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少し前にフランソワ・フィヨンとフランソワ・コッペがUMP(中道右派のメジャー政党)議長の椅子を争っていた時、元議長のアラン・ジュッペが仲裁を買って出た。ところが両者とも全然譲らないので、
『Juppé a jeté l’éponge』(ジュッペが諦めた)というのが新聞の見出しに出た。
「Jeter l’éponge」という表現は「投げ出す、諦める」の意味で、深く考えず使っていたけど、ふと何故・・・?
épongeはスポンジでしょ?皿洗いのとき使うアレ。皿洗いをしていて、もうヤーメタ!とスポンジを投げ出す、ってこと?お皿を洗っているジュッペがスポンジを放り出す姿はどうしてもピンとこない・・・と調べたら、全然違っていた。ボクシングから来ている表現だ。
ボクサーにはマネージャーがついていてラウンドが終わるごとに汗を拭いたり、水を含ませたりするでしょ。今はタオルで汗を拭くけど、昔はスポンジで拭いていたそう。で、ボクサーがヨレヨレでもう闘えない、とマネージャーが判断したとき、リング上にスポンジを投げる=“もう試合をやめる”という意味だとか。それがボクシング以外で、投げ出す、諦めるという意味で使われだしたのが1900年頃。皿洗いの話ではなかった。

「Etre dans de beaux draps=厄介な状況にある」は余計わからない。“きれいなシーツにくるまっている”がどうして厄介な状況なの?さて答えは:
この表現の本来の形にはblanc(白い)がついていて『Etre dans de beaux draps blancs』。 そしてdraps/シーツは長いこと、衣服の意味で使われていたそうだ。つまり直訳すると“白いきれいな服を着ている”。
16-17世紀、淫蕩な生活をしている人は、日曜日のミサに白い服で出なければならなかった。彼らの“汚れた(noir)生活”から出させる象徴の色が白、というわけ。で、17世紀末まで“白い服を着ている人”は非難・嘲笑の的だった。

・・・というルーツを知ると、今のDSKにピッタリの表現ではない?NYのカールトンのルームメイド強姦事件は一件落着したけど、リールのカールトン・ホテル、コールガール・パーティのほうで、かなりヤバイことになっている。

長年の淫蕩な生活のツケが今どっと。この人が大統領になっていたら大変だった・・・
DSK


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シャネル春・夏オートクチュールのコレクション。フィナーレを飾ったのは、作るのに1000時間以上かかったというウェディングドレス。レースと羽の儚い美しさのドレスで登場したのは・・・女性2人のカップル!(2着作ったから1000時間以上かかったのね)しかも子連れだ。
賛成・反対が激しく対立する“同性結婚”に対するカール・ラガフェルドのメッセージは、明白でお洒落。デモより効果がありそうだ。

Chanel-printemps-ete-2014.jpg

「なぜこんなことで騒ぐのかわからんね。フランスでは1904年から政教分離になってるだろうが」
同性の結婚を認める法案で、教会が堂々と反対しているのは、彼じゃなくても「どうしてアンタが出てくるの?」と言いたくなる。

「一緒に暮らしている2人が、なぜブルジョア夫婦と同じ権利を持てないわけ?」とラガフェルド。
でも、男性カップルが女性に”子供を作ってくれ”と注文するのはあまり支持できない、と。
「男2人は、孤児を養子にとればいいじゃない。でも父親2人より母親2人のほうがいいね。お父さん2人ってちょっと寂しい感じ」
ピエール・ベルジェの、
「子供を作るのにお腹を貸すのと、工場に人出を貸すのと何の違いがある?」という発言には、ひどく憤慨したそう。ほんと、サンローランの長い伴侶で、ゲイカップルの草分けと言える人がね。

シャネルやラガフェルドさんの服はあまり着たいとは思わないけど(手が届かないのは別として)、彼の発言は辛らつでセンスがあって大好きだ。他の人が言ったらヒンシュクを買って叩かれるようなことも、彼が言うとみんな納得してしまうみたいな・・・まあ大御所だものね。


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1999年~2005年トゥール・ド・フランスで7回連続優勝したランス・アームストロング。
彼がずっとドーピングしていたことが公になり、これまでの優勝が撤回され、永久に競技に参加禁止になったのは2012年10月。
そのアームストロングが初めてアメリカのトーク番組で“告白”!が、話題になった。
トゥール・ド・フランスでの彼のドーピングは関係者がみんな知っていた(ファンの一部も知っていた)“公然の秘密”。それが一般に公になり、それから数ヶ月経って主犯が“自白”する、という順序。「今さら・・・」という感じがあるけど。

ランス・アームストロング

インタビュアー、オプラ・ウィンフリーの
「ドーピングをしていたことは認めますか」の質問にはイエスと一言。名インタビュアーに突っ込まれないように答えは短く、という戦法。
「大きなウソを何度となく繰り返してきた。自分が決めたことで、自分の過ちだ。“申し訳なかった”というためにここにいる」と真摯なことをいいつつ、
「でも(ドーピングは)当時のカルチャーだった」(みんなやってたよ)
そして、チームの他の選手に薦めたことは否定(?!)
2009-10年に競技に返り咲いたときは“クリーンだった”。カムバックしなければ、こんなことにならなかったのに・・・
「人間として、7回連続でトゥール・ド・フランスに優勝することは可能か?」というオプラの質問には「ノー」
“ガンを克服し、超人的な体力と精神力で優勝し続けた”アームストロング神話は崩れたわけ。やっぱり人間業ではなかった。
「残る人生は、信頼を回復させるために費やす」
ちなみに彼のドーピングのレシピは:
エリスロポエチン・輸血・テストステロンをベースにコーチゾンと成長ホルモンを加える、というなんか聞いただけでモリモリしてきそうな、でも恐しげなカクテルだ。

オプラ・ウィンフリーは『オプラ・ウィンフリーショー』で有名な、アメリカ一稼ぐ司会者。
なるほど迫力あるオバサン。
オプラ・ウィンフリー
photo:GETTY IMAGES

フランスに来たとき、エルメスが閉店15分後に彼女を入店させなかった、というので怒り、話題になったのを思い出した。

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息子とはソルド“前夜”のユニクロに行った。クリスマスにプレゼントしたカシミアのセーターが「デカすぎる」と言うので、ソルドが始まったらすぐなくなるからその前に取替えに行こうと。
クリスマス前はレジの前に三重の列ができていたユニクロはガラガラ。嵐の前の静けさ。快適。
ところがカシミヤのセーターはほぼ完売していて、へんな薄ピンクのXLしか残っていない。彼は、春物の紺のセーターを選び、ジーンズも試そうか、という時「間もなく閉店になります」のアナウンス。6時5分前。2時間早く閉めて、ソルドの準備をしようというわけね。
躊躇う息子を「ここは日本よ、5分あれば断らない!」と励まし、試着室に走り、
「まだ大丈夫?」と聞くとはたして「ビアン・シュール!」
待っている間に店員さんに聞いたら、10時まで残業で正札の付け替えをするそうだ。

10年以上、いやもっと前かも。ソルド前夜、某ブティックで狙っていたジャケットを試し、「え、明日からソルド?残念、明日は飛行機の中・・・」とため息をついたら、50%オフにしてくれた。
それ以後、このテは成功していない。

翌日、ソルドの初日。お昼休みに「テニスシューズがボロボロ」という息子にまた付き合って、マレのセレクトショップSPRINTに赴く。いつもは“母親と歩くのはイヤ”という雰囲気を漂わせているくせに、買い物には引っ張り出すのね。小さくて品数も少ないけどセレクションがいいその店は「1足買ったら2足目タダ」。正札を付け替える必要がなく(残業もなく)利口なやり方だ。
フェアトレードのVEJA。すっきりしたデザインで色がきれい。女子にも人気。
サン・マルタン運河近くに、フェア・トレードブランドを集めたVEJAコンセプト・ストア”Centre Commercial”がある。

Veja

お昼のニュースでソルドの出足イマイチ、と言っていたけどその店も混んでいなかった。VEJAとFred Perry、2足で85ユーロ。快挙。
土曜日。ソルド開始後最初の週末は一番混むとき。娘は“早起き”して友達とAmerican Apparelに出かけていった。なんと殆どの商品がソルド除外だって!グレイのレギンスとボルドーのミニスカートを買ってきた。American Apparel人気商品の色とりどりのレギンス(38ユーロ)は生地がしっかりしていて許せるけど、スカートは裏地のような粗悪な生地で42ユーロ!

これはまあ普通だけど、けっこうきわどい広告写真が多い
American Apparel

ま、本人が気に入っているならいいけどね。お店はガラガラだったとか。フランス人の“購買力”が問題になるわけだ。

非常にコンサバな息子は「娘にこんな格好させていいの?」という顔で時々私を見る。自分だってジーンズずり下げてパンツ見せて歩いてたじゃない!

私は、Sandroでボルドーのワンピースを買う。156ユーロ、たったの20%オフ!ケチ。
売れてるブランドは強気なのだ。
Sandroと Maje、ここ数年であちこちに路面店が登場した。
2004年創立のSandroは「ロマンチック、ボヘミアン、フェミニン、ちょっとレトロでエレガント」なスタイルをウリにして、世界中に110のお店とコーナーを持つ。

こういうラインが多い。Kooplesにも似ている。

Sandro


2000年に最初のブティックを開いた Majeは「美しくてラフで、でもシックで、シンプルでオリジナルで陽気」という欲張りなコンセプト。Sandroに似ていて、お店もよく隣同士や至近距離にある。なぜ?どうして?と思っていたら、創立者が姉妹であった。後発のSandroはメンズも出して、より稼いでいる。
ウチに帰ってワンピースを見せたら、娘がすぐ「着てみていい?」
アブナイ、アブナイ・・・

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ケヴィン、アリス、ジェニファーなどが流行ったのは15年前。当時人気のテレビドラマの影響だ。最近は英語の名前は減って、短い2音節の名前が上位。これは学校で-のちに職場で-縮められないため。例えばキャロリーヌはキャロ、ベアトリスはベア・・・と呼ばれ、「そんな名前はつけなかった」と親が怒るわけ。
さて、2013年のトップ(つまり2012年からの傾向)は、
女子
1位:Emma/エマ(9年連続)
2位:Lola/ローラ
3位:Chloé/クロエ
4位:Inès/イネス
5位:Léa/レア
男子
1位:Nathan/ナタン
2位:Lucas/リュカ
3位:Léo/レオ
4位:Enzo/エンゾ
5位:Louis/ルイ

1200以上の名前が載っている『オフィシエル・デ・プレノン』2013年版

フランス 子供の名前

ジャン=フランソワ、マリー・フランソワーズなどの複合名前は殆ど姿を消したけど、2つの名前を合体したのが現れた:ティモテ+テオ=ティメオ、ソレーヌ+アンヌ=ソレアンヌ。なんかヘン・・・だけど新傾向らしい。

学校でも職場でも、フランスはファーストネームで呼ばれる習慣なので、特に学校で“友達にからかわれない”名前をつけないと子供は苦労する。友達のリュック/Lucは名前のお陰でいじめられたひとり、「親を恨んだよ」。
なぜだかわかります?ひっくり返してCul(お尻!)と呼ばれ続けたんですって。
日本に住むフランス人の友達で、息子に桃太郎とつけた人がいるけど、親を恨んでいないだろうか?

理由は解明されていないけど、マドレーヌ、イレーヌ、コームという名前がバカロレアで「優」を取る確立が最も高く(25%)、カッサンドラ、サブリナが一番低い(0.16%)とか。

最近、Apple とかMacという名前の赤ちゃんがいるそうだけど、時代を反映しすぎた名前も危険。リンゴちゃん・・・可愛いけどね。


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高所得者に75%課税というオランド政権の法案に怒って、外国移住を決めたドパルデュー。サンジェルマン・デプレの豪邸(1800㎡!)を売りに出し、ベルギーの田舎に家を買い、村のビストロで住民と肩を組んでいる写真なんかが新聞・雑誌に載った。12月、彼の移住に批判と弁護が飛び交う最中、ロシア大統領プーチンが「ウチへいらっしゃい」。
最初、冗談かと・・・第一、税金逃れの人はみんな近くの国に移住するのに、ロシアは遠すぎる。
ところがこの金曜日、ドパルデューはロシアに赴き、黒海沿岸の避暑地でウラジミール・プーチンと会い、あっさりロシア・パスポートを手に入れてしまった。ロシアのテレビには2人が抱き合っている姿が放映された。

プーチンってこんなに小柄だった?!それとも・・・

ドパルデュー/プーチン
photo:Reuters

ドパルデュー、ロシア人
photo:AFP

ドパルデューはオランド大統領へのメッセージも発表:ロシアはリッパな民主主義の国で、総理大臣が国民を“情けない”という国とは違う。
この発言には「独裁者から恩恵を受けたドパルデュー」「独裁者のお友達」と各紙が批判し、プーチンはプーチンで、政治的CMに利用した、と批判される。

ドパルデューはロシアでも人気スターで、ケチャップのCMに出たり、仏露合作テレビ映画ではラスプーチン(帝政ロシア末期の祈祷僧。僧としてより奇怪な容貌や壮絶な最後で有名で、映画や本の題材となる)を演じた。
そういわれてみれば、その巨体といい、ドパルデューは立派にロシア人として通りそうだ。

とにかく。
「欲しい」と言っただけで、国籍も簡単に手に入る人がいるわけだ・・・ロシアの税率は13%、なるほどフランスより遥かに大儲けできる。そう、すべてはお金のため。自分の祖国を捨てることに躊躇いはないのかね・・・

ロシアの歓待はこれに止まらず、7日モルドヴィアの首都、サランクスの飛行場に降りたドパルデュー、ファンファーレと合唱隊で『英雄のように』迎えられ、家一軒と、文化相のポストを提案された。

そりゃベルギーのど田舎のビストロで、ビールなんか飲んでいるより、大統領に迎えられたり、頼みもしないのに家をもらったりするほうが面白いに決まっている。
「国籍はコレクションするものじゃない!」とベルギーの村が怒り出すわけだ。
せっかく「ドパルデューのおうちはこちら」なんて立て札を立てて、喜んでいたのにね・・・

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ピラーはリスボンでひとり暮らしの中年女性。アパートの同じ階には、老婦人オーローラが黒人の家政婦と暮らしている。いつも過去に取りつかれているようで、訳のわからないこと(「ワニを捕まえて!」とか)を口走る。一人娘は寄りつかない。ピラーはオーローラのことが気がかりで、毎晩、彼女のためにお祈りをする。

年老いた元映画スターのような雰囲気、オーローラ
映画『Tabou』2

オーローラが急に具合が悪くなり、病院に運ばれた。「最後にこの人に会いたい・・・」とメモを渡され、ピラーは聞いたことのないその男性“アルテール・ヴェンチューラ”を探しに行く。老人ホームに入っていた彼を見つけ、病院へと急ぐが間に合わなかった。

葬儀の後、アルテールは、オーローラとの出会いをピラーと家政婦に語る。
舞台はリスボンからアフリカへ。召使のいる大きな家に、夫と暮らしていたオーローラ。
ある日、飼っていたワニが逃げ出したのがきっかけでアルテールと知り合う、そして忽ち恋に落ちる。
それは理性も、他人の目もぶっとび、恋の行き先すら見えなくなってしまう激しい恋だった・・・

当時のオーロール
映画『Tabou』1

アルテール役のカルロット・コッタ、すげぇ美男!
映画『Tabou』3

ポルトガルの監督、ミゲル・ゴメスの『Tabou』。監督も俳優も知られていない、メジャーじゃない作品なので、上映館も少ないが、メディアと観客が絶賛し評判になった。

もうちょっとロマネスクなポスターはできなかったものか?
ワニの生態記録映画みたいじゃない・・・
映画『Tabou』ポスター

後半の回想部分がすごくいい。2人が出会い、人目を忍んで愛し合い、でもそれは長く続かない・・・メランコリーで官能的。俳優はしゃべっているけど声は聞こえず、アルテールの語りだけで綴られる。アフリカの光も、陽気な音楽さえ切ない。

恋をテーマにした映画は山ほどあるけど、レシピを感じさせるのが多い(旬の俳優をメインの素材に、ユーモアを大匙2、サスペンスを大匙3・・・)中で『Tabou』の古典的シンプルさは新鮮。
こんな激しい恋-その後の人生、抜け殻のようになってしまう-してみたいような、みたくないような・・・

2012年最高の映画にハネケの『アムール』を挙げる人も多い。でも2度観たいと思う作品ではないわね・・・
私の“一番”はコレだ。日本で絶対かかって欲しい。

『Tabou』
ミゲル・ゴメス/Miguel Gomes監督作品
1時間50分
MK2 Beaubourg他で上映中


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31日午後4時:料理を作り始める。今夜は一番仲のいい友達6人よんでいるので8人分。
まずシイタケ肉詰め。鶏肉を挽いて、卵と長ネギと生姜を少々。海老しんじょ詰めと半々にする。
好きな友達のために料理を作るのは楽しいし、ラジオが懐かしいポップスを流しているのでゴキゲン。ペットショップ・ボーイスを聴きながら、海老を叩く。

写真を撮る余裕(!)はなかったけど、写真が全然ないというのもスゴイんで・・・海老詰めはこのレシピを見て作った。白味噌を入れるのがミソなんだけど、この分量の倍は入れないと存在が感じられない。

しいたけ海老詰め
photo:キューピー3分クッキング

5時:友達が送ってくれた麹、大事にして使わなかった。スズキの切り身をマリネにする。音楽はトーキング・ヘッズ。付け合せに焼き葱を作ろう。
6時:牛肉のタタキサラダ。ワカメをもどし、フリート・ウッドマックに合わせてキュウリを薄切りにする。牛肉は最後に両面をさっと焼いて、短冊切りにしてワカメサラダの上にのせるわけ。
今朝、肉屋で、
「ランプとサーロインとどっちが柔らかい?」と聞いたら、
「一番柔らかいのはボク、ヒヒッヒ」
肉屋の(定番)ジョーク。さすがに今日は肉屋も八百屋も人が多かった。
7時になると夫がテーブルセッティングをして、plan de table(席順)を決める。カップルは隣同士にせず、男・女が交互になるように・・・
夫は、とっておきの1991年のボルドーSaint Julienを開けてカラフに移す。息子の名前がジュリアンなんで、生まれた年から毎年少しずつ買って寝かせていたやつ。彼が成人になったときに飲み頃になるようにと買ったけど、もっぱら私たちが飲んでいる。

20年前のサン・ジュリアンは「サイトで見たら500ユーロする!」と夫が興奮していた。

Bordeaux Saint Julien

ご飯を砥いで、アペリティフの準備をして、早めに終わったので、お風呂に入る。
8時半:顔にパウダーをはたいていたらベルが鳴って、最初のカップルが到着。
「早すぎたかな?」
「口紅つける間がなかった!」
9時:みんな揃ってシャンパンが開く。
10時:食卓に移る。まずはシイタケの肉詰め・海老詰め、牛肉サラダ、スズキのグリル、ご飯の順。
「日本のうちでは、全部一緒に出してアレコレ食べるの」
「そこはフランス式にしたわけね」
あなた達に一緒に出したら30分でなくなって、3時間かけた甲斐がないからだ!
2つのパーティをかけもちする息子が立ち寄る。
「娘さんはどこ?」
「男友達のとこでパーティ」
「あの男は気に食わん」と夫。
美味しい美味しいと(音楽のおかげ!)料理はきれいになくなった。よく飲んで(後で空瓶数えたら6本)よく笑った。
わー、午前零時!慌てて(また)グラスを満たして「ボナネ!」の乾杯。キスをし合う。7人に往復キスだから1人14回!
1時:車で来た人(「これ以上飲むとやばい」)郊外の人(「最終電車が2時なの」)もいるので、みんな帰りだす。
1時半:”大晦日特別門限”2時と言い渡した娘から電話。「すごく楽しいの、門限少し延ばして!一生のお願い!」
しばらく渋ってから、男の子を含んだ友達と一緒に帰ることを絶対条件に30分延長を認める。
2時半きっかりに女子3人男子1人に送られた娘が帰ってくる。顔が赤い。
「飲んだでしょ?」
「たくさん踊ったから暑いだけよ」
そんなことを信じるようでは母親は務まらない。でも大晦日だから、と不問に。
3時:興奮冷めやらぬ娘が、どんなに楽しかったを話すのを聞いているうちに、すごい睡魔に襲われる(そりゃそうだ)。こうして長ーい、楽しい大晦日から2013年に突入した。

読んでくださる皆様へ。
明けましておめでとうございます。
ご健康で、仕事でもプライベートでも、幸せなことがたくさんある年になりますように!


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

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