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ペットの苦労

anais

けだるげに寝そべっているこの猫がひどく痒がるようになったので、もしかしてノミ?そういえばまだ蚊の季節でもないので私まで痒い。日本でもずっと猫と暮らしていたので、ノミはお馴染み。夏休みの宿題にノミの標本を作ろうとして、悪趣味だからやめなさい、と母親に止められた。猫や犬にノミがいるのはフランスも同じなのに、未だにフランス国籍のノミを見たことはない。とにかくノミ取りを買いに犬猫クリニックに赴いた。入院している愛犬や愛猫に面会に来ている人や、薬を買いに来ている人で受付には行列ができている。順番を待ちつつ、ペット用品陳列棚をみていると、なんと「空腹止めの薬」!「2kg増えたら、2年縮まる寿命!」というコピーつき。その下には「いい息」というキャッチで口臭取りの薬。なるほど、ペットも大変だ。さてフランス製ノミ取りは、小さなチューブに入った液体で、これをペットのうなじに垂らす。1ヶ月有効で6ヶ月分のパックが39ユーロ!(約5000円)非常に効くというので仕方なく買って、猫の首筋に垂らした。その翌日、相変わらず掻きむしっているアナイス(というのが彼女の名前)を見て、頭を掻きむしりたくなった。詐欺じゃない!
カトリーヌ ドヌーブ

映画館チェーンUGCの「見放題」カードを作ってから、より映画館が気軽になった。月額18ユーロだから2回半でモトがとれる。MK2チェーンでも同様のカードを作っているので、配給映画のジャンルで選ぶといい。つまらなかったときも「お金払ったんだから」と最後まで我慢せず、心置きなく出れる。土曜日の午後、ぽっかり時間が空いてレ・アールのCine Citeに行って「Apres lui」(彼の後で)を見た。残り空席数が40となっているので、最前列だったらやだな、と思って入ると、100席くらいの小さな映写室で、半分くらいしか埋まっていなかった。地味な映画だものね。

カミーユ(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、交通事故で息子を亡くし、自分の人生が崩れるような悲しみを味わう。埋葬の日に、息子の親友で、事故の引き起こした張本人でもあるフランクを連れてきて親戚のひんしゅくを買う。しかし唯一彼女を慰めるのはフランク(トマ・デュメルシェズ、写真)の存在で、カミーユの娘(エロディ・ブシェズ)の出産も彼女の悲しみを紛らすことができない。

カミーユとフランクの関係は、母娘のとは全然違う、母と息子の関係をたくみに映し出している。母であり、女、息子であり、男なのだ。深い喪失感で強調されたアンビバレントな愛情がフランクに注がれる。

息子を失った母の悲しみ、とはくくれない微妙なところにテーマはあり、母と女を同居させるドヌーヴが素晴らしい。冒頭ではきっと泣きます。

Cravate Boys

cravate boys

この3人の若者、いくつに見えます?クラスの女の子の誕生パーティに出かけていく息子と友達の初ネクタイ記念写真。彼らは16歳!パンツが見えるほどずり下ろしたジーンズに、チョコレートのシミなどつけたTシャツ姿の、あの同じ高校生とは思えない。しかし、この姿になるまでは30分以上かかり、「ネクタイはやめた!」と床にたたきつけるシーンも。というのは、この日に限って父親がいなくて、私はネクタイ選ぶのは好きだけど締めたことないので、ネクタイの結び方というサイトを探し、それを見ながら結ぼうとしたが、思ったより複雑。悪戦苦闘の末、やっと息子のが完成したと思ったら、友達2人がやってきて、「僕にも結んで!」。私よりアタマひとつ大きい男の子たちに結んでやったが、ちょっと短すぎる?おかげでネクタイはすっかりマスター。ご覧のように3人とも地味好みで赤やピンクのネクタイには目もくれず、濃紺。足元がコンヴァースなのを気にしていたけど、結構カッコいいミスマッチだった。
プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

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