海外のZ4の掲示板(
Z4-Forum.com)を読んでいると、定番のチューンとしてサウンドジェネレーターの改造によるエンジン吸気(の共鳴)音の改善がある。最近のスポーツカーは音の演出がされており、Z4にもエンジン吸気音を室内に導くサウンドジェネレーターと呼ばれる装置が装着されている。
このサウンドジェネレーターはサウンドケーブルと呼ばれるチューブ経由でキャビンに接続される。このサウンドケーブル内の両端にはフォーム(スポンジ)が入っており、このキャビン側のフォームだけを撤去するのが定番のチューンとなっている。
このチューンは費用が掛からず、しかも数分で作業が完了するほど簡単であり、効果が抜群ということだ。しかも元に戻すことも簡単にできる。どの書込みを見ても絶賛ばかりなのだが、どういう訳か日本国内ではそれらしき記事が見つからない。ということで、私も試してみた。
毎度ながら、作業はあくまでも自己責任ということでお願いします。
対象となるのは後期型E85とE86。排気量は3000ccのみ。前期型のE85も対象だが、サウンドジェネレーターの形状が若干異なる。基本的には3000ccのZ4であれば適用できるようである。
私のZ4は後期型なので、N52エンジンを例に解説する。N52のエンジンのサウンドジェネレーター(赤の囲み左側)とサウンドチューブ(赤の囲み右側のチューブ)。
別な角度から。このサウンドケーブルの上部キャビン側をひねると簡単に外れる。
確かにフォームが挿入されていた。これを摘んで取り出す。作業に工具は不要。要した時間も確かに数分程度であった。ちなみに、反対側にもフォームが挿入されている。このフォームまで撤去してしまうと五月蝿いらしく、キャビン側のフォームだけを撤去するのがお勧めらしい。
取り出したフォーム。このフォームが吸気音を吸収し、音量を押さえていた。取り除くことで、音量が増加する。
下記が改造前と改造後の音の比較。リニアPCMレコーダーで録音したのだが、最良の音で録音しようと録音レベルをマニュアルで調整した。改造前は設定した録音レベルで許容できる音量だったのだが、改造後は音量が増加したためピークの音量の時に歪んでしまった。この音の歪みはあくまでも録音レベルの設定が高過ぎたものであり、実際の音は歪んではいない。
ということでインプレッション。当初、カーオーディオや会話に支障が出ることを危惧していたが、それは杞憂に終わった。エンジン始動、エンジン回転数が低い時は「あれっ?変わった?」という感じ。変化に気付くことは無いだろう。4000回転くらいから「おっ?」となり、5000回転を超えた当たりからは「クォーーーン」という迫力のある咆哮が室内に響く。正直、何でこれを標準仕様にしないのか、というのが第一印象であった。製品作りは最大公約数的な設定になる場合が多く、Z4を普段の足代わりに使う人にはネガティブに感じる人もいるだろう。しかし、Z4をスポーツカーとして感じたい人にはお勧めできると思う。
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