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ツイてない日

というのはあるもんだ。何もしていないのに-日曜日の朝市で数日分の食料を買ったくらいなのに-ぎっくり腰になりかかっている。
なった人だけにわかる、いやな予感の痛み。
前になったときは妊娠7ヶ月で引越しをした、という歴然とした原因があった。今回は妊娠も引越しもしていない。年、なんだろうか?
本格的にならないようにソロソロと歩いている。赤信号になりかけを全力疾走(?)で横断する、なんてことはできない。

その午後、考え事をしながら歩いていたら(家を100m過ぎていた、なんてことはよくあるけど、今回はもっとひどい)工事現場の鉄柱に正面衝突した。イテテテ・・・しかも目の下にぶち当たった。
なんでこんなとこで工事!昨日までなかったじゃん。

でも触ってみたら大したことなさそうなので、そのまま放っておいた。
今のオフィスは以前、男ばかりだったので鏡というものがない。うちに帰って鏡を見たら、ギャッ!殴られたボクサーみたいに目の周りが黒くなっている。
「どうしてそんなものにぶつかれるの?」「キャ~とか叫んだんだろ」と子供たちがゲラゲラ笑う。
人の災難を笑ってはいけません。

そこへ帰ってきた夫は「僕が殴ったみたいじゃないか!」と迷惑そう。暴力夫が少なくないフランスでは、確かに真っ先に疑われるのは彼だ。
鉄柱にぶつかったなんて恥ずかしくていえないから、そういうことにしておこうか。


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ブルゴーニュに住んでいる友達のマチューがパリに来ているというので、晩ごはん食べに来ない?と誘った。15年来の古い友達だけど、パリを離れてからは1年に一度会うか会わないか。

ドアを開けるなり、暗がりの玄関で「変わってないね!」。
そういうお世辞は、ちゃんと顔を見てから言うものよ。日本では“夜目、遠目、傘の内、で女性は綺麗に見える”っていうのよ。大体、一年でそんなに変わってたらこの先どうなるの。
年齢にもかかわらずナイーヴなとこは彼の魅力になっている。

知り合った頃、彼はエマという女性と一緒に暮らしていた。高校で出会い、それからずっと目移りもせずカップルを続け、大学卒業してマチューがブルゴーニュに仕事を見つけると、2人して引っ越していった。

間もなく子供が生まれ、翌年にまた子供ができて、それから2人は結婚する。
盛大な結婚式だった。純白のウエディングドレスのエマを見て、「子供2人いて白いドレスっていうのは・・・」と夫が首をかしげていたけど。

翌年にまた子供、3人とも女の子だ。
その頃からエマが「気がつけば3人の子持ち・・・私に青春はなかった」と言い出した。
夜遅くまで帰ってこなかったり、口を開けば口論になり、結局別れることになった。

3人の子供は1週間置きにパパの家とママンの家を行き来するようになり、マチューは仕事から帰ると子供の世話、掃除、洗濯・・・とめちゃくちゃ慌しい週と、ポッカリ時間のある独身の週を交互に暮らすことになる。

その頃会ったとき、「エマはほとんど初恋の女性で、そのままずっと一緒だったんで、自分が女の口説き方を知らないってことに気づいた」と困っていた。

その後、サイトで出会った女性と一緒になり、仲良さそげに暮らしていたのに、長くは続かなかった。

で、今は?と聞くと、高校時代の同級生で、マチューに気があった女の子が、やっぱり離婚して、連絡してきたんだと。「実は僕も気になってた子なんだ・・・」
素敵な再会物語!

学校の先生をしている彼女が、子供2人連れてブルゴーニュに引っ越してきて、職を見つけ、一緒に暮らし始めたそう。
「今度紹介するよ」と嬉しそうに笑う。

長い回り道、と彼は言うけど、きっと必要だった道のり。
パートナーを見つけるまでの果てしない物語だ。


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結婚して、家を買って、さぁ子供を作ろうというベン。
夜中の2時にうるさくブザーを鳴らすヤツがいるんで、出て行くと大学時代の悪友、アンドリューが飛び込んできた。懐かしさで抱き合う2人。
「恐ろしく久しぶりじゃないか! お前、お腹が出てきたぞ」「お前こそ!」

翌日アンドリューはベンを“アーティストたちのパーティ”に誘う。そこでは、アマチュア・ポルノ映画フェスティバルの話で持ちきり。
今まで、“何一つまとまったことをしていない”アンドリューは、どうしても映画を撮ってフェスティバルに参加したい。お酒が入り男女入り乱れるうち、ベンと2人で“ヘテロの男2人がベッドインする”話を撮ろう、と盛り上がる。ゲイではない男が2人、というところに深いテーマがある。これはポルノじゃない、アートだ・・・

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翌日。二日酔いの男2人は映画の話を蒸し返す。
「君は結婚してて、アン(奥さん)が許さないだろう」とアンドリュー。
しかし、ベンは結婚という“監獄”に閉じ込められたくはない。自分は自由で、妻も物分りがいい女、というところを友達に見せたいので、
「そんなことはない。話せばアンはわかってくれる。絶対やろう」と決意の顔で言うのだ。

夕食を作ってお膳立てをし、アンを説得しようとする。
「アンドリューを助けたいんだよ」「友情厚いのね、そんなアナタって素敵・・・」

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そのフェスティバルってポルノじゃない・・・アナタに何ができるの?

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思ったほど物分りは良くなく、引きつった顔のアンを残し、ヴィデオカメラを持ってホテルにやってくる2人・・・

しかし、この映画『HUMPDAY』の焦点は、期待、いやポスターに反して、2人のベッドインではない。
結婚して“身を固めた”ベンと、独身でフラフラしているアンドリューのコントラスト、2人の友情。
愛する女性と結婚したのは幸せだけど、それに縛られるのはイヤ。ハメを外した独身時代の自由さも捨てがたいのだ・・・という男の心理が、繊細にユーモラスに描かれていて、しかも監督は女性なのだ。

シナリオも書いた監督のリン・シェルトン。なるほど物分りの良さそうな女性。ユーモアの感じからイギリス産かと思いきや、アメリカ映画。

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ところで結婚とは、自由の反対語なんだろうか?

『HUMPDAY』公開中です。

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「コスメのサロンがあるんで一緒に行きません?」と岩本麻奈さんに誘われ、喜んで一緒に行った。
麻奈さんは皮膚科医で、コスメのコンサルタント。ご自分のブランドで基礎化粧品やシャンプーまで作ってしまう。肌から髪まで説得力のある美しさだ。

サロンの名前は“Beyond Beauty”、場所は大展示場のあるポルト・ド・ヴェルサイユ。
サロンは見るだけでも疲れるので、朝行くのが正しい。

オーガニックと自然派コスメコーナーに直行。画期的に肌に良い実とか植物がまた見つかっただろうか?

肌に良いジェムが並んでいるのかと思ったら石鹸。綺麗だけど石鹸ひとつ15ユーロは高い。

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おお、美しいブルー!その名もラピス・ラズリ。



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これだけ色とりどりの種類があるオード・トワレとオイル。

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ところが「あなたの好きな色を選んで」と色見本を見せられ、私が黄色を選ぶと「これがあなたに合う香りです。オイルも同じ黄色を選んで」根拠のないコンセプト・・・

レディの秘密、というワケありなネーミングに引かれて見たら、ナンダ、サンダルの滑り止め。日本にもありそうだ。

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「どこにつけるモンだろう?」不思議な日本のコスメは注目の的。

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メイクかと思いきや、アカシアのゴム(ガムとは違って食べられるけど、ガムより硬くて、ほんとにゴムみたい)。アンチストレス、元気、美肌、禁煙の助け、美髪・・・など効き目が色々。

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モノクロのパッケージは、“紙の使用量が少ない”筒状なんでエコロジー。ユニセックスの基礎化粧品。
ボトルの構造も新種なので、写真に撮ろうとしたら断られた。産業スパイに見えた?

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ペルーの山奥で取れる実を使ったクリームとセラム。パッケージの裏地がペルーっぽい。
しかし、ペルー人の肌がとくべつ綺麗、という話は聞いたことがない。

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2人で2時間以上、あちこち見て歩いた感想は、「コレっていう強烈なインパクトの製品がない」と麻奈さん。「足が棒」と私。


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カンヌでグランプリをとったジャック・オディアールの作品『Un prophète/預言者』は、刑務所が舞台のお話。

清く正しい映画が好きなテレラマ(週刊テレビ・カルチャー情報誌)やフランス・アンテール(ラジオ局)が「主人公が発展向上していく様がスバラシイ」などと絶賛していた。
それを聞いて私は、主人公が模範囚になって立派に更生して社会に復帰するお話かと思っていたら、のっけからほかの囚人を殺したりするから、ええっそんなことしたら模範囚になれないじゃん!

観ているうちに、彼が悪の世界で向上していくストーリーだとわかった。

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6年の実刑をくらって刑務所に入ってきた時、マリックは読み書きもできなく、誰よりも若く、弱く見えた。刑務所の規則だけでなく、囚人間に暗黙のルールやヒエラルキーに戸惑うばかり。彼は19歳だ。

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ムショではコルシカ出身の男がボス的存在で手下を従え、自らの掟で仕切っている。
「言うとおりにすれば護ってやる」とボスが持ち掛け、マリックは承諾するしかない。
コルシカ・ボスの言いつけるミッションをこなすうちに、マリックは逞しく成長していく。

中央の白髪がボス(ニール・アレストラップ、オディアールの作品によく出る)

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顔もだんだん険しくなり、貫禄が出てくるマリック。演じるタハール・ラヒムは新人。

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ストーリーも役者たちもいいけど、刑務所の時間の流れ、じめじめとした暗さ、一時も気を許せない人間関係が、彼らの体臭が感じられるほど生々しく描かれている。2時間半、自分が刑務所にいるような気分になった。

うちに帰って「刑務所にだけは入りたくないって思った」と言ったら、「そういう予定があるわけ?」と息子が心配した。


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閉店間際のピカール(冷凍食品のチェーン)に飛び込み、今夜食べさせるものをカゴに投げ込みレジに行くと、長い列ができていた。
ほかの店員さんもいるのにレジはひとつしか空いていない、ということが閉店間際にはよくある。
みんな早く帰りたいので、店じまい支度に忙しいのだ。
「もうひとつレジ、開けてくれんかな・・・」と思いながら並んでいたら、さすがに店員が現れて、隣のレジに座り「カードとチェックの方だけ!」と叫んだ。
反応するお客が私の前にいなかったので、誰もいないレジにいそいそと進むと、後ろにいた若い女が「ちょっと、みんなを追い越そうってわけ?」とイチャモンをつけてくる。見ると、MP3のヘッドホンをしていて聞こえなかったらしい。
「だってカードとチェックの人っていうから」と私が大声で答えると、ウッという顔になり、何も言わずにもとの列に戻った。世の中で起こっていることをちゃんと聞いてから、文句いえっての。

帰り道、今読んでいる『パリジャンは味オンチ』という本を思い出す。パリに40年住む、ミツコ・ザッハーさんの著書で、「みんなが憧れる『花の都パリ』。でもそこに住む住人はみんな意地悪でわがままで恋愛過多で味オンチで料理オンチ!?」という内容だ。
著者が体験したり遭遇した「パリジャンの本当の姿」が描かれていて「いるいる、こういう人」と笑っちゃう箇所も多いが、読み終えた友達の「これだけやなヤツにばっかり出会って、よく40年もいるわね!」という感想もうなづける。ま、とにかく読み終えましょう。

フランス人に限らず日本人だって、欠点や嫌いなところを挙げていったら一冊の本ができる。
逆に、一回日本に行ってすっかり日本オタクになったフランス人がよく言うように、
「日本人は全員、丁寧で親切で感じがよく、食べ物はすべて美味しく、どこもかも清潔で・・・」というのも真実ではない。
どの国にも同じように愛すべきところとやめて欲しいところとがあり、後は全く相性の問題だと思う。

私がこの国に住み続けているのは、腹の立つことはあっても感心することも同じくらいあり、自分の性格にとって居心地がよく、相性がいいと感じているからだ。


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子供2人連れて離婚し仕事もやめ(私のことではない、映画の話)、疲れた心と身体を休めにブルターニュの両親の家にやってきたレナ(キアラ・マストロヤンニ)。
しかし親だけでなく、妹や弟が、必ずしも“自分の側”ではないと感じる。
優しさの中にチクリチクリと棘を感じて、癒されるどころか神経を逆撫でされてしまう。
間もなく母親が、別れた夫をよんでいることを知る。
「何で断りもなくそんなことするのよ!」と逆上する彼女に母親は悠然と答えるのだ。
「私のうちなんだもの。呼びたい人を呼んでいいでしょう」
レナじゃなくたって、誰でもキレる。「パリに帰る!」と飛び出すが、切りたくても切れないのが家族というもの。Uターンして戻ってきてしまう。

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クリストフ・オノレの最新作は、「Non ma fille, tu n’iras pas danser」(娘よ、踊りに行ってはダメよ)という変なタイトル。でも観たあと考えると、独断的な母親を象徴しているようだ。

娘の幸せを願ってはいるらしいが、介入しすぎてレナは息が詰まりそうになる。どっちつかずで曖昧な父親、臨月に近い大きなお腹を抱えて、自分も別れることを考えている妹、自分が傷つかないよう距離を置いているように見える弟、不安定な母親に振り回されて戸惑う子供たち・・・リアルなキャラクターと、共感できる家族の複雑さが描かれていて、引き込まれる。

妹役、マリナ・フォイス(右)も上手い。
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クリストフ・オノレの最高作品という声もあるけど、キアラ・マストロヤンニがついに飛翔、これまでで最高、いう批評が多い。
カトリーヌ・ドヌーヴを母に、マルチェロ・マストロヤンニを父に持つ彼女は、親の重みがハンパではないせいか、今まであまりパッとしなかった。

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両親のどっちにもに似ていて綺麗なんだけど、キアラには両親の持つ、スクリーンでそこだけ輝くような存在感はない。地味目な印象。
この作品では、新しい一歩をなかなか踏み出せず閉じこもり、家族にきついことを言っては自己嫌悪になる心模様を微妙に表現している。


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雌猫バトル

気持ちよくお風呂に入っていたら、
「ママン、アメリーが子猫を見つけたんだって!」 それがどうした?
「今から連れてきていいかって!」 なんでうちに連れてくるの?
「アメリーのうちには猫がいるから飼えないって」 うちにもいるって知らなかった?
「だって可愛そうじゃない、飼っていい?・・・お願い!」

身寄りのない子猫と聞くと弱いので、ウィともノンとも言えないでいると、電話は切れ、10分後には猫を連れたアメリーと父親が立っていた。

20cmくらいの子猫を想像していたら、かごから現れたのは6ヶ月は経っている、すでに図体はデカい猫。でも可愛い。

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「雌?雄?」「さあ・・・」
調べると、りっぱに雌。
「うちも雌猫で、性格悪いし、女同士ってのは・・・」
「それはわかるけど、うちは5階で、飛び降りたりするとやばいし」と父親。
一晩くらい窓閉めときゃいいじゃない。

「前に子供を作ろうと雄猫と引き合わせたんだけど、異性でもうまくいかなくて」
「そりゃお膳立てされたってとこが気に入らなかったんじゃない。自分の相手は自分で決めたい」と父親。
大真面目で言うところが、猫好きの困ったところだ。お互い様。

で、押し切られて預かることになった。アナイス(うちの猫)と上手くいかなかったら、明日引き取りにきてもらうという条件で。

アナイスは最初、興味を示してかごの周囲をウロウロしていた。アグレッシヴなところのある女なんで、用心して娘の部屋に閉じ込める。ご飯と水を持っていくと、ガツガツと飲み食いし、グルグルと膝にのってきた。情がうつると返せなくなるじゃない。

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かと思うと、物音に敏感で警戒した顔になり、今までのグルグルがうそのように毛を逆立てる。アナイスとドア越しに会見したときは、“子猫”が怖がりフーフーと吹き、アナイスはしらけた顔で立ち去った。

その後、無関心を装うも・・・

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翌日の日曜日、“子猫”がアナイスにますます警戒的なので、返すことにする。眠れぬ夜を過ごした娘も、もう固執しない。
かごを取りに行っている間、子猫が部屋から出て、偶然のように通りかかったアナイスと鉢合わせ!
「フギャー!」「ホギャー!!」と叫びあって、子猫のほうが飛びかかりそうになった。
娘の叫び声で駆けつけて「まぁまぁ」と引き離し、流血にならずにすんだ。

「どうもお騒がせ。獣医のところでもらってくれるっていうから」(最初からそうすりゃいいのに)とアメリーと父親は猫を連れて帰った。ところであの「フギャー!」「ホギャー!」で何を言い合ったのだろう。

「アタシのテリトリーでウロウロすると八つ裂きだからね!」
「うっせえ、このババア。痛い目にあいたくなかったら黙れっての」
という感じではないだろうか。猫の世界もなかなか大変だ。


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娘の中学は3日の木曜日に新学年が始まった。
初日はクラス分けや科目ごとの先生が紹介されるだけで2時間だけ。翌日金曜日にまともに授業があり、すぐ週末になる、というあたりがまことにフランスらしい。長い夏休みのあとだから、緩やかにお勉強のリズムに戻りましょうね・・・という態度。新学年が月曜日には始まった、というのは記憶にない。

入学式はないから娘は一人で行く。小学生は親がついてくるけど、親たちはTシャツにジーンズのようなスタイルで送ってきて、クラス分けと担任の先生の顔を見て帰る。スーツを買う口実にもならないのだ。

でも娘は、“初日スタイル”には頭を悩ませていた。友達がボストンバッグに服を詰めてやってきて、ああでもないこうでもない、とファッションショーをやっていた。

新学期用に買わされた鮮やかブルーのスウェット

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初日には必要な学用品のリストが渡され、スーパーやデパートの文房具売り場は一年に一度のかきいれ時になる。
「数学:A4、96ページのノート、薄手ファイル、三角定規、分度器、コンパス、歴史:A4、48ページのノート、厚めのファイル、色鉛筆、マーカー3色・・・」長いリストを持った親と子が売り場をうろうろし、レジが増設される。

キティちゃんは根強い人気。

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リストを買い終えるとずっしり重い量になる。これから一年でこれだけ勉強するんだ。
新しいノートたちは懐かしい匂いがした。


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太陽が大好きな私であるが、老化やシミのモトであることはさすがに知っていて、被害が少ないように気を遣っている。ガンガン焼いた結果、年齢より10歳くらい上の肌になっているマダムのようにはなりたくない。

仕事柄、新製品やあまり知られていないメーカーの製品が送られてくるのが嬉しい。
この夏、使ってみたのは、白ユリのエッセンスを使ったNaturetis(ナチュレティス)のオーガニックオイル。ユリの花びらの保湿やシミ防止効果は17世紀から知られていたそうだ。
左が日中用。香りが良くて朝つけると元気になる。香りの大事さがわかる。

右はアンジェに住む女性が自分で栽培して調合したオーガニックオイルのメーカー、Douces Angevines(ドゥース・アンジェヴィヌ)。肌タイプや年齢や用途別にたくさん種類があり、地元だけではなくパリでも買えるようになった。これはハリと艶を取り戻す中年向き(迷わず中年用を送ってきたところが気に障るけど)

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日本でも知られてきたアルガンオイル、Kaeline(カエリーヌ)。水を一滴も混ぜていない100%のオーガニックオイル、日に当たった後の乾燥や、シミ防止に効果的だそう。顔だけでなく、腕や脚にもつけ、芳ばしい香りに包まれる!

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これはフランスの家庭には必ず一本、日焼けあとの定番クリーム、Biafine(ビアフィーヌ)。薬局で売っている。

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この中のどれが効いたのかはまだ解明していないが、剥けもせず、シミもできなかった日焼け肌を喜んでいたら、パリは急に涼しくなってノースリーブが着れなくなった。ガックリ。

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チュニジアに行ったとき、招待される度、といっていいほど登場したサラダ・セムセム。
手近な材料の組み合わせで飽きない味、この夏、うちでも何度か作った。

キュウリは4人分でフランスのでかいのを1本半。日本のキュウリだと一人1本くらい。5mmくらいの立方体に切り、しっかり塩をしてざるに入れて数時間おいて水を切る。

小たまねぎを4~5個、同じ大きさに切り、水分を切ったキュウリと混ぜる。
プロヴァンスのハーブ(チュニジアでは現地の香草が使われているだろうけど、これで十分)を適当にパッパと振り、オリーヴオイルを大匙2~3回して、冷蔵庫で私は一晩置く。

翌日、マリネされたキュウリ+玉ねぎに完熟トマト3個を同じ大きさに切って混ぜ、塩。コショウし、ツナ缶をほぐしてのせる。

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野菜を切るのに時間がかかるので、日曜日にエプロンのポケットにMP3を入れ、エミネンなんかを聴きながらトントントンと切るのが良い。
時間はかかるけど経済的なので、不況サラダと名づけられた。

そういえば目下、回教徒はラマダン(日の出から日没まで飲み食いしない断食期間)の真っ最中。まだ暑い8月20日に始まり、日没も遅いので大変そうだ。チュニジア人の友達には食べ物の話はできない・・・

フランス人がみんな好きで「作って!」と言われる鶏のつくね。鶏の挽肉なんて売っていない国なので、フードプロセッサーでミンチにするのがめんどくさいけど、気持ちのいいほどなくなるので、作ってしまう。

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今夜は『本物のチリコンカルネ』のレシピを見つけて、煮込みはじめた。
美味しくできたらレシピをご紹介します。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

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