2020/03/15
杉山経昌「農!黄金のスモールビジネス」
築地書館 (2006年発行)
杉山経昌
1938年東京生。5歳の時千葉県に疎開。千葉大学文理学部化学科卒。
通信機器メーカー、半導体メーカーを経験したのち、宮崎県綾町で農業を始める。
果樹100a、畑作30aの専業農家
①まずは価値観の転換からはじまる1 農業は〝おいしい業界〟です
真の自由を手に入れる創造的ビジネス
サラリーマンはいくら基礎控除があっても給与生活者は職業を維持するための経費の多くを税引き後の所得から支払わなければならない。
その点、農業は自営業だから自分で青色申告して必要な経費を処理できる。家の償却費の一部、新聞代の一部、車や普段着る衣類や靴までが、当然、経費になる。奥さんにも経費から給与を支払える。その結果、申告所得がゼロでも生活が成り立つ。
夫婦二人の生活費を車三台もって200万円とすると、半分は実質的に経費に算入でき、加えて青色申告特別控除の65万円、奥さまの事業専従者給与96万円でおつりがくる。
給与生活者の経験が100%役に立つ職業
これからの農業は自分でお客様と交流して「販売」も「経営管理」も最小限度の配慮をする農家が生き残る時代になった。
21世紀の生き方のモデルは、たくさん稼いで大きな家に住んでたくさん食べて、贅沢をして、あくせくするのではなく、その逆、時間をたっぷり持って自然の中で心豊かな生活を目指すのが理想の生き方になる。経営を欲張って大きくすると楽しくなくなる。
稼がなければならないのは、車の車検や保険、国民健康保険料、介護保険料、ガソリン代などわずかなものでよい。自分の小さい農場でこだわってつくったものを道の駅や直売ルートでこだわり価格で販売する。自然にお客様のネットワークが友人の輪も広げてくれる。自分のこだわりが毎日の食卓に並ぶ、最高のゼイタクだ。
これほどクリエイティブで、楽しい仕事はない!
家の中の鉢に刺した水分計の写真。妻にあなたは道具に頼りすぎだと非難されている。しかし、何事も「勘」に頼っていてはムダが多い。「計測」を常に心がけることで、農業の時代遅れは克服できる。
「種をまく」という農業の基本的な行為にも、じつは気の遠くなるようなたくさんのパラメーター(畑の状態、耕起の程度、深さ、時期、品種、まき方・・・)がある。こうしたことが、勘と経験によって行われているのが農の世界である。高収益のスモールビジネスとしての農業を目指すには、勘と経験に頼った普通の経営をしていてはダメだ。これまでの常識を否定して、新しいやり方を追求する。そんなクリエイティブなビジネスが好きな人なら、農業は最適だ!うるさい上司もここにはいない。
農業経営で楽しいことは、これはこういうふうにしたら解決できるはずだ、という直感がひらめくときだ。
工夫の余地が山のように残されている業界
いままで、当たり前だと思っていたことをすべて疑う。つまり、間違いだ、何かおかしいと考えるのだ。こういうことを100個チャレンジすると、90は失敗。やっぱり当たり前のこと常識のほうが正しかった。しかし、10個は成功する。わたしのやり方が正しかった。この10個を大切にして、積み上げていく。これが成功につながるのだ。
2 経営規模最小で生きる小さな経営に宝あり!
小規模経営=高効率経営を実現しよう
農家だったら、年間150万円あればラクラク生活できる。サラリーマンの生活費の50%以上、おそらく70%は農家では経費になる。したがって、極論すれば申告所得ゼロでも節税をしっかりすれば、経費と青色申告特別控除の範囲内で生活は成り立つ。
儲けたかったら仕事を半分やめよう 週休四日の本当の意味
小さくするためのポイント①経費を下げる
小さくするためのポイント②販売の効率を上げる
私の場合、直売や「道の駅」での販売依存が高い。そこでは、農産物を「外観」ではなく「心」で売ることができる。見た目が多少悪い作物でも真心こめて、すべて売りつくす。見た目と味は関係ないからだ。
生活費ゼロを創造してみよ
たとえば、田舎では車が必需品だが、家から20キロ圏内では軽トラックが一番オススメ。燃費がよい。山でも川でも四輪駆動で走り回れる。税金は年間4000円ぽっきり。500キロくらい積める。警察にも捕まらない警察も地元でお仕事をしている人は大目に見てくれる。
つまり、生活費はかけようと思えばいくらでもかけられる。逆に、質素で健康な生活を心がければ、お金がなくても幸せな生活は送れるのだ。
大きくすると必ず失敗!
現在、農水省は大規模経営の政策を進めようとしている。が、私はそれは間違いだと信じている。
今のサラリーマンは、競争社会で心と体をすり減らして、ほとんど精神病寸前で生きている。しかし、百章仲間にはそんな人はいない。
自分で小さいながらも農場を持って耕し、まわりの住民と交換したり販売したり自分で調理したりして美味しくいただくのがこれからの豊かさの基準になることは間違いない。
いかに少ない時間で収入をあげるか?
贅沢な土地利用で、いかに労働時間を短縮するか?
機械の回転用に畑とハウスの間に遊び地を設けている。土地の拘束率は30%以下!。
地価貯蔵庫は安く簡単にできる。維持費もゼロ。穀類の在庫管理の基本はFIFO(最初に入れたものを最初に出す)だ。最初に入れた米が一番下になるような無駄を、平置きできるスペースを確保して省く。
4 自分の取り分はこうして増やす
労働収益性で見ると、お米はビリだった。確かに、お米の労働生産性は低くない。時間当たり2000円の売り上げがある。だが、経費を引くと、百姓の手元には160円しか残らない。どこかで誰かにピンはねされている。自分の取り分が少ないのだ。
誰がピンはねしているのか?
おそらく機械屋だろう。
百姓が稼いだお金は、ほとんど機械屋さんにいってしまうのだ。
まず、自分の生きていける農業をしなきゃいけない。自分が高収入をあげて、文化的な生活をしていくためには、利益率の高い作物をつくらなくてはならない。
スギヤマ式経営戦略では、夫婦二人で年間労働時間は3000時間(平均すると週休四日になる)で、それ以上はあくせく働きたくはない。
労働生産性の高い、労働収益性の高い作物というのは、リスクが大きいか、高い技術をを要求される。高い技術というのは、物作りの技術だけでなく、経営技術、販売技術も含まれる。そういう技術を活かさない限り高収益性は望めない。
100円ショップのオーナーになるな
たとえばベルト。100円ショップでも買える品物だが、別の店では2000円で売っている。同じ品物をつくるなら、2000円で売りなさい。「農協への共販」というのは、100円ショップの品物をみんなでつくろうという論理だ。
自分のつくったものの値段は、自分でつけろ!
安売りしてはいけない! いまの価格の五割り増しで売ってみよう。どうやったら高く売れるか?考えてみることが大切だ。
800円で売っていたものがすぐに1500円で売れるわけはない。しかし、1500円で売る努力と工夫を五年でも続けていれば、やがて1500円で売れるようになっていくのだ。
農産物を心で売る方法① どんな情報でも喜ばれる
お客様はほとんどの人がそんな付加情報を求めている。自分の作った作物への思い入れ、栽培に関するこだわり、生産者の愛情の発露としての調理法や食べ方、保存法、そのほか何でもいい。作物を育てているときの圃場の様子でも管理の難しさでも、天候と品質のことでも何でも伝えたいという気持ちがあれば、お客様は喜んで聞いて下さる。
もちろんお金のためだけで栽培していたら伝えられない。「心」がこもっていなければ、作物に「愛情」を持っていなければならないのが大前提だ。愛情ほど能弁なものはない。自分のつくるものを熱く語れ!
農産物を心で売る方法② プラスの循環を目指す姿勢
生産量を減らし、労働時間を削減して、地球環境に寄与しながら丁寧に高品質のものを栽培し、生産者の生活の質も高めるという、プラスの循環サイクルに移行しなければならない。さもなくばお客様はすぐに下心を見透かして次のリピートはない。
② スギヤマ式 スモールビジネスのコツ経営術を身につける唯一の方法・・・・それは失敗すること
何度も失敗して、向こう傷を負って経営者は成長する。小さい経営なら再生しやすい。
私はいろんことをやって失敗してきた。人のマネはしない(差別化経営)がポリシーだから、普通の人がやらないことをやって、10のうち9は失敗している。しかし、その一つの成功でも、その成功をだんだん溜めていくことで、普通とはかなり違う経営体になってくるのだ。やりたいことはすべてやってみて、試してみて失敗する。うまく成功すれば、それを溜めていく。
スモールビジネスに必要な経営戦略
戦略① 売り上げ目標は小さく
↓
戦術:利益率の目標を高く
「時給」をきめてしまう
時間収益性の目標
年間労働時間の目標
作物ごとの生産性を吟味する
複数の製品の柱でリスクを分散
戦略② すべてを数で把握
↓
戦術:パソコンを活用
すべての情報はPC上に
労働時間の管理(何にどれだけかかったか)
経営情報データベースを構築
戦略③ 長短期事業計画を持つ
↓
戦術:目標を決めてから動く!
「夢」をもって経営する
研修費、研究費は惜しまない
新しい計画はシュミレーションする
5年後までの計画を毎年更新する
戦略④ 個人経営
↓
戦術:「自家労働」で成り立つ経営を
時間が余ってもアルバイトしない
アルバイトは原則雇わない
雇用で規模拡大しない
戦略⑤ お客様の笑顔を財産に
↓
戦術:お客様を大切にする
お客様と話をたくさんする
顧客管理システムを作る
必要に応じ「対応マニュアル」をつくる
お客様との一体化~私生活でも交流を
1 スモールビジネスの極意 「ムリ」「ムラ」「ムダ」をはぶく
農機からヘッドライトをはずせ
ムリをするのが美徳だった時代は終わろうとしている。私のトラクターにもライトはついている。しかし、過去17年間それを点灯したことはない。
従来の経営者がおちいりやすい間違い①
「できるだけがんばる」の発想
スギヤマ式経営では、まず可能な限り小さく作っていく。それを丁寧に栽培し、丁寧に販売して単価を高くして売る、規格外品の割合も低くする。
従来の経営者がおちいりやすい間違い②
補助金に頼るとアウト
そうして補助金が投入された結果、最後まで使われずに捨てられてきた資材や施設を私はさんざん見てきた。結局、身銭を切って、自分に合った使用のものを購入した方がムダもないし、捨ててしまうようなこともない。
なぜ、農作業にはムダが多いのか?
作物の栽培管理には、結果に影響する項目があまりにも多すぎる。しかも、その影響は見えづらい。
このことを私は「農の冗長性」とよんでいる。
日照、雨、気温、地温、肥料成分のバランスと濃度、土の中の微生物相、害虫や病気の襲来などなど・・・・無限の要因がある。それらが織りなす、オーケストラの演奏のように絡み合った結果が、作物の収穫として現れる。それらの要因は目に見えないまま大きく動いて、結果を生んでいる。だから、お百姓さんは、何かを与えすぎても、手を抜きすぎても、手間暇かけすぎても、結果からその影響を判断しづらいのだ。
これが「ムリ」「ムラ」「ムダ」を生み出す根本原因なのである。
「ムダ」な作業をし、「ムダ」な資材を投入しても、別の要因でたまたま結果が良ければ、丁寧すぎる作業や、高い資材の結果だと思い込む(思い込みたい)。
逆に手を抜きすぎて「ムラ」な管理をしても、少ない肥料であっても、たまたま結果が良ければ、「この程度でも大丈夫」だと思い込める。
労働時間の管理だけでもライバルとの差は大きい
あなたの経営の中にも、過度にではなく、負担にならない範囲でデータをとってみることをオススメする。とくに労働時間の管理は手間もかからず簡単だ。私の知るかぎり、労働時間を管理しているお百姓さんはまだいない。まずは、そこから差別化を図って、一歩リードしよう。
アイデアを生むための「非常識」
非常識① 百姓の美徳を疑え!
そこでは百姓の労働単価は「ゼロ」。百姓からは絞れるだけの租税を収奪して「生かさず殺さず」の政策を押しつけた。その思想が今も引き継がれている。畑を隅々まで有効活用することは労働生産性のみならず、収益性の点でもデメリットとなる。
非常識② 除草剤いらずの除草
普通、麦を播種したら除草剤を撒く。これで収穫まで草の心配はなくなる。
しかし、私はそれをしない。代わりに草丈50ミリぐらいのときから50㎝の畝間を一輪管理機で中耕する。これをおよそ三週間のインターバルで三回行う。除草はこれだけ。
雑草は退治しようと思ってはいけない
草は生えていて自然だと考えれば、抜く必要はなくなる。つまり、「草が生えたら草刈り」という常識を捨て、草を抜く場合は、抜かなければならない理由を明確にすべきなのだ。そうすると、ほとんどの場合で、草はあっても問題がないことに気がつく。
畑にするか果樹園にするかにもよるが、畑にする場合を別にして、私のオススメは草を生えさせて乗用草刈り機モア-で頻繁に刈ること。そうすると自然に植生が背の低いほふく性の草ばかりになる。
私の果樹園は1ヘクタールの草管理に、三週間ごとに四時間の乗用モア-によるドライブだけ。
非常識③ トラクターで麦踏み
非常識④ つくる土地を選ばず
いわゆる農業書に書かれている農法意外でも、意外にうまく行くことがある。たとえば、水田でつくる水稲を畑で作ってみる。これを畑で無肥料でつくってみると草丈が短くて倒れづらく、とても具合がいい。また「土」づくりなんてのもムダである。「土」づくりに頭を悩ます新規就農者も多いが、別にしなくてもよい。前著でも書いたが、「土づくり」というのは有機農業かぶれのお題目に過ぎない。それだけが独立して要求される作業ではないのだ。つくろうと思う作物に合わせて、必要最小限度の栄養を与えればよい。
非常識⑤ 手間暇をかけてつくってみる
合鴨米はまずいと先輩農家は言う。だいたい生鶏糞のような生窒素をいつまでも効かした作物が美味いはずがない。
あえて、私は草を夏季は手で取っている。そのため夏の炎天下に夫婦で草取りのため畑の中を這いずり回る。除草には約200時間かかる。時給3000円で計算すると、1キログラム6000円の米ができる。こんな高い米が売れるわけがないからもちろん全部自分で食べる。
非常識⑥ 手塩にかけて育てた作物も気軽に捨てろ
シュミレーションで作業時間が確保できないと分かった作物は生育途中でもばっさりと刈り取る。これで、「ムリ」せず、本業に没頭でき、「ムラ」なく「ムダ」もない。
2 価格設定のコツを伝授します 〝6倍の価格設定〟が適正!
一年間の生産販売活動を通して我々は何百という意志決定のセットを処理する。結果はその意志決定群の総和になる。
農業で成功するためのベストミックスは、
経営管理 : マーケティング : 物作り = 40% : 40% : 20%
である。物作りが最高であろうが最低であろうがそれは結果に20%しか投影されないことを肝に銘じよ!
「個性」を受け入れてくれない市場やスーパーを相手にしない」
柔軟な価格体系と品質メニューで、お客様のニーズを最大限に吸収する
私の価格設定額 価格は高いほどお洒落だ!
百姓仕事を過大評価し、ほかの産業を過小評価してビジネスしろ!
百姓の「タダ同然」はタダではない
3 つくって直接売る サービス業のマインド絶対必要
観光農園をはじめた当初4~5年間は毎年何らかのデータを収集していた。
・どのような媒体で私の観光農園を知ったか?
・なぜほかの観光農園にいかずに私の所に来たのか?
・一人当たり何㎏狩るか?
・一人当たりいくら支払うか?
・一シーズン何回来るか?
などである。それを次年度以降のマーケティング戦略に組み込んでいく。
どう付加価値を付け、リピーターを獲得すればいい?
ぶどう園後ろの畑二反歩全部マリーゴールド、好きなだけ持ち帰って下さい。
値切ってくるお客様とは「ゲーム」を楽しむ
交渉はとことん、「ウィン・ウィン」で!
4 すべてのビジネスは情報産業 顧客管理のコツは引き算
新規就農者に最初に聞く質問は「パソコンは使えますか?」ということだ。パソコンが使えない人は就農はやめなさいと助言している。
パソコンは必須アイテム!
なぜなら、農業とは、情報のカタマリを効果的に管理・運用することだからだ。
情報は飯のタネ、最大の財産と心得よ
たとえば、観光農園では、「顧客名簿」が最大の財産になる。これだけを大事に維持していれば、経営が傾くことはない。顧客名簿をつくるため、最初の五年は一生懸命努力してきた。それをきちんと管理していれば、あとは、普通に作物を栽培するだけで、「顧客名簿」だけで売れる。
情報処理法のコツは増やすことにあらず
「来年の開園案内などの情報提供をしたいので、名前と住所を書いていただけますか」と恥ずかしいけれども、声をかけて書いてもらう。
5 専門的で奥が深い!だから高収益 スギヤマ式ぶどうののつくり方
ぶどうほどたくさんの情報がある作物もない
勉強は退屈だから、いつも勉強し続けられる仕組みを持っておく
植物の生理に興味を持てば楽しさ100倍!
将来性のある最先端ビジネスとしての農業
土の中での肥料成分の収支、化学反応、微生物による分解、固相から液相、気層への相変換など、物質収支を理解するには物理、化学、生物、などなどの統合技術を理解し、使いこなす努力が要求される。最も勉強しがいがあり、現在の農業技術者への過小評価を見直さざるを得ない過渡期にある。
農業はまさに総合技術集約産業になった。「それぞれの技術も造詣も深いジェネラリスト」というタイプの人がより成功しやすい分野で、やりがいのある産業でもあるのだ。
経験を積まなくても農業は出来る!
そのためにには「勘」や「感じ」に頼ってはいけない。圃場というフィールドを徹底的に情報化すべし。
葉の色も測定する
作物に標識をつける
地中の温度や土中の水分は必須情報。いつでも365日、各圃場のデータを頭に入れておくことが大切。
6 いろいろなチャレンジが楽しい 趣味の作物作りで一石多鳥
食べたい作物をこだわり農法でつくり食卓に並べるゼイタク
脱サラで新規就農する人は、とにかく「有機農業」をやりたがる。
就農前、私も「化学肥料=悪」と思い、「善」の農業にしようと、福岡正信氏の『わら一本の革命』などに感動した。しかし、「有機農業」だけで食べていこうと頑張るのはやばい。理想やこだわりを追求する前に、まず普通の農業で経営を安定させるべし!と断言できる。
スギヤマ式のこだわりは、
「農薬も化学肥料も使いつつ環境になるべく優しい農業」である。自分の生活を犠牲にしない範囲で、経営を考えているからだ。
③ 人生で大切なことは農で学んだ 体を動かす農業においては、仕事は工夫一つで遊びなになる。乗用モア-による草刈りはゴーカート気分で苦にならない。
農作業の後の汗流し。家から数分の清流で汗を流し、火照った体を冷やす。妻はお願いだから裸で軽トラックを走らせるのは止めて!と言うが、この快感は止められない。
1 夢を満たせる職業です! 〝週休四日〟で〝上司もいない〟田園生活
自由な時間が増えたからこそ、充実のネットワークを築く
①仕事のネットワーク
②生活のネットワーク
③自己実現&趣味のネットワーク
2 人間の本能に根ざした生活を太陽の恵みを回収しつくす
自然に埋没して生きていく快適さ
私は太陽エネルギーの一次産品、ぶどうや桃など農産物を育て、販売して生活の糧を得ているので、朝な夕なに太陽を拝む。
3 17年間、お客さまが目の前で食べ るのをみてきたが・・・・
本当の美味しさとはなんだろう?
4 作物栽培が教えてくれるメッセージ 弱々しいものほど繁栄する
現在の「物・金崇拝」「物量比較優位崇拝」の枠組みはすでに誤りだと大方人々は心では知っている。
しかし、いまだテレビも新聞も教科書もその価値観から抜け出せない。報道は常に「何パーセント成長」「昨年実績を上回る」「景気上昇インフレ誘導」など古典的な価値観を押しつける。
最後に 輪廻転生の発想で
まだ、お風呂と台所のガス・給湯と暖房がある。が、長期的にはそれらすべてを自然エネルギーに切り換えて自給を目指すつもりだ。まだまだやるべきことは残されている。農業はやりがいのある仕事である。
平成22年12月