ディーラーさんが頑張ってくれたお陰で、わずか1週間でのスピード納車となった。納車までは悶絶の日々であり、それを1週間で実現してくれたのは私にとっては何よりのサービスであった。
改めて車を見てみる。先ずは嬉しい誤算がいくつかあった。HiFi 10スピーカーシステムのオーディオや純正エアロ等のオプションが多数付いていた。オーディオは純正品にしてはなかなか良い音を奏でてくれる。個人的には純正エアロが嬉しい。最初に車のフロントを見た時、Z4ってもっと大人しい印象があったが、こんなアグレッシブな顔付きだったかなぁと思っていた。純正エアロのおかげで、ノーマルに比べるとかなり私好みの顔付きになっている。それともう一つ。カーナビも高機能な社外HDDナビが装着されていた。これら大物オプションに加え、小物オプションも加えると数十万にはなるだろうか。前オーナーさんには本当に感謝である。
という訳で、今日は朝の4時半に起床し、テストドライブを兼ねて八ヶ岳~軽井沢と走って来た。今更ながらの旧型Z4の中古車ではあるが、私にとっては4年ぶりにスポーツカーオーナーに復活。嬉しさのあまり、今週は何度も早朝覚醒してしまった。
ステアリングを握り、東京の一方通行だらけの狭い住宅街を抜ける。大き過ぎず小さ過ぎず。VOLVOとは違い、取り回しも楽な理想の大きさ。我々夫婦2人にはこれがベストな大きさだ。
いよいよ高速道路に乗る。ETCゲートを抜け加速レーンに入り、右足に力を入れて一気に法廷速度まで加速。速い。第一印象は滑らかなエンジンの回転と音の良さ。心の琴線に触れる演出が憎い。ボディもオープンとは思えないような一つの塊のような剛性感。固さとしなやかさを併せ持つサスペンション。怠惰な運転姿勢を容認させないステアリングからの情報。素晴らしい。これがBMWなのか…。自分がまだ知らなかった上質な物を知ってしまった気がした。
以前に乗っていたフェアレディZ(Z33)も当時は充分良い車だと思っていた。スペック上の馬力やトルクで語ればZ33の方が上である。Z33は新車で購入したので、今回買ったZ4の倍くらいの価格だった。でも、選択するなら即断でZ4である。官能的?質感?この一言で片付けるのは簡単だが、この違いが何なのか説明できない。スペックで全てが決まるIT業界にはこの感覚は無い。
八ヶ岳に到着し、肌寒い中でソフトトップを開いてオープン。ヒーターは下半身と上半身にエアーが当たるように強めにセット。快適過ぎ。そしていよいよワインディングロードへ。スタビリティは申し分無い。ロールは殆ど感じず、見えない軌道の上を通るが如く、オンザレールの走りであった。タイヤ(POTENZA RE050 ランフラット)の性能が大きいのかもしれないが、とにかく安定していた。
ふと気付くと妻は横で爆睡。4年前が懐かしい。妻はワインディングロードを走ると揺り籠効果で寝てしまうのであった。しかも柔らかいサスはダメで、固いゴツゴツした乗り心地が寝るには快適なのだそうだ。揺られながら寝ても飛び出ないバケットシートは必須と購入前から言っていた。寝るためにあの形状じゃないんだけど。でもこの人と結婚して良かった…。
詳細はそのうち書くが、今回購入した後期型はパドルシフトが付いていた。オートマだし、使うことも少ないかと思っていたが案外楽しい。また、ECUのプログラムが、よりスポーツ度合いを強めるという SPORT スイッチが良く出来ている。ソフトウェアの変更による特性変化でそんなに変わるか?と思っていたら大違い。通常モードは燃費や走行性能をバランスした特性のようだが、SPORT モードにすると激変する。アクセルレスポンスが良くなる上、ギアの選択が絶妙なのだ。コーナでブレーキングし、カーブを曲がり、抜けるところの速度に合わせて一番美味しいギアを選ぶようになっている。本当に出来が良い。また、加速を最適にするために低目のギアで待機するので、楽しいからと言って常時このモードで走ると燃費は悪くなりそうだ。
最後に特筆すべきは燃費。通常は SPORT モードはオフ。高速道路とワインディングロードの登り下りを中心に走った。ワインディングロードでは時々 SPORT モードを使用。燃費は約11Km/ℓ。3000ccのスポーツカーとは思えない燃費であった。
ステアリングを握るのが本当に楽しくて仕方が無い。しあわせ…
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