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腹の立つマイレージ

「サンクトペテルブルクに行きたい」と前から夫がうわごとのように言っていて、ようやく実行に移すことに。
私は高校生の頃、家族と行ったことがある。ロシアが共産国でレニングラードと呼ばれていた時代。2月だったのでやたら寒かった。震えながらアイスクリームの屋台の前に行列している人たち、商品が圧倒的に少ないーコートなら1種類だけ-デパート。そしてホテル!各階にコンシェルジュのオジサンが座っていて、部屋にいると時々電話がかかってきて取ると切れる。
「おとなしく部屋にいるかどうか確かめるため。コンシェルジュはスパイが多い」と通訳の人に聞いた。後から通訳・ガイドも大部分スパイと聞いた。寒い国のスパイたち・・・

だからあんまりいい印象は残っていないけど、私が選ぶと南の国ばかりになるので、たまには北もいいか。ロシア通の友人に「ヘルシンキまで飛んでそこから鉄道でサンクトペテルブルクに行くといい」と言われ、7月は混みだすので6月に休みを取ろうかと、飛行機を調べる。
パリ→ヘルシンキ、帰りはサンクトペテルブルク→パリをGo Voyageという価格比較サイトで見たらひとり往復591ユーロ。エールフランスのサイトで見るとほぼ同じ料金。じゃマイレージ持ってるから(2万1480マイル)エールフランスにしよう。

ところがメニューにSaint Pétersbourg がどうしても出てこない。電話するとわりとすぐに生身の人間が現れて「LEDと打てば出ます」
そんな業界略語、知ってるわけないじゃない。
ついでに日程を言って一緒にやってもらったら、
「往復2名、837ユーロです」
「 !!私の画面では1293ユーロと出ているのになぜ?」
「私の画面では837ユーロです・・・アララすみません、1か月間違えていました」
「・・・・」
つまり7月のほうが安いってこと。バカンスに入って料金が上がると思ったら、エライ間違い。第一1293ユーロなら東京往復できる。
電話を切って日程をずらしたら、希望の日取りで往復2人877ユーロがあった。今度はFlying Bleu(マイレージカード)に電話したら、延々と音楽を聞かされ誰も出てこない。受話器を置いて他のことしなかったら、とっくに切っていた。15分は待ってようやく出てきた男性に、
「877ユーロの一部をマイレージでカバーできます?」
「少々お待ちを・・・できません」
「!?」
「パリ→ヘルシンキ1人分ならカバーできますが、そうすると帰りが高くなって合計同じくらいになります」
全然わからん理屈。でも訳を聞くのも疲れた。前にパリ⇔ニースをマイレージで買おうとしたら、空港税は別、チェックインのバゲージもカバーできない、と結局同じくらいの料金になってキレたことがあったし。
「マイルを溜めることに何の意味があるんでしょう?」とワタシ。
「もっと近い、ヨーロッパの国に行くとか」
「ヘルシンキはヨーロッパですけど」
今度は向こうが黙る番だった。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

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