今日は数学のお話を体操座りで聞いてもらおか。
腰が痛くなるまで聞いてもらおか。
いや、痛いわ~って腰を叩くふりして女子のブルマ見ようとするその精神があかん言うてるねん。
ええからはよ始めろって話やなこれ
まず因数定理ってあるやん。
多項式f(x)に対してf(x)=0となるaがあれば(x-a)を因数に持つわけや。
ある二次多項式ax^2+bx+cがあって
ax^2+bx+c=0
の解がαとβならば
ax^2+bx+c=a(x-α)(x-β)
って因数分解できたって話やな。
ところで三角関数のsin(x)って関数があるけど、これはx=0,π,-π,2π,-2π,…,つまりnを整数としてx=nπで0、
sin(nπ)=0
やったわけや。
と言うことは、さっきの因数定理を無理矢理使えばsin(x)はある定数Aを用いて
sin(x)=Ax(x-π)(x+π)(x-2π)(x+2π)…
=Ax(x^2-π^2)(x^2-(2π)^2)(x^2-(3π)^2)…
と(x-nπ)(n=0,1,-1,2,-2,…)の無限個の積で表されるんちゃうかって妄想が広がるやろ。
そしたらAはどんな値か?って考えると、
lim(x→0)sinx/x=1
と言う式があったからsin(x)の1次の係数は1と言うことになるから、因数分解を工夫して(x-nπ)ではなく-1/nπ倍して(1-x/nπ)の因数を持つ思って書き換えると(1-x/nπ)(1+x/nπ)=(1-(x/nπ)^2)に注意しておいて
sin(x)=x(1-(x/π)^2)(1-(x/2π)^2)(1-(x/3π)^2)…
こうすれば、xの係数は1になるわけや。
それでこれにx=π/2を代入してみると
1=π/2(1-(1/2)^2)(1-(1/4)^2)(1-(1/6)^2)…
⇔
π=2/{(1-(1/2)^2)(1-(1/4)^2)(1-(1/6)^2)…}
=2・(2・2・4・4・6・6・8・8…/1・3・3・5・5・7・7・9…)
って、こんなsin(x)に因数定理使う考察でπの値が出てしまうわけや。
こういう紙と鉛筆だけで考えてπが求まるって言うのが、ほんま数学って言うのは凄いなって思うわ。
sin(x)に因数定理を使うだけで円周率が出るねん。
これはほんま凄いと思った。
まあ
sin(x)=x(1-(x/π)^2)(1-(x/2π)^2)(1-(x/3π)^2)…
とかは三角関数の無限乗積展開とか言って、これが収束するかとか数学的にはもっと厳密な話が必要やねんけど、まあ今日は直感的なおはなしってことで許してくれ。
ついでにsin(x)のテイラー展開
sin(x)=x-x^3/3!+x^5/5!-x^7/7!+…
を考えると、まあ大学では循環論法にならないようにこれをsin(x)の定義とかしてたりするねんけど、
この式ではx^3の係数は-1/3!=-1/6なわけや。
それでさっきの
sin(x)=x(1-(x/π)^2)(1-(x/2π)^2)(1-(x/3π)^2)…
ではx^3の係数は
-1/π^2-1/(2π)^2-1/(3π)^2-…=-(1/π^2)Σ(n=1~∞)1/n^2
なわけやから、これらが等しいはずやから
-(1/π^2)Σ(n=1~∞)1/n^2=-1/6
⇔
Σ(n=1~∞)1/n^2=π^2/6
とこんな値まで求まってまうねん。
高校ではΣ(n=1~∞)1/n^2は無限にはならないくらいのことしかわからんかったにな。
1/n^2<1/n(n-1)=1/(n-1)-1/n
から
lim(n→∞)Σ(k=1~n)1/k^2<lim(n→∞){1+Σ(k=2~n)(1/(k-1)-1/k)}
=lim(n→∞)(1+1-1/n)=2
2未満やな。
この最後のだけは高校でも覚えていて欲しいねんけど。
ほんま数学は凄いってよく思うな。
これは結構みんな感動すると思うねんけど、数学専攻した人しか味わえないのはもったいない話やな。
これは複素関数論や、複素解析と呼ばれる分野でちゃんとした詳しい専門の勉強がしたい人はアールフォルスの複素解析って本がええと思うけど、大学でやるような数学は見てみるとぶほー!って血吐いて倒れる可能性があるから、ちゃんと数学の勉強法を意識して読み進めるようにしたってくれ。
高校数学の公式や問題の解説
数理物理
数学、物理
- 関連記事
-
テーマ:日記 - ジャンル:日記
|