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【年末】2013年の人気記事:2013年12月27日

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今年もお世話になりました。

さて、少し早いですが、今年を振り返ります。

今年の人気記事は、以下の通り。

1.2012年4月3日【レビュー】私がGXR用「RICOH A16 24-85mm F3.5-5.5」を買った訳

今でも旅に出るときのメインカメラですが、普段は殆どiPhone5Cになっちゃいましたね。
土管のもちごたえが好きなんですが。

2.2011-10-13:私のゴルフに何が起きたのか

2年前は調子が良くて、去年ダメで、今年また復活(と言っても、一昨年を超えるかどうかくらい)。
これは固有名詞が記事中に多いので検索されるようです。
4スタンス理論とか、コンバインドプレーン理論とか、理論好きなので。

3.2012-03-21:MBAの入るカメラバッグを買いました

これ、今あまり使ってません。泊まりの出張自体があまりないのと、カメラ持っていくときも状況説明用の写真が多いので、iPhone5で済んでしまうことが多いので。

4.【観光】ミス伊勢志摩が鳥羽市観光キャンペーンガールなのだけどいいの?:2012年9月27日

いいみたいです。
これは、今年、日本橋三越に、この方が来たので検索アクセスが有ったみたいですね。

5.2013-01-09:【新宿】伊勢丹の覚悟はお客さんに受け入れられるのだろうか

伊勢丹が変化するのが先か、お客さんが変化するのが先か。
今年の伊勢丹は攻めまくっていた感じがあります。
それで好況なんだから、いいことですね。

ベスト5は以上ですが、この中に今年のネタが少ないので、年末に急にアクセスが有った記事をご紹介。

12.【科学】革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)が発表されました:2013年12月12日

12月に書いたのに、早くも第12位と急にアクセスが伸びてます。
あまり紹介記事がないせいみたいですね。

こういう地味な記事にアクセスが有るようだと書いた甲斐があります。

さて、昨年は、

来年は、このブログでは意見を、はてなブログの方はiPhoneで食べ物のこととか、ゴルフのことを書こうかと思います。

ココログはツイートまとめだけになるかも。



と書いてましたが、結局ゴルフも別ブログにして、今3つ書いてます。
書き分けているというほどではないですが、Facebookにはみんな流れますから、そちらのフォローもお願いします。

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おでかけブログ fujita244's field

ココログは閉じております。

来年はどんな記事が人気になるのか。

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【新宿】伊勢丹新宿店のショーウインドーがかぶいています:2013年12月26日



クリスマスが終わった途端に年末モードになるのが百貨店のショーウインドー。
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今年の年末年始は、伊勢丹のテーマは「傾く」ことみたいです。

伊勢丹新春祭

毎年さまざまな日本文化をテーマにお届けしている伊勢丹の新春祭。2014年のテーマは、歌舞伎。歌舞伎の語源である「傾く」とは、元は人目を引く派手な身なりや振る舞いをすることで、華美に着飾った「かぶき者」は、江戸時代の最先端ファッショニスタだったといえます。伊勢丹では、江戸のファッション発信源であった歌舞伎の世界を、ニューヨークで活躍するストリートグラフィティアーティスト、レディ・アイコによるアートワークで表現。歌舞伎の人気演目から10のストーリーをセレクトし、ショーウインドウでその世界観を描きます。



ということで、すでにショーウインドーはかぶいています。
夜撮影したので、ちょっと暗いですけど、それもまた綺麗です。
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作家は、NYで活躍するレディー・アイコ
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メイキングはこんな感じ。


お正月からはイベントも始まるようです。
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こちらも衣装は三越、イラストは辻和子さんということで気になります。

明治から昭和の歌舞伎の衣裳13点を、歌舞伎コンシェルジュ辻和子氏のイラスト&解説と併せてわかりやすく展示いたします。
(衣裳/三越資料室所蔵)



歌舞伎座の衣装は、昔から三越が仕立ててますからね。

そして、辻さんといえばこの本。



お正月の伊勢丹が楽しみです。

【調査】川島教授にがっかりしたニュース:2013年12月20日

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NHKニュースから。

中学生 スマホ利用時間長いほど成績悪い傾向

勉強時間が同じでもスマートフォンを利用する時間が長い中学生ほど成績が悪い傾向にあることが、仙台市の教育委員会と東北大学の共同研究で分かりました。



待ってましたと言わんばかりの書き出しである。

スマホは成績を悪くするのか?

今回の結果について東北大学の川島隆太教授は、「スマートフォンなどの長時間の利用は、脳や心の働きを混乱させて集中力が落ち、勉強したことを忘れやすい可能性がある。利用時間は1日1時間以内に抑えるなど、上手な使い方を身につけてほしい」としています。



記事の真ん中を省いて、これだけ読めば、脳トレの川島教授が「スマホは脳に悪い」と言ったも同然である。
でも、そう問うと本人は、そんなことは言ってないといいそうなんだけど。

これはかなり問題な発言だと私は思う。

この記事というよりも、川島教授の発言が問題だと思うのは、この調査は、アンケートをまとめた相関関係を調べた調査であって、子供の脳の働きとスマホの関係を調べた因果関係の調査ではない。

2万4千人という多くの母集団ではあるけども、アンケート調査である。
その結果をまとめれば、それは相関関係が認められるかもしれないが、因果関係はわからない。

具体的には、1日に2時間以上勉強すると答えた生徒のうち、スマートフォンの利用時間が1時間未満と答えた生徒について数学の平均点は75点だった一方で、3時間以上利用すると答えた生徒の平均点は61.2点と10点以上、差があったということです。



こういう関係が見られたことは、今後の一つの規範になるかもしれない。
でも、その理由は、アンケートからはわからないはずである。

多分、川島先生も、スマホが学力を下げるという論文は書けないだろう。

脳や心の働きを混乱させて集中力が落ち、勉強したことを忘れやすい可能性


でしかないのだから。

そこには、なぜも、だからもない。ただの言いっぱなしである。
混乱が起きるかどうかを調べる義務があるのではないか、とすら思う。

私は、この記事をフェイスブックでシェアして、こうコメントした


相関関係と因果関係が異なるものであり、この研究ではアンケート調査に依る相関関係の調査であって、脳内の混乱を測った因果関係の調査はしてないわけですから、もっともらしい理由を述べるのは越権行為だということになりませんか?
研究者たるもの、相関関係と因果関係が異なるということをはっきり述べるべきなのに、教育委員会が喜びそうな、論文には書けないまとめコメントをするのはいかがなものか?



アンケート調査は心理学の手法としては十分に歴史があり、優れた調査手法であり、その結果はきちんと扱われるべきだと思うが、こういう「有識者のコメント」が付いた途端に、別の様相を見せてしまう。

論理誘導の道具となってしまうのだ。

そこにあるのは、たいてい相関関係と因果関係の恣意的な混同だ。
しかも、脳科学者としての川島教授の権威がそれに箔をつけるのだろう。
自分で実験して、その結果を、相関関係を因果関係であるかのように言う学者が信用できるとは私には思えない。

これでは御用学者と呼ばれても仕方がないではないか。

第一、アンケート調査は脳科学ではない。
質問紙で、脳内のイベントはわかっても、脳の中のメカニズムはわからないのだから。

でも、アンケート調査が科学ではないわけではない。
心理学分野では重要な研究方法だし、その専門家も大勢おられる。
ちゃんとしたアンケート調査で地道に研究している人たちが迷惑する。

第一、生理的なデータは変化しか記録してないわけで、その時の気分などを報告するアンケートがなければ、何が起きているか脳だけみたってわからない。
脳科学の進展にアンケート調査は重要な分野でもある。
用は、組み合わせていかないといけないということを、この川島コメントはすっ飛ばしているだけだ。

東北大学の川島教授の研究には、今までも多方面から眉唾である指摘があったけれど、これでは抗弁されても信じられないなあ、というのがこの記事を見て感じたことである。
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困ったもんだ。

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くもんが多いんですね最近は。

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【写真】#thetafan ファンミーティングに行って来た:2013年12月17日


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13日の金曜日というなんだか良からぬ日に、元代々木の住宅街の中にある怪しげな会社(?)で開かれたファンミーティングに行って来ました。

イベントは、NAKED Presents "RICOH THETA ファンミーティング"

「RICOH THETA(https://theta360.com/ja/)」(リコー)は、撮影者を取り巻く空間全ての「全天球イメージ」を撮影できるカメラ。

海外での発表から国内でも大きく話題となり、日本発売も熱望されていましたが、ついに11月、国内でも店頭にお目見えしました。

既に多くの方がRICOH THETAを手に入れ、様々な「全天球写真」が日々、撮影されています。

「空間すべてを撮影する」というコンセプトは、カメラファンだけでなく、クリエイターやインタラクション研究者、ガジェット愛好者からも大きく注目されています。

そこで、このたび、クリエイティブチームネイキッドの呼びかけで、「RICOH THEATA ミーティング」を開催することにいたしました。

「RICOH THETA」をすでに手に入れた人/検討している人問わず、関心が近いひとたちの出会いの場としても楽しめる場にできればと考えております。

当日は、ブロガーやインタラクション研究者、そしてTHETA開発者の方などをお招きして、開発秘話や、RICOH THETAを使った作品発表、トークセッションなどを予定しております。

皆さんぜひ足をお運びください。



ということで、thetaを持っていませんがよろしいですか、という気持ちで行ってきました。

私は、理研の藤井先生が最近フェイスブック等でアップされている写真で知って、気になっておりました。
知らない方は、こちらをどうぞ。


どう考えても一般ウケする商品ではないし、購入もリコーのオンラインストアから。

値段は44800円。

そんなに売れているのかどうかも不明なガジェットなのです。
でも、一度その作品というか写真を見ると一気に魅せられるものがあります。

しかし、このファンミーティングは実に熱いものでした。

すでに多くの参加者がブログなどで書いていると思うので、そちらも読んでいただけるとわかります。



いしたにさんがトゲッターを作ってましたので、そちらもどうぞ。

第1回THETAファンミーティング #thetafan

私の感想は、これは「写真ではなく、写場(しゃば)なのだ」という開発者の生方さんの言葉につきます。
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【つながる】ためのツールであり、写すのは「場所」なんですよね。
これまでの写真が、「切り取る」ものだったのに、THETAは「切り取らない」。
その場すべてを写そうとする。全天球画像ですから。

そして、その場の時間を止めて、見ていなかったものまで写す。
その場で見られず、iPhoneなどに飛ばしてから、画像を見るというディレイ(遅延)がヒトの何かを刺激する。
その遅延は、視覚と何か別の感覚もしくは記憶を統合する時間なのかもしれない。

それにしても会場の盛り上がりと、ファンミーティングとはいえ、THETA保有率の高さが異常です。
商品説明がいらないくらいでした(笑)
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そして、RICOH側からの説明、荻窪圭さんのパノラマ写真家としての歴史(これがスゴイ)、福地健太郎さんの学究的な活用、ブロガートークなどがあって(これだけで十分濃いのですが)、さらに濃いというか恋してるというか、来場者側からのTHETAに依る一発芸が披露されたり、THETAをハックしていろんなことをしている人がいたり、RICOHの人たちも苦笑いするしかないファンに依る愛情が披露されました。

中でもすごかったのは、かけると、見ている周り全部がTHETAの写真になる装置。
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PCの画面に表示されてしまうので、その人が写真の中のどの部分を見ているか、周囲にまるわかりというのがまた面白い。
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ちょっとした現代アートです。

体験したい方は、日本科学未来館の「世界一展」にいくといいよ。

会場内 多目的スペースでは日本科学未来館スタッフによるRICOH THETAデモも実施されますので、是非ご来場ください。



【科学】COIとSIPとIMPACTの違いを述べよ:2013年12月12日



たぶん、URAの試験に出ます(嘘)

(注:URA:University Research Administrator の略)

今年から来年にかけて続けて大型研究予算ができます。

まず、先日発表になったCOISTREAM

【科学】革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)に注目しよう:2013年11月1日

これが年間120億円くらい。文科省とJSTで仕切ってます。

そして、昨日発表になったImPACT。

【科学】革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)が発表されました:2013年12月12日

これが5年間で550億円くらい。内閣府総合科学技術会議とJSPSで仕切るんでしょう。

内容的には、このコラムが面白い。

<4> インパクトの大きさに投資する@RISTEX シニアフェロー  奥和田 久美

最近は日本でも、産業界などから「DARPAモデルの研究ファンドを日本にも」という要請があり、総合科学技術会議では「ImPACT」という研究支援の検討を始めている。DARPAはご存じの方も多いと思うが、米国国防総省の科学技術開発費の1/4程度を使って、国防高等研究計画局が「固定観念に囚われない自由度の高い研究」への投資しているファンドのことである。DARPA予算は米国連邦政府の科学技術予算の約半分を占めており、規模的にも対象範囲の広さの点でも存在感が大きい。



また日本版◯◯かよ! という感じですが、FIRSTの後釜です。

そして、山本大臣も一押しのSIP。

【 2013年9月18日 ”戦略的イノベーション創造”の10課題 】@サイエンスポータル編集ニュース

総合科学技術会議(議長・安部晋三首相)は、日本の経済再生のために府省庁の枠を越えて来年度から取り組む「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の3分野10項目の研究課題候補を決めた。

主な課題候補は、エネルギー分野ではマグネシウムや炭素繊維などの革新的構造材料、自動車の低燃費化を目指す革新的燃焼技術、次世代インフラ(社会基盤)分野では、車の自動走行(運転)システムや、センサーやロボットを使ったインフラ維持管理・更新・マネジメント技術、地域資源分野では、高収量や自給率の向上を目指した次世代農林水産業創造技術など。長寿健康分野の課題候補は後に、健康・医療戦略推進本部が決定、追加する。



これが517億円。これは、内閣府と総合科学技術会議が陣頭指揮で課題を見るとJSTが下支えするのではないかと予測。


これらに共通していて、わかりにくいのが、PDだのPMだのという言葉が出てくる点だ。

同プログラムでは、課題ごとにプログラム・ディレクター(PD)を置き、社会や産業界の需要、市場や雇用の規模、国際的な競争力強化の方向性、研究開発の新規性や難易度などを検討し、今年度中に事業化戦略を作る。



ERATOだと研究総括というのだけど、要はプロジェクト全体を見て、予算配分したり研究の進捗を見極めたりする人で、これが大学教授の場合もあれば、企業研究者の場合もある。

アメリカではフリーのPMというのもありそうだけど、日本ではまだいないかもしれない。
研究者を現場監督として、もっと上のレベルでミーティングできる人なのかなあ。

さらに、JSTはPMを使って研究の産業化を加速させるプロジェクトとしてACCELというのを始めた。

戦略的創造研究推進事業におけるACCELの実施について@JST

JST(理事長 中村 道治)は、戦略的創造研究推進事業などで創出された世界をリードする顕著な研究成果について、プログラムマネージャー(PM)によるイノベーション指向の研究マネジメントにより、技術的成立性の証明・提示(Proof of Concept:POC)、および適切な権利化まで推進するためのプログラム「ACCEL」を今年度より開始しました。
ACCELでは、研究開発課題ごとにJSTが配置するPMが研究代表者と協力して、研究成果を最大限に生かした社会的・経済的価値創造に向けてのビジョン、具体的用途とPOCを設定し、研究開発課題の提案からマネジメントまでを行います。



これが5年で15億円。
第1号は、「エレクトライドの物質科学と応用展開」

エレクトライドは、ERATO「細野透明電子活性プロジェクト(平成11年~平成16年)」の成果として、室温・大気中で安定な機能性化合物として見いだされた後、FIRST「新超伝導および関連機能物質の探索と産業用超伝導線材の応用(平成21年~平成25年)」において超伝導も示す同化合物がルテニウムを担持することで高活性のアンモニア合成触媒となることが発見され、当初予定を上回る際立った結果として今後の展開が期待されるとの評価を得ています。



結果が出れば延長されるということでしょうか。
ここにもPMがいます。このPMはJSTの人ですね。

ERATOの技術参事とも違うんでしょうか? 違いそうですね。

新しい名前の予算が次々に出てきて、そこに新しい名前の役職が出来て、やっていることがよくわからない。
もう少し整理してもらえると助かります。

それにしても、ACCELだって、ERATOと同規模ですから、日本の研究ファンドでは最大級といえる額です。
ところが、FIRST以降、次々とさらに大型のファンドが出来、10億円は当たり前、5年30億円から、5円50億円、さらにその上も見えてきそうで、一見、大リーガーの契約金額のようですが、研究者の給与ではないので、お間違えなく。


そして、こうした巨額の資金が科学技術研究予算に投入されるのは、喜ばしいことなのかどうか。

先ほど紹介したコラムでは、この点についてDARPAのファンドモデルの説明としてこんなことを書いています。

 ① インパクトの大きい研究に投資する
基本的に「ハイリスクだがインパクトが大きい」とみなされる研究を支援する。「インパクトが大きい」ということは、英文ではHigh-pay offまたはHigh-rewardと表現される(DARPAではHigh-pay off、NIHではHigh-rewardが使われている。NSFが好んで使うTransformativeにもやや近いニュアンスがある)。すなわち、「できるかどうかわからないけれど、できたらすごい」という研究を支援する。



官僚の好きな日本語英単語づくりには脱力しますが、その言葉の意味もかなり換骨奪胎されたものです。

 ② プロジェクトマネージャーに全部任せる
一人のプロジェクトマネージャー(PM)に全部任せる。任されたほうは、他職は休職してでも期間中はプロジェクトに専念する。結果的にうまくいかなくても、PMを務めあげたこと自体が、その後のキャリアにおいて高く評価される。



それにしても、PMとかPDになるにはどんなキャリアが必要なのでしょう。
また、今後、そのキャリアに達する人はどれくらいいらっしゃるのでしょう。
そちらが心配になってきました。

そして、ハイリスクとかインパクトを求めていますが、その意味の違いを認識できているだろうかと。

ちなみに、日本の科学者の方々がよく「ハイリスク研究に支援を」と言われるのを聞くのだが、米国の研究支援では「ハイリスク」という言葉が単独で使われているケースを見かけない。特に、DARPAモデルでは研究の成功確率が低いことは、研究投資の判断材料にはならない。チャレンジする価値は、狙えるインパクトの大きさのほうにあるのだから。目標が達成できたとしてもそのインパクトが小さいと見なされる研究は、成功確率が高くてもチャレンジする価値が無いし、ましてやインパクトが大きいか小さいか判断できない研究に対して、成功するかしないかを考える必要すらない、というのが、このモデルの前提である。



成功しなくてもいいんですかね?
日本では、なかなか成功しないかもしれないけど、成功したらインパクトあるからファンドくださいとは言いにくいし、その研究を誰が選んだのかということにならないですかね?
いわゆる目利き論争ですが。

イノベーションも、インパクトも、ハイリスクも、もう一度どういう意図で使っているか、すりあわせたほうが良くないですか? 

【科学】科学技術担当大臣のブログを読む:2013年12月12日

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どうしても科学技術政策の話になると、文部科学大臣を思い浮かべてしまう。
でも、2001年から文部科学大臣の他に、科学技術行政を担当する科学技術担当大臣(内閣府特命大臣科学技術政策担当)というのが制定されることが多く、文科省が主に教育寄り(大学等の研究を含む)になりがちなので、もう少し広く科学技術政策を見る大臣ということになるのだろうと思う。

中央省庁等改革基本法に基づく中央省庁再編により、2001年1月6日に内閣府が設置された[15][16]。それにともない、科学技術庁科学技術政策局などが所管していた科学技術政策に関する業務のうち、全省庁に跨るような総合的な政策立案は内閣府に移管されることになった。また、それ以外の科学技術政策に関する業務は、科学技術振興局や研究開発局の所管する業務とともに、文部科学省に移管されることになった。同時に、特命担当大臣の制度が設けられた。


まあ、他の内閣府特命大臣との兼任が多く、誰がなっていたかよく覚えていないのではないだろうか。

しかし、今回の安倍内閣では、この大臣が目立っている気がする。
目立つことが好きな人ではあるのだけど、内閣府の動かし方が大胆なのだ。

それが写真の山本一太議員である。
Wikipedia公式サイト

安倍晋三首相を早くから支持し、同じ群馬の福田派から睨まれていたらしい。
そのかいあってか、第二次安倍内閣で初入閣したのが、このポスト。
そりゃ張り切るよね。

ツイッター等の利用も早く、ネット選挙解禁でも活動していた。
彼は早くからブログを書いていて、その内容がリーク的な時もあり(本人の身に起きたことを書くだけかもしれないが)、政治家としては珍しいほど率直な内容である。

そのブログで、自分の仕事について結構書いているのを発見した。
(以前読んでいたのだけど、下野していた時はウザいのでやめていた)

その中で、彼が進めている科学技術政策の大きな方針が明らかになっている。

それが、内閣府に設置されている総合科学技術会議の機能強化だ。

SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)創設という使命:その1@気分はいつも直滑降

昨年12月。 安倍総理から科学技術政策担当大臣に任命された。 その際、総理から強く指示されたのが、科学技術大臣が担当する「総合科学技術会議」という組織の活動を再活性化すること、さらには同会議の「科学技術政策の司令塔」としての機能を強化することだった。



まあ当然で、これまでがあまりにも漫然としすぎていたといえる。

そのために彼が打った手が、このところの大きな科学技術関係予算の動きにつながっている。

内閣府のスタッフと作戦を練った末、総合科学技術会議の司令塔機能強化には、3つのアプローチで取り組むことにした。 第1に、総合科学技術会議の策定するアクションプラン、すなわち、府省間の壁を乗り越えて政府全体の科学技術予算の重点化を図るためのプロセスを強化すること。 そのために、各省の科学技術予算を担当する幹部を集めた「予算戦略会議」を立ち上げた。 



科学技術予算を握ったわけだね。
そして、その予算を直接行使するプログラムを作った。

総合科学技術会議(=内閣府の科学技術政策)の司令塔機能を高めるためには、政策決定プロセスへのより積極的な参画に加え、総合科学技術会議が自ら決められる予算の枠を作ることも重要だ。 それは、各省のマインドセットを変える触媒にもなる。 そこで、第2の柱として、内閣府自体が予算の枠を持つSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)、第3の柱として、総合科学技術会議が目利きをして配分を決めるimPACT(革新的研究開発推進プログラム)という新たなプログラムの創設を打ち出した。



それが昨日から記事になっているFIRSTの後釜プログラムIMPACTだった。

 SIPは、府省・分野の枠を超えて基礎研究から出口(実用化・事業化)までを見据えた研究開発等を推進するプログラム。 これに対して、ImPACTは、ハイリスクハイリターンの革新的な研究開発プロジェクトを支援する仕組みだ。



SIPが517億円、IMPACTは550億円。

このSIPは、イノベーションとあるけど、以前記事にしたCOIとは別の枠組み。
わかりにくいが、これは別途整理するつもり。

さて、山本大臣は、IMPACTについて、「これは、新規要求じゃない」と書いている。

imPACT創設は新規の要望ではない!@気分はいつも直滑降

imPACTは、Firstと同じ形での創設を目指している。 が、財政当局にも(?)少し誤解があるようなので、このブログで明確にしておきたい。 imPACTは、麻生内閣の下で創設され、山中教授のiPSや山海教授の介護ロボットHALのような画期的な研究開発を大きく後押ししたFirstプログラムの後継プロジェクトという位置づけなのだ。 昨年12月、科学技術担当大臣に就任して以来、「ポストFirstをどうするか?」をずっと議論して来た。 その意味で、imPACTは、いわゆる「新規の要求」とは違う。



これは、政治家および役人にとっては「大事な理由」だろうと思う。
だから、あえて自分のブログの主な読者でもある役人に向けて書いたのだろう。
新規に獲得したのでないので、やきもちを焼くなという意味だ。
つまり、継続ならば通りやすいということなのだろうか?
ポスト◯◯という形で、名前を変えた予算が通って行くのは、こうした裏があるのだろう。

そして、今注目したいのは、研究開発法人の話だ。

独法制度の枠を超えた新たな研究開発法人創設はなぜ必要なのか?!:その1

新たな研究開発法人の創設に関して、下村文部科学大臣と科学技術担当大臣である自分の立場は、完全に一致している。 6月に閣議決定された「科学技術イノベーション総合戦略」「日本再興戦略」「骨太の方針」に創設が明記された世界最高水準の新たな制度は、既存の独法制度の枠を超えた研究開発法人でなければならないということだ。



実は、IMPACTの報道の影で、同じ日の総合科学技術会議の議題だったのが研究開発法人だった。
(参考:総合科学技術会議(第115回)議事次第

この研究開発法人は、既存の独法制度の外に作るべきだという。
その点を自分のブログで開陳している。

独法制度の枠を超えた新たな研究開発法人創設はなぜ必要なのか?!:その2

新たな研究開発法人を世界最高水準にすることが、独法制度のままで出来るなら枠内にとどまればいいし、出来ないのなら、枠外に創設する。 要はそういうことだ。 そして、下村大臣と自分は、現在の独法制度の下では、いかに優れた研究開発を行っている研究開発法人といえども、グローバルスタンダードからかけ離れた条件で研究開発を行わざる得ない状況だと考えている。 だからこそ、世界と戦える研究開発法人にするためには、独法制度の枠外のものにするべきだと訴えているのだ。



では、今の世界と戦っている研究開発拠点の独立行政法人はどうなるのか?
理研にしても産総研にしても、独立行政法人であるばかりに制限を受け、戦いにくい中で、世界に伍する研究成果を上げているのではないだろうか?

既存の研究法人を独法から外し、世界で戦いやすくすれば良いことで、新たな研究開発法人が必要なのか、という議論ではないらしい。
あくまでも、新しい研究開発法人(既存省庁の傘下ではない法人)が必要だということのようだ。

文科省、環境省、経産省、厚労省、農水省など、多くの省庁のもとに位置する研究独法を全部傘下から外し、統合・整理しなおして、全部総合科学技術会議の下につけてはどうなのだろうか?

そういう極論から議論を始めて、世界と戦える(どういう意図で戦えるかも心配だけど)組織を作ってくれるといいなあ。

その時に、日本版◯◯というようなネーミングは止めてくださいね。

しかし、こうした話がかいま見える山本大臣のブログは、今後ウオッチする意義がありそうだ。

【科学】革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)が発表されました:2013年12月12日


補正予算が発表になり、その中には、こんな予算も含まれています。

革新的研究に550億円 総合科技会議、補正予算案で @日本経済新聞

政府の総合科学技術会議(議長・安倍晋三首相)は社会問題の解決などに役立つ革新的な技術開発を後押しする「革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)」について、2013年度の補正予算案に約550億円盛り込む方針を固めた。研究テーマの候補は12月中に決める。



当然、いきなり出てきたものではなく、8月には総合科学技術会議で決定してました。

革新的研究開発推進プログラムについて@総合科学技術会議

第22回最先端研究開発支援推進会議(2013年8月30日)において、革新的研究開発推進プログラムの骨子が決定されました。



9月には首相官邸から広報されてます。(こちら

10月の経団連タイムスでは9月に早速経団連に説明があったこともわかります。

経団連の産業技術委員会企画部会・産学官連携推進部会(須藤亮企画部会長)は9月24日、総合科学技術会議の久間和生議員および内閣府幹部から、最近の総合科学技術会議の取り組みについて説明を聞いた。



こういうことって、今はこうして広報されているんで、少しググるとわかります。
政府ー総合科学技術会議ー経団連 が一体となって科学技術予算について了解しているわけです。
知らないのは、国民だけです。

(1)科学技術関係予算の戦略的策定

今年度から科学技術関係予算案の検討にあたり、各府省の局長クラスが出席する「科学技術関係予算戦略会議」を開催し、概算要求前に各府省の認識合わせを行うという新たな取り組みを開始した。8月30日に概算要求が提出され、2014年度の科学技術関係予算総額は4兆1763億円となった。

(2)戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)

SIPとは、総合科学技術会議のリーダーシップのもと、府省・分野の枠を超えた横断の取り組みを推進するプログラムである。各府省の協力のもと、14年度の概算要求として517億円を計上することができた。同プログラムでは、総合科学技術会議が選定した課題ごとにプログラムディレクターを置き、このリーダーシップのもと府省横断でプロジェクトを推進する。

(3)革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)

ImPACTとは、13年度に終了予定の最先端研究開発支援プログラム(FIRST)(注)の後継となるもの。米国国防高等研究計画局(DARPA)を参考に、ハイリスク・ハイインパクトな研究開発を推進する。プロジェクトマネージャーに大きな権限を与え、予算配分やプロジェクトチームの編成等を一任する。同プログラムの成功はプロジェクトマネージャーの能力にかかっており、産業界から優秀な人材を積極的に推薦してほしい。同プログラムは、補正予算での創設を目指す。



SIPに当たるのが、この間取り上げたCIOSTREAMを含むイノベーションプログラムですね。
(追記:違いました。これは独自に517億円で、来年度からみたい)

【科学】革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)に注目しよう:2013年11月1日

補正予算案に盛り込むけど、単年度ではなく基金化するようです。

革新的な研究開発推進 基金創設へ@NHK

政府は経済の成長戦略の一環として、リスクが高くても成功すれば社会に大きな変革をもたらす革新的な研究開発を進めるための基金を創設する方針を固めました。
このため、12日閣議決定する今年度の補正予算案に、今後5年分の基金としておよそ550億円を計上する方向で調整しています。



ファーストが1000億円でしたから、約半分ですか。
件数も大幅に減るようです。
特徴はテーマ設定とプログラムマネージャーの選定。

基金の対象となる研究テーマとしては、電気を使わない発光技術の実現や、ボールの大きさ程度のスーパーコンピューターの開発、それに手や音声を使わずに考えたことが瞬時に機器に反映される技術の開発などが想定されています。研究テーマごとに、提案から実行まで大きな裁量権を持つ「プログラムマネージャー」という名称の研究責任者を置き、そのもとに産学官からすぐれた研究者や企業を集めて、研究に専念できる環境を整えるとしています。



COIとの違いがわかりにくいが、こちらは研究が主体、COIは産業側が主体ということか?

テーマは12月中に決定するそうなので、それも注目ですね。

【拡張】OK基準とNG基準で考えてみる_その2:法律はどっち?:2013年12月12日


OKimage2.jpg

少し考えて見るシリーズ「OK基準とNG基準」の2回めです。

昨日は、社会への拡張をしてみました。

【拡張】OK基準とNG基準で考えてみる_その1:社会への拡張:2013年12月11日

法律で言えば、最もOK基準が描かれているのが憲法ではないでしょうか。
こう振る舞うとする。こういう国であるとする。
国としての是。つまりOKが示されているのが憲法です。

そして、成文法として刑法ではNGが示されています。
罪と罰則規定が定義されているのが刑法だからです。
だから、枚挙に暇がありません。追加し続けられます。

でも、憲法が、太陽のように国を照らすOK基準であれば、NGが明確になりやすいでしょうし、NGを列挙しなくても、ダメなものはダメといえるのではないでしょうか。



NG基準社会からOK基準社会への移行がいいんじゃないか、という話にしましたが、独裁とか党による運営とか、イデオロギーでリードしようというのは、NG基準だなあ、と思うわけです。

じゃ、イデオロギーではないもので社会を統治しようとするのは何か。
近代では、それは法治国家ではないかと思います。

社会の統治システムというと、自由主義とか、民主主義とかいう話になりますが、それはもっと後の段階ではないでしょうか。
主義ですからイデオロギーなのであって、どういう考え方で運用するかを示している。
だから、どちらも法治国家の運用のイチ方法ではないかと思うんですね。

NGなのかOKなのか、という議論で進めていくとすれば、まず法律でNGもしくはOKを規定して、それで共同社会を営みましょうという法治国家について考えなければならないでしょう。

念のため辞書で調べると法治国家とは「国民の意思によって制定された法律に基づいて国政が行われることを原則とする国家」(出展)です。

Wikipediaでは、法治国家は、どういう専門家が書いたかはわかりませんが

その基本的性格が変更不可能である恒久的な法体系によって、その権力を拘束されている国家。近代ドイツ法学に由来する概念であり、国家におけるすべての決定や判断は、国家が定めた法律に基づいて行うとされる。



とあります。
法律が優先すれば、国家形式は問わないともあります。

形式的法治主義の観点からすれば、現在の国家のほとんどは「法治国家」である。たとえ国王や君主や権力者(独裁者)が統治する国家であっても、その権力が法律によって制限されている場合は、法治国家に当てはまる。また、一部の権力者が自由に法律を制定したり改正できる国家も、形式的に政府や権力者が法律に拘束されているならば、法治国家の定義に当てはまる(極端な例として「全権委任法」によって独裁権力を合法的に得たアドルフ・ヒトラー)。ただし、国王や君主の権力が法律に一切制限されない近世の「絶対君主制」や、近現代においても権力者が自国の法律を無視して権力を行使している場合は、この定義には当てはまらない。



さらに気になることを書いていまして

一方、実質的法治主義の観点においては、法の形式だけではなく内容上の正当性が追求されねばならず、法律体系が憲法や人権、慣習や社会道徳などに適っているかどうかが問題となる。



憲法というのは、法体系の上に立つようなのです。

憲法と法体系はどう違うんでしょう?(いまさらですが)

またしてもWikipediaですが、こうあります。

憲法(けんぽう)とは、国家権力の組織や権限、統治の根本規範(法)となる基本原理・原則を定めた法規範をいう(「法的意味の憲法」)。ただし、法規範ではなく国家の政治的統一体の構造や組織そのものを指す場合もある(「事実的意味の憲法」)



これは分けて考えるべきらしい。

憲法学上、「憲法」の概念は、事実的意味として国家の政治的統一体の構造や組織を指す場合(「事実的意味の憲法」)と法的意味として国家の基本法・根本法を指す場合(「法的意味の憲法」)に分けられ、後者が法規範であるのに対して前者は事実状態そのものを指すもので混同すべきでないとされる



そして、他の法律の上にたつと。

相対的な意味とは、法体系上で他の規範(法)と比較して優越性が明確な表記を持つことをいう。特に最高法規性が認められていることをいう。



法学部出身じゃないので、ちゃんと考えてきませんでしたが、憲法と他の法律の違いって大事だね。

憲法は他の法律の上に立って、その国がどんな国かを決めているわけで、他の法律を作る人達(立法府だから国会議員ね)が作った法律も、憲法に違反してないかを調べる制度がある(違憲審査制

さらにWikipediaではこうある。

近代的な立憲主義においては、憲法の本質は基本的人権の保障にあり、国家権力の行使を拘束・制限し、権利・自由の保障を図るためのものであるとされる。



憲法の改正を進めようとする人たちは、この国のカタチを「改正」したい人たちだともいえる。
だから、基本的人権に関する解釈や、国家権力の行使の拘束・制限についての考え方や、権利・自由の保障をどうしたいか、という点が問題になるわけだ。

なんだか、やっと、最近の問題がわかってきた気がする。
遅いね。

で、このエントリのまとめは、憲法のことを勉強すると、憲法は基本的にOK基準な気がする、ということです。

この国で生きていくには、何がOKなのかを決めていて、何がNGかじゃないのではないか。
NGについては、法体系の中で考えていけば良くて、まずは、みんなOKだよ、と言っているのが憲法なのではないだろうか。

そして、日本国憲法の最大のOKにして、最大のNGが9条なのだろう。

戦争をしない、というNGは、実は、人類史上まれに見るOK基準だったんだと思う。

話がずれてしまったようなきがするけど、今日はここまで。

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(Kindleだと無料だった気がする)

憲法については、この本が最高に面白かった。
なるほどと思うので、おすすめします。

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【拡張】OK基準とNG基準で考えてみる_その1:社会への拡張:2013年12月11日

OKimages.jpgNGimages.jpg

昨日、突然思いついて、こんなエントリを書いたわけです。

【仮説】OK基準とNG基準:2013年12月10日

OK基準というのは、OKされたことを基準としている人で、「それは大丈夫」「ここまでは大丈夫」と示されると動けるけど、OKの基準がないと判断も出来ない人のこと。

NG基準は、NGとされたことを基準として生きている人で、「それはダメ」「ダメに決まっているじゃない」と言われて育ってしまい、NGが先に立ってなかなか踏み出せない人のこと。

これは裏腹で、「大丈夫と言われてないからNG」というのがOK基準ということもできるし、「ダメと言われてないからOK」だと思うのがKG基準とも言える。



Facebookの方でコメントいただいたり、珍しく反応があったので、もう少し考えてみようと思う。

日本社会がNG基準というのは、なんとなく理解されてしまったようなので、その辺から考えたいと思います。

NG基準の社会ということは、NGがハッキリと提示されていて、それ以外はOKという社会のように思います。
ところが、これは小さい社会では良いのですが、多人数が参加し、背景が異なる人たちの社会では、ものすごくコストがかかる社会になります。

すべてのNGが提示され、それ以外はOKというのは大変難しい。人間の想定力に限界があるからです。
そして、あることを判断するときにNGとの差異が少しでもあればOKというのでは、NGにキリがないからです。

つまり、NGを基準にできるのは、暗黙の了解が成り立ち、背景が似ている人たちの所属する社会。
つまり、家族や、単一民族の小集落などの狭い社会ということになります。

NG基準は、コドモの喧嘩を引き起こしやすいとも言えます。
厳密な規定をせずに、NGで縛ろうとすると、子どもの正義感で反発されます。
「いつ決めた、何時何分何曜日」とか、「バカっていうのは、言ったほうがバカだもんねえ」などと、厳密な定義の厳密性を揶揄されるだけです。

NG基準の基準を幅広く定義し、その定義を疑わない社会が、NG基準社会ということができるでしょう。
そこでは、NGが基準であることを逆手にとって、あえてOKを決めずにいたほうがうまくいくというグレーゾーン社会が生まれやすいとも言えます。

NG基準社会は、NGの傘の下でOKではないけどNGでもないものが幅を利かせる社会になりやすいということです。

NGの列挙で縛ろうとすると、結局、NGの力が弱まるという矛盾をはらんでいるのがNG基準社会のようです。

OK基準社会はどうでしょう。

こちらは、OKを決めて、それを基準とするのですから、それ以外はNGです。
OKのようでOKではないこと、というのが存在しにくい、はっきりした社会になりそうです。

OKの基準に幅がある場合はどうなるでしょう。
その幅の中で本来はNGであるはずのものがのさばる危険はあります。
でもそれは、OKのグレーゾーンであって、OKではないもののグレーゾーンではありません。
OKの再定義で、NGは明確になります。
修正がしやすい社会だということが言えます。

OKを決める際に共通理解があれば、OKのみを意識すればよいわけで、NGを排除するのは簡単です。
なので、多くのステークホルダーが参加する社会、多用な背景を持つ人達が参加する社会では、OK基準の社会のほうがうまくいきそうです。

OKが多くなれば、その重なりあいの下でNGがはびこらないでしょうか?
そこでも、最もOKであることを基準に、OKを再定義していけば、OKでもなくNGでもないものの存在は排除できそうです。

法律で言えば、最もOK基準が描かれているのが憲法ではないでしょうか。
こう振る舞うとする。こういう国であるとする。
国としての是。つまりOKが示されているのが憲法です。

そして、成文法として刑法ではNGが示されています。
罪と罰則規定が定義されているのが刑法だからです。
だから、枚挙に暇がありません。追加し続けられます。

でも、憲法が、太陽のように国を照らすOK基準であれば、NGが明確になりやすいでしょうし、NGを列挙しなくても、ダメなものはダメといえるのではないでしょうか。

法治国家というのは、NG基準のようでいて、OK基準の社会ではないかと思います。
法で取り締まるNGだけを決めているのではなく、大きなOKを示して、そのうえで、NGの罰をきめているのではないかと。

イデオロギー国家(社会主義とか共産主義とか独裁とか)は、NG主義の国家です。
まず、社会悪を定義し、そこからの離脱を図りますが、結局イデオロギーを守るためにNGを連発します。
OKがひとつしかないというのは、それ以外はすべてNGであって、でもどうNGかを定義しなければならない。

宗教だけが基準となるのもNG基準の国家かもしれません。
許されないこと(NG基準)を掲げて、それ以外をOKにするのかと思うと、どうも、それ以外の中にOKとNGを混在させてしまうからです。

近代国家は、OK基準の社会です。
自由と博愛など、いくつかのOKを掲げて、そこで共通理解を図ろうとしているからです。

ただ、その設立の経緯から見て、本当のOK基準社会である近代国家は少ないといえます。

アメリカ合衆国という特殊な国くらいではないでしょうか。

そのアメリカでも、州レベル、地域レベルと落ちていく中で、OKとNGの基準の間でもめているように思います。

小さな政府を標榜し、少数だが強いOKで社会を構築しようとしているのがオバマ大統領なのかなと思います。
ケネディ元大統領もそういう思考があったように思います。

ただ、そのOKの基準がNGで社会を縛ろうとする人たちから反発を受けた結果が、ケネディ暗殺だったのではないでしょうか。
オバマさんは、その轍を踏まないように慎重なのだと思います。

翻って我が国は、NGで社会を縛ろうとすることが、この間の特定秘密保護法の制定、憲法改定問題での議論の中で、浮かび上がってきます。

NGを並べ立てる社会は、やはりコドモの喧嘩が起きやすいのではないでしょうか。

少数の大きなOK で社会を照らすOK基準社会への転換が望まれるように思います。

【仮説】OK基準とNG基準:2013年12月10日



世の中には、OK基準で生きている人と、NG基準で生きている人がいて、同じものを見ても相容れないのかもしれない。

というようなことを、昨夜考えていた。

OK基準というのは、OKされたことを基準としている人で、「それは大丈夫」「ここまでは大丈夫」と示されると動けるけど、OKの基準がないと判断も出来ない人のこと。

NG基準は、NGとされたことを基準として生きている人で、「それはダメ」「ダメに決まっているじゃない」と言われて育ってしまい、NGが先に立ってなかなか踏み出せない人のこと。

これは裏腹で、「大丈夫と言われてないからNG」というのがOK基準ということもできるし、「ダメと言われてないからOK」だと思うのがKG基準とも言える。


OK基準の人は、OKの範囲が明確だとポジティブ思考になれるけど、反対に勝手にNGを判断しがちになると自己規制が強いネガディブな人になる。

NG基準の人は、ネガティブな人に思いがちだけど、NGとされたことだけがダメで、それ以外はOKだと判断していまうと超ポジティブというか、ぶっ飛んだ人になる。

日本は、NG基準な社会で、OKを慮りながら広げていくグレーゾーンが広い社会だ。反対から見れば、完全なNGさえ踏まなければ大抵のことは大丈夫だとも言える。法規制が多く見えるけど、実は現場判断で動いている超法規的なところがある。

欧米は、OK基準な社会で、OKを合意形成して動いていくグレーゾーンが狭い社会だといえる。反対から見れば、NGがはっきりしていてわかりやすい。イギリスに長く成文法がなかったのは、OKが合意されてないものがNGという公私の区別と中間領域の明確さがあったからだろう。

日本は、いまNG基準とOK基準が暗黙の了解で使い分けられているというか、共存していて気持ちが悪いことになっているのではないだろうか。

どっちかに統一しないと、国際法上も国家としても危うくなりそうな気がする。
他の国からわかりにくい暗黙の了解(NG基準)をやめて、OKを合意形成する社会にしていかないと、他国からの信頼も得られないし、NGの範囲もOKの範囲も異なってしまっている世代間格差も埋められないように思う。

すでに、OK基準とNG基準の戦いは始まっていて、すれ違っている。

【考察】「うちらの世界」を読んで考えた:2013年8月8日

彼らの行動原理は「大丈夫」「いいんじゃね?」「問題無いべ」であり、
「いやあダメでしょ」「それはヤバイって」「普通違うでしょ」というような優等生の論理ではない。


この「うちら」の世界は、NG基準だけど、解釈がOK優先だ。
ダメと言われてないことはやってもいいのだ。
でもそれは、OK基準の社会ではない。

OK基準でNG優先な欧米の思考方法では、してはいけないことを明確にして、それ以外はOKなのだから。
それが契約社会であり、明文化されてなければ、それはOKなのだ。
その思考方法の前では、内輪でのOKを優先する思考法は成立しない。

それダメでしょ、じゃなくて、大丈夫だよね、で通ってしまう狭い世界がいたるところにあるということ。



狭い社会の「大丈夫」はOK基準ではなく、NGを狭く規定して、OKを曖昧にしているから生まれる。

NG基準の社会は、社会通念とか社会道徳とか、行動規範の共有というのがあって成立する。

日本はそういう社会だと思い込んでいたけれど、それが揺らいでいることを明らかにしたのが「うちらの社会」だったと思う。

このままでは駄目だ。

だから、OK基準に転換し、何がOKかを合意形成していかないと日本社会は立ち行かないのではないか。
「誰が大丈夫だって言ったんだ」ということを明らかにしていくのが、教育だろうし道徳だろう。

でも「大人がいなくなった社会」で誰が道徳を教えられるのか、そこが次の問題。
結局、教育に行き着く。

実は、OK基準とNG基準について考えだしたのは、特定秘密保護法について考えている中でだった。

アメリカの要請で作られたはずの特定秘密保護法が、何故指示をしたアメリカも驚くようなザル法になってしまったのか。
それは、彼我の政治家の思考の出発点の違いではないのか。
そこでいきついたのが、NG基準とOK基準だった。

秘密保護法とか、道徳の復活とか、最近の自民党の活動が、NG基準社会からOK基準社会への転換に使えるのならば、それは必要だと思えるけど、そうなっていない(というか、そういう意識のもとではない)ことが、ファシズムに向かっているようにみえる理由ではないだろうか。

OK基準の社会は、OKの合意形成という背景をなくしてしまうと、OKを与える社会になってしまうから。
OKを肯定し、NGを少なくする社会にしていかないと、息苦しい社会になってしまうから。

そこら辺が問題の根源ではないのか、と思う次第。

【貰物】scansnapS1100が届きました:2013年12月5日



モダフルナイトでジャンケンに勝ったと書きました。

【宴会】モダフルナイト2013に行って来ました#modafull2013:2013年12月4日

そこで当選品は、これだという話もしましたが、まあ酔ってたし半信半疑ですよ。

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これが届きました。

送られてきた箱を見て驚くのは、その大きさです。
SCANSNAP01.jpg

紛れも無くSCANSNAP。
SCANSNAP02.jpg

開けてみます。
SCANSNAP03.jpg

本体は更に小さい!
SCANSNAP04_convert_20131205104704.jpg

こんな細いものでガンガンスキャンできるんでしょうか?
それはこれから徐々に試してみます。

とりあえず、PFUのYさん、ありがとうございました。

【宴会】モダフルナイト2013に行って来ました#modafull2013:2013年12月4日



ブレブレの乾杯写真ですが、あまり顔が写らないようにという配慮と思っていただけると助かります。

月曜日の2日、六本木豚組しゃぶ庵さんで開催された「モダフルナイト2013」に参加してきました。

ブロガーならば知らない人がいないネタフルのコグレさんと、モダンシンタックスのおやっさんことモダシンさんの合同忘年会ですから、会場に参加しているのは、ブロガーかソーシャル好き。

ですから、場内は、つぶやいたり写真撮ったりアップしたり大変です。

当日のハッシュタグは#modafull2013。




私も写真撮ったり、つぶやいたりアップしたりしてました。


豚組しゃぶ庵さんですから、食べ物がうまくないわけがない。



10週年を祝う会社からスカイプが来たり、参加者の紹介がツイッターアカウントを写してだったり、現代的な展開になってましたが、それでもデジタルというよりはアットホームなカンジがするのがこの会のよい所です。

そして、今年もサンタが登場です。
衣装提供は、いしたにまさきさんだそうです。



そして、いい加減飲んだ頃、じゃんけん大会です。



今年も景品がすごかったですね。
数もだし、内容も素晴らしい。
協賛各社が競い合っている感じなうえに、モダフルナイトに参加するために協賛品を集めてくる人もいたりして。
これは単に影響力のあるブロガーだから、というような実利の絡んだ話ではなく、モダシンさんもFacebookで書いていたけど、ネタフルさんの人柄でしょうね。

私もステッカーとか獲得したんですが、なんといっても驚いたのは、PFUさんのジャンケンに勝ってしまったこと。

賞品は、これの白だそうです。

S1100 White Modelは、アップル社直営店「Apple Store」、Webショップ「Apple Online Store」 、当社(株式会社PFU)Webショップ「PFUダイレクト」、Amazonマーケットプレイス支店 および、 楽天市場支店で限定販売しております。


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いやあ、どうしましょう。
欲しかったんですよスキャンスナップ。

送っていただけるとのことでありがたい限りです。

届いたら、またブログで報告します。

この会も5回目だそうですが、いつまでも続けていただくことを願っていますし、また性懲りもなく私も出続けたいと思います。


【まとめ」11月の人気記事:2013年12月2日


早いもので、もう今年も最後の月です。
その前月にはどんな記事が読まれていたのでしょうか。

1.【新宿】2013年の酉の市は3回あります:2013年10月15日

2.私のゴルフに何が起きたのか:2011-10-13

3.2012年4月3日【レビュー】私がGXR用「RICOH A16 24-85mm F3.5-5.5」を買った訳

4.【饂飩】味噌煮込みうどんには山本屋本店と山本屋総本家があるそうな:2013-03-01

5.【科学】革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)に注目しよう:2013年11月1日

6.タモリの「芸」としての弔辞:2008-08-10

7.【アプリ】Zaimを50日間使ってみた:2012年5月25日

8.【写真】RICOH GXRのユニット複数持ちにはMYセッティングが便利:2012年4月5日

9.【新宿】伊勢丹の覚悟はお客さんに受け入れられるのだろうか:2013-01-09

10.【旅行】バルセロナでの買い物:BCN-IST2012(その12):2012年7月5日

結構、10月と変わっています。

【まとめ】10月の人気記事:2013年11月1日

さすがに酉の市の記事が検索でヒットされたようですね。

ゴルフの記事は、レッスン書やレッスンプロの話をしてますから、内容が検索用語に引っかかりやすいのかも。

今年の記事としては、革新的イノベーション創出プログラムの話と、伊勢丹の覚悟の話。

アプリのZaimは、この頃はAndroidでしたが、iPhoneに戻したあと、また使っています。
色々進化していて、レシートが写真で読み込めたり、機能が追加されてます。

グッドデザイン賞も受賞されたそうですし。

何かと話題なので、私の記事も検索されるのかもしれませんね。

検索された結果、読んでなるほどと思って頂ける記事かどうかわかりませんが、読み返すと自分では結構楽しいです。
それがブログの良さですね。

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プロフィール

fujita244

Author:fujita244
2000年から新宿在住。
21世紀とともに新宿を闊歩。
高度成長期の一億総中流育ち
頭も身体もサイズM。
フツーのオッサンから見て
フツーじゃなさそうな話を
書いています。

2011年12月に
「若だんなの新宿通信」から
「フジタツヨシの新宿通信」
に変更しました。

2012年12月20日にはてなブログも始めました。
「fujita244's field」です。
2013年2月1日からゴルフ専用のブログもはじめてます。
「fujita244のゴルフBK」です。
2つのサブブログもよろしくお願いします。

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