台湾の首相が、『最後の手段として戦争もありうる』というような事を言った件で、『領海侵犯即撃沈』などと、一時右翼ブログが大喜びしている。
この事件に対するマスコミの対応は、日中戦争中に、関東軍が取った、謀略と一脈通ずるところがある。
事件を検証してみよう。
6月10日尖閣諸島・魚釣島から南南東約9キロの日本領海内で警備に当たっていた巡視船「こしき」(966トン・乗組員32人)と台湾の遊漁船「聯合號(レンゴウゴウ)」(16人乗り)が衝突し遊漁船が沈没。
巡視船は領海内に侵入した船を追跡。ジグザグに航行して逃走する不審な遊漁船を追跡中に遊漁船が急に右旋回し、巡視船の左船首部分に衝突した。と発表。
12日乗員ジグザグ航行を否定
遊漁船・聯合號乗組員の項彦豪氏(32)は、11管が説明しているジグザグ航行について「していない」と強く否定した。
乗組員・楊坤風氏(53)は衝突した時の状況について「時速20キロ余りで自動操舵で航行中、海上保安庁の巡視船が遊漁船の船首右舷側にぶつかり、巡視船はそのあと後退した」と説明した。
(台北)
尖閣諸島・魚釣島近海での、日本の巡視船と台湾の遊漁船が接触した事故で、台湾の劉兆玄行政院長(首相)は13日の立法院(国会)答弁で、日本との領有権をめぐる争いでは、問題解決の最終手段として「開戦の可能性を排除しない」という強硬姿勢を示した。
欧鴻錬外交部長(外相)もこの日、日本側に拘留された遊漁船の船長が同日中に釈放されない場合、許世楷駐日代表(日本大使に相当)を台湾に召還すると言明。
船長は発言直後に釈放されて帰台したため、結果的に駐日代表の召還は見送られる。
6月13日遊漁船が沈没した事故で、海上保安本部の任意の調べに応じていた遊漁船船長が、空路で台湾に戻った。
「意図的にぶつかった?」
新聞やテレビなど台湾メディアは事故後、連日この問題を大きく報道した。
遊漁船に乗船していた二人の乗組員が台湾に戻った際のインタビューでは、「巡視船側がぶつかってきた」とした証言を報道。独自の真相究明を求める声が高まっている。
台湾側の報道からは「日本の漁業規制が強まっている」とする不満や警戒感もうかがえる。
2008年7月1日施行「領海等における外国船舶の航行に関する法律」
外国船が日本の領海内で、停留などの行為を伴って航行する場合は原則、事前通報義務を課す。
発見された場合領海外への退去を命じることも想定され、海保などの規制力が強化される。
今度の遊漁船衝突沈没事件は、法律が施行される20日前に、海上保安庁巡視船側が事前に前倒しして、過剰反応した可能性がある。
台湾船沈没、海保が口頭で謝罪 「巡視船にも過失あり」
6月15日尖閣諸島・魚釣島沖で巡視船と衝突した台湾の遊漁船が沈没した事故について、第11管区海上保安本部(那覇)の那須秀雄本部長は、
「巡視船が船名を確認しようと遊漁船に近づいた行為は正当だったが、接近の仕方に過失があった。結果として遊漁船を沈没させ、船長にけがをさせたことは遺憾だ」として、台湾側に謝罪した。
台湾巡視船等計10隻が抗議行動
16日午前5時50分、第11管区海上保安本部の巡視船が尖閣諸島・魚釣島の西南西約22キロで、台湾の抗議船「全家福6号」と巡視船3隻が日本領海内に入ったのを確認した。
別の台湾巡視船6隻も侵入し、11管本部が警告。計10隻は午前8時44分までに、いずれも領海外へ退去した。
抗議船に沿岸警備の巡視船が伴うのは極めて異例。台湾側が領有権を主張する尖閣諸島海域で、台湾遊漁船が日本の巡視船と衝突し沈没した事故に、強い抗議の姿勢を示したとみられる。
20日台湾に手紙で謝罪
日本の第11管区海上保安本部本部長から遊漁船の何鴻義船長へ「船を沈没、負傷させてしまいあなたに対して心からおわびする」。「書簡に込めた最大限の誠意をくみ取っていただければ幸いです」という謝罪の手紙を手渡した。
手紙は、巡視船を指揮していた第11管区海上保安本部の那須秀雄本部長から船長にあてらという文面となっている。
海上保安本部が巡視船にも過失はあったとして謝罪。求められれば賠償保証もするとしている。
今回の事故で台湾側は謝罪を要求し、日本側は那須本部長から船長個人への「おわび」という形で決着を図った模様だ。
また、事故調査の過程で巡視船に過失が認められたことから、この過失責任の範囲内で賠償にも応じる。
これに対し、台湾外交部(外務省)の欧鴻錬部長(外相)は 「日本側の善意を歓迎、肯定する」とし、今回の問題は落着したとの見方を示した
11管本部誤り認め巡視船「こしき」船長を送検
海上保安庁巡視船「こしき」と台湾船籍の遊漁船・聯合號(レンゴウゴウ)が接触、遊漁船が沈没した事故で、石垣海上保安部は14日、巡視船「こしき」の堤信行船長を業務上過失往来危険罪と業務上過失傷害罪、「聯合號」の何鴻義(フー・ホンイー)船長を業務上過失往来危険罪でそれぞれ、那覇地方検察庁石垣支部に書類送致した
事故当初、第11管区海上保安本部は「聯合號」がジグザグ航行していたと主張していたが、台湾側が強く否定、このため何船長らから事情聴取を続けたところ遊漁船が自動操舵(そうだ)していたことを確認、誤りを認めた。
石垣海上保安部によると今月10日午前3時20分ごろ、大型船の巡視船「こしき」と小型船の「聯合號」が接近して併走していた際、大型船が小型船の船体を引き寄せる『ひき波』などにより、衝突するおそれがあったにもかかわらず、「こしき」の堤船長は領海侵入船舶の船名確認などを行うため、十分な船間距離を確保せずに航行を続けた。
また何船長は、衝突する可能性があるにもかかわらず、自動操舵のまま回避行動をとらず、航行を続けた。
その結果、同時23分ごろ、尖閣諸島魚釣島南約7.25キロの海上で両船が衝突、同日午前4時38分ごろに「聯合號」が沈没した。
この事故で何船長が左眉付近と右ひざなどを負傷した。
台湾当局は「聯合號」船長の書類送検に強く抗議している。
しかし、今日の天木直人さんのブログでも言っておられましたが、日本の政治家の嘘つき癖は、公務員の中にも蔓延しているようですね。
外国人にまで嘘をついて済まそうなんて・・・・
世界中に日本人に対する、信用を失墜させるかもしれません。困った習性ですね。
追突した責任を逃れる為に相手の船がジグザグに進んでいたと、口からでまかせの言い逃れをして事が収まると思っていたのでしょうか。
しかし海上保安庁の巡視船ともあろうモノが、何ですぐばれる嘘をすくんでしょう。日本の恥です。
此れでは信用度が、嘘つき海上自衛隊のイージス間並ですよ。
しかし、マスコミ報道は最初の第一報は大きく扱うが、後は地元紙以外は殆んど報道していません。
だから今でも、悪いのはジグザグ走行で逃げる遊漁船を日本側が正しいと信じている人は多いようです。
sun.ap.teacup.com/souun/1758.html
こういうウソを平気で許してしまう国民だから、外国にも通用するのではないかと勘違いするのかもしれません。
軍艦は魚雷などを回避する為に、民間船など問題に成らないほど旋回性能が優れている。
イージス艦は漁船に対して全く回避行動をとらなかった。
普通の回避行動とは、大きく舵をきる事ですが、イージス間は直進しています。
今度の巡視船も、衝突後に全速後退をかけています。巡視船には、自分がぶつけたとの自覚が有ったようです。それにしても事故3日後の書類送検は異例中の異例。
イージス艦事故では4ヶ月以上たって、昨日書類送検したそうです。
典型的なのが十数年前に飢饉になってタイのインディカ米を緊急輸入した際の,タイ側の態度の変化.日本の世論があまりにインディカ米を侮辱したため,タイ王家は貧民への供出のためという面目で,日本へのインディカ米の輸出を制限することになり,慌てて天皇家が謝りに行くというお笑いごとがありましたよね(笑) おかげで中国料理店やエスニック料理店などではインディカ米の料理を出せるようになったのですけれども.それまでは台湾から沖縄経由で密輸していたこともあったそうです.< 知り合いの台湾人の話
東アジアの国々の中で,台湾はもっとも親日家揃い.でも,それは戦争中に同じ日本人扱いをされた老人たちのみ.古い国民党の人々です.だから台北では軍歌が平気で歌える.ところが今回の遊漁船事件で,日本に対する信頼感は全て消え去ってしまった.台湾人が日本の警察に殺された,こんなことは歴史になかったことです.当然,若い台湾人たちは反日へと向かうでしょう.韓国の漁船の事件と言い,日本の海上保安庁は余りにもキチガイじみた反応を示している.それは教育のなせるわざなのだろうか…….
私が心配しているのは,マレーシアやインドネシアの公海上・領海上まで海上保安庁が飛んでいって,海賊を殺しまくる,そしてそれを「正義」だと押す世論という悪夢である.この予感が当たらなければ良いのだが…….
その理由は『琉球』は清帝国の属国(属領)の扱いで沖縄県全体が台湾が領有する根拠になっているんですね。
一時期は、台湾と組んで大陸中国と対抗しようとしていたのに、今度の事件では手の平を返したように『撃沈』だの『威嚇射撃』なんかと叫んでいる日本の右翼のものを知らない御馬鹿ぶりには呆れ返るばかりです。