本106  雑誌「野菜だより」

有機・無農薬での野菜づくりを応援する家庭菜園誌雑誌
「野菜だより」
学研
野菜だより2011年9月号

 学研と言えば中学、高校時代に学習雑誌でお世話になった出版社です。
それが、今では農業の学習参考書を出しているんですね。
時代の変化を感じます。

イチゴ
 実がなったときに土に触れると傷むので、マルチは必需品だ。
 丈夫な苗の見分け方は、
「苗の大小や子株孫株の違いはあまり関係ない。白い根がびっしりと生えているのがいい苗。茶色の苗は活着が悪い。あまりでかいのも活着が悪い」と教えてくれた。
 植えてから春までは手入れの必要はない。真冬になると葉が枯れてくるが、「春になって新しい葉が出てくる」ので、3枚くらい残っていれば問題ないそうだ。 4月になると実が赤くなってくるので鳥に食べられないように防鳥ネットをかけてやる。この時期にもう一つ大切な作業がある。実に養分を集中するため、伸びてくるランナーを早めに摘んでやることだ。収穫が終わるまで続ける。

西村和雄(京都大学農学博士)
「健康な野菜は、雑草に近い色をしています。淡い緑色で、雑草よりもほんの少しだけ緑っぽいかなと感じる色です。こういう野菜は本当に味がいい。腹八分目で育つ健康そのものの野菜ですね。肥料をドカドカ与えた野菜は、黒みがかった濃い緑色で、姿こそ大きいけど、食べてもおいしくない。病気や害虫が出やすい野菜です。」
「野菜を丈夫に育てるには、根をどれだけ張らせてやれるかが大事なポイントです。元肥も追肥も、薄く広くまくのがポイント。野菜に『ここまでおいで』という気持ちで肥料を与えるといいと思います。追肥は毎日のご飯です。野菜の顔色や姿を見て『これは腹ぺこなんじゃないかな』とか『食べ過ぎだな』と判断して、量やタイミングを加減するといいですね」

トマト
 トマトの摘んだわき芽を捨てずに、挿し木にすると、容易に根づいて成長し、やがてトマトを収穫できる。わき芽は、斜めに寝かして挿すと根づきやすいので、試してみては。小さなわき芽なら、畑の隅かコンテナに挿して、少し大きく育ててから畝に定植しよう。大きくなってしまったわき芽なら、摘んだものを畝に直接挿してもいい。

ナス
落ち葉とワラの有機物マルチでナスは元気!
 ナスの畝と通路に、ワラと落ち葉を敷き詰めてあるのは、竹内裕子さんの菜園。ワラを敷いた上に、風で飛ばないように落ち葉を被せてある。厚さは敷いた時点で、約10㎝。細井繁子さんの場合は、落ち葉を2㎝ほど敷いた上にワラを2~3㎝被せて雑草を抑える。

ナスのせん定更新時には、根切りをしてから追肥する
 「8月初旬に更新剪定します。ナスの枝を刈り込んだら追肥をしますが、ナスの株元から30㎝くらい離れた場所に2カ所、スコップをグッと縦に押し込んで隙間をつくり、そこに肥料を入れて埋めるという方法です。根が切れますが、新しい根が再生して、ナスは勢いよく枝を伸ばし、立派な秋なすを次々と実らせます。肥料はボカシ肥料を一カ所に約40gずつ入れています」
 田中さんによると、根切りして追肥する方法はオクラにも向いているそうだ。お盆を過ぎた頃に追肥すると、10月までおいしいオクラの収穫が続くとのことだ。

サツマイモ
デパートで買ったサツマイモから苗づくり
 「安納イモは蜜のように甘くて、柔らかいと評判のイモです。4月にデパートで売っていた安納イモを買い、マルチを被せて温めておいた畝に植えて苗を育てたのです。少々肥料を与えると、ツルがよく伸びてたくさんの苗をとることができました。私は、イモを祖まま植えましたが、イモを切ってしばらく水耕栽培にして芽を出させてから土に植えると簡単です」

ニンジン
日よけをたててニンジンをスムーズに発芽させる
 昨年は、梅雨が明けてニンジンの種をまいたものの、水やりをしても強烈な日射しで土が乾いてしまい、ニンジンの発芽がうまくいかなかった。そこで福田俊さんは、余っていたブルーベリー用の暴風ネットを2枚重ねにして、畝のわきに簡単な日よけを立てた。そのおかげでニンジンの発芽が揃い、おいしいニンジンを収穫することができた。日よけは発芽後しばらくして撤収した。
 夏にタネまきするニンジンは、発芽するまでの間、日よけの工夫をするとよい。寒冷紗のトンネルで日射しをやわらげるのもおすすめ。そのまま育てれば虫よけにもなる。

こまめにタネまきして早どり野菜を楽しむ
 「贅沢な食べ方ですが、葉もの野菜、根菜類、ジャガイモ(メークイン)などは、早どりしてベビー野菜として食べた方がクセもなく、美味しく感じます」と、本郷三佳さん。

カラスよけ
 スイカの畝の周囲には高さ40センチに糸をピンと張る巡らせると、地上に降りたカラスが畝の中に侵入できません。高さ40センチの横糸はカラスの侵入防止に有効なので、スイカの畝以外(トマトやキュウリ)にも利用しています。
 ちなみに地上に降りたハトの場合は地上8センチの横糸が有効。豆類をまいたときはこれでハトよけにしています。

ヘアリーベッチを育てて土を肥やす
 ヘアリーベッチは株元の部分で切って、枝葉はそのままマルチとして利用できる。分厚く覆ったヘアリーベッチのおかげで、雑草が生えてこないものいいところだ。 

平成23年10月

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Author:blogst66
 教職在職中に木村秋則氏の「奇跡のリンゴ」を読んで感銘を受け、無農薬農法に関心を持ち、200冊以上の農業書を読み漁りました。本を読んで農業の知識が深まるにつれ、自分でも農業をやってみたくなり、一年早く教職を退き就農しました。(2013年)
 農業は8年間続けることができましたが、持病の腰痛の悪化により、農業活動を継続することが難しくなり、一線から退きました。(2021年)
 一昨年から趣味として「個別株投資」を始め、ブログの中身も投資に関することが増えてきました。投資はまだわからないことが多く、初心者が陥りやすい失敗例などを発信しながら経験を積み上げていこうと思っています。(2022年)
 2年半続けた個別株投資に限界が見えてきました。しばらく個別株投資に距離を置きます。(2023年6月)
 植物の写真集「みちばたの花」をはじめました。過去に散歩の途中で撮った植物の写真の中から、毎日ひとつずつ紹介します。(2023年6月)

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