みちばたの花 167

昭和天皇が
「雑草という草はない。どんな植物でもみな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。人間の一方的な考え方で、これを雑草として決めつけてしまうのはいけない」
とおっしゃったという有名なエピソードがあります。
そのような一般の人が雑草とひとくくりにしている植物やあまり有名ではない植物をいくつかを紹介していきます。



犬蓼(イヌタデ)
イヌタデ0526
                 5月26日撮影


イヌタデはタデ科イヌタデ属の一年草で、みちばたで普通に見られます。
薬味として利用されるヤナギタデに対して、葉に辛みがなく役に立たないと言う意味で、イヌタデと呼ばれます。

若い頃、子母沢寛の「勝海舟」を読んだとき、第一巻の冒頭付近で あかまんま という章があって、この意味がわからず辞書を引いたことがあります。
まんまというのはご飯の幼児語で、あかまんまは赤飯のことです。
花が赤いイヌタデを赤飯に見たてて、俗に「あかまんま」や「あかのまんま」とよぶことがわかりました。

幕末の動乱が始まろうとする頃、みちばたに揺れるたあかまんまの穂が、江戸を駆け抜ける勝海舟の後ろ姿を見送っていたことでしょう。

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 教職在職中に木村秋則氏の「奇跡のリンゴ」を読んで感銘を受け、無農薬農法に関心を持ち、200冊以上の農業書を読み漁りました。本を読んで農業の知識が深まるにつれ、自分でも農業をやってみたくなり、一年早く教職を退き就農しました。(2013年)
 農業は8年間続けることができましたが、持病の腰痛の悪化により、農業活動を継続することが難しくなり、一線から退きました。(2021年)
 一昨年から趣味として「個別株投資」を始め、ブログの中身も投資に関することが増えてきました。投資はまだわからないことが多く、初心者が陥りやすい失敗例などを発信しながら経験を積み上げていこうと思っています。(2022年)
 2年半続けた個別株投資に限界が見えてきました。しばらく個別株投資に距離を置きます。(2023年6月)
 植物の写真集「みちばたの花」をはじめました。過去に散歩の途中で撮った植物の写真の中から、毎日ひとつずつ紹介します。(2023年6月)

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