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80歳、まだ現役!

ピエールは、2年前に妻に先立たれてから引きこもりがち。ゴタゴタと散らかったアパルトマンで、いつも同じセーターを着て、在りし日の妻のヴィデオを観て過ごしている。
心配した娘シルヴィは、「これで少し外と繋がってよ」とパソコンを与え、若いアレックスを“教師”として送り込む。このアレックス、実はシルヴィの娘(つまりピエールの孫娘)の彼なのだ。

1 profil pour2

アレックスはピエールに、ネットのナビゲーションを教え、スカイプで家族と話ができるようにする。
はたしてピエールがハマったのは出会いサイト。若い女の写真を次々に見て、フローラという女性が特に気に入って、メールのやりとりが始まる。久々の胸騒ぎ。忘れていた感情を思い出すピエール。顔は輝き、セーターも着替える。

1profil pour 2_3

一方フローラも、同世代の男は書かない文学的でロマンチックなメールに魅了され、会おうと提案してくる。
ピエール窮地!なぜなら彼は「プロフィル」の年齢を大幅にサバ読み、アレックスの写真を貼っていたのだ・・・

Un profil pour deux/二人でひとつのプロフィル

映画 『un profil pour deux』

軽いコメディ、ではあるけど、死ぬまで男(女も!)のフランス人の実態が窺え、何より82歳になるピエール・リシャールの圧倒的存在感。顔は年齢相応にシワシワでも、声や歩き方、いたずらっぽい青い眼は前と変わらず、ユーモラスでわがままで魅力的。十分“もう一花咲かせそう”だ。

そういえば義父も80歳近くで義母が亡くなったあと、しばらく落ち込んでいたけど、初恋の女性と再会して元気になった。それを見て息子たち(夫と義弟)は「おお、老後に希望の光!」と喜んだ(どういうこと?)その女性は既に未亡人で、義父がひとりになったのを知って彼女から連絡してきたというから、私も「おお、見習わなくちゃ」と思うべきか。

さてピエール・リシャール。日本では『みんなで一緒に暮らしたら』(2011)『幸せはシャンソニエ劇場から』(2008)などが最近の出演作だけど、フランスでは70年代に3枚目俳優として大人気だった。そして今は魅力的なオジイサン・・・

Un profil pour deux
ステファン・ロブラン監督作品
出演:ピエール・リシャール、ヤニス・レスペール、ファニー・ヴァレット
1時間40分
フランスで上映中


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

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