ネズミの死骸で冷却一時停止 福島第1燃料プール
東京電力は22日、福島第1原子力発電所2号機の使用済み核燃料プールの冷却施設に電気を送る変圧器の端子部分で、ネズミの死骸を発見したと発表した。東電は点検のためプールの冷却を同日午前11時36分に一時停止した。停止時間は3~4時間程度という。福島原発では3月、配電盤にネズミが入り込んでショートさせ、プールの冷却が止まる事故が発生したばかり。
東電によると、ネズミ2匹の死骸が見つかったのは屋外の変圧器。22日午前に社員が見回りをして見つけた。電気の供給に異常はなかったものの、死骸を取り除き変圧器の点検をするため給電を一時的に止めた。これに伴い2号機の使用済み核燃料プールの冷却も停止した。
停止時の2号機の使用済み核燃料プールの水温はセ氏13.9度。冷却を止めたとしても1時間の水温上昇は0.19度程度で、運転制限の65度までには余裕があるとしている。東電は3月のネズミの侵入による停電事故を受け、小動物よけの金網や見回りの強化を進めている。
また東電は同日、汚染水漏れが確認された2号地下貯水槽から地上の別のタンクへの汚染水の移送が終了したと発表した。900トンの汚染水が保管されていた同貯水槽は空になった。東電は16日から地下貯水槽の汚染水の移送を始めており、引き続いて1、3、6号槽に保管中の汚染水も地上タンクに移す。移送作業の終了は6月になる見通し。