わんこら日記かいけつゾロリはオレが倒す！

かいけつゾロリはオレが倒す！

今日はいつものようにママとパパにお外に拉された。
それで、喫茶店に行く時にわけのわからんことを叫んでる人がおってん。
こっこの人は！
オレこの人に先週襲われそうになってん。
この人はきちんとしたスーツ姿で黒メガネの体型もスマートでまだ学生っぽさの残った若いエリートサラリーマン風やねんけど、どこでどう道をはずしたのか気が狂ってしまったみたいやねん。
ちょうど先週一人で歩いて帰ろうとしてる時にエレベーターがあって、そこのエレベーターは降りるとすぐ直角に道が曲がるようになってるねん。
それで一人でエレベーター降りて曲がろうとした瞬間、その曲がり角の死角からそのスーツ姿の男がオレに飛び掛ってきて
「うわ～はっはっはっは！」
とか劇団風に笑ってくるねん。
それで
「世の中何がそんなにおもしろい！」
とかオレに聞いてくるねん。
オレめっちゃ恐くて目をあわさずにすたたた～って逃げた。
ほんま最初ただの若い真面目なサラリーマンやと油断させてくるねん。
それが、なおいっそう恐いねん。
それで先週あの人に襲われそうになってんっておとんに伝えた。
そしたら、一番恐れていたことが起こってん。
そのサラリーマン男はオレらが入ろうとしてた喫茶店に入っていってん。
更に、おとんがその喫茶店に入ろうするねん。
オレはこの局面を打開するために必死におかんに
「この前あのおっさんに襲われそうになってん」
って説明した。
その時ぱっとそのサラリーマン男を見たら、オレのおとんに
「１＋１は１０！」
とか言うてるねん。
２や！！
それで、おかんに
「危ないからやめとこやめとこ」
って必死に説得して、うろたえてたら、何故かおとんが
「なんや！もう止めるんかどっちや！」
ってものすごい眉間にしわ寄せてキレてん。
仕方ないから、その喫茶店に恐いけど入った。
はあ、なんでこんなことで怒られたんやろオレ。
オレは家族が安全に暮らせるように取り計らったつもりやねんけどな。
ずっと親父を憎みつつ反面尊敬しつつ、まずは親父が得意やった物理から必死に勉強して模試に名前載るようにまでなって、これで勝ったかもしれへん思ってたのにな。
びびったのが男らしくなかったんかな。
やっぱり今だにオレが学生やし、もっと実力をつけな親父に勝たれへんのかな。
まずは親父に勝たないと恋愛する資格ないと思ってるから、オレは今まで彼女と付き合ったこともないのかもしれへん。
いやっもしかすると逆で女と付き合うことに踏み切れないとこが原因か。
そう考え込んでると、おとんが
「これが一番うまいわ」
ってトマトージュース飲んでるねん。
それが飲みたかったんかい！！
そういえば、先週この喫茶店のトマトジュースおいしかった言うてたわ。
オレの真剣な思春期の悩みというのを返してくれ！

おっさん

親父シリーズ

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【2005/05/22 22:24】 | 日記 | TRACKBACK(0)

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