以前乗っていたフェアレディZ (Z33) の本革シートもそうだったが、購入してから3~4年も経過すると、右のサイドサポートからひび割れが発生してくる。我が BMW Z4 (E85) Roadster 3.0si は2007年モデル。赤いレザーシートもそろそろお肌の曲がり角。良く見ると、定番の右のサイドサポートからひび割れが発生し、一部塗装が禿げている部分もある。
シート交換やシートの張り替えを行えば済むのだろうが、想像を絶する金額になるため現実的ではない。専門業者に頼むのも手だが、いつもの様に自分で直してみることにした。
先ずは修理前の現状。ひび割れが発生し、ひびの部分は塗装が禿げている。このまま放置すると、多分傷は広がるのだろう。
修理道具を調査すると、靴やバッグの傷の補修用クリームであるコロンブスのアドカラーが良さげなのでこれを使うことにした。1本300円程度。送料の方が高いので、多めに色を用意した。それに筆とパレット、サンドペーパー。
先ずは脱脂。ブレーキクリーナーを柔らかい布に吹き付け、塗装する部分を拭いて塗ってあった革クリーム等を落とす。
その後、400番のサンドペーパーでひび割れの部分を平坦にする。サンドペーパーは掛け過ぎるとレザーシート本来が持つシボ(革についている文様)まで消えてしまうので、ひび割れが酷く、ささくれている様な所だけを様子を見ながら掛けると良い。若干のひび割れ程度であれば、アドカラーを塗るだけでもかなり改善する。
もう後には戻れない。さて、満足できる出来に直るだろうか…
修理結果の成否の要となる調色。結論から言うと、Z4の赤レザーシートはアドカラーの色で言うスカーレットにほんの少し黒を混ぜるとかなり近い色が出せることが分かった。結局2色しか必要無かった。ちなみにアドカラーのアカは、実車の赤シートの色と比較するとちょっとピンク色が強い気がした。
いよいよ塗装。最初目立たない場所で試し塗りをし、色が合っているかどうかチェックした方が良い。もし合ってなかった場合は色を調色し直す。Z4のレザーシートの場合、試し塗りで失敗した場所はブレーキクリーナーで拭取ることが出来た。
ということで、取り敢えず筆でシートに塗る。調色はなかなか良い具合。
ビニール手袋等を使い、指で塗料を馴染ませる。15分くらいで乾燥するので、その後は本革クリームを塗って完了。
修理前(左)と修理後(右)を比較してみた。ひびが残っている部分と平坦の部分に若干の違和感を感じるが、色は非常に奇麗に馴染んだ。ひび割れ、朽ちた感じは完全に消えた。
想像以上に簡単で、修理結果の満足度も高い。費用対効果は非常に高いと思う。
※7/8 サンドペーパーを掛ける工程の説明、塗装で試し塗りの文言を追記
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