みちばたの花 187

昭和天皇が
「雑草という草はない。どんな植物でもみな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。人間の一方的な考え方で、これを雑草として決めつけてしまうのはいけない」とおっしゃったという有名なエピソードがあります。そのような一般の人が雑草とひとくくりにしている植物やあまり有名ではない植物を紹介していきます。



雀の鉄砲(スズメノテッポウ)
010425スズメノテッポウ2
                 4月25日撮影


スズメノテッポウはイネ科の小型の草本植物です。
春になると出てくる棒状の細い穂が目立ちます。
この細い穂を鉄砲になぞらえてスズメノテッポウと名付けられました。。

穂が出る前のまだ未熟な穂を口に入れると、ほんのりと柔らかい舌触りがします。それをかみ続けるとガムのようになります。最後には吐き捨てますが、60年以上前、物がなかった時代の子どもには、ガムの代用品としての利用価値がありました。

010412スズメノテッポウ1
                 4月12日撮影


スズメノテッポウを一本、折り取って、鉄砲の部分を引き抜きます。すると、空洞になった葉鞘と葉身が残ります。葉身の部分を葉鞘に沿わせるように根元から折り曲げれば、薄い膜状の葉耳が突き出た状態になります。この葉耳がリードの役目を果たし、この部分を口に収めてうまく吹くとピーと高い音を出すことができます。半世紀以上前子どもだった方なら誰でもやっていた遊びではないでしょうか。どうですかみなさん、うまく吹けていましたか。


3回にわたって、スズメノカタビラ、スズメノヤリ、スズメノテッポウを取り上げました。
世界のあちこちで戦争の絶えない現今、世界の兵士がスズメノカタビラを身にまとい、スズメノヤリやスズメノテッポウで戦えば、平和な世界になるだろうに。

そう思いませんか?

みちばたの花 186

昭和天皇が
「雑草という草はない。どんな植物でもみな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。人間の一方的な考え方で、これを雑草として決めつけてしまうのはいけない」
とおっしゃったという有名なエピソードがあります。
そのような一般の人が雑草とひとくくりにしている植物やあまり有名ではない植物をいくつかを紹介していきます。



雀の槍(スズメノヤリ)

スズメノヤリ0327
                 3月27日撮影


スズメノヤリはイグサ科スズメノヤリ属の多年草です。
多数の花が集まってできている頭花が江戸時代の大名行列の毛槍に似ていることから名付けられました。

スズメノヤリ花0323
                 3月23日撮影

雌しべの柱頭が3本に枝分かれしているのがわかります。
スズメノヤリは雌しべが受粉した後、雄しべが出てきて、花粉を飛ばします。

みちばたの花 185

昭和天皇が
「雑草という草はない。どんな植物でもみな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。人間の一方的な考え方で、これを雑草として決めつけてしまうのはいけない」
とおっしゃったという有名なエピソードがあります。
そのような一般の人が雑草とひとくくりにしている植物やあまり有名ではない植物をいくつかを紹介していきます。



雀の帷子(スズメノカタビラ)

スズメノカタビラ0510
                 5月10日撮影


スズメノカタビラはイネ科イチゴツナギ属の一年草で、身近な場所で最もよく見かける雑草のひとつです。

帷子(カタビラ)は裏地のないひとえの着物のことで、ひとつひとつの小さな花穂がスズメが着るための小さなカタビラにたとえられました。

どこにでも生えてくるので、嫌われている雑草のナンバーワンだそうですが、荒れた地表をカバーし、二酸化炭素を吸収してくれるのでそんなに嫌わないで欲しいものです。

みちばたの花 184

散歩の途中で見かけるさまざまな植物の花。
立ち止まって見ると、味わい深いものがあります。
普段は見過ごしがちな花でも、しばし立ち止まって眺めるのも乙なものです。



草莓(クサイチゴ)

クサイチゴ0406
                 4月6日撮影


クサイチゴはバラ科キイチゴ属の落葉小低木です。
樹高が低く草本植物のように見えるため、「草」と名がついていますが、実際は木本植物です。
4月に山野のみちばたで普通に見られます。


クサイチゴ0402
                 4月2日撮影


クサイチゴは1枚ずつ分かれた5枚の花びら、おしべがまん中にたくさんあるという、バラ科らしい花を咲かせます。


クサイチゴ0511
                 5月11日撮影

ちょうどゴールデンウィークの頃、酸味が少なく甘くて美味しいイチゴができます。
ハイキングのついでに、みちばたになっているクサイチゴの実をつんで食べた人も多いことでしょう。

みちばたの花 183

散歩の途中で見かけるさまざまな植物の花。
立ち止まって見ると、味わい深いものがあります。
普段は見過ごしがちな花でも、しばし立ち止まって眺めるのも乙なものです。



野茨(ノイバラ)
ノイバラ0508
                 5月8日撮影


ノイバラはバラ科の落葉性のつる性低木です。
日本の野バラの代表的な種で、道ばたでよく見られます。
枝に鋭いトゲがあり、花を取ろうと不用意に手を入れると痛い思いをします。困難な状況にあるようすをイバラの道といいますが、あのイバラですから。とはいえ、一面に咲いている様子は生命力に溢れて華やかなので、触らずに眺めるだけにしておくのがいいでしょう。

ノイバラ0425
                 4月25日撮影

ノイバラの花言葉は「素朴なかわいらしさ」です。

プロフィール

blogst66

Author:blogst66
 教職在職中に木村秋則氏の「奇跡のリンゴ」を読んで感銘を受け、無農薬農法に関心を持ち、200冊以上の農業書を読み漁りました。本を読んで農業の知識が深まるにつれ、自分でも農業をやってみたくなり、一年早く教職を退き就農しました。(2013年)
 農業は8年間続けることができましたが、持病の腰痛の悪化により、農業活動を継続することが難しくなり、一線から退きました。(2021年)
 一昨年から趣味として「個別株投資」を始め、ブログの中身も投資に関することが増えてきました。投資はまだわからないことが多く、初心者が陥りやすい失敗例などを発信しながら経験を積み上げていこうと思っています。(2022年)
 2年半続けた個別株投資に限界が見えてきました。しばらく個別株投資に距離を置きます。(2023年6月)
 植物の写真集「みちばたの花」をはじめました。過去に散歩の途中で撮った植物の写真の中から、毎日ひとつずつ紹介します。(2023年6月)

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