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ドロボーに入られたら(入られたんですよ)まず警察に連絡すること(警察がドロボーを捕まえてくれる希望は殆どないけど、警察の調書がないと保険が降りない)。
そして48時間以内に保険会社に連絡すること。
でもこの2つをちゃんと守ったら保険が降りると思ったら甘いのだ。

「ドアが壊されたり、窓ガラスが割られていましたか?」と保険屋のオジサン。
「・・・いいえ」
うちのドロボーは2階の窓から入り、その窓には窓枠に爪のような鍵がついている。大きな声では言えないけど、鍵がかかっていたか確信はないし、かかっていてもヤワな爪なんて、バカ力でこじ開けられたに違いない。
これで希望の半分は消滅した。
保険屋なんて「いかにして払わないか」が職業だ。

次の難関は領収書。盗まれたものの領収書がないと保険が降りないのだ。
代々伝わるアンティークのオブジェとか盗まれた場合、領収書なんかあるわけはない。
夫は盗まれたパソコンの領収書をなくしている。MACで私のPCの2倍はしたのにアホか。
これで保険金の80%は消滅した。
・・・という話を友達にしたら、
「なぜ窓ガラスを割らなかった?」
「は?」
彼はBMWの鍵をかけずにパンを買いに行った間に、カーラジオから携帯電話、コートまで盗まれたそうだ。通報したら警官がやってきて一言。
「窓を割りなさい」
お陰で保険は丸々降りて、窓ガラスも修理してもらえた。
優れた警官に出会えて本当にラッキー。うちなんか3人連れで来たくせに、誰もそんなアドバイスをしてくれなかった。
教訓:ドロボーに入られたら、警察を呼ぶ前にドアか窓ガラスを壊せ。


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ヴァレリア・ブルーニ・テデスキという女優。
大抵スッピンで、着ているものも普通で、髪も「いつ梳かしたの?」という感じ(の役柄が多い)。
つまりいつも「いざランウエイ!」ように決めまくっている妹、カーラ・ブルーニとは正反対の印象だ。

でも、妹より女っぽく、映画ではかなり強い存在感。

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去年公開されたセドリック・カンの『Regrets(後悔)』がカナル・プリュスでかかった。

マチュー(イヴォン・アタル)はパリで奥さんと一緒に建築事務所をやっている。
母親が危篤になって駆けつけた故郷の町で、昔の恋人マイヤが夫と子供と歩いているのに遭遇する。
一瞬、ふたりの視線が絡み合う。
数時間後、マイヤ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)から電話。
「さっきは挨拶もしないでごめんなさい。今からうちに来ない?」
15年前にふったのは自分の方なのに、再会に心乱れるマチュー。夫の帰りが遅いのをいいことに、マイヤを押し倒してしまう。
忘れていた情熱に火がついた。
一方マイヤは、「15年間、忘れた日はなかった」と言いながら、アヴァンチュールに消極的。
「2人とも結婚しているのに・・・こそこそ隠れてホテルで情事なんていや。もうやめましょう」
しかし、マチューはもう後戻りできないほどマイヤにのめり込んでいた・・・

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ヴァレリア・ブルーニ・テデスキは切れ長の青い目がすぐ潤んで、欲望や、悲しみや、怒りを漂わせる。役柄でいうと“薄幸の女”が似合う。フワンソワ・オゾンの『ふたりの5つの分かれ路』もそういう役柄だった。
暗い、ちょっと重い-こんな女と深みにはまったら大変なことになる-印象。
でも、哀しそうな青い目でじっと見られたら、家庭も仕事もどうでもようなるような・・・ファム・ファタル。

とにかくこの作品『Regrets(後悔)』では主人公の2人が上手い、というかすごいハマリ役。
日本では公開されなかったけど、機会があったら是非観て欲しい。
ヴァレリア・ブルーニ・テデスキは、私生活では20歳近く年下のルイ・ガレル(フランス映画界で今、一番美形といったらこの人じゃない?)と一緒に暮らしているのだ。
姉は年下美形、妹は権力者嗜好・・・ともに好みの男性(しかも№1!)をしとめたというわけ。
親はどういう教育したんだろう?


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週に一回、ダンス教室に通い始めて、もうすぐ2ヶ月。結構楽しいんで続いている。
同じクラスの女子は、普通のOLで、年齢は25~30歳が多い。パーティで恥をかかずに踊りたい、という私のような動機の人が多いみたいだ。
一方男性は、年齢層が幅広く、すごく若い子から60代までいる。
見るからに内気そうな、学校では優等生で孤立していた雰囲気の青年が2人。うち1人はマザコンっぽくて、母親に言われて来ているのかも。ダンスでもできなければ女性と知り合う機会がない、という切羽詰ったものを感じる。
いつもワインの匂いをプンプンさせている50代の男性(クラスは19時から)。飲みっぱなしの人なのか、酒でも飲まなきゃ女と踊れん、ということなのか。
踊るときには相手の目を見ること、と言われたらしく(気のある同士で踊るときには見つめ合うだろうけど、初級のダンス教室からそんなことやってられない)ずっと目を見る人。かなり鬱陶しい。急にキッと見返したりすると、慌てて目を逸らす。

男性と女性でステップが違うので、女性のほうが人数が多いときでも女同士では踊らない。次々相手を変えながら、カップルで踊る。
手にまでびっしょり汗をかく男性がいて、次の人に移行する前に、そっとスカートで手を拭いたりしている。
濡れた手は気持ち悪いけど、手はメッセージを伝える大切な場所だということを知った。
イニシアティヴを取るのは常に男性というマッチョな世界、手を引かれれば、男性側にクルリと回り、押されれば反対側に回る。
女性を押して回すのをpivot(軸)といって、男たちはこれが大好きだ。日ごろの鬱憤を晴らすかのように、喜々としてエイヤーッと押すので、よろけたり、1メートルくらい飛ばされたりする女性が続出する。

つまりですね、ダンス教室に来る男たちは、コンプレックスや欲求不満解消が目的みたいな人もいて、なかなか面白いのである。


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サルコジを巻き込む政治スキャンダルに発展したベタンクール事件。
そもそも、ロレアルの相続人である大富豪、リリアンヌ・ベタンクールが巨万を貢いだ“お友達”の写真家・作家フランソワ=マリー・バニエを、「母が耄碌しているのに付け込んで騙し取った」と娘が訴えたのが発端だ。
夏前は貢いだ金額、800万ユーロ(約10億円)だったのが、小切手だけではなく、島だの生命保険だの次々と露見して、娘の計算によると10億ユーロという膨大な金額。
最新ニュースでは、自分の家に娘が盗聴器をつけていたことに激怒したベタンクール夫人が、娘を訴え、伏線の不正政治献金の疑いも晴れず、母と娘の遺産争いにサルコジ政府が絡んで、泥試合になってきている。

さて発端となったバニエさん、63歳。
最初は87歳のベタンクール夫人の愛人かと思っていた人も多いが、彼はゲイだ。
19歳で処女小説を発表。評判にはならなかったが、「バンジャマン・コンスタンかスタンダールを彷彿させる」とアラゴンが絶賛、彼の愛人となった。
アラゴンと2人だけで食事、ホテル・ムーリスでダリとランデヴーなどがしばしば目撃され、イギリスのSunday Times Magazineが「パリのゴールデンボーイ」というタイトルでバニエ特集をしたほど。

その魅力は、美貌と辛口のユーモア(フランスはユーモアのセンスが高く評価される国だものね)。
25歳でピエール・カルダンの個人プレス担当になり(親密そう!)、サンローランとも夜遊び仲間で、サガンやイザベル・アジャーニも魅了した。

20代のバニエ。奥にいるのがサンローラン。70年代はサンローランが酒とドラッグ浸りだった時期だ。

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もっと“今の”有名人では、ジョニー・デップ、ヴァネッサ・パラディ夫妻と大の仲良しとか。

社交的で顔の広い人はいるけど、彼の場合はハンパではない有名人ばかり。でも巨額をプレゼントしたのはベタンクール夫人だけだ。
しかし今度のスキャンダルで、その魅力に汚点がつき、辛口のユーモアは毒舌となり、なんか年老いた猿みたいな風貌。

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11月にパリで予定されていた写真展は“ことが静まるまで”無期延期とか。
沢山いた友達も、「お金を受け取ったことを不道徳とは言わないが、エレガントではない。悪趣味」という人が多い。
ジゴロはエレガントでなくてはダメなのだ。

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秋の夜長。某有名女性誌の「スキンケアクリーム比べ」というのを熱心に読んでいた。
「皮膚と水分バランスが整い、透明感アップ・・・」
「肌に溶け込むような滑らかさ、優れた浸透力」
「ベタつかず、しなやかになった肌に思わずうっとり・・・」
なんだ、全然比べてないじゃん!
これじゃ全部いいってことで、何を買おうかと迷っている読者には何の助けにもならない。

フランスには、製品を片っ端から比較して、10点満点で点数をつける『Que choisir(何を選ぶか)』という雑誌がある。洗濯機、掃除機、プリンター、ケータイ電話、チョコレート、冷凍食品・・・何でもありで、容赦なくビシバシ斬るので、どのメーカーのどのモデルにしようかと迷っているときはとても便利だ。

この号は「保湿クリーム:あなたの健康が危険にさらされている」特集。買いそびれた。

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でも考えてみれば、雑誌にとって、広告主と、これから広告主になるかもしれないメーカーは神様だから、ネガティブなことは書けないのね。
それだけに、岩本麻奈さんの『女性誌にはゼッタイ書けないコスメの常識』。まずタイトルが上手い、と感心して目次を見ると、
「40代ですが、いまから美しくなろうとしても手遅れですか?」
「日本人なら日本製のコスメを使うのがいいの?」
「化粧水を手でつけるのとコットンでつけるのと、どちらがいいの?」・・・
知りたかったけど、今まで誰も答えてくれなかったことが質問・答えの形で次から次へと53項目。答えを言っちゃうと営業妨害になるから言えないけど。
水の質が違うフランスと日本では洗顔法も違うという、私が20年かかって悟ったことも書かれていて、もっと早く言って欲しかった。

岩本麻奈さんは皮膚科医で美容コンサルタント、パリと東京を行ったり来たりしている。
ご覧の通り、説得力のある美しさ。
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コンサルタントに飽き足らず、自ら基礎化粧品ブランド(マジエージュ)まで作ってしまった美の追求者だ。この本は4冊目の著書。
実は、ブランド名も挙げて「これはあまりお奨めしない」まで書いちゃうのかと思ったらさすがにそれはない。その理由は、十人十肌なので、どの製品がより優れているとは言えず、自分の肌に合ったケア製品と出会わなくてはいけないから。掃除機を選ぶのとはやっぱり違うのだ・・・


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サン・マロの対面にあるディナールはノスタルジックな雰囲気のある、恋人たちに似合う町。官能的な場所。
7月、海沿いのこの町に一人でやってきたガスパール。バカンス客に混ざって一人で泳ぎ、一人でレストランに行く。一緒に来るはずだったレナはスペインにバカンスに行き、手紙も来ない。一人の時間を所在なく持て余す。
テレビにかかったエリック・ロメールの映画『夏物語』(1996)はこんな風にガスパールの毎日を淡々と綴る。

彼(メルヴィル・プポー)は美男の部類に入る。最近ではアルノー・デプレシャンの『クリスマス物語』に出た。
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間もなく、海辺で女の子が声をかけてくる。
「ほら、わたし。覚えてない?昨日レストランに来たでしょ?」
レストランでウエイトレスのバイトをしているマルゴー(アマンダ・ラングレ)だ。
「一人なの?」
「うん、まあ」
「海岸でいろんな女の子に出会えるじゃない」
「僕は自分から声かけたりするタイプじゃないんだ」

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マルゴーとの会話から、ガスパールの、内向的で自分からイニシアティヴを取らない性格が窺える。
彼女は明るくて性格が良さそう。

間もなく、ガスパールはマルゴーの顔見知りでもあるソレーヌと知り合う。
積極的なアプローチに引き込まれるガスパール。 

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間もなく、スペインにいたと思っていたレナにばったり出会う。
「あなたのことずっと思ってたわ」
と言われれば、ずっと好きだっただけに、ガスパールの心はレナで一杯になり、2人の“代役”はぶっとぶ。

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でも彼女は相変わらず気まぐれで、今日は晴れても明日は雨。どう付き合っていいのかわからない。

ロメールは、私たちのような普通の人の、ごく普通の毎日を描くので、最初、退屈だと感じる。最後まで退屈だと感じる人も多いだろう。何でこんなの、わざわざ映画で観なくちゃいけないの?!
彼が描きたいのは、出会う相手で変わって行く心の形や態度であり、セリフの行間に漂うニュアンスなのだ。それに共感すると入り込める。

それぞれタイプの違う3人の女:包容力があってガスパールを好きなマルゴー。
挑発的で自分の魅力を知っているソレーヌ。
寄せては引く、背徳的な恋愛ゲームに浸るレナ。
そして相手が変わる度、微妙に態度が変わるガスパール。
一番自分らしくいられる相手が、一番好きとは限らない恋のパラドックス。彼の本当の気持ちは掴みにくい。
果たして誰と一緒に旅に出るのだろう?

ロメールの作品は「何も起こらない」「退屈・・・」といいながら、なぜか画面の前から離れられないのが多い。この「夏物語」は観終わった後も尾を引く余韻と、「こういう男とは付き合いたくない」という教訓(!)を残してくれる。


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美しい女優はたくさんいるけど、ジュリア・ロバーツは眺めて心地よい美しさ。特に大口を開けて笑ったときが素敵だ。
女好きで、結構モテていた故ミッテラン大統領が、「ニューヨークのカフェでジュリア・ロバーツと向かい合いで朝食をとるのが夢」のようなことを言ったそうだけど、わかる気がする。

『Eat Pray Love』(フランス語タイトル『Mange prie aime』)のプロモーションでパリに来て、ELLEをはじめ女性誌の表紙を大口笑顔で飾った。
この映画、久々の主演作品なんで話題になったけど、批評は良くない。かなり悪い。
でも、ジュリア・ロバーツの笑い顔を見るだけでも、と渋る娘を引っ張って映画館に行った。なるほど批評は正しかった。

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一言でいうと、イタリア・インド・バリの観光局が共同で作ったプロモーションフィルム、イメージキャラにジュリア・ロバーツを使いました、みたいな感じ。
現実にあった話を映画化しているそうだけど、自分探しの旅に出る、その動機もイマイチ共感できない。
離婚した後、年下っぽいわりとイイ男に出会い、愛されているのに-コインランドリーで彼女のランジェリーをきれいにたたんでくれるような人なのに-夜中に泣いているわけもよくわからん。
一方、観光局では、イタリアがダントツに成功している。ローマの街の、古い建物の色合い、何もしない贅沢、美味しいものを時間をかけて食べる贅沢・・・トマトがどっさり入ったスパゲッティや茹でたてのアスパラガスにオリーブオイルをひと垂らし!
農産省まで協賛してるのかと思うほど、食べ物が美味しそうに撮られている。

このレストランでスパゲッティを食べるジュリア・ロバーツの口元を、しばしカメラが見守る。スパゲッティを美しく食べるのは女優でもかなり難しそうだ。
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舞台がインドになった時、娘と「出ようか」と言い出し、でもタイミングを失ってズルズル観ているうちに、バリに到着。
ジャヴィエ・バーデムが出てくると、その存在感で画面に厚みが出るような感じがした。

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名優ってこういうもんなんだ。結局、最後まで見てしまった。
映画館を出ると娘が一言:「イタリアに行きたい」
やっぱり観光プロモーション映画なんだ。

『Mange prie aime』
リアン・マーフィー監督
UGC、GAUMONT系などあちこちで公開中

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そんなの自分の子供に聞けばいいじゃない、と言われるだろうけど、高校生(特に男の子)は親に殆ど話さないもんだ(そうじゃありません?)逆に色々打ち明けられたらなんか変な感じ。アンビバレントなこの年頃は“秘密の庭”があり、こっちから踏み込まないほうがいいような気がする。

だから高校生が主人公の映画を観ると、へェー、知らぬは親ばかり、と感心してしまう。
『Simon Werner a disparu・・・(シモン・ヴェルネールが消えた・・・)』はパリ郊外の高校の、バカロレアを控えた高校生たちのお話。
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ジェレミーは、親を体よく追い出して、クラスメートを大勢よんで家で誕生パーティをやる。
アルコール、タバコはもちろん、ドラッグもあり、「コンドームの持ち合わせない?」まで発展する典型的(!)パーティだ。
下心あって、女の子を外に連れ出した男子。2人で森のほうへ歩いていき、茂みの中に横たわっている死体を見つけてしまう。物語はここから始まる。

時間はその10日前に巻き戻る。クラスメートのシモンが行方不明になり、親しかった生徒たちがが、それぞれのバージョンを語る・・・という形式は、湊かなえの『告白』を思い出すが(映画は観ていない)、あの底深い怖さはない。親も出てこない。
生徒が行方不明になって、死体が見つかったのでサスペンス仕立てにはなっているが、それより一人一人の生徒のキャラや考えていることが私には面白かった。

主要生徒たちの集合写真。なんかレトロな雰囲気だけど現代のお話。
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『les Beaux gosses(イケ面)』 『LOL』は、切り口は違うけど、同じような思春期の子供たちを描いた作品。
共通して言えるのは、彼らの頭の90%を占めているのは、異性への、セックスへの関心ということ。
私もそうだったのかな・・・女子高だったので、日常の“ときめき”の経験はなく、“イベント”として隠れてやっていたのであまり比較はできない。
そして親との“ズレ”を強く感じているという点。
女の子が部屋でベッドに腹ばいになり、ヘッドホーンをつけて自分の世界に浸っていると、お父さんが音もなく入って肩を叩く。飛び上がるほどびっくりする彼女。
「ノックくらいしてよ!!」
「したけどヘッドホーンつけてるから聞こえなかったんだろう・・・」
夕食だ、と呼びにきてくれただけなのに、すごく苛立つのだ。親が何気なく言ったりしたりすることに逆撫でされる年頃。だからといって干渉したり心配するのは親の職業なので、止めるわけにはいかない・・・
息子は高校生を題材にした映画を「カリカチュアだ」とかわすけど、きっと現実の姿はその中間くらいにあるのだろう。

『Simon Werner a disparu・・・』
ファブリス・ゴベール監督作品
UGC Ciné Cité les Halles,MK2 Bastille,GaumontOpéraなどで公開中


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25分で何が盗めるか?

私は、3時にうちを出た。娘は3時25分にうちに着いた。
うちに誰もいなかったその25分の間に、“そいつ”は2階の窓から押し入り、ノートパソコン2台と、携帯電話を盗み、それらを運搬するかばんまで物色して出て行ったのだ。
私が帰ったとき、やけに隙間風が寒いんで、2階に行ったら、窓が全開になっている。うちの(若いほうの)猫は、最近窓を開けて中庭に飛び降りることを覚えた。
「ほう、全部開けるとはエライ・・・」と感心しながら、机を見るとなんだかガランとしている。
ノートパソコンがない!
引き出しがあちこち開けられているのに気づいた。やな予感。
「カミーユ、私のパソコン持って行った?」希望を込めて聞いたが、
「全然触ってない」
ガーン。空き巣に入られたんだ。夫のパソコンも消えていた。

区の警察署に電話する。警察に言ったって、何も戻ってこないのは承知の上だけど“盗難届け”を出さないと、保険が下りない。
30分くらいして3人組の警官が現れた。パソコンが盗まれたと言ったら開口一番、
「Personnalitésのメールアドレスや電話番号は入っていなかったか?」
「ペルソナリテ?」
「そう、政界の人とか有名人とか」
「いいえ・・・」
次いで職業とか、盗まれたパソコンのメーカー、値段、保険会社の名前とかお決まりのことを聞かれるが、さっきの質問が引っかかっていた。
つまり政治家や著名人に危険が及ばなかったら、どうなってもいいってこと?それもサルコジのお達し?庶民を護るのが警察じゃなかった?・・・と、怒りがこみ上げたときは、彼らは帰った後だった。

過去2回空き巣に入られたが(自慢にならないけど)、必ず建物の中で工事をやっている時だ。
一日中、いろんな人が出入りしていて、住人が“鍵をかけて出て行った”隙を狙ってパッと入ってさっと盗む。見張られてるってこと。
ドロボーはそれぞれ盗品を売り飛ばすネットワークを持っているので、盗む物が違う。
前回は古書や、夫がおばあさんから受け継いだブロンズの置物が盗まれ(アンティーク屋のネットワーク)、今回はエレクトロニクス関係だ。
パソコンはまた買えるけど、あれだけのデータや写真!こういうことは自分には起こらないと思っていたので、ろくにバックアップも取っていなかった。なんたるアホ。
でももしかしたら娘がドロボーと鉢合わせしていたかもしれないし、娘も猫2匹も無事だったので良しとしよう。

パリは日本の都市に比べてかなり物騒なので、在住者の方、どうぞ気をつけて。パンを買いに行くときでも窓までしっかり鍵をかけ、盗難保険に入り、貴重品の領収書は取っておくこと・・・自分に言い聞かせていることですが。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

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