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京都国立博物館・佐竹本三十六歌仙絵

 昨日から京都に来ていますが、今日の目的は京都国立博物館で開催されている佐竹本三十六歌仙絵です。

 三十六歌仙とは、平安中期の公卿・藤原公任が著した「三十六人撰」に載っている飛鳥・奈良時代から平安時代にかけての和歌の名人36人のことです。三十六歌仙絵はその36人の歌人の肖像画と略歴・代表歌が描かれた絵巻物で、佐竹本は現存する中では最古の部類にして代表的なものとされます。秋田藩主佐竹家に伝わったためその名があります。

 佐竹本は上下2巻の巻物で各巻に18名ずつの歌人が描かれ、下巻巻頭には和歌の神様とされる住吉明神の景観が描かれています。失われていますが、上巻巻頭にも景観図があったと推測されています。

 佐竹本は明治維新後、家計を維持できなくなった佐竹家から古美術商に売られ、実業家が購入しましたが、その実業家も手放さざるを得ない状況になりました。大正の不況の時代に大変な高額であったため、1人で購入できる人がおらず、古美術商や美術品収集家が相談の結果、36の歌人と住吉明神の37の絵に分割して抽選販売されることになりました。抽選会は大正8年(1919年)12月20日、東京の御殿山にあった実業家で収集家でもあった益田鈍翁の応挙館(丸山応挙の襖絵があるためこう呼ばれていたそうです)で行われました。翌日の新聞にその記事が掲載されるくらい社会的な事件だったそうです。その後、37枚の絵は次々と所有者が代わり、半数以上は美術館等の所蔵となっています。また、37枚の多くは重要文化財等に指定されています。

 このような貴重な美術品を分割することは今では考えられないことですが、幸いにして分割前に専門家によって絵巻の複製が作成されており、本展にも複製の絵巻が展示されていました。今回の展示会では、過去最大31点の絵が展示されますが、時期によって展示枚数が異なり、本日の展示は24点でした。

 他にも国宝の「三十六人家集」や重文の「高野切」、多数の歌仙絵が展示されていて見所の多い展覧会でした。東京と違って混んでないのでゆっくりと鑑賞することができました。

 京都国立博物館の入口です。

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 入ると右手に明治古都館があります。

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 正面が本展が開催されている平成知新館です。

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 入ると左手に写真撮影コーナーがありますが、入口以降は写真撮影禁止です。

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 何回も来ている京都ですが、今回は3年ぶりです。3年前に来た時はこの辺りは観光しなかったので、午後は博物館周辺の寺社を廻りました。

 博物館の正面には三十三間堂があります。正式名称は「蓮華王院」で、その本堂が「三十三間堂」と呼ばれています。南北にのびるお堂の内陣に柱が34本あり、その柱の間が33なのでそう呼ばれています。改修中で一部シートに覆われており、新たな、入口が設けられていました。

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 内陣には中央に千手観音坐像があり、その左右に500体ずつの千手観音立像、風神・雷神像や二十八部衆像があります。すべて国宝です。通路に台が設けられていて、高いところから1000体を越える仏像を見ることができるようになっていました。この台は期間限定で今年いっぱいだそうです。

 次に向かったのは智積院です。真言宗智山派の総本山であり、成田山新勝寺、川崎大師平間寺、高尾山薬王院の大本山を始め全国に3000余りの寺院があるそうです。

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 智積院は長谷川等伯の障壁画で有名です。収蔵庫には長谷川等伯とその弟子によって描かれた「楓図」「松に立葵図」や等伯の長男・久蔵の作とされる「桜図」などが展示されていました。いずれも国宝です。

 講堂の襖絵は新しいのできれいでした。

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 「利休好みの庭」と言われる名勝庭園です。築山がきれいでした。

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 博物館の裏手には豊国神社があります。豊臣秀吉を祀り、全国にある豊国神社の総本社です。大坂夏の陣で豊臣氏が滅亡した後は、徳川幕府の命により廃祀されました。明治になって再興され、方広寺大仏殿跡地に社殿が再建されました。

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 唐門は伏見城の遺構といわれ、二条城から南禅寺を経て移築されたそうです。国宝三唐門の一つです。本殿ではちょうど結婚式が行われていました。

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 豊国神社の隣には方広寺があります。焼き討ちによって焼損した東大寺大仏に代わる大仏の建立を豊臣秀吉が発願し、東大寺より大きな大仏が造られたそうです。当時の方広寺の寺域は広大で、現在の豊国神社、国立博物館、三十三間堂を含み、大仏殿だけでも東西55m、南北90mの巨大なものでした。明治の廃仏毀釈で現在の規模となったそうです。

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 方広寺には重さ82.7トンで日本一と言われる梵鐘があります。この梵鐘の銘文に、「国家安康」「君臣豊楽」の句があり、これは「徳川家康」の「家」と「康」を分断し、豊臣家の繁栄を願うものだ、とされ、大坂冬の陣につながったといわれます。

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 鐘の銘文の文字が白く塗られたところがそれです。

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 2日間、京都を堪能できました。何回来ても京都はいいですね。
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妙心寺東林院・清水寺 夜間特別拝観

 今日はカミさんと京都に来ています。妙心寺の塔頭・東林院と清水寺の夜間特別拝観を見るためです。

 妙心寺は花園天皇が開いた禅寺で、臨済宗妙心寺派の大本山です。周囲に40を越える塔頭があり、そのほとんどは非公開となっています。東林院は室町時代に山名豊国が開いた山名氏の菩提寺です。樹齢300年の沙羅の木で知られ、沙羅双樹の寺とも呼ばれています。沙羅双樹は平家物語の冒頭にも出てきますが、二本並んだ沙羅の木の下で釈尊が入滅したことから涅槃の象徴とされ、沙羅双樹とも言われます。

 東林院は通常は非公開ですが、年3回一般公開されています。10月は「梵燈のあかりに親しむ会」と題した夜間拝観で、ご住職手作りの梵燈や約600本のロウソクが灯されます。梵燈には「煩悩を消し去る灯り」という意味が込められているそうです。

 JR花園駅を出て妙心寺へ向かいます。

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 妙心寺の勅使門を右に塀沿いに進むと東林院があります。「梵燈のあかりに親しむ会」と看板がありました。

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 本堂の前庭です。右手の行灯にも「梵燈のあかりに親しむ会」とあります。

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 「梵燈のあかりに親しむ会」では毎年異なる禅の教えが登場します。今年は「◯△□」です。行灯の後ろの壁にその教えが書かれていました。

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 庭園にもロウソクで「◯△□」が灯されていました。「平和」の行灯も。静かな座敷に座って庭に灯されたロウソクの明かりを見ていると心が無になってきます。いいですね。

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 カミさんがいただいた御朱印です。「沙羅の寺」とあり、右下に梵燈の印が押されています。年3回の公開ごとにこの部分の印が違うそうです。来年6月までの残り2回の公開でも御朱印をいただくと記念品をいただけるとのことでした。

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 東林院を出て次に向かったのは清水寺です。五条坂から清水寺へ向かいます。ライトアップされた三重の塔が見えてきました。

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 夜間特別拝観の入口です。僧侶が鐘を撞き拝観が始まります。

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 仁王門、右手に西門と三重の塔が見えます。朱塗りの建物に階段の青い明かりのコントラストがきれいです。

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 振り返ると京都市街の夜景もきれいでした。

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 西門の内側では秋の虫の声を奏でるという笛の演奏が始まりました。

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 随求堂は胎内巡りはできませんが、お参りする人の行列ができていました。

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 通常は非公開の三重塔は扉が開けられていて初層の中が見えます。

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 轟門を入ります。

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 ここも通常は非公開の朝倉堂ですが、扉が開けられ中を見ることができました。

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 いよいよ本堂です。非公開の内陣に入って仏像や本尊の前立を見ることができました。

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 有名な舞台は改修工事中でシートで覆われ足場が組まれていましたが、一部外が見える場所がありました。

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 舞台から見た子安塔と音羽の滝です。

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 外から見た舞台です。このように足場で覆われていました。

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 阿弥陀堂では白拍子が祝の舞を舞っていました。

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 奥の院も中が見えるようになっていました。

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 聖武天皇・光明皇后の祈願所と伝えられる子安塔です。

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 子安塔から見た本堂方向です。ライトアップされきれいでした。

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 音羽の滝です。上に見えるのは奥の院です。

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 下から見上げた舞台です。

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 出口へ向かう途中、3人の虚無僧が尺八を吹いていました。

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 何回も来たことのある清水寺ですが、夜間拝観は初めてでした。人も少なくゆっくり回ることができ、演出も凝っていてなかなか楽しめました。

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サントリーウイスキー THE ESSENCE 白州・知多

 今日帰宅したらウイスキーが届いていました。「昼間、外商さんが持ってきたよ。」とカミさん。サントリーのTHE ESSENCEです。

 先月、行きつけのデパートの外商氏から話がありました。「K様、サントリーのTHE ESSENCEがありますがいかがでしょうか。」「本当ですか?ぜひ欲しいですね。」「私はウイスキーはあまり詳しくないのですが、白州と知多だそうです。」「両方ともお願いします。」ということで今日届きました。

 THE ESSENCEはサントリーのサイトによると、「THE ESSENCE of SUNTORY WHISKY は、本質〈ESSENCE〉を追求する私たちのウイスキーづくりへの想いからつくり出された多彩な原酒をお愉しみいただけるシリーズです。」とのことで、ニュースリリースには、「THE ESSENCE of SUNTORY WHISKYは、サントリーウイスキーの多彩な原酒のつくり分けから生まれるウイスキーの奥深さをお楽しみいただける数量限定の新シリーズです。」とあります。

 昨年第1弾として山崎・白州・知多が、今年は第2弾として山崎が3種発売になっています。すべて数量限定で料飲店向けに出荷されたため、一般の店頭発売はありませんでした。つまりバーなどのお店で飲むしかないということです。(山崎蒸溜所での有料試飲もあるようです。)

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 今回入手できたのは昨年発売された3本のうちの白州と知多です。正式名称は、白州は「THE ESSENCE シングルグレーンウイスキー 白州蒸溜所 ライタイプ」でライ麦由来の華やかな味わいとスパイシーな香りが特長だそうです。知多は「THE ESSENCE シングルグレーンウイスキー 知多蒸溜所 ワイン樽4年後熟」でプラムのような甘酸っぱい味わいに滑らかな飲み口、芳醇な香りが特長だそうです。いずれもカスクストレングスのため度数は高く、白州57%、知多49%です。箱やボトルの記載では白州は2012年、知多は2001年の蒸溜です。ラベルには白州は「遊」、知多は「夢」と書かれています。デザインもいいですね。

 できれば山崎も欲しかったのですが、2本入手できただけでも幸運でした。週末に飲むのが楽しみです。
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