はてなキーワード: 全般性不安障害とは
近々ブログにでもまとめようと思ってるんだが、
少しずつ良くなってる話をする。
全然汗をかかない体質だったのに項にびっしょり汗をかく。
残滓のように後ろに引っ張られるガクッというめまいが2週間ちょい続く。
頭にジワッと虫が這うような感覚。
瞼がけいれんする。
徐脈が正常値に。
などなど。
加え、常に体調不良や発狂するんじゃないかという不安が付きまとっていた。
これが2週間ほど前から薄れてきている。
あとランニングもしている。
自分の場合、元々神経質で心配性ではある物の、人と話すのは得意で初対面の人間の前でも物おじしない。
万人に好かれることはとうに諦めていて、私を気に入ってくれる人とだけ付き合って行けばよいという境地に達した30代だから改善が見られるのだろうか。
詳細は省略するが、バッサリ切った。それも改善に良かったのだろうか。
心療内科で不安障害と診断された者がこんなに短期間で改善がみられるものなのだろうか。
ネットには何年も治っていない人の方がよほど多い(だから記録に残すんだろうが)
同じような人がいたら教えてほしい。
タイトル詐欺です。要はただの自分の愚痴で,だらだらと読みづらいことをご承知ください。
『君の名は』地上波初放送 今日の夜9時からですね。それを祝して1/1と1/2の深夜に新海誠監督作品が放送されたことをご存知の方もいらっしゃるかと思います。
私は関東圏なので,『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』『言の葉の庭』が放送されて全部観ました。(あとでほしのこえも観ました)
何回か見た作品もありましたが,Twitterの実況を流し見してると「小説版もいいぞ」という声が多い多い。なので,特に印象に残った『言の葉の庭』と『雲のむこう、約束の場所』を買いました。
このダイアリーは『言の葉の庭』を読んでいたら、自分のことをつらつらと殴り書きたくなった、活字もまともに読めない残念な人間の愚痴です。
ここからは自分を振り返ってみようと思います。(〇〇しようと思いますって表現だいきらいだけど)
そもそもの投稿した目的は「病んだ人間が自分の中に溜めきれなかった気持ちを吐き出そう」なわけです。
去年の8月末ぐらいに「全般性不安障害」と診断されました。ざっくり言えばうつ病の手前です。
医者へ行くきっかけになったのはある人(以下Aさんとしましょう)にメールで「他人の気持ちを考えてやりとりをしなさい(曖昧)」と言われたことでしょうか。
当時はインターンシップ(企業じゃなくて大学の研究室に行くっていう稀なやつです)やら学会発表やらでなにかと忙しかった。そんな中でこのメールが来たわけです。
その晩はずっと泣きました。そのあとは医者に行って薬もらってマシになりました。(いまは効きがイマイチに感じる 変えるべきかなぁ…)
で、今に至るまで病気を引きずってるわけですが、ここで新たなストレス「就職活動」がやってきます。(病気がきっかけで院進は向いてないなときっぱり諦めました)
ビッグサイトでやるような大規模イベントにも行きました(DaiGoのお話タメになったなぁ)。 企業の人と面談にも行ってみました。
いわゆる情報系なので就職するならSEとかそっち系だろうと思い込んでいたわけです。でも色々やってるうちに「どうやら以前からプログラミングは好きじゃないと思ってたことは正解だったんだ」と気づいていきます。
最初に書いたように大学生のようでそうじゃない立場の人間なので、同級生には就職してる人もたくさんいます。でもみんなつらそうだなぁ…と
そんな考え達が余計に自分を迷わせます。ある同級生は保育士目指しだすし、自分がなにをしたいのか余計にわかりません。
私は、洋服の青山の就活セールCMでダメージを食らい、SNSの就活広告でも神経をすり減らすようなメンヘラです。
孝雄くんは「靴職人」っていう立派な夢があっていいなとか、雪野先生も色々あったけど歩き出せていいな…とか観たり読んだりしてて思うわけです。
昔から趣味でベースとかやってて「楽器弄るの楽しいなぁ」と思っていた時期もありました。この前友人に言われた「楽器工房で働けばいいじゃん」の一言がずっと頭に残っています。
まぁでも今からだと遅いわけです。18歳以前ならその道も選択肢のひとつだったでしょう。でもここまで来てしまったので引き返すには相応の勇気が必要だなと思って結局決断できません。
ハナから見れば「若造がな~に遅いだのなんだのうだうだ言ってんだよ」って話ですが、いろいろ考えは浮かんでも決断は出来ないわけです。視野が狭い分出てくる考えも浅いことばかり。
ここまで読んでくださった方、周りの人には「仕事なんてつまんないよ」って言われます。仕事を探すときに「楽しいかどうか」って考えちゃいけないんでしょうか。
というか皆さん今の仕事どうやって決めたんでしょうか。
5年・10年・20年先を考えても仕方がないのに考えてしまうのはどうしたらいいんでしょうか。
あ~~~~~~~~~~~~~~~さっさと死にてぇなぁ クソったれ
長文失礼しました。
もうここでまでくると人間不信スパイラルです。名前も顔も知らない皆さんに罵詈雑言でも何でもいいからどうすりゃいいのか教えてくれよと思って書いた次第です。
ABA: 応用行動分析 [Applied Behavior Analysis]
AC: 従順な子どもの心 [Adapted Child](エゴグラム)
AC/ACoD/ACoDF: アダルトチルドレン [Adult Children of Dysfunctional Family]
ACT: アクセプタンス&コミットメント・セラピー [Acceptance and Commitment Therapy]
AD: アスペルガー障害 [Asperger disorder]
ADD: 注意欠如障害 [Attention Deficit Disorder]
ADHD: 注意欠如・多動性障害 [Attention Deficit / Hyperactivity Disorder]
AN: 神経性無食欲症 [Anorexia nervosa]
AS: アスペルガー症候群 [Asperger Syndrome]
APD: 回避性パーソナリティ障害 [Avoidant Personality Disorder] / 不安パーソナリティ障害 [Anxious Personality Disorder]
ASD: 自閉症スペクトラム障害 [Autistic Spectrum Disorder] / 急性ストレス障害 [Acute Stress Disorder]
ASPD: 反社会性パーソナリティ障害 [Antisocial Personality Disorder]
ASPS: 睡眠相前進症候群 [Advanced sleep phase syndrome]
AUD: アルコール使用障害 [Alcohol use disorder]
BD: 双極性障害 [Bipolar disorder]
BDD: 身体醜形障害 [Body dysmorphic disorder]
BN: 神経性過食症(過食症) [Bulimia nervosa]
BPD: 境界性パーソナリティ障害 [Borderline Personality Disorder]
BPRS: 簡易精神症状評価尺度 [Brief Psychiatric Rating Scale]
BT: 行動療法 [Behavioural Therapy]
CBT: 認知行動療法 [Cognitive Behavioral Therapy]
CCT: 来談者中心療法 [Client-Centered Therapy]
CDD: 小児期崩壊性障害 [Childhood Disintegrative Disorder]
CFIDS: 慢性疲労免疫不全症候群 [Chronic Fatigue and Immune Dysfunction Syndrome]
CFS: 慢性疲労症候群 [Chronic Fatigue Syndrome]
CP: 臨床心理士 [Clinical Psychologist] / 脳性麻痺 [Cerebral palsy] / 厳格な親の心 [Critical Parent](エゴグラム)
C-PTSD: 複雑性PTSD [Complex post-traumatic stress disorder]
CT: 認知療法 [Cognitive Therapy] / コンピュータ断層撮影 [Computed Tomography]
DA: 発達年齢 [Developmental Age]
DBT: 弁証法的行動療法 [Dialectical Behavior Therapy]
DCD: 発達性協調運動障害 [Developmental coordination disorder]
DESNOS: 特定不能の極度ストレス障害 [Disorder of Extreme Stress not otherwise specified]
DD: 解離性障害 [Dissociative Disorder] / 気分変調性障害 [Dysthymic Disorder] / 発達障害 [Developmental disability]
DDNOS: 特定不能の解離性障害 [Dissociative disorders not otherwise specified]
DD-NOS: 特定不能のうつ病性障害 [Depressive disorder not otherwise specified]
DID: 解離性同一性障害 [Dissociative Identity Disorder]
DIQ: 偏差知能指数 [Deviation IQ]
DMDD: 破壊的気分調節不全障害 [Disruptive Mood Dysregulation Disorder]
DPD: 依存性パーソナリティ障害 [Dependent Personality Disorder] / 抑うつ性パーソナリティ障害 [Depressive Personality Disorder]
DSM: 精神障害の診断と統計マニュアル [Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders]
DSPS: 睡眠相後退症候群 [Delayed sleep phase syndrome]
DQ: 発達指数 [Developmental Quotient]
ECT: 電気痙攣療法 [Electroconvulsive therapy]
ED: 摂食障害 [Eating Disorder] / 勃起障害 [Erectile Dysfunction]
EEG: 脳波 [Electroencephalogram]
EFT: 感情焦点化療法 [Emotionally focused therapy]
EMDR: 眼球運動による脱感作と再処理法 [Eye Movement Desensitization and Reprocessing]
EPS: 錐体外路症状 [extrapyramidal symptom]
EUPD: 情緒不安定性人格障害 [Emotionally Unstable Personality Disorder]
FAS: 胎児性アルコール症候群 [Fetal alcohol syndrome]
FASD: 胎児性アルコール・スペクトラム障害 [Fetal Alcohol Spectrum Disorders]
FC: 自由な子どもの心 [Free Child](エゴグラム)
FD: 注意記憶 [Freedom from Distractibility](WISC)
FM: 線維筋痛症 [Fibromyalgia]
FMS: 線維筋痛症 [Fibromyalgia Syndrome]
FT: 家族療法 [Family therapy]
FXS: 脆弱X症候群 [fragile X syndrome]
GAD: 全般性不安障害 [Generalized Anxiety Disorder]
GH: 幻聴 [Gehörshalluzination]
GID: 性同一性障害 [Gender Identity Disorder]
GLA: 全般性不安障害 [Generalized Anxiety Disorder]
HFA/HA: 高機能自閉症 [High-Functioning Autism]
HFPDD: 高機能広汎性発達障害 [High Functioning Pervasive Developmental Disorder]
HPD: 演技性パーソナリティ障害 [Histrionic Personality Disorder]
IBS: 過敏性腸症候群 [Irritable Bowel Syndrome]
ICD: 疾病及び関連保健問題の国際統計分類 [International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems]
ID: 知的障害 [Intellectual Disability]
IP: 患者とみなされた人 [Identified Patient](家族療法での用語)
IQ: 知能指数 [Intelligence Quotient]
K-ABC: [Kaufman Assessment Battery for Children]
LD: 学習障害 [Learning Disabilities]
MAO: モノアミン酸化酵素 [monoamine oxidases]
MAOI: MAO阻害剤 [monoamine oxidase inhibitor]
MBCT: マインドフルネス認知療法 [Mindfulness-based cognitive therapy]
MBSR: マインドフルネス・ストレス低減法 [Mindfulness Based Stress Reduction]
MDD: 大うつ病性障害 [major depressive disorder]
MDI: 躁うつ病 [Manic Depressive Illness]
MR: 精神発達遅滞 [mental retardation]
MRI: 核磁気共鳴画像法 [magnetic resonance imaging]
MSLT: 反復睡眠潜時検査 [multiple sleep latency test]
MTBI: 軽度外傷性脳損傷 [mild Traumatic Brain Injury]
NaSSA: ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬 [Noradrenergic and specific serotonergic antidepressant]
NDRI: ノルアドレナリン・ドパミン再取り込み阻害薬 [Norepinephrine-Dopamine Reuptake Inhibitors]
NLP: 神経言語プログラミング [Neuro-Linguistic Programming]
NP: 保護的な親の心 [Nurturing Parent](エゴグラム)
NPD: 自己愛性パーソナリティ障害 [Narcissistic Personality Disorder]
NT: 物語療法/ナラティブ・セラピー [Narrative therapy]
OCD: 強迫性障害 [Obsessive Compulsive Disorder]
OCPD: 強迫性パーソナリティ障害 [Obsessive-Compulsive personality Disorder]
OT: 作業療法 [Occupational therapy] / 光トポグラフィ [optical topography]
PANSS: 陽性・陰性症状評価尺度 [Positive and Negative Symptom Scale]
PCA: 人間中心療法/パーソンセンタードアプローチ [Person-Centered Approach:PCA]
PD: パニック障害 [Panic disorder] / パーソナリティ障害 [Personality disorder]
PDD: 広汎性発達障害 [Pervasive Developmental Disorder]
PDD-NOS: 特定不能の広汎性発達障害 [Pervasive Developmental Disorder - Not Otherwise Specified]
PDNOS: 特定不能のパーソナリティ障害 [Personality Disorder Not Otherwise Specified]
PE: 持続エクスポージャー法 [Prolonged Exposure]
PET: ポジトロン断層法 [positron emission tomography]
PIQ: 動作性IQ [performance IQ]
PMDD: 月経前不快気分障害 [Premenstrual Dysphoric Disorder]
PMS: 月経前症候群 [Premenstrual Syndrome]
PMT: 月経前緊張症 [Premenstrual Tension]
PO: 知覚統合 [perceptual organization](WAIS / WISC)
PPD: 妄想性パーソナリティ障害 [Paranoid Personality Disorder]
PS: 処理速度 [processing speed](WAIS / WISC)
PSD: 心身症 [Psychosomatic disease]
PTG: 外傷後成長 [Post Traumatic Growth]
PTSD: 心的外傷後ストレス障害 [Post-traumatic Stress Disorder]
REBT: 理性感情行動療法 [Rational emotive behavior therapy]
RLS: むずむず脚症候群 [restless legs syndrome]
RT: 現実療法 [Reality therapy] / 論理療法 [Rational therapy]
SA: システムズ・アプローチ [Systems Aproach]
SAD: 社会不安障害 [Social Anxiety Disorder] / 季節性情動障害 [Seasonal Affective Disorder]
SARI: トリアゾロピリジン系抗うつ薬 [Serotonin antagonist and reuptake inhibitor]
SAS: 睡眠時無呼吸症候群 [Sleep apnea syndrome]
SD: 身体表現性障害 [Somatoform Disorder]
SDA: セロトニン・ドパミン拮抗薬 [Serotonin-Dopamine Antagonist]
SLD: 限局性学習症/限局性学習障害 [Specific learning disorder]
SLTA: 標準失語症検査 [Standard Language Test of Aphasia]
SMIT: 自己洞察瞑想療法 [Self Insight Meditation Technology/Therapy]
SNRI: セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 [Serotonin and Norepinephrine Reuptake Inhibitors]
SPECT: 単一光子放射断層撮影 [Single photon emission computed tomography]
SPD: スキゾイドパーソナリティ障害 [Schizoid Personality Disorder] / サディスティックパーソナリティ障害 [Sadistic Personality Disorder]
SRS: 性別適合手術 [Sex Reassignment Surgery]
SSRE: 選択的セロトニン再取り込み促進薬 [Selective serotonin reuptake enhancer]
SSRI: 選択的セロトニン再取り込阻害薬 [Selective serotonin reuptake inhibitors]
SST: ソーシャルスキルトレーニング/社会生活技能訓練 [Social Skills Training]
TA: 交流分析 [Transactional Analysis]
TBI: 外傷性脳損傷 [Traumatic brain injury]
TCA: 三環系抗うつ薬 [Tricyclic Antidepressants]
TS: トゥレット症候群 [Tourette Syndrome]
VC: 言語理解 [verbal comprehension](WAIS / WISC)
WAIS: ウェクスラー成人知能検査 [Wechsler Adult Intelligence Scale]
WISC: WISC知能検査 [Wechsler Intelligence Scale for Children]
WPPSI: WPPSI知能診断検査 [Wechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence]
WM: 作動記憶 [working memory](WAIS)
100エーカーの森のどこかで少年とクマが遊んでいる。表面的には純粋無垢な世界であるが、我々専門家グループが詳細に観察すると、この森には発達上の問題や心理社会的な問題が気づかれず未治療で放置されている。表面的には純粋無垢な世界である:クリストファー・ロビンは忠実な動物の友達に囲まれて美しい森に住んでいる。何世代もの読者がA.A.ミルンの「クマのプーさん」の話を優しくあたたかい物語として楽しんできた。しかし、時とともにとらえ方は変わり、現代の発達障害の専門家である我々のグループから見ると、これはDSM-IVの診断基準を満たす重大な問題を持つ動物たちの物語であることが明白である。我々はA.A.ミルンの作品を徹底的に読み、100エーカーの森の住人たちの診断を行ったのでそれを紹介する。医療関係者にこの物語には暗い裏側があることを理解してもらえたら幸いである。
まずプーから始めよう。このかわいそうなクマは2つの問題を合併している。もっとも目立つのは注意欠陥多動性障害(ADHD)の不注意優勢型である。また、例えばプーが雨雲に変装してハチミツをとろうとするなど愚かな考えを起こしたりすることから、我々はプーに衝動性の問題もあるのではないかと議論した。しかしながら、我々は、この行為はむしろ彼に合併する認知障害によるものであり、ハチミツに対する強迫的執着がそれをますます悪化させていると判断した。ハチミツに対する執着は、当然ながら彼の肥満の原因にもなっている。プーの食べ物に対するこだわりと何度も数を数える行為は強迫性障害(OCD)を疑わせる。ADHDとOCDを合併していることから、プーは将来トゥレット症候群を発症するかもしれない。また、プーは脳味噌がからっぽだと描かれている。しかし、クマの頭の周囲の長さの標準値がわからないのでプーが小頭症なのかどうか診断することはできない。プーの脳の発育が悪いのは物語の中に書かれていることが原因かもしれない。物語の最初のほうで、プーは(クリストファー・ロビンに)階段をひきずられて後頭部を何度も階段にぶつけている。彼のその後の認知障害はクマにおける一種の揺さぶられっこ症候群 によるものなのだうか?
プーには治療が必要である。我々は薬物療法が有効だと考える。プーに少量の中枢刺激薬を飲ませてみたら彼の日常生活がどんなに改善するだろうと考えずにはいられない。メチルフェニデート(リタリン)の服用を含む適切なサポートによって、プーは適応性が高くなり、多くの仕事がこなせるようにるであろう。そしてたぶん、もっと多くの詩を作って覚えていられるようになるかもしれない。
僕は薬をちょっとだけ飲む
薬は僕をちょっとだけ良くする
薬は僕をちょっとだけ良くする
悪くはないね
ピグレットはどうだろうか? 不安で、顔を赤くし、狼狽する、かわいそうなピグレット。彼は明らかに全般性不安障害である。もし彼が子供の時にきちんと診察と診断をうけたなら、パロキセチン(パキシル)のような抗パニック薬を処方され、"ゾゾ"(ゾウ)をつかまえようとした時のような心理的トラウマに悩まされることはなかったかもしれない。
プーとピグレットは、彼らの隣人イーヨーの慢性的な気分変調症により、二次的なセルフ・エスティームの低下を生じる危険性もある。このロバはなんとかわいそうな毎日を送っているのだろう。イーヨーの気分変調症が遺伝性・内因性のうつ病に由来しているのか、あるいは以前の心理的トラウマが彼の慢性的な否定的考え方、元気のなさ、失感情症の原因になっているのかの十分な情報は得られていない。イーヨーには抗うつ薬と個人精神療法が大いに効果があるであろう。少量のフルオキセチン(プロザック)の使用でイーヨーはシッポを失った事件のトラウマから解放されるかもしれない。もし彼が食べるアザミに混じって、セント・ジョーンズ・ワートがちょっとだけ生えていたら、森にはイーヨーの元気な笑い声がひびきわたっていたかもしれない。
かわいそうなオウルについて我々発達障害グループの意見は一致した。彼は非常に頭がいいが、読字障害(ディスレキシア)を持っている。彼が言葉の能力の欠点を克服しようとする痛々しい努力は、我々が毎日目にする読字障害で悩んでいる人々のそれと同じである。彼の障害がもっと早く気づかれて、徹底的なサポートが受けられていればよかったのに!
我々はルーのことを特に心配している。我々が心配しているのは彼の衝動性や多動ではない。これらの症状は彼の年齢相応である。我々はルーが育っている環境を心配しているのだ。ルーは片親の家庭で育っており、これは彼の将来に問題が生じるリスクを高めている。我々はルーが将来不良少年になって夜中に森の中をうろつき、ウイスキーの割れたボトルとアザミの煙草の吸い殻をあたりにまき散らすのではないかと予想している。我々はもう一つの問題からも、それがルーの将来の姿として十分にありうることだと考えている。ルーの親友はティガーだが、彼はルーにとって良いモデルではない。つきあう仲間は将来に大きく影響する。
ティガーは社交的で親密だが、危険な行動を何度も繰り返す。例えば、彼は初めて100エーカーの森に来た時、見たことのない食べ物を衝動的に食べてしまっている。ちょっとした挑発にのり、ハチミツやドングリ、はてはアザミまで食べてしまった。ティガーは自分の実験が後でどんな結果をもたらすのかをまったく考えていない。後に彼は高い木に登り、他の人の邪魔になるとしかいいようがない行動をとっている。ティガーはルーを危険な目にあわせる。我々のグループはティガーにはどんな薬がもっとも効果があるかを議論した。何人かは彼の問題行動は明らかに多動と衝動性によりもたらされており、中枢刺激薬が必要であると主張する。また、何人かはクロニジン(カタプレス)単独、あるいはクロニジンと中枢刺激薬の併用が有効なのではないかという。残念ながら、これらの薬物の効果はヒトでしか試されたことがないので、トラにも有効であるかどうかを科学的に判断することはできない。
たとえ我々がティガーを治療できたとしても、片親のもとで育っているルーの将来には問題が残ると思う。カンガはちょっと過保護すぎる。カンガのルーに対する独占欲は以前に社会保障サービスに逃げ込んだことがあるのと関係しているのだろうか? カンガの将来 はどうなるのだろうか? 彼女は何人かの男性と一時的な関係を持ち、その結果妊娠して生まれた子供達の世話をするのに疲れ、財政的困難に直面して、年老いていく可能性が高いと考える。しかし、我々は悲観的すぎるかもしれない。カンガは立ち直る力のある数少ないシングル・マザーの一人かもしれない。 ひょっとしたらカンガは高校の到達度テストに合格し、大学を卒業し、さらにはMBA(経営学修士)を取得するかもしれない。そして、カンガはいつの日か100エーカーの森を買い取り、1軒50万ドルもする高級住宅地に変えてしまうかもしれない。しかし、教育を評価せず、女性の強いリーダーシップを認めない(100エーカーの森の)社会の中ではそのようなことは実現しそうにない。
100エーカーの森では、小さな1人の少年、クリストファー・ロビンが強いリーダーシップを持っている。我々は今のところクリストファー・ロビンには診断しうる問題を認めないが、いくつかの点について心配している。この子が動物と話をすることに時間を費やしていることは言うに及ばず、両親の監督の完全な欠如には明白な問題がある。我々は物語の中で学業困難の初期のサインを見いだしている。また、E.H.シェパードの挿絵を見ると、この少年は将来、性同一性障害に陥る可能性があると思う。我々のグループの中の精神分析に重点をおくメンバーの一人は、彼がクマのぬいぐるみにウイニー・ザ・プーという風変わりな名前をつけたのにはフロイト的意味づけがあると言う。
最後にラビットにうつろう。彼は非常に尊大にふるまう傾向があり、まわりの者(しかも多くの別の種類の動物たち)と非常に親密な関係で友達がたくさんいると妙に信じ込んでしまうところがある。ラビットはしばしば他の者の意志を無視して彼らを新しいグループに組織し、彼自身はその頂点に君臨しようとする。我々は彼には明らかに病院の上級管理職の適性があると思うのだが、彼はその天職につく機会をのがしている。
森のどこかで少年と熊が遊んでいる。残念ながらこの森は実際には魅力的な場所ではなく、発達上の問題や心理社会学的な問題が診断されず未治療のまま放置されている幻滅するような場所である。彼らが小児発達クリニックに”てぁんけん”(探検)に来なかったのは残念である。