中間貯蔵、楢葉町で調査
環境省、ボーリング実施へ
石原伸晃環境相は9日の閣議後の記者会見で、東京電力福島第1原子力発電所事故の除染で出た汚染土壌を保管する中間貯蔵施設について、「福島県楢葉町での建設候補地の調査のため、9日に現地へ職員を派遣した」と述べた。中間貯蔵施設の候補地は福島第1原発周辺の楢葉、双葉、大熊の3町に計9カ所ある。本格調査に着手したのは初めて。
9日午前、環境省の担当者が現地入りした。8日に井上信治環境副大臣が楢葉町の松本幸英町長と会談し、建設候補地の選定に向けた事前調査を始めたいと要請。松本町長は同町で出た廃棄物に限って受け入れる「保管庫」を前提として調査受け入れを表明していた。
環境省は来月にはボーリング調査を実施する予定。石原環境相は「(調査の)第一歩がスタートした」と述べた。さらに「保管庫と中間貯蔵施設は構造、安全性、選定の考え方は全く同じ」と話し、引き続き同町に理解を求めていく考えを示した。