民主党との妥協を続ける前下院議長の首を取ったことで勇名をはせた親トランプ最強硬派だが、極悪リベラルメディアや民主党からの上院での信任の妨害工作が始まったところで、先手を取って自ら指名辞退を申し入れる。

最初の失敗で賢くなって帰ってきたシン・トランプ VS.成功に驕ってますます病状が悪化する民主党やリベラルメディア知識層

ゲーツの司法省長官指名辞退から6時間半後にドナルド・トランプは即座に元検事でフロリダ州司法長官だったパム・ボンディを早々と重要ポストの司法長官に指名する。

前回の第一次トランプ政権は米軍諜報機関トップのマイケル・フリン安全保障担当首席補佐官がオバマの汚い最後っ屁の後始末で駐米ロシア大使と電話協議したことを理由に、極悪戦争屋の民主党にごねられて2週間で補佐官辞任に追い込まれるなど、出鼻をくじかれ組閣に何カ月もかかって結果的に挫折していたのである。

その手痛い失敗を教訓にした今回のシン・トランプの電光石火の早業には称賛するしかない。天晴れである。

(おまけ)

極秘の「王殺し」を公開処刑で行うアメリカ人の倫理観は、常に空気を読むことが最優先され超越思想を持たないことが特徴の我々日本人には到底理解不能だが、一番参考になるのが元極左のお馬鹿活動家でキリスト教信者の社会学者2人による対談集「不思議なキリスト教」である

人間を「創造した」一神教のGodにとって、人間はモノみたいなもの? 「信じることで、守ってもらう」(少しでも逆らうと殺される)
11月21日 
COURRIER JAPON
 

日本人が指す「神様」と「God」は違うようだ。もし人間を「創造した」のがGodなら、Godにとって人間は、モノみたいなものと言えるのかもしれない。

その起源であるユダヤ教に触れながら、社会学者の大澤真幸と橋爪大三郎が、対話形式でキリスト教を紐解く。

怖い「God」と付き合うのは、身の安全のため

──橋爪 「創造する」って、どういうことか。わかりやすいのは、モノです。モノは、つくることができて、壊すこともできる。所有したり処分したり、好きにできる。モノは、つくったひとのもの。つくったひとの所有物なんです。

Godが人間を「創造した」のなら、Godにとって人間は、モノみたいなもの。所有物なんです。つくったGodは「主人」で、つくられた人間は「奴隷」です。

人間を支配する主人が、一神教の「God」なんですね。(日本語で「神」というと、どうしてもなれなれしいニュアンスがまぎれ込んでしまうので、以下、一神教の神をさすことをはっきりさせたい場合には、なるべく「God」ということにします。)

Godは、人間と、血のつながりがない。全知全能で絶対的な存在。これって、エイリアンみたいだと思う。だって、知能が高くて、腕力が強くて、何を考えているかわからなくて、怒りっぽくて、地球外生命体だから。Godは地球もつくったぐらいだから、地球外生命体でしょ?

結論は、Godは怖い、です。怒られて、滅ぼされてしまっても当然なんです。

──大澤 橋爪さんらしい明快で、ユーモアのあふれる説明ですね。

お聞きしながら、昔、丸山眞男が書いていたことを思い出しました。丸山は、宇宙の起源を説明する論理は三つある、と述べています。一方の極に、神が宇宙を創造する、という論理がある。旧約聖書は、このヴァージョンです。他方の極には、宇宙は植物のように生成する、という論理がある。

丸山は、古事記等の神話から、日本はこのヴァージョンに入ると言っている。日本の神の名前についている「ムスヒ」の「ムス」は、「苔ムス」の「ムス」で、自然と生えてくるという意味ですね。この両極の中間に、神が宇宙を産む、出産するという説明がある。この丸山の類型でも、日本とユダヤ・キリスト教は反対の極にあります。

ともあれ、宇宙と人間を「創造した」Godが、人間にとってはエイリアン、地球外生命体のようなものであるなら、そんな怖いGodといかに付き合うかが一神教の重大なテーマになりますね?

──橋爪 はい。順番に考えていきましょう。一番目に、Godは何を考えているか。これは、大事な点だが、預言者に教えてもらいます。

二番目に、Godが考えているとおりに行動する。そうやって、身の安全をはかる。

Godを信じるのは、安全保障のためなんです。Godが素晴らしいことを言っているから信じるんじゃなくて、自分たちの安全のために信じる。Godが考えているとおりに行動するには、預言者の言葉が手がかりになる。それが、Godとの「契約」になります。

この「契約」の考え方は、わかりにくい。ま、「条約」だと思ってください。ユダヤ民族が、Godと「契約」を結ぶのは、Godに守ってくださいと頼むことなんだけど、これは日米安保条約の感覚に近い。安保条約は日本がアメリカに、「守ってください」と条約を結んでいるでしょう? 同じなんです。

だから、Godと付き合うには、なれなれしくしたらダメなんですね。まかり間違っても、Godと対等だなんて思ってはいけない。いつもへりくだって、礼儀正しくする。自分はGodにつくられた価値のない存在です、としおらしくしているのが正しい。これが、Godと人間の関係の、基本の基本です。

でもこれでは、いかにもよそよそしい。そのよそよそしい関係を打ち砕こうと、イエス・キリストは「愛」をのべて、大転換が起こるんです。それまでは、こういう厳しくてよそよそしい関係が、基本だったと理解しておかなければならない。

11月21日 COURRIER JAPON 2013年06月26日 | 宗教 「ふしぎなキリスト教」不思議な橋爪大三郎



【名言】中国
外務省スポークスマン趙立堅:米国の敵になるのは危険だが、友人になったら破滅だ

NATO加盟国トルコは欧州諸国最大の兵力を有するアメリカに次ぐ№2の国家だが「同盟国だから大事にされる」と思っているのは今の徹底的にお人好しの日本人だけ。主君の織田信長を殺した明智光秀とか豊臣家を滅ぼした徳川家康のように、天下を取ったアメリカにとって一番の脅威とはナンバー2国家。アメリカは20世紀にWW1とWW2と二回連続でドイツを叩き、WW2の同盟国だったソ連を完全に破壊し、冷戦崩壊後に経済だけは№2だった日本は現在ボロボロになっている(★注、政権を取る前の鳩山由紀夫は日本を動かしているのは首相だと思っていたが、首相になってみると日本政府の上に「日米委員会」が存在することに気が付いたという)

「神との契約」とは日米安保と同じ

全知全能で絶対的な存在のGod(アメリカ)は知能が高くて、腕力が強くて、何を考えているかわからない、怒りっぽい、地球外(日本外の)生命エイリアンなのだ。

辻褄が合わない不気味で奇妙なケネディ大統領暗殺の「公開処刑」もアメリカの場合はGodはエイリアンなので怖い、怒らせれば、滅ぼされても当然だったのである。Gobを理解しようなどと考える方が間違っていた。

79年前に日本を徹底的に破壊したGod(アメリカ)は地球外(日本外)知的生命体であり、地球(日本の民主主義)も作ったが、そもそも人間(日本人)と血のつながりがない。日本を再び破壊しても何も心が痛まないのである。


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6 コメント

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Unknown (ローレライ)
2024-11-22 17:58:48
いい夫婦の日と大谷MVPの話題だらけの日本!
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11・22で、いい夫婦の日 (宗純)
2024-11-23 12:33:37
バブル真っ盛りの1988年に、財団法人余暇開発センターによって「いい夫婦の日」が決められたらしい
多分以前に一度書いたとおもうが、
昔に若かった山仲間のアホ連中が一番感動した映画について話したところ、その筆頭がロバート・レッドフォード主演の映画「卒業」で、主人公が結婚式場から花嫁をかっさらって逃げる。とのアッと驚くエンディングにしびれたらしいのですよ。確かにうらやましくはあるが社会正義にも人道に反する。
同じ映画を見ても誰に感情移入するかで結果が180度逆になる。普通は結婚式場で花嫁に逃げられて呆然自失の可哀想な花婿が被害者ですよ。涙なしには見れない代物。そもそも主人公は超美人の年上のミセス・ロビンソンの若い燕だが、あろうことか、その娘にも手を出す親子どんぶりの鬼畜の行い。男の夢というか、うらやましくはあるが、人間として絶対にやってはいけない悪事中の悪事。

マリリン・モンローの唐突な自殺の真相とは大統領の愛人関係での機密漏洩を心配したFBIの犯行だとする説があるが、
大統領のケネディとモンローとが親密な秘密の関係だったことが事実であり、しかも困ったことに大統領の弟のロバートとも関係していたらしいのですから、ケネディい兄弟はいわゆる穴兄弟。世紀の美女モンローと親密になるのは男の夢かも知れないが、兄弟二人で行うなど男の夢かもしれないが、鬼畜の所業で、これでは妻の立場が無い。
女として面子をつぶされたケネディ夫人が激怒するのは当然な成り行きで自業自得と言うか因果応報というか。

もし今後CIA機密解除が行われた場合のケネディ銃撃の真犯人として考えられるのは、最重要容疑者は一番近くに座っていたジャクリーヌ・ケネディ。喉ぼとけの下が射入孔なら他の暗殺犯を考えるよりも、簡単に謎が解明できるが、不貞を、それもふしだらの極みの穴兄弟の夫を殺した記念日がいい夫婦の日に指定するとは皮肉としても酷過ぎる大間違いである。知らんけど
返信する
Unknown (知廉)
2024-11-25 00:10:13
トランプは、カルヴァン派の長老派キリスト教徒だそうなので、Godという大文字の神の超越性を信じてるでしょうし、カルヴァン主義的な自分は選ばれた者だという選民思想もあるのでしょう。ただ、アメリカは良かれ悪しかれ官僚制がしっかりした国家なので、統治手続きを無視したことは出来ないはずです。1期目のように手足縛られて大したこと出来ない可能性もありますが、暗殺未遂もあって神に選ばれた自分の使命により自覚的になってるかとは思います。
まあ、アメリカにとってはウクライナ戦争に負ければ覇権国家からは没落し、ドル基軸通貨体制も揺らぐでしょうから、結局、トランプがやるのは撤退戦、後退戦だと思います。気候変動やLGBTとは世界を一体化しようとする価値観外交のツールであって、それを自由主義、民主主義の名で語ってましたが、日本などがそれに乗る必要はなく、ロシアや中国のように価値観を押し付けない大陸的帝国の周縁国家で十分なのだと思いますね。
返信する
石破茂もトランプと同じカルヴァン派だった (宗純)
2024-11-25 09:35:19
宗教的に寛容で、何でもありの日本とは大きく違い、世界では首相や大統領が信仰している宗教は最大関心事らしいのです。
ですから「トランプは、カルヴァン派の長老派キリスト教徒だ」程度は我々日本人でも知っているし、
暗殺されたジョン・F・ケネディ第35代アメリカ大統領がアメリカ史上初のカトリック系大統領だったことは有名です。
しかも民族と宗教とが密接に結びついていてケネディはアイルランド系でアイルランドはカトリックで「王殺し」で有名なピューリタン革命のクロムウェルはカトリックのアイルランドを制服して住民の大虐殺を行ったので人口が数分の1にまで激減するジェノサイドを行ったが
ピューリタンとはキリスト教カルヴァン派の人々で、アメリカ建国の清教徒。先住民族のインデアン絶滅を行ったのはある意味では自然な流れ。パレスチナ自治区ガザ地区ジェノサイドのイスラエル全面支援の今のアメリカもその意味であh自然な成り行きなのですから恐ろしい。

トランプが、「暗殺未遂もあって神に選ばれた自分の使命により自覚的になってる」のは、ほぼ間違いないでしょう。1期目とは覚悟が大きく違っていた
ただし石破茂と同じでトランプの信仰心は???
トランプは多数のゴルフ場を所有しているんですが、ゴルフ場建設時に地元の墓地の墓石を階段に転用していることを自慢するなど戦国時代の織田信長のように宗教心は皆無らしいのです。これは石破茂も同じで自分の選挙運動など種々雑多に色々利用しているが信仰心の有無は不明。

毎日新聞オピニオン編集部吉井理記の「石破さんの宗教観」によると、政治生命をかけた一大決心の自民党総裁選出馬表明は地元鳥取県の和多理神社で、知事や自治相を務めた父親の実家の近く、地元の護国神社への参拝も欠かさないので、神社神道とは近しい存在だが、
父の成家は浄土宗の檀家で開祖の法然上人の「月影の いたらぬ里はなけれども ながむる人の心にぞすむ」との墨書が掲げられている。しかも石破茂自身も浄土宗の檀信徒の国会議員でつくる「浄光会」の世人を務め、集まりにも顔を出していた。のみならず臨済宗の全生庵で熱心に座禅を組んでいた頃もあるが、18歳の時には自ら洗礼を受けてクリスチャンになっていた。
石破茂の神は日本的「八百万の神」ではなくキリスト教の唯一神だと言っているが
仏教の檀家で、神式で選挙の必勝祈願をし、クリスチャンとして神と向き合う。「本当は良くないが、自分はより厳格な欧米キリスト教国の政治家とは違うと自己弁明している」と漏らした。という
「最低でも県外」と公約して首が飛んだあのルーピー鳩山由紀夫も石破茂と同じクリスチャンだった。ところが何事にも例外があり漫画中毒の麻生太郎もクリスチャン。宗教ほど当てにならないものは無い。

「ただ、アメリカは良かれ悪しかれ官僚制がしっかりした国家なので」は多分何かの勘違いか誤解の類で、我が日本国こそが、世界一優れた官僚組織を持っています。
何しろ大日本帝国が木っ端微塵になっても官僚組織が微動だにしなかった世界で唯一の国が日本なのです。官僚組織では一番大事なのは(腐敗した)トップの少数エリート官僚ではなくて、底辺を支える大勢の一般公務員。そして何の反抗もしないで決められたルールに従う一般市民層。これが世界的に例が無いほどレベルが高かった
返信する
アニメ「チ」 (ルンバよりは賢い積り)
2024-11-25 10:23:04
 「チ。 ―地球の運動について―」の中では、天動説(当時は絶対的な真理と思われていた)についての人びとの受け取り方(の1つ)として
「地球が中心にあるからいろいろなものは落ちる。ということは、地球は一番底にあるということ。底にあるので、不幸や理不尽はあたりまえ。早く天国に行く方がいいのかも」と紹介されています。
 異端者に対するむごい仕打ち(アニメ1~3話の主人公も結局火あぶりにされます)も、キリスト教についての解釈からも正当化されていたのでしょう。

TVアニメ「チ。 ―地球の運動について―」公式
anime-chi.jp
https://anime-chi.jp
若き天才作家、魚豊が世に放つ、地動説を証明することに自らの信念と命を懸けた者たちの物語。
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Unknown (知廉)
2024-11-25 22:42:37
ご指摘いただいた通り、トランプは大した信仰心は無いのだと思います。ただ、アメリカ自体がカルヴァン的な神権国家であって、予定説的な選民思想と金儲け肯定が基本にあって、民主主義をイデオロギー化し自らが体現する価値観を世界に広めるというヘゲモニー闘争をしてるのではないでしょうか。歴史を持たない国家であるが故にイデオロギー化するのでしょうが、資本主義への対抗革命としての共産主義が無くなった現在、逆にアメリカの存在価値も消失したのだと思います。
トランプもそうですが、左翼とも呼べないものを無理矢理左翼として敵認定するのは、イデオロギー的な敵がいないと自らが消滅してしまうのがアメリカなのだと思います。
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