逝きし世の面影

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日本政府が決めた危険ライン年間被曝量1ミリシーベルト以上の地域

2013年10月25日 | 政治

『チェルノブイリ原発事故の避難基準は年間1ミリシーベルト』

福島第一原発事故発生の2011年3月11日以前に環境省が決めた、一般人の年間被曝線量の最大限界の数値は1msv以下である。
日本政府の被曝基準の根拠は、フクシマと同じレベル7のチェルノブイリ原発事故の発生で人権侵害や住民保護で数々の問題点があった旧ソ連でも、放射能汚染では5ミリシーベルト以上の地域では住民全員の強制疎開で、汚染レベルが5ミリ以下1ミリシーベルト以上では避難したい人には全面支援したことに由来している。
1msvの年間被曝線量は厳しい基準ではなくて、『例外なく、これだけは守る必要がある』最低限の目安(最大限界の数値)である。
記事上↑に掲げた黄色のエリアは、2013年5月末にテレビ東京が放送した年間被曝線量1msvを超えた危険地域であり、地図では東北から北関東にかけての日本列島が広く汚染している。
2011年末の野田佳彦政権の収束宣言は嘘八百で、今でも福島第一原発事故が少しも収束していない。
青森県以北の北日本、愛知県岐阜県富山県以西の西日本を除く、東京都を含む日本の人口で40%、面積では3分の1の地域が今でもメルトダウンした福島第一原発から放出される放射性汚染物質粒子の降下物によって日本が日々汚染している。(近頃マスコミで流行る汚染水ですが、多分もっと悪い情報の擬装工作の煙幕であろう)
被曝上限の1msvとは、健康人が浴びても影響がないと科学的に証明された数値(閾値)ではない。
1msv以上の被曝者には日本でも68年前のヒロシマ・ナガサキでは被爆者手帳が交付されて今でも健康診断や医療費が全額国庫負担で無料にしている。
ところが、ヒロシマと被曝量が同じでもフクシマでは全額個人負担とは無茶苦茶。
(ダブルスタンダードの極みであり、この事実は通産官僚出身で保守系の泉田新潟県知事も厳しく批判している。)
今の日本ですが1ミリシーベルトどころか20ミリシーベルトに下がった高濃度汚染地域に住民を呼び戻して被曝させる前代未聞、極悪非道な悪魔の所業が日本政府主導で行われているのですから恐ろしい。

『ブラジルの勝ち組と負け組』

68年前、日本は連合国軍に無条件降服する。
ところがブラジルの日本人移民の中では、日本敗北の事実を認めない『勝ち組』と、現実を認める『負け組』に分かれて争った、何とも不思議で悲惨な日本人同士の内紛(テロ)が行われるのです。
1945年に日本はポツダム宣言受諾で無条件降伏したが、日本の敗北後でも以前と同じに『神国不敗神話』を信じていた、日本の敗北を認めない狂信的な理解不能の困った人々はいたのです。
今の我々から見れば狂気としか思えないブラジルの『勝ち組』ですが、今の日本では68年前より悲惨である。
いま日本全体が福島第一原発事故の放射能汚染の現実をあくまで認めない『勝ち組』と、目の前の放射能被害の現実を認める少数派の『負け組』に分かれて醜く争っているが、悲劇と言うよりも最早究極の喜劇ですね。
圧倒的な多数派の『勝ち組』が幾ら全員で口を揃えて現実を無視しても、福島第一原発事故の目の前の悲惨な事実は少しも変わらない。
ガリレオ・ガリレイではないが『それでも小児甲状腺がんが大発症している』。
全員で否定しても、真実は隠せないのである。

『付け火して煙よろこぶ田舎もの』

NHKの朝ドラ『あまちゃん』が終了してロスあま現象が起きているとマスコミが報道しているのですが・・・
私としては俗悪な勘違い番組が『やっと終わってくれた』と心底ほっとして喜んでいるので、ロスあま現象など到底信じられない話ですが、何と共産党機関紙の赤旗でも好意的に取り上げている。
都会で落ちこぼれた若い女性が一度は捨てた故郷に帰り海女になって人生を見つめなおすとの、あの脳短気なお気楽番組の、いったい何が良かったのでしょうか。さっぱり分からない。
大嘘にも程がある偽善か、『放射能は安全・安心、心配ない』の極悪プロパガンダである。
NHK朝ドラの舞台である岩手県の一部地域にも年間被曝線量1msv超えの危険地帯が広がっている。
見て腹が立つことはあっても、その逆の感動はゼロ。
そもそも都会より田舎が良いなら今のように過疎になりません。
田舎が住み辛いので若者が全員住み慣れた故郷を捨てて都会行くから、日本中で過疎が進行しているのです。
ところが都会人の半分は田舎暮らしに憧れていて『何時かは自分も都会を出て自然が豊かで人情が篤い田舎に住みたい』と思っているのです。
無いものねだりですね。
民放で『人生の楽園』なる番組があり中高年の都会人が一念発起して、突然田舎暮らしを始める話を美談仕立てで放送する。
もう、話が無茶苦茶。
離島とか山奥で中高年のサラリーマンが農業やレストランで経営が成り立つなど妄想かゆめ物語。
私の連れ合いは農家出身なのですが田舎暮らしが嫌で都会に出てきたので、実家の近くに家を買って将来は田舎に帰る話をしたらテレビ番組とは大違いで、一言『あなた、自分ひとりで住みなさい』といわれました。私の方の実家では無いのですよ。
経験者なので、都会人が憧れる田舎暮らしの濃密過ぎる人間関係(絆社会)の鬱陶しさを身に染みて知っているのです。

『日本人全員を「勘違い」に誘導する小泉純一郎』

現在の病的な右傾化現象も、日本経済の根本的凋落も、10年前の小泉純一郎首相の責任は大きく『日本を破壊して張本人である』と言っても過言ではない。
マスコミが大きく取上げる小泉純一朗の反原発ですが見慣れた何時もの小泉マジック(ペテン)です。
詐欺的な手品の類で腹立たしい限りである。
100万キロワット級原発が1日稼動するだけで広島型原爆で数発分(年間では千発分)の死の灰が貯まり続けるが、我が日本国は半世紀も原子力発電を続けているので、原子炉建屋内の使用済み燃料プールは満杯状態。
2年半前の福島第一原発のメルトダウンが起きていなくても、日本中が核のゴミで溢れて将来の破綻は目に見えている。
現実問題として原発は稼動したくても出来無くなるのです。
この事実は原子力ムラの全員が熟知しているのですが、日本国の原発の基本構造が破滅している事実は、誰も口に出すのが不都合なので黙っているだけ。
今回小泉純一郎が喋ったのは、大人が全員知っている『王さまが素っ裸』を、頑是無い子供が口に出したアンデルセン童話程度のレベルですよ。
そもそもが馬鹿馬鹿しい神話の類。ペテンである。
日本経済の土台を破壊した国賊的な詐欺師の小泉ですが、今回は日本の10万年先を心配してみせる。
ところが今の日本国の最大最高の大問題である、目の前の福島第一原発の放射能汚染に対しては、一言も口に出さない徹底振り。
放射能だけは同じだが今現在と10万年先と、まったく別々の二つのものを、素早く摩り替える小泉マジックである。
基本的に悪党のペテンか、詐欺師の手品の類である。
時事通信によると、『脱原発、小泉氏との連携期待』と題して、共産党の志位委員長が、『理が通っている。私たちとも接点はある。原発ゼロの一点でどんな立場の人とも大いに協力を図っていく』と述べ、脱原発に絞っての連携に期待を示したらしいが支離滅裂。この愚か者が。
すべて何事にも順番がある。
物事では、優先順位が何よりも大事なのです。
突然原発の危険性を言い出した小泉純一朗と反原発のワンイシューで組めるなら、その前に以前から福島第一原発事故の危険性を指摘している小沢一郎とも組める筈である。
10月23日社民党党首の吉田忠智は、脱原発に変化した小泉純一郎元首相に対して、『方向性や考え方は一緒だ。脱原発に向けて、どう取り組んでいくかを話し合いたい』と共闘関係を構築して党の存在感アップにつなげる狙いで会談を申し込む。
現在は小泉純一郎からの回答待ちというが、『貧すれば鈍す』の例えどうりで消滅寸前の吉田民社党の存在感は、志位共産党の真似(二番煎じ)では益々薄れてゼロ以下である。愚か者以下の白痴のアホだら。

『大手マスコミの悪どい手品(ペテン)』

『小泉元首相にはさらにプレーして欲しい』とマスコミは好意的に報道している。
山本太郎とか小沢一郎、みのもんたは目の前の差し迫った福島第一原発の放射能を問題としているのでバッシングに合うか、マスコミに完全無視されるのです。(最高度のタブーに抵触するから叩かれる)
遥か10万年先を心配する小泉の反原発とは似ているようで、まったく本質部分が別物。少しも似ていないのです。小泉は安全パイだから絶対に叩かれない。
今の人間が誰も生きていない10万年先を心配する小泉発言は政府自民党にとっては少しも危険でない。
小泉の反原発は絶対安全なので大喜びで日本のマスコミのワイドショウが大騒ぎ。日本ばかりかニューヨーク・タイムズの社説でも取上げる。
ところが、山本太郎や小沢一郎、みのもんたは今現在の福島第一原発の一刻も猶予が許されない放射能汚染を問題としている。
大手マスメディアは福島第一原発事故の放射能汚染は危なすぎるので一切無視なのです。
本来なら全員避難させる必要がある放射能高濃度汚染地帯に、今でも数百万人もの日本人が取り残されているのに全員で『知らぬ存ぜぬ』と見て見ぬふりをしている無責任。
無条件降伏の完全な負け戦なのに、未だに『日本へ負けていない』『日本は勝っている』と主張する狂信的な『勝ち組』が政府やマスメディアを牛耳って出鱈目を言い続けているのであるが、到底正気とは思えない。
いくら全員で、徹底的に不都合を隠しても今後の小児甲状腺がんの爆発的発症は止められない。
隠して隠せるなら意味があるが、次から次ぎへと『日本』はどんどん悪くなる。
10万年先ではなくて数ヶ月先か数年先か程度の、ほんの少し早いか遅いかの違いなのです。
ごく近い将来に『悲惨な日本の敗北』の真実は全てが必ず明らかになる。
いまの日本が挙国一致の大政翼賛会体制で、必死になって行っている擬装工作は、根本的にブラジルの勝ち組のテロルと同じで、まったく意味が無いのである。

『避難基準の年20ミリシーベルトとは緊急時、短時間限定』

毎日新聞コラム『3・11後のサイエンス』の10月24日付け記事『被ばくのブラックボックス』で、青野由利専門編集委員は、
『政府は、避難の基準も、避難解除の基準も、年20ミリシーベルトとしている。内閣府の原子力被災者生活支援チームによれば、この20ミリシーベルトは、いずれも空間線量から推定される被ばく線量に基づくもの。一方、長期的な被ばく線量の目標である年1ミリシーベルトは、個人線量を念頭においている。同じ単位で表されているのに、概念が違う。』
と、なにやら意味が不明の禅問答。
3・11以前の政府の法令では年1ミリシーベルト以内と決まっている。
ところが福島第一原発事故後は20倍に跳ね上がって『20ミリシーベルトである』と日本政府が言い張っている。
この根拠は国際放射線防護委員会(ICRP)の『緊急時の参考レベル』である年20ミリシーベルト。
今回、避難指示を解除する基準が20ミリシーベルトなのは何故か。
これは、『ICRPの勧告に基づいて20ミリシーベルトで避難を指示した。→だから同じ20ミリシーベルトに汚染レベルに下がれば避難を解除できる』というもの。
丸っきり悪質詐欺師の不愉快な手品である。
注意力の低い善良な人が、うっかり聞いていると辻褄が合っている風に思えるペテン、嘘八百である。
目の前で、別々の二つのものを素早く摩り替えているのである。
そもそも原発推進機関であるICRPの年20ミリシーベルトとは、一般市民が一生住み続けることが出来る『安全な数値』では決して無い。
住民が求める『安全・安心、心配ない』とは対極の、『緊急避難時の参考レベル』である。
原発の過酷事故の発生事の、日本国の憲法とか法令が一時停止されたICRPの非常事態宣言か戒厳令下の数値なのです。

『政府の最低限の任務とは、平時に法令を守ること』

そもそも日本政府の主張が正しいなら、2011年12月16日の野田佳彦首相の原発事故収束宣言以降は、短時間の緊急時限定であるICRPの年20ミリシーベルト(非常事態宣言)も同時に終わっている。
福島第一原発事故発生の2011年3月11日以前に環境省が決めた、一般人の年間被曝線量の最大限界の数値は1msv以下であり、これには何処にも例外規定が無い。
1ミリシーベルト以上の放射能汚染地域では、例外なく住民を全員避難させる義務が日本政府にはあるのです。
基本的人権よりも治安が最優先される戒厳令下の非常時と、憲法や法令順守が建前の平時とが、政府によって意識的に混同されているのである。
政府マスコミが一体となった姑息なペテン。
青野由利専門編集委員は、『帰還後、10年、20年と住み続けた時にどれぐらい被ばくすることになるのか。委員からは「一目で分かるようにしてほしい」との要望が出されたが、まだ示されていない。』と言葉を濁して誤魔化そうとするが、腹立たしい。
根性無しの偽善者のアリバイ工作である。
政府自らが率先して非人道的な法律破り(悪魔の飽食、人体実験?)を行っている日本政府の手品に対して、臆病な意気地なしの毎日新聞は最初から腰が引けているので判り難いが、一応は政府の手品を告発しているのである。

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4 コメント

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Unknown (和久希世)
2013-10-23 10:56:13
TBさせていただいた記事の表題に間違った記載をしていました。

秘密保全法と書くべき所を、
国家保全法と書いていました。

記事は訂正したのですが、TBしてしまった物は取り返しが付きません。
お許し下さい。
返信する
お墨付き (のすひろ)
2013-10-24 15:15:42
IAEA レンティッホ団長は石原伸晃環境相に「年1ミリシーベルトに拘ることは無い」と中間報告書を提出したと各社報道していたようですが、
当然政府は汚染地域に住民を戻すお墨付きが欲しくIAEAの報告書を合う様に提出して貰っただけの話でしょう

これで心置きなく人体実験が出来ると政府は考えていると思うと、北朝鮮どころではないそれは恐ろしい国だと感じます。
返信する
国家保全法の方が正しいのでは (宗純)
2013-10-25 11:19:21
和久希世さん、モッタイナイことをされましたね。

書きなおした秘密保全法よりも、元の国家保全法の方が20000倍は中身と名称がぴったりですよ。
皆さん何か大きく誤解していますが今の秘密保全法で一番悪いのは、言論の自由が抑圧されることではなくて、機密情報が『不都合な情報』として永久に抹殺されて、無くなって仕舞うことですよ。
そして機密情報の保護法は世界中にあるし、世の中に秘密の無い社会は無いのですね。
米軍やCIAの機密を暴露したマニングやスノーデンですが最悪なら死刑か懲役300年になる危険性があるのですが、何とスノーデン自体は機密保護法に賛成している。賛成の理由は『機密が解除されて公開』されるから。
日本の機密保護法ではなくて、国家保護法ですよ。機密が守られないのです。
機密情報ですが、これは言葉を変えると『日本国にとっての貴重な歴史資料』であり、かけがえの無い日本人の財産でもあるのです。
ところが、日本国は68年前の敗戦時に政府や軍は責任追及を恐れて三日三晩関係資料を焼き尽くしたのですよ。
第二次世界大戦の日本人死者数は320万人だと厚生省が発表しているが、あくまで正確な資料が残されて無いので推計値です。
10年程前に情報開示法が出来たのですが、防衛省の機密指定されたもので開示されたものがゼロで、3万点が焼却されて仕舞い残っていない。情報が貴重である(絶対に残さなければならない)との発想がそもそも日本には無いのです。
ですから、
秘密保全法と書くべき所を、
国家保全法と書いていました。
は間違いで、あれは機密情報を守るものでは無く、国家(暴力装置)も守るものです。
返信する
今の日本は戒厳令下の非常時である (宗純)
2013-10-25 11:47:45
のすひろさん、コメント有難うございます。

今の政府自民党から共産党までの摩訶不思議な挙国一致の恐怖の体制翼賛会ですが、この不思議を如何解釈するべきか、頭を捻っているのです。
到底合理的であるとか常識とか、正常な判断では答えが出ない。
一見すると辻褄が合っているようで、まったく合っていないのですよ。
今、産経読売から赤旗まで全てのマスメディアが挙国一致。大本営発表を飽きることなく繰り返しているのです。
福島第一原発事故の放射能汚染は2年半前に終わっているなら、今のように全員が一丸になって隠せば、忘却の力は凄まじく、時間と共に人々が忘れてくれるので成功する。
全ては時間が解決してくれるのですね。
『先送り』と言う日本人の最終兵器で大概のことは上手くいくのです。
ところが、68年前には何時もの日本の先送り手法が大失敗を招く。
時間の経過は解決するどころか、傷口を幾何級数的に倍化して悲惨極まることになったのですが、今回の福島第一原発事故でもまったく同じで、先送りした分だけ痛みが増すのです。
ところが、何故か全員が先送りを止める気配が見えない。
丸っきり68年前の敗戦直前の日本の症状と同じ病気ですね。
それなら今の日本は敗戦直前であり事実上の戒厳令下の真っ只中なのです。
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