『政府の「放射線についての正しい知識を」、新放射能安全神話の禍々しさ』
８月１８日、朝日新聞や日本経済新聞などの主要な全国紙に環境庁の８月１７日付け政府広報が全紙を使って大きく掲載された。（なぜか西日本版の毎日新聞には掲載されなかった）
この政府広報ですが、一面の左半分が『放射線は自然界に存在している、→だから放射能は安全だ』というIAEA保健部長レティ・キース・チェムの笑えない悪いブラックジョーク。
『天然モノは安全だ』など誰が言い出したのか知らないが、低レベルの不真面目な冗談は止めて欲しい。（致死量1–2mgで青酸カリの850倍の毒性を持つテトロドトキシンは天然ふぐの毒）
右半分が『放射線を心配するから、→生活習慣が悪化しリスクを高めている』との東大附属病院の中川恵一准教授のアリガタイ説教である。
『気にすると余計悪い』はある程度は事実かも知れないが、医者の言うことばでは無い。これは手遅れで医者が匙を投げた後の『気休め』程度の坊主の説教である。
大手新聞の税金をつかった日本政府（環境庁）の広報では、リアル世界と完全に隔絶した、余りにもお気楽な神話（バーチャルな脳内妄想、あるいは夢や幻）が掲載されている。
我が日本国の安倍政権ですが、船が４５度以上傾いて沈没寸前の絶体絶命の状態に陥っているのに、大人を信頼している疑うことを知らない純真な子供達（高校生）の一般乗客に対して、『安全の為に動かないで船室に止まってください。安全安心、大丈夫です。』との無茶苦茶な船内放送を繰り返していた極悪非道な韓国セオゥル号船長と同じこと（未必の故意による殺人）をしているのです。
政府広報ですが、典型的な御用学者による何も知らない落ちこぼれＢ層向けのあまりにも能天気な放射能安全神話であり、お粗末過ぎて呆れ果てる出来上がり。
わざわざ責任ある大人が反論する水準に無い幼稚な『子供向け神話』（創作童話？）なので、馬鹿馬鹿しくて反論する気も起きない代物である
ところが、かといって『何も知らない大馬鹿者が』と頭から無視するのも新聞記事やネット情報では無くて、ものが本来なら一番権威がある大事な『政府広報』なので不適当であろう。
テレビなどマスコミに出て来る経済評論家、経済学者とかエコノミストの中で唯一日本のバブル崩壊を正確に予測していた慶大経済学部教授の金子勝は『「脱原発」成長論』、『原発は不良債権である』、『原発は火力より高い』などの著作があるが、この８月１７日政府広報をツイッターで真面目に批判している。
（知らないのか知っていて無視しているのかは不明だが、他の有識者が誰一人も一切批判せず、政府広報に対して沈黙しているのは『不思議である。』というよりも、もはや『不気味すぎる異様な光景』である）
『金子勝のツイッター』
【根拠なしの広報１】
本日の新聞１面での政府公報が、中川惠一氏の「放射線絶対安全」論を垂れ流している。
だが、彼が語らないのは、福島のヨウ素汚染について２０１１年３月１７日以前の１５日、１６日の測定データがないことなのだ。
水道水を見よ。
【根拠なしの広報２】
東京は３月２１日に降雨でピークがきて水道水からヨウ素を検出。
福島は１６日未明に雪が降り多量の放射性物質が降下した。
ヨウ素は数時間で半減するが、水道水の汚染測定がない。
【根拠なしの広報３】
中川氏は「子どもの甲状腺癌が８０名」と平然とし、増加する甲状腺癌について、従来行われてきた全摘とリンパ節廓清と放射性ヨウ素内服でなく、緻密な治療に変えるべきとの意見すら無視する。
【根拠なしの広報４】
安倍内閣は、中川氏の「福島でがんが増加していないことを証明するのは、福島にパンダがいないことを証明するのと同じく困難」という馬鹿話を一面広告。
この金があれば、甲状腺がんの子ども５１名のゲノム解析ができているのだ。
金子勝 @masaru_kaneko
国民の税金を使った政府公報で、放射能「絶対安全論」を垂れ流す。
政府ないし県の故意ないし不作為によって、半減期の短い放射性ヨウ素やテルルの測定データがなく、小児甲状腺癌の原因が特定できなくなっているのに。
まるで「国家犯罪」などなかったかように振る舞う。
過去の公害病の時とそっくり。
金子勝 @masaru_kaneko
子どもの甲状腺癌問題での「放射能の影響はない」との絶対安全論のは、原発再稼働問題にも通底する。
コアキャッチャーや二重の格納容器さえないのに、安倍首相を先頭に「世界一の安全基準」という新たな安全神話を垂れ流しているからだ。
原子力ムラ・放射線ムラの病理は根深い。過ちを何度も繰り返す。
【根拠なき広報５】
政府公報にもあった世界一多いとされる韓国の子ども（１９歳以下）の甲状腺がんの増加は、２０１０年集計で１０万人あたり１．５５人（女子２．６、男子０．６）であり、２０人を超える福島の子どもと比べると一桁低いのが事実。
【根拠なき広報６】
先のデータでは、ＢＲＡＦ遺伝子のＶ６００Ｅ変異が８割をしめる乳頭がん。このタイプは治療薬も開発されている。
甲状腺全摘とホルモン剤投与という今の標準治療を考え直すために、まず「ＢＲＡＦ変異のゲノム解析」を行おう。
政治的立場を超え、福島の子どもの治療を優先すべきだ。
【根拠なき広報７】
甲状腺ガンが世界で増えているが、福島の甲状腺ガンはとりわけ多い。
だが、データがとられず「原因不明」のままだ。政府は「原発事故と関係ない」とヒステリックな全面広告を繰り返すよりも、子どものためのきちんとした検査と負担の少ない治療法を検討する事に力を注げ。
金子勝 @masaru_kaneko
政治によって、人間の、とりわけ子どもの人権が失われている状況を放置しておくことはできない。
何より子どもの人権を大事にするところから、物事を考えることが大事です。
放射線ムラはこれ以上、嘘とゴマカシを続ければ、ますます醜く無責任な姿をさらすだけだ。子どもの治療を真面目に考えてほしい。
『満座の観衆の目の前で素早く本物とニセモノを摩り替える手品師ドクター・中川』
環境庁の政府広報に出てくるIAEA保健部長のレティ・キース・チェムは初見だが、ＩＡＥＡとはそもそも医学関係でもないし環境団体でも無い。れっきとした原発推進機関であり、その総本山的な組織である。
ドクター・中川こと中川恵一であるが、今まで数々の名言を残した有名人で、原発御用学者としては悪魔の飽食の関東軍７３１部隊やナチスのメンゲレ医師に準えられている福島県立医大副学長（福島県検討委のトップ）の山下 俊一と双璧なのである。
最早助からない末期がんなど終末医療の専門家である中川恵一は、Ｄｒ．中川のペンネームで毎日新聞で８年間も医療コラムを書き続けていた。
今年３月２０日の毎日紙面でのコラム終了に当たって中川恵一は、『この８年間で、日本人のがんに対する見解は大きく変った』と前置きした上で、『がんを当たり前の病気ととらえ、付き合っていく時代、まさに「がんの時代」に私たちは生きています』と結論する。
中川恵一の８年間の軌跡ですが病気を治して患者を救う医者の立場から、臨終を目前にして『死の恐怖』に怯える人の心を救済する立場（僧侶）に少しづつ軸足を移しかえていたが、一人の医者（科学者）が完全に哲学者（坊主）にメタモルフォーゼするさまは恐ろしい。
去年末の１２月６日に日本中が『特定秘密保護法』で大騒ぎしている隙を突いて（誰にも知られずに）同じ６日に密かに懲役２年の罰則付きの驚愕の『癌登録法』を可決したのも、同じ時期に文部科学省が小学生相手にがん教育を始めたのも、実は両方ともがＤｒ．中川の主導らしいのである。
（すべての医療関係者が完全黙秘を貫く中で、唯一中川恵一だけが恐怖の『がん登録法』の推進や子供のがん教育の大切さをマスコミで語っている）
また、福島第一原発がメルトダウンしていてレベル７の未曾有の過酷事故だと政府や東電が認めてから半年後の２０１１年１２月に、日本人の死亡原因トップの肺癌の原因の１割が放射能被曝であり非喫煙者（間接の受動喫煙）では原因のトップが被曝であると主張したのも、矢張り末期癌など終末医療のヘルスケアの専門家である中川恵一東京大付属病院准教授だった。
８月１７日付け政府広報のＤｒ．中川ですが、『死の天使』との異名があるアウシュヴィッツ強制収容所主任医官だったヨーゼフ・メンゲレ医師を遥かに凌駕する逸材である。
現に中川氏もそう言って、その方がフクシマの放射線より影響があるよ、と言っています。ではどの程度の影響が放射線にあるのかに関しては、相変わらず１００ミリ以下では確認できないと。
現実には運動不足に気を使って多くの人間が時間とお金をかけてスポーツジムにいったり、健康食品を購入したりしている訳ですから、放射線にも一人当たり年間数十万程度は保障するのが筋ではないでしょうか。
ドクター中川ですが、ただ読者を間違いに誘導しているだけで。少しも嘘は付いていないのですよ。
これは典型的な手品師とか詐欺師の手口なのです。あるいは化粧品のコマーシャル。
３流の下手糞な嘘をつく詐欺師は欲張るので少数の人を短時間だけ騙すことが出来るのですが、
一流の詐欺師は嘘はつかない。本当のことを喋るから、簡単に被害者を騙すことが可能なのです。
真実の小さな断片を『真実全部』であるかのごとく勘違いさせるのですね。
ただ、今回の問題点は別にある。我が日本国ですが護憲左派がほとんどこの問題に沈黙していることが、最大の問題点なのです。
沈黙することで実質的に政府の悪事に加担しているのですから、これは左翼にとっては自殺行為ですよ。